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召喚士「行けっ!コカトリス!!」 その19 - 製作速報VIP(クリエイター) 過去ログ倉庫

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1 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/24(火) 17:42:49.30 ID:.EvLenEo
┏━ ノ ー‐  j  ji       |l|     _,,,,,_    ji     ji     i  i!  ,_,,xz   .|l| |l|   ┃
┃  -イ.ー┬‐ | ーチ‐      ||        |!  ーナ ̄|   ト-、  |  |!    /    ||  ||   ┃
┃.   │ _|   レ _ノ  `"⌒)  o     ,__,,」  ノ´ 、ノ   .|     丿   /^\  .o .o ━┛
                . ̄

――かつて、人間と魔族が共存し、争いを繰り広げていた時代…
   幻獣を召喚し魔物を倒す者がいた…。
   名を「召喚士」…。後に「救世主」と呼ばれる者である…。


                           ――かもしれない…。

〜前回までのあらすじ〜

朱雀先生の称号を受け継ぎ、魔王を倒す為、旅を続ける召喚士…。、
パーティー仲間の強くて頼れる二枚目の戦士、いつも明るく笑顔が
可愛い魔道士。スタイル抜群ツンデレな盗賊との冒険はまだまだ続く。
南での激戦を繰り広げた四人。しかし北では更なる悲劇が襲う…?


◆7xまとめ様(いつもありがとうございます)
http://nanabatu.web.fc2.com/new_genre/summoner_ike_Cockatrice.html

◆キャラクター人気投票所(ありがとうございます!)
http://vote3.ziyu.net/html/cocka.html

◆専用あぷろだ(絵の支援ありがとうございます!)
http://ux.getuploader.com/cockatrice/

◆前スレ(その18)
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4gep/1280599031/
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【進撃の巨人】俺「安価で巨人を駆逐する」 @ 2024/04/27(土) 14:14:26.69 ID:Wh98iXQp0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1714194866/

諸君、狂いたまえ。 @ 2024/04/26(金) 22:00:04.52 ID:pApquyFx0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1714136403/

少し暑くて少し寒くて @ 2024/04/25(木) 23:19:25.34 ID:dTqYP2V2O
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渾沌ゴア「それでもボクはアイツを殺す」 @ 2024/04/25(木) 22:46:29.10 ID:7GVnel7qo
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1714052788/

二次小説の面白そうなクロス設定 @ 2024/04/25(木) 21:47:22.48 ID:xRQGcEnv0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1714049241/

佐久間まゆ「犬系彼女を目指しますよぉ」 @ 2024/04/24(水) 22:44:08.58 ID:gulbWFtS0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713966248/

全レスする(´;ω;`)part56 ばばあ化気味 @ 2024/04/24(水) 20:10:08.44 ID:eOA82Cc3o
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1713957007/

君が望む永遠〜Latest Edition〜 @ 2024/04/24(水) 00:17:25.03 ID:IOyaeVgN0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713885444/

2 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/24(火) 17:43:33.26 ID:.EvLenEo
◆過去ログ(その1〜17)
http://yutori7.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1256864948/
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1257265640/
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1257266712/
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1258207232/
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1258977379/
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1259802767/
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1260686779/
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1261734559/
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1262770503/
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1263825599/
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4gep/1264909048/
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4gep/1266505073/
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4gep/1269413340/
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4gep/1272349542/
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4gep/1274882847/
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4gep/1276786014/
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4gep/1278595800/
3 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/24(火) 18:02:11.19 ID:VpQam2ko
>>1
あと1スレで記念すべき20スレだ、頑張れ!!
4 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/24(火) 21:04:49.20 ID:G39NKW.o
                           ,,,,,,_
                     ,,,,,iiiilllllllllllllliii,,,,
          ,,,,,_   .,,,,,,,,,,iiiiiiillllllllllllllllllllllllllllllllllll丶
          ゙llllllllliiillllllllllllllllllllllll!!!!llllllllllllllllllllllll!!゙
           ゙!llllllllllllllllllll!!!゙゙゙° ,,illllllllllllllllllll!゙゜
              ゙!lllllll!!l゙゙’   .,,illlllllllllllllll!!゙゜
             ^     .,,illllllllllllllll!!゙゜
                  ,,illlllllllllllll!゙°
                 ,,illlllllllllll!l゙゜
                  ,,illllllllllll!l゙゜
                 ,,illllllllll!!゙゜.
                ,,illllllllll!゙゜            liiii,,
             ,,illllllll!゙゜                'llllllli,,
            ,,illllllll!゙                  lllllllllli,,
           ,illlllllll゙                  ,lllllllllllllii,
           llllllllllli,_             ,,,,illlllllllllllllllli,
           !llllllllllllllliiiiiiiiiiiii,,,,,,,,,,,,,,,iiiiiiiiiiiiiillllllllllllllllllllllllllllll
            ゙゙!!llllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllll
              ゙゙゙゙!!!!!!llllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllll!!!!!!!l゙゙゙゜
                    ̄”””””” ̄ ̄

5 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/24(火) 21:15:45.59 ID:FI1sD6AO
>>1おつ

もう数ヶ月で1年たつのか
6 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/24(火) 21:18:05.81 ID:hGRV8oSO
>>1乙〜
7 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/24(火) 21:35:54.47 ID:d7jgpgDO
1乙
召喚士「いけ!クリトリー(i)」
懐かしいです
8 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/24(火) 21:54:54.21 ID:h.1T.QAO
>>1
9 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/24(火) 22:40:09.96 ID:EE/jGc6o
そうだ、俺が!俺たちが>>1乙だ!!
10 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/24(火) 22:54:55.12 ID:pH2gGIAO
>>1

10月末で一周年だっけか…
あの雑魚を狩って生計を立ててたペニス達がこんな立派に…
11 : ◆1otsuV0WFc :2010/08/24(火) 23:43:20.78 ID:WgCIuYko


南方参謀「成程…分かったわ。もう一度状況を整理するわね」

南方司令「…頼む」

南方参謀「まずは五行をそれぞれ分割、二人一組で撃ち放つ…」

法師「……」

南方参謀「盗賊ちゃんと魔道士ちゃん」

魔道士「…はいっ」

南方参謀「貴方達二人は…木行の風よ」

盗賊「…ああ」

南方司令「戦士くんと女隊員は、金行の雷」

女隊員「了解ッス!」

戦士「……やってやるぜ」

南方参謀「男隊員と格闘家くんは火行。いいわね?」

男隊員「……ああ」

格闘家「……頑張ります」
12 : ◆1otsuV0WFc :2010/08/24(火) 23:44:22.54 ID:WgCIuYko
南方参謀「隊長と司令は土行よ」

南方司令「おうっ!任しとけ!!」

隊長「……ふーっ」

南方参謀「最後に……」

ハヌマーン「…人間と共闘するなど、信用出来ないと思うが…」

南方参謀「そんな事はないわ。貴方には前にも助けられているじゃない」

ハヌマーン「…覚えて…いたのか」

南方参謀「もちろんよ。インパクトのあるお顔ですもの!」

マーマン「アンタも人間にしちゃなかなかインパ…」

南方参謀「なーんですってぇ!?」

マーマン「お、怒るなって!冗談冗談!!」

南方参謀「私と青年兵と朱雀先生はバックアップにあたるわ」

召喚士「魔翌力は最早…ゼロに等しいですが、出来るだけの事はします」

青年兵「…ええ。最後の最後まで共に戦います!」

戦士「…頼んだぜ!」
13 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/24(火) 23:47:57.36 ID:WgCIuYko
南方参謀「法師様とオークは、魔族を率いて牛魔王を牽制して頂戴っ」

法師「承知…仕りました」

オーク「オ…オラ、頑張るです!」

南方参謀「そして最後に……」

ザッ

天才「俺様が立案したんだ。心配いらねぇよ」

南方参謀「……以上、配置に付いて頂戴っ!!」

盗賊「…絶対に…生きて帰ろう」

魔道士「…もちろんですっ!」

南方参謀「騎兵隊も魔族と共に牽制にあたって!」

騎兵「まさか…魔物と共に戦う事になるとは…。信じられんな……!」

ザザッ…ドッドッドッドッド

参謀「全員配置についたわね…?」

召喚士「……」

参謀参謀「それでは……作戦、開始っ!!」
14 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/24(火) 23:49:53.97 ID:VpQam2ko
主人公って誰だったっけ?
え、タイトル…?……戦士「行くぜっ!雷切!!」に見えるけど?
15 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/25(水) 00:25:25.69 ID:j3UyfgAO
俺には

俺「いけ!俺のサインが書いてある俺!〜愛しの魔道士ちゃん〜」

だと思ってた
いや、今でもそうだと信じてる


頑張れ魔道士ちゃん
16 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/25(水) 00:27:18.74 ID:7/zo.gAO
女隊員と戦士か・・・
17 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/25(水) 00:58:05.12 ID:F1pjyYSO

町を助けたのはハヌマーン達の魔物だったか
同門はやっぱり簡単には共闘してくれないんだな
18 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/25(水) 01:03:32.28 ID:inxUGQDO
>>1乙!
前スレの
南方参謀「それでも戦っている仲間がいるのよ!見捨てるわけにいかないじゃないっ!」
あたりでウルッと来てしまった。
明日も楽しみにしてるぜ!おやすみ。
19 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/25(水) 01:44:47.00 ID:eDhDh/6o
牛魔王「巨大モンガーーー!!」

真っ白な姿に成れ果てた牛魔王のその体は、再び膨らみ始め巨大化していた。

南方司令「これは……どうすればいいのだ…」

天才「……全員集まれ」

天才の掛け声で一同は天才を中心に輪を囲むように集う。

天才「…一度しか言わねぇ。よーく聞け」

女隊員「……はいッス」

天才「五行ロボを呼ぶ」

召喚士「!?」

天才「それの四肢、頭部…そこに各一人ずつ乗り込んでくれ」
20 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/25(水) 02:25:36.83 ID:bvHWMBoo
>>19
ちょwwモンガーwwwwなつかしすwwwww
21 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/25(水) 03:44:17.82 ID:dwti9HAo
特撮っすかぁwwwwwwww
22 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/25(水) 06:50:07.42 ID:rqYYoMSO
おしーりふりふり
モンガー♪モンガー♪
23 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/25(水) 07:40:41.75 ID:ytndxUSO
ハヌマーン『大猿変化!ただし下半身のみ!!』
24 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/25(水) 08:11:58.63 ID:xqpQ5V2o
>>19
おい、1以外書くんじゃねーよ。つまんねーし…ってクスっときたし悔しいビクンビクン
25 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/25(水) 13:32:07.40 ID:4pJ.pUAO
五行ロボで腹筋崩壊した
26 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/25(水) 16:37:10.90 ID:cL.4xK6o
五行ロボ卑怯だぞてめぇww
27 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/25(水) 16:49:27.43 ID:dwti9HAo
召喚士「くそっ!ガンダムコカトリスのエネルギーがもう残り少ない…このままじゃ…」

召喚士「あ、あれは!五行ロボ!?」

魔道士「召喚士さん!助けに来ました!!」

召喚士「魔道士さん!!」

天才「ま、操縦してるの俺なんだけどねwwwwwwww」
28 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/25(水) 17:00:16.54 ID:.UAyQ26o
調子に乗らなくていいです
29 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/25(水) 17:30:39.71 ID:H0tI2G2o
〜東の町〜

南方弓長「ラクシャーサだけを狙って!他の魔物は味方よ!」

潰走するラクシャーサを分断するように、ベヒーモスとカトブレパスが襲い掛かる。

ラクシャーサ「ひ…ぎいああぁぁ!!」

ドドウウゥゥンッ!!…ズガアアァァッ!!

ボス「こっちもいくぜぇ!!」

ゴロツキ「おうよ!!」

チンピラ「てりゃあぁ!」

蜘蛛の子を散らすように逃げ惑うラクシャーサを背後からスキュラの津波が襲う。

波に飲まれ大混乱に陥る魔物達。追撃の刃と矢による猛攻が襲い、魔物は次々と果てた。

南方兵「形勢は決まりましたな…」

南方弓長「…ええ」

指揮を執りつつ戦場を静観する南方弓長の元に、一匹の魔物が歩み寄る。

ザッザッザッザッザ

南方弓長「……?」
30 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/25(水) 17:31:22.30 ID:H0tI2G2o
猿兵「お初にお目にかかりまする」

南方弓長「…ど、どうも」

猿兵「此度、我が主…スグリーヴァ様の命により救援に参りました」

南方弓長「スグリーヴァ…様…っ」

猿兵「左様にて。我ら猿族は此処より遥か南に住まう者です」

南方弓長「あ…もしかして、ハヌマーンさんの…?」

猿兵「ハヌマーン様をご存知でありましたか。…如何にも」

南方弓長「そういう事だったのね…!助かりました、ありがとう」

猿兵「いえ。ところで…召喚士様はいずこに……」

南方弓長「召喚士…ああ、朱雀先生ね。ここには居ないわ」

猿兵「すると火焔山か…」

南方弓長「…あの…何か?」

猿兵「あぁ…いえ、召喚士様ご一行には何かと世話になっておるもので…」

南方弓長「…そ、そうなの…!?」

談話する二人の元へ一匹のガーゴイルが上空より近づく。
31 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/25(水) 17:31:59.34 ID:H0tI2G2o
バサッバサッ…

ガーゴイル「おやびん!」

猿兵「どうした…!?」

ガーゴイル「火焔山が大変だ!牛魔王が本性表した!」

猿兵「……っ」

ガーゴイル「南の街は大丈夫!ラクシャーサもボッコボコのギッタギタだ!」

南方弓長「…っ!!」

猿兵「…我ら、このまま火焔山へ向かいます」

南方弓長「え…?あ、は…はい」

猿兵「皆様方は最後まで町の防衛と復旧を…」

ザッザッザ…

南方弓長「あの…っ!ありがとうございました!」

ピタッ……ザッザッザ…

ガーゴイル「人間に感謝されるのもいい!おやびん顔赤いぞ!」

猿兵「…五月蝿いっ!元からだっ!」
32 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/25(水) 17:32:41.97 ID:H0tI2G2o
ザザッ

猿兵「半数は南の街との間へ移動し、逃げて来たラクシャーサを迎え撃て」

ゴブリン「おぉー!」

猿兵「残り半数は我に従い、火焔山へ向かう!」

ガーゴイル「おぉー!」

猿兵「……出発」

ガーゴイル「あ、おやびん!」

猿兵「…?」

ガーゴイル「そういや火焔山から戻る時、でっけぇ召喚獣に会った!」

猿兵「召喚獣…?召喚士様かな…」

ガーゴイル「わっかんね!でもカッコ良かったな!」

猿兵「そ、そうか…」

ゴブリン「おやびん!武器落としちまった!」

猿兵「……適当な物を武器に使えっ!」

やや一抹の不安を残しながらも、猿兵率いる魔物の群れは東の町より去って行った。
33 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/25(水) 17:33:31.30 ID:H0tI2G2o
〜南の街、郊外〜

西方参謀「それがラストか!?」

西方兵「はい、五発目です!」

西方参謀「よーし…ブチ込めっ!」

ズズッ…ゴトン……ギリギリギリッ

西方副司令「発射ぁーっ!!」

西方副司令の合図と同時に、霹靂車より結界石が打ち出される。

バスンッ!!…ゴオオォォォォ

西方司令「おっほぉ!来た来たぁ〜!」

西方兵「司令っ!左翼より新たに南方軍の増援が…!」

西方司令「ちっきしょー!今頃来やがってぇ!アツイぜぇ!!」

西方兵「え…っ?」

ドドッドドッドドッ

南方副司令「このまま側面を叩き、一気に突き抜けろ!」

南方兵「弓兵っ、援護射撃!!」
34 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/25(水) 17:34:04.40 ID:H0tI2G2o
ババババッ…ドシュッ

西方司令「一斉攻撃だぁ!おらおら死ねぇ!大暴れ……」

スポッ…ヒュウゥン…

西方兵「!?」

西方司令「……だ」

振り回した衝撃ですっぽ抜けるツヴァイハンダーを見上げ、呟く西方司令。

西方司令「…もう…終わりだあぁ。ああぁ…!」

西方兵「司令が戻ったぞ!回収しろぉ!!」

ドドドッ…ガシッ

西方兵「あとはお任せ致します!」

西方副司令「あ、ああ…」

西方副司令「霹靂車を後退ーっ」

西方参謀「…あん?司令の覚醒も終わっちまったか……ヒック」

西方副司令「ここいらが潮時のようね」

西方参謀「…だな。西方軍、後方へ退けぇ!」
35 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/25(水) 17:35:02.71 ID:H0tI2G2o
ドドオオォォォォ

三方向からの挟撃によりラクシャーサは目で追える程の数へと減少した。

往路の大軍とは打って変わった様相は、最早落ち延びるので精一杯である。

ドドッドドッドドッ…

西方参謀「まーったく、こっちに働かせやがって…」

南方副司令「すまんすまん…。なにぶん手薄なもんでね」

西方副司令「そんなに激戦なの?」

南方副司令「ああ。あっちこっちでドンパチ…。まだ交戦中だよ」

テクテクテク

西方司令「ああぁ…お役に立てず、申し訳ないぃ…」

南方副司令「い、いや…十二分ですよ。手柄は全て西方で…」

西方司令「とととんでもないっ、手柄なんて無用!」

南方副司令「……相変わらずだな。おたくの…」

西方参謀「オメーんとこの変人も元気なのかぁ?ヒック!」

南方副司令「元気だと……良いんだがなぁ…」
36 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/25(水) 17:36:06.16 ID:H0tI2G2o
〜火焔山〜

南方司令「突撃ぃ!怯むなよぉーっ!」

前方に展開する無数の魔物達。その中に前衛四人が飛び込む。

南方参謀「……」

法師「…どうしました?」

南方参謀「え…?」

法師「何か…心に澱みが感じられましたので…」

南方参謀「あ…ええ、町の事が少し気になって…」

法師「……そちらはご安心を」

南方参謀「……?」

法師「ここだけではなく、向こうにも救援を回しております」

南方参謀「なんと…っ」

法師「我らと共存しこの地に住みたい…。そう考えている魔族は多数いるのです」

南方参謀「…そう…なのね」

法師「まずは根源である牛魔王を倒す事に専念致しましょう…」
37 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/25(水) 17:38:57.89 ID:H0tI2G2o
ダダダッ…ヒュオッ

戦士「んで…どうやってあの腕に一撃食らわすんだよ!?」

天才「そこまで面倒見られるか!何とかしろっ!」

戦士「はぁ!?」

盗賊「……骨が…折れるな」

オーク「み、みなさんを援護するぞぉ!」

ゴブリン「おぉー!」

オークを先頭に魔物達が一斉に牛魔王の足へと飛び掛かる。

ゴブリン「離すもんか…っ!」

オーク「戦士さん…っ!今のうち…!!」

戦士「よっし!助かるぜ!!」

タタッ

盗賊「っ!!……待てっ!」

牛魔王「鬱陶しい…!!」

牛魔王は左足を上げ、思い切り地面へと叩きつける。
38 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/25(水) 17:39:55.85 ID:H0tI2G2o
バゴオオォォォォッ!!…ドグシャアアァァッ!!

ゴブリン「ぎゃああぁぁ!!」

戦士「ぐ…あっ!……ただの足踏みがこれかよ…っ!」

南方司令「俺は左足を行く!お前は右足だ!」

格闘家「…了解」

タタッ

召喚士「こんなの…懐に潜り込めるのか…!?」

法師「皆の者、弓で支援を!」

法師の号令により地上の魔物達が一斉に矢を放つ。

ドシュシュシュシュシュッ!!

天才「うっひょお!雨みてぇな矢の数っ!」

南方司令「呑気に言ってる場合か!こっちまで巻き添え食うぞ!」

天才「失明しようが絶命しようが…決めなくちゃならねぇんだよ!!」

一同はなんとか牛魔王へ張り付こうとするが、その巨大な手足で迎撃する

牛魔王に困難を極める。そして牛魔王は嘲笑うかのように、巨大なくちを開いた。
39 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/25(水) 17:40:46.12 ID:H0tI2G2o
牛魔王「フッハハハハハ!!」

グアァッ!!……ゴウッ!!

牛魔王の口内より竜巻のような突風が放たれる。

魔道士「きゃあぁぁ!!」

隊長「……ち…いぃ!!」

突風は数多の矢を舞い上げ、空を飛ぶ魔物達を無情にも地面へ叩きつけた。

青年兵「また来ます…っ!!」

グアァッ!!

南方参謀「突風に備え……」

牛魔王「……残念」

ニタリと笑う牛魔王。大きく開いた口からは業火が吐き出される。

南方司令「炎だ!!避けろおぉーっ!!」

戦士「しま…っ……」

盗賊「っ!?」

ゴウオオォォォォッ!!…ドドオオォォォォンッ!!
40 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/25(水) 17:41:24.92 ID:H0tI2G2o
牛魔王の足元、縦一直線に伸びる炎の柱。

最前列にいた魔物は跡形もなく消し飛ばされ、その威力を物語っている。

盗賊「……ぐ…ぅ…」

戦士「…い…っつぅ……」

ヨロッ

戦士「……!?」

オーク「戦士…さん…盗賊さん、だ…いじょ…ぶ?」

戦士「お…前…っ!?」

二人を庇うように立ちはだかるオーク。その身は炎により焼け、煙を立てる。

戦士「お前…何やってんだよ!!」

ガシッ

オーク「は…やく、あいつを……」

盗賊「…誰か!!」

法師「!?」

タッタッタッタッタ
41 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/25(水) 17:44:14.24 ID:H0tI2G2o
法師「……オーク」

オーク「法師様ぁ…オラ、役に立てなかった…」

法師「…何を申すか!」

戦士「……十分すぎる働きだぜ」

ザッ

戦士「法師様、オークを頼んだぞ。絶対…死なせんなよ!」

法師「……はい」

戦士「…盗賊」

盗賊「…ああ。行こう!」

タッタッタッタッタ…

法師「…今、治癒致しますからね」

オーク「…う……うぅ…」

戦士「どけどけどけぇ!怪我人は下がれーっ!!」

ハヌマーン「戦士殿に続くぞ!!」

マーマン「おうよっ!!」
42 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/25(水) 17:45:01.46 ID:H0tI2G2o
牛魔王「まだ来るか!しつこいウジ虫共よっ!」

牛魔王の口が三度開く。そして大きくひきを吸い込み、再び炎を点火させた。

グアァッ!!

マーマン「これ以上好き勝手させるかっての!!」

マーマンは手にした槍を大きく振りかぶり、魔力を込める。

キイイィィィィ…

青く輝く槍は渾身の一振りで一直線に宙を切り裂いた。

ガアァッ!!……ドシュウウゥゥ!!

牛魔王「んっ!?」

ザクゥッ!!

牛魔王「……っ!!」

マーマンの槍は牛魔王の口内へと刺さり、一気に凍りつかせる。

牛魔王「…ご…こあ…むぅ…!!」

青年兵「炎を氷で相殺し……中和している!?」

男隊員「相当の魔力がねぇと…出来ん芸当だぞ…!?」
43 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/25(水) 17:46:01.08 ID:H0tI2G2o
女隊員「一体誰が…撃ったんスか!?」

天才「おら今がチャンスだ!!飛び込めぇ!!」

牛魔王「ぐ…ぬぅ…ん!!」

バッゴオオォォォォンッ!!

南方司令「そうは言ってもこう抵抗されちゃあ……」

格闘家「…な、何だ!?」

召喚士「…!?」

召喚士を含めた数名が何かに気付き、一斉に背後を振り向く。

青年兵「……何か…来る…!?」

盗賊「……」

ォォォォオオ…

魔道士「……空からですっ!!」

ドウウゥゥンッ!!

轟音とともに迫り来る一匹の巨大な龍の召喚獣。見覚えのあるそれは…。

召喚士「…バハ…ムート!!」
44 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/25(水) 17:46:43.93 ID:H0tI2G2o
ゴウッ!!

天才「…クソジジイ、ナイスだ!!」

テクテクテク

青龍先生「…ひょっひょっひょ。こりゃあとんでもない化物じゃの」

青年兵「青龍先生!!」

南方参謀「先生っ!何でここに…!?」

青龍先生「何でって…。あっちよりこっちの方が苦戦しとるからじゃろ」

天才「御託はいい!アレを使う!!」

天才は上空を飛び交うバハムートを差し、大声で呼びかける。

青龍先生「……!?」

天才「戦士、盗賊!来いっ!!」

盗賊「…!?」

戦士「お、おうっ!」

タッタッタッタッタ

天才「いいか、ジジイ。俺ら三人をアレの背中に乗せろ」
45 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/25(水) 17:47:42.54 ID:H0tI2G2o
青龍先生「なんじゃと…?」

天才「んで、あのデカブツに突っ込む!単純明快かつ天才的な作戦だ!」

南方参謀「そんなの作戦でも何でもないじゃないっ!」

天才「うるせぇ!時間がねぇんだよ!!」

背後の牛魔王は必死で口内の槍を取ろうと指を突っ込みもがく。

青龍先生「……どうなっても知らんぞ?」

天才「ここまで来てどうもクソもあるか!」

戦士「…俺も天才の作戦に乗る!」

盗賊「…同意!」

青龍先生「……分かったわい。やれやれ…」

青龍先生はバハムート呼び戻し、一同の前へと着陸させた。

青龍先生「くれぐれも…気を付けるんじゃぞ?」

天才「おっしゃ、行けぇ!!」

戦士「うお…っと!」

三人を乗せたバハムートは再び両翼を広げ、大空へと羽ばたいた。
46 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/25(水) 17:52:07.71 ID:H0tI2G2o
召喚士「…凄い…作戦だ」

南方参謀「前代未聞よ、あんなの…」

召喚士「よし、バハムートを矢で援護しよう!」

南方参謀「そうね…!みんな、いい?」

ゴブリン「まっかせろー!」

トロル「矢ヲ…撃ツ!」

ガーゴイル「俺らは空から攻撃だ!」

マーマンの一撃とバハムートの登場により、一同は再び活気付く。

巨龍の召喚獣を覆うように、そして空を埋め尽くすかのように降り注ぐ矢の雨。

ドシュゥッ!!…ゴオオォォ…

戦士「降りられるのかよ…っ、これ!!」

天才「多少刺さっても我慢しろ!行け!!」

盗賊「…戦士!」

戦士「…わーったよ!行きゃいいんだろぉ!!」

戦士と盗賊は、矢の雨が降り注ぐ中、バハムートの背より牛魔王めがけて飛び降りた。
47 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/25(水) 18:07:54.66 ID:H0tI2G2o
ババッ!!

天才「バハムートはこのままUターンだ!!」

青龍先生「…あ奴…そのまま突っ込むつもりか!?」

南方司令「上がスタンバった!いっくぜぇ!!」

格闘家「…ああっ!」

ダンッ!!

牛魔王「……ぬぅがああぁぁ!!」

牛魔王の両足にしがみ付く魔物達。振り払われても懸命に再度食らい付く。

ゴブリン「絶対…話すもんか!」

タンッ

マーマン「こっちはどうすんだい!?」

ハヌマーン「……共に来いっ!背を借りるぞ!」

ハヌマーンとマーマンは前方へ駆け出し、ゴブリン、トロルの背を蹴り上げ跳躍する。

ダンッ!!

マーマン「んで!!この次は!?」
48 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/25(水) 18:09:49.57 ID:j3UyfgAO
>>1

アツい。これはアツい
49 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/25(水) 18:11:53.89 ID:H0tI2G2o
ハヌマーン「飛べっ!!」

ハヌマーンは上空のガーゴイルを始めとした、飛行型の魔物の背を飛び移る。

タンッ…シュバッ…タタッ

マーマン「ま、まさか…っ、このまま登る気かぁ!?」

ハヌマーン「落ちるなよっ!」

マーマン「無茶言うなっ!!」

マーマンはよろめきながらも必死でハヌマーンの後を追い、跳躍を続ける。

召喚士「……足並みが揃った!!」

南方参謀「付加のみんなっ!準備いい!?」

女隊員「いつでも…いけるッスよぉ!!」

隊長「待ちくたびれたぜ…」

男隊員「おい…肩を貸せ」

女隊員「…?」

男隊員「この位置じゃ届かん。少し前進しろ」

女隊員「……分かったッス!」
50 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/25(水) 18:22:01.92 ID:H0tI2G2o
隊長「俺らも前へ出るぞ!」

魔道士「はいっ!」

召喚士「青年兵くん!」

青年兵「…!?」

召喚士「基本精霊なら…まだ出せるよね!?」

青年兵「…え、ええ」

召喚士「……行こう!」

青年兵「…まさか…っ」

召喚士は頷き、青年兵と共に前方へと走り出す。

南方参謀「矢を切らさないでっ!!まだまだ撃ち続けるのよ!!」

天才「さぁ……いよいよだっ!!」

戦士「うおおぉぉぉぉ!!」

盗賊「はああぁぁーっ!!」

上空を埋め尽くす矢の中に、戦士と盗賊が勢いよく落下していく。

その時、二人の身体を光が優しく包み込み、その周囲のみ矢が弾かれ始めた。
51 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/25(水) 18:25:49.85 ID:H0tI2G2o
戦士「な…んだこれ…っ!?」

盗賊「……召喚獣…!?」

サラマンダー「さぁ、お任せあれ!」

シルフ「戦士っ!しっかりね!!」

戦士「シルフ……!?」

戦士の目の前にシルフ、盗賊の目の前にサラマンダーが現れ、結界を張る。

ザザッ

召喚士「魔物の撃つ矢なら…結界で弾ける!」

青年兵「僅かな…皆無な魔力だけど、このぐらいの事は…!!」

戦士「アイツ…ら、残り少ねぇ魔力で無茶しやがって…!」

盗賊「…この機に…近づく!!」

天才「揃った…!!」

南方参謀「撃てぇーっ!!」

魔道士「やああぁぁーっ!!」

後方の四人が放つ煌びやかな光は、激しい音と共に前方の四人へと向かって行った。
52 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/25(水) 18:31:40.90 ID:H0tI2G2o
ではぼちぼち帰ります。ご支援ありがとうございました!ノシ
なんだか「!」が多くて読み辛いですね…すみません…

>>19
素晴らしい!自分以外の方が書いてくれて、
それを読めるのって何だか凄く嬉しい楽しいです!
53 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/25(水) 18:47:26.45 ID:x4pvysAO
1乙乙&新スレおめ!油断してたら前スレ終わってたわwwww

絵とか二次創作とか、この作品はほんと愛されてるよな
まあそれだけ面白いし何より>>1の人柄だよな!
最後まで応援し続けるぜ。残り81スレ頑張れ!
54 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/25(水) 18:50:39.61 ID:gsPqDeMo
>>1
サラマンダーって飛べないよな…ってことは一緒に落ちてる?
55 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/25(水) 19:01:31.78 ID:x4pvysAO
盗賊ちゃんのおっぱいに挟まってんじゃね?
56 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/25(水) 19:38:33.90 ID:F1O92TI0
尻尾を戦士のアヌスに突っ込んでるんだろ?
57 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/25(水) 19:48:06.87 ID:BrexWEDO
>>1
アツイ!
鳥肌がやべぇ
58 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/25(水) 20:39:45.97 ID:inxUGQDO
>>1
この展開は熱いな!!
続きが楽しみ過ぎてwwktkが止まらないwwww
59 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/25(水) 20:50:10.42 ID:/HD72O.0
1乙
タルウィや牛魔王の炎を防ぐとか
マーマンどんだけ大物なんだよ
60 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/25(水) 22:05:09.70 ID:bZHROMDO
>>1乙!
絵が目に浮かぶ!
超かっこいい
61 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/25(水) 22:10:39.35 ID:wEEnWNEo
基本召還獣は空中に漂ってるものだと思ってた

オークすまん、一瞬焼き豚を想像してしまった・・・
62 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/25(水) 23:29:26.68 ID:HCLcEwAO
マーマンさんはリヴァイアさん
63 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/25(水) 23:43:48.93 ID:E.OYQ7Uo
南方参謀「決めて頂戴…っ!!」

法師「人と魔物の……願いを…っ!」

マーマン「いくぜぇ、ハヌさんよぉ!!」

ハヌマーン「…ああ!」

隊長「国軍の維持…見せてやろうじゃあねぇか…!」

南方司令「無論!そして…愛と正義の為にいぃ!!」

男隊員「ありったけの魔力…ブチ込んでやんよ…っ、ヒャハハ…ッ!」

格闘家「……了解。完遂する!」

女隊員「みんなの力が…一つになるッス…」

戦士「…ああ。胸の奥までひしひしと感じるぜ…!」

魔道士「私達の全て…ぶつけてやりましょうっ!」

盗賊「…修行の成果…見せてやろう!」

天才「ケツモチは任しとけ…。全部背負ってやる!」

青年兵「みんなの心が…一つになって…」

召喚士「牛魔王を……今こそ討つ…っ!!」
64 :こんな時に…っ!! ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/25(水) 23:45:17.67 ID:E.OYQ7Uo
>>63
隊長「国軍の意地…見せてやろうじゃあねぇか…!」
65 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/25(水) 23:46:18.55 ID:E.OYQ7Uo
砂塵を巻き上げ地を蹴る南方司令と格闘家。

それは牛魔王の直前で二手に分かれ、左右の足元へと一気に迫る。

奇しくも得物を用いず、己の拳を武器とする二人。両者は同時にその右拳を身体の前へ構える。

軽快な跳躍の音と共に、自身の拳に絶対の自信を持つ両者の雄叫びが上がった。

南方司令「ファイナル…ジャスティス…バーニングパアアァァンチーッ!!」

格闘家「……破ぁーっ!!」

格闘家の右拳が真っ赤に燃え、南方司令の右拳は土色の鎧を纏う。

魔法付加を得たその拳は牛魔王の脛を抉るように、眩い光と共に放たれた。

戦士「でやああぁぁーっ!!」

盗賊「はああぁぁーっ!!」

基本精霊の結界に守られた二人は一度互いを見合わせると、頷き抜刀する。

東方特有のそれは朝日が反射し、宝石のような輝きをきらきらと放つ。

戦士と盗賊。これまで何度も共に戦ってきた二人の息に微塵のズレもなく、

それは最初の頷きでそのタイミングは把握済みのように感じる。

両者が頭上に刀身を掲げると、そこへ光が着弾し刀全体を包み込む。
66 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/25(水) 23:46:30.53 ID:gsPqDeMo
もはや誤字も一つの楽しみにしているが
律儀に訂正する>>1可愛い
67 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/25(水) 23:47:19.85 ID:E.OYQ7Uo
女隊員「……っ!!」

魔道士「がん……ばって…っ!!」

聞こえるはずもない声。だがそれは不思議と二人の元へ届いたかのような素振り。

戦士と盗賊は窮地にも関わらず微笑み、刀身をひっくり返すと下へ向ける。

女隊員の放った雷が戦士の雷切りへ、魔道士の風が盗賊の薄緑へ。

両者の得物を現すかのようなその行は、偶然か運命だったのか、それは分からない。

戦士と盗賊は一気に下降すると、鈍い音とともに刃を牛魔王の肩から腕にかけて突き刺した。

タンッ…タタッ…バッ!!

ガーゴイルの背をまるで階段の如く、軽快に登っていくハヌマーン。

その様相とは打って変わり、苦笑を浮かべマーマンが必死に後を追う。

マーマン「どうすんだよ!ちょっと…遠くないか!?」

ハヌマーン「……撃つぞっ!!」

マーマン「どうなっても…知らねぇかんなぁ!!」

ハヌマーン「構わん!」

四肢に突き刺さる光をちらりと見つめ、マーマンは渋々、両手を出して魔法を放つ。
68 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/25(水) 23:49:02.97 ID:E.OYQ7Uo
ドドドドオオォォォォンッ!!

轟音と共に発生した大水が上空より細く変化し、直線状に伸びる。

マーマン「これでいいんだろぉ!!」

ハヌマーン「…ああ!」

頭上で何度か手にする棒を振りまわし、竿を振るような仕草で投げつけるハヌマーン。

すると棒は一気に伸び出し、マーマンの放った水と融合するように一つとなる。

マーマン「そんな事まで出来んのかよ…っ!」

ハヌマーン「これぞ如意棒の真骨頂っ!!」

如意棒と呼ばれたその長く伸びた得物の先端が、空高くから一気に振り下ろされる。

空を切り裂く大きな音の直後、牛魔王の脳天に直撃する轟音が辺りに響き渡る。

ズドオオォォォォンッ!!

今ここに五行全ての付加による一撃が放たれた。頭部、及び両手足から伸びる光は、

牛魔王の体を駆け巡り、中央の心臓部あたりへと迫っている。

牛魔王「……は…は…っ……!!」

天才「……終わりだよ、でけぇの!!」
69 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/25(水) 23:57:04.31 ID:E.OYQ7Uo
五本の白く輝く線を確認した天才は、バハムートを真っ直ぐ牛魔王へと突っ込ませる。

青龍先生「勝手に…っ、どうなってもしらんぞい…!?」

天才「ハーッハッハッハ!!……死ねっ!!」

牛魔王「――ッ!!」

バハムートの背中の上に達、両手でツヴァイハンダーを引く天才。

両掌に握られた柄の部分が金色に輝きを見せ始める。

召喚士「五…行だ…っ!!」

キュイイィィィィンッ…

バハムートの口から放たれる閃光。周囲に目を眩ますような激しい輝きを見せる。

その瞬間、バハムートは、五本の線が到達した牛魔王の心臓部へと全身ごと特攻する。

ズブゥ…

僅かな鈍い音。ツヴァイハンダーの突き刺さるそれは、天才の耳にのみ響く。

天才「……へ…っ」

天才は満足げな顔と笑顔を見せ、眩い光に包まれていった。

そして山のように巨大な牛の化物は、全身を金色に輝かせ、その動きを…止めた。
70 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/26(木) 00:24:47.98 ID:866tVoAO
すべてのパワーを メテオに!!
71 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/26(木) 00:30:52.95 ID:9AXfHIcP
いいですとも!
72 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/26(木) 00:32:35.82 ID:T41ugZco
でも、Sな>>1はまだまだ絶望感出しちゃうんでしょう?
小さくなった牛魔王とかwwwwww
あの巨体が凝縮してどうたら 甘く見てはいけないみたいなwwwwwwww
73 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/26(木) 00:33:31.90 ID:7tc8rzko
それではこれにて!多数のご支援感謝!おやすみなさい!ノシ

〜オマケ〜

南方司令部と西方司令部は合同演習を行う事となった。

南方司令「やぁやぁ!これは東方司令!!」

西方「そんな滅相おない…私なんかしがない西方の司令です…」

南方司令「おぉそれは失礼!まずは正義の握手をば…」

ギュウゥッ

西方司令「いたたたぁ!!あぁ、離してしまった…申し訳なさすぎる…死のう」

西方参謀「おいおい…西方がしがないだぁ?ふざけんなよこのタコ司令…うい〜ヒック!」

南方参謀「なーに漫才みたいな事してるのよ…!あらやだ!お化粧が…!!」

西方副司令「賑やかで楽しい事ですわねー。ズズーッ」

南方弓長「何を呑気にお茶なんてしてるのよ!」

南方副司令「……コイツらめんどくせぇ」

南方魔道長「……全くだな」

こうして此度の合同演習も、予定時刻は伸びに伸びていくのであった…。
74 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/26(木) 00:38:31.96 ID:T41ugZco
75 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/26(木) 00:40:55.03 ID:O9WvTZMo
ドS乙
西と南は凄くキャラが濃いな…
76 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/26(木) 00:46:54.53 ID:VXQ5d.AO
>>1おつ

ビビりのオークちゃんが魔物部隊の先頭きったり盾になったりしてちゃんと成長してんな
77 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/26(木) 00:51:02.27 ID:LGIjai20
乙です。
アツいぜ
78 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/26(木) 01:37:58.52 ID:e9bqI.DO
>>ドS
乙です〜
79 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/26(木) 01:55:59.57 ID:Kt/cq.AO
熱すぎるんだぜ!
80 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/26(木) 02:19:27.57 ID:tEeB8DUo
>>70-71
無理すんな
81 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/26(木) 03:33:06.25 ID:ej/XrsDO
一気読みすると所々文章に力入れてるのが分かってワロタ
82 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/26(木) 03:47:59.58 ID:QF9vzo2o
ファイナルジャスティスバーニングパンチをみて五行ロボの続きかと思ったwwwww
83 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/26(木) 07:01:48.58 ID:NEJqSBM0
ファイナルというと途中Tさんいたな
84 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/26(木) 07:49:05.02 ID:tOsZlADO
Tさん同じこと思ってワロタw
85 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/26(木) 08:02:51.64 ID:866tVoAO
>>1

格闘家は寺生まれなんだな 把握した


てか、マーマン空気読めよ…魔道士ちゃんの見せ場だろ氷の槍だなんてさぁ…マーマン…
86 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/26(木) 09:08:37.47 ID:ummDjZgo
ドウウゥゥンッ!!

轟音とともに迫り来る一匹の巨大な龍の召喚獣。見覚えのあるそれは…。

天才「いいか、ジジイ。合体だ」
                          *五行ロボは別売りです

五行ロボの新たなる力 超合金セイリュウバハムート

BANDAEより堂々発売


召喚合体五行ロボシリーズ

超合金スザクコカトリス
超合金セイリュウワイバーン
超合金ビャッコスフィンクス
87 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/26(木) 09:18:39.58 ID:ViVMHsDO
>>86
もういいから

と思ったが不覚にも
88 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/26(木) 17:19:44.38 ID:O9WvTZMo
>>86
こんなので笑っちゃうなんて…悔しい!ビクンビクン
89 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/26(木) 17:32:19.27 ID:VEsVynUo


法師「……」

パアアァァ…

男隊員「……っつう…!」

法師「…はい、これで痛みも和らいだはずです」

男隊員「……」

スタッ…グルグルグルッ

男隊員「…すっげ、全然動くし…!」

法師「無理はしないで下さい。完治したわけではありませんので」

隊長「しかしこれほど高等の治癒…見た事もない…」

オーク「法師様の回復は一番すげぇです!」

法師「さぁ、次の方」

ハヌマーン「…法師様、余り無理をなさらず」

法師「これだけの負傷者が居るのです。休んでいる暇など御座いません」

ハヌマーン「……」
90 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/26(木) 17:32:57.75 ID:VEsVynUo
法師「…今日まで旅を続けて、嬉しい事も多々…ありました」

ハヌマーン「……はい」

法師「しかし、今ほど嬉しい事があったでしょうか…」

ハヌマーン「……」

法師「これだけの人間と魔族が手を取り合い、心を通わせて…」

ハヌマーン「仰る通りです」

法師「父は魔族を力で排除し、兄は魔族の力を利用しようと企み…華国は疲弊した」

フラッ

ハヌマーン「法師様!?」

法師「共に歩む…理解するという心、それが…私の答えです…」

ハヌマーン「法師様!誰か…っ、水を!!」

法師「……」

……――

法師「……人と魔物の世界…ですか?」

スグリーヴァ「…うむ。もう何百年前になるかな」
91 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/26(木) 17:34:00.65 ID:VEsVynUo
ハヌマーン「……」

スグリーヴァ「今でもあの人間の事は、よう覚えておる…」

法師「……」

スグリーヴァ「あの刻より幾星霜。ついに道は開けたのだ」

法師「道…とは…?」

ハヌマーン「パズズが倒され…その身を移した事により、道が開けたのです」

法師「……成程」

スグリーヴァ「この地はパズズとラーヴァナに挟まれておる故、進むにも難しい」

法師「それが、パズズを移した事により可能となったわけですね」

スグリーヴァ「左様。ラーヴァナのみに目をやれば良いからな」

ハヌマーン「パズズ自身が居なければ、残党とて大した行動も出来ませぬ故」

スブリーヴァ「数年百の悲願が今、達成されようとしているのだ」

法師「……」

スグリーヴァ「人間共が動くと言うなれば、我らが今動かんでどうする」

法師「その為に各地の、志を共にする魔物を募ったと…」
92 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/26(木) 17:34:27.28 ID:VEsVynUo
スグリーヴァ「お主等には苦労をかける」

法師「いえ…。私も旅をする事で新たな発見や思うところが多々御座いました」

ハヌマーン「しかし…法師様は不思議な御方であられるな」

法師「……?」

ハヌマーン「貴方様が説く事で改心する魔族が多く見受けられました」

スグリーヴァ「……ほぅ」

法師「目が見えぬ故でしょう…。本心が見えるのです」

スグリーヴァ「我らも心も見透かされておるのかもしれんなぁ…」

法師「お二人は……とても綺麗なものをお持ちです」

ハヌマーン「……」

法師「そう…。人間よりもこの地を…この世界を案じておられる」

スグリーヴァ「我には分からぬ事よ…。フッフ」

ハヌマーン「どうでしょう?今、南方では人間とラーヴァナが交戦しております」

法師「……」

ハヌマーン「これに介入してみては?」
93 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/26(木) 17:36:10.26 ID:VEsVynUo
スグリーヴァ「…人数も整って参った。動くなら早い方が良い…か」

法師「…宜しいのですか?」

スグリーヴァ「…見てみたくはないか?」

法師「……」

スグリーヴァ「多くの人と魔族が手を取り合い、共に歩む姿を…」

法師「……!!」

スグリーヴァ「今こそ為しえる刻ではないであろうか」

ハヌマーン「城が手薄になりますな…」

スグリーヴァ「侮るな。我一人でも十分な位じゃ」

ハヌマーン「…これは失礼を」

スグリーヴァ「それに、ラーヴァナは自ら動くような奴ではない」

法師「…そう…なのですか?」

スグリーヴァ「長きに渡り争ってきた。手の内は互いによう分かる」

ハヌマーン「では早速、火焔山と各町へ兵を派遣致しましょう」

スグリーヴァ「…うむ。急ぎ手筈を整え派遣せよ」
94 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/26(木) 17:38:46.62 ID:VEsVynUo
――……

ハヌマーン「法師様っ!法師様っ!!」

法師「……っ」

法師がゆっくりと目を開けると、顔を覗き込む魔物達の姿が浮かび上がる。

オーク「法師様ぁ…!良かったです!」

マーマン「全く…無茶しすぎだ。治癒してるアンタが倒れてどうすんだよ…」

ハヌマーン「見えますか…?」

ハヌマーンは法師の上半身を起こし、荒れ果てた火焔山の跡地を指差す。

法師「……っ!!」

ハヌマーン「貴方様やスグリーヴァ様が望んだ光景が…広がっておりますぞ」

法師「…お…おぉ」

オーク「法師様!?」

法師「…えっ、あ…すみません。ははは…っ」

法師はとめどなく溢れる涙を拭い、その瞳には実際見えるはずのない、

しかしながら、確かに見えている人間と魔物が手や肩を組み合う光景をしばし眺めた。
95 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/26(木) 17:39:53.86 ID:VEsVynUo
ラクシャーサ「ま…さか……牛魔王様が…っ」

シュッ…ドスッ!!

ラクシャーサ「…ぐ…ぶぅ」

猿兵「まだ息のある者がいたか…。しぶとい」

ゴブリン「おやびん!ハヌマーン様だ!」

ガーゴイル「本当だ!ハヌマーン様ぁ!!」

ハヌマーン「……!?」

ザッザッザ

猿兵「南の街は無事です。人間もよく戦ってくれました」

ハヌマーン「ご苦労。こちらもカタを付けたところだ」

ゴブリン「マーマン様もちゃんと働いたかぁ?」

マーマン「あったり前だろっ!大活躍よ!」

ハヌマーン「負傷した魔族や人間に手を貸してやってくれ」

猿兵「了解致しました。者どもっ、急ぎ救護にあたれ!」

ゴブリン「りょーかいっ!!」
96 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/26(木) 17:41:01.26 ID:VEsVynUo


戦士「……」

テクテクテク…スッ

戦士「…おう、サンキュ」

召喚士「…うん」

戦士へ水の入った筒を手渡し、召喚士はその横へと腰掛ける。

戦士「…終わったんだな」

召喚士「…ああ。終わったね」

戦士「まぁ、まだ全てが終わったわけじゃないけどな…」

召喚士「…うん」

二人は同時に水で喉を潤し、つい先程までの激闘を思い返す。

……――

召喚士「…牛魔王の体が…金色に…!!」

南方参謀「五行が……」

青龍先生「…成功のようじゃな」
97 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/26(木) 17:41:30.10 ID:VEsVynUo
青年兵「や…った…!?」

硬直し光り輝く牛魔王。その猛々しい雄叫びのみが周囲に響き渡る。

牛魔王「オオオオォォォォォォー!!」

少しずつ透過し薄れゆく体。光は徐々に天へと昇っていく。

南方司令「…す……っげ」

魔道士「きらきらと光り輝いて…っ!」

空を金色に染め降り注ぐ粉。それは勝利を祝福するかのような光景である。

隊長「ヤローの体が昇天して起きてんだな…」

女隊員「こんなの初めてッス…!綺麗…ッス」

スゥ……ガクンッ!!

盗賊「!?」

戦士「う…わぁ!!」

消失する体から足場を失う戦士と盗賊。

戦士「お…落ちるっ!!」

盗賊「…くぅ…っ!!」
98 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/26(木) 17:42:09.90 ID:VEsVynUo
青龍先生「いかん!バハ……ごふっ!ごほ…っ!」

青年兵「先生ーっ!!」

青龍先生「バハムートは無理…か…っ、ならば…」

シュイィンン

青龍先生の召喚するワイバーンが猛スピードで宙へと羽ばたく。

ゴオオォォ

盗賊「!!」

ジャラララッ……ビュオッ

盗賊の投げ飛ばす鎖が、間一髪ワイバーンの前足へと絡まる。

盗賊「くぅ!!」

ガシィッ!!

盗賊「戦士!!手をっ!!」

戦士「駄…目だ、届かね…っ…」

盗賊「戦士ーっ!!」

周囲の瓦礫と共に落下する戦士。ワイバーンは盗賊のみをぶら下げ引き返した。
99 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/26(木) 17:42:58.26 ID:VEsVynUo
南方司令「岩が降ってくる!退がれぇ!!」

格闘家「…ぐ…ぅ!」

トロル「掴マレ!」

格闘家「!?……す、すまん」

ガシッ…タッタッタッタッタ

ゴブリン「足が痛いよー!」

騎兵「手を貸してやる!馬に乗れ!」

ゴブリン「ほんとっ!?ありがとー!」

ガーゴイル「左が安全だ!左に行け!」

ドドドドオオォォッ

戦士「…く…そぉ……っ」

――「掴まれっ!」

戦士「!?」

岩の間から差し伸べられる一本の腕。戦士はそれを必死に掴む。

騎都尉「……フッ」
100 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/26(木) 17:43:45.98 ID:VEsVynUo
戦士「騎…都尉!?」

ガラガラガラッ…ドドオオォォ

戦士「ぐあ…っ!!」

崩れ落ちる岩々から、かろうじてなんを逃れた戦士。

体は崖の岩壁へ右腕一本でしがみ付いた状態である。

戦士「…く…ぅ」

戦士は体勢を戻し、右腕の掴まる先を見上げる。

戦士「!!」

自身の右腕は、岩へ突き刺さった戟をしっかりと握り締めていた。

戦士「……戟?」

バサッバサッ

マーマン「大丈夫か!?」

戦士「の元へガーゴイルにぶら下がるハヌマーンとマーマンが向かってくる。

ハヌマーン「これに…掴まれ!」

ハヌマーンは如意棒を伸ばすと、戦士の目の前へと突き出した。
101 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/26(木) 17:44:27.24 ID:VEsVynUo
ググッ…パシッ

戦士「…助…かった!!」

ハヌマーン「このままゆっくり降ろすぞ」

ガーゴイル「重いよ!店員オーバー!!」

マーマン「ゴチャゴチャ言ってねーで踏ん張れ!」

ヨロヨロッ…バッサバッサ…

戦士「……騎都尉」

跡形もなく砕け散った火焔山をぼんやり見つめ、戦士は呟いた。

南方参謀「全員無事っ!?」

召喚士「…天才さんは!?」

南方司令「……見てない」

隊長「…無事ならいいが…あれじゃあな」

魔道士「だ、大丈夫ですよ!きっと…!!」

召喚士「……探しましょう!」

隊長「お…う…」
102 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/26(木) 17:44:55.50 ID:VEsVynUo
女隊員「怪我人は無理しないで下さいッス!」

ザッザッザ

法師「…どれ、見せて下さい」

隊長「…?」

法師「……ふむ」

パアアァァッ

隊長「お……おぉ…っ!?」

法師「応急処置です。完治までは安静になさって下さい」

女隊員「す…すごいッス!」

南方参謀「…あんたらも診て貰いなさいよ」

男隊員「……っ」

格闘家「……すみません」

法師「では順番に失礼致しますね」

オーク「オ…おらはもう平気だから、手伝ってきます!」

法師「ええ、お願いします」
103 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/26(木) 17:45:51.07 ID:VEsVynUo
タッタッタッタッタ

召喚士「戦士!盗賊さんっ!」

戦士「おーう…」

盗賊「…皆、無事か?」

魔道士「天才さんが……」

盗賊「…大丈夫。きっと…無事」

魔道士「…ですよね…!」

青年兵「僕らはこちらをあたります」

南方司令「そんならこっちを引き受けよう」

ザザッ…ガラガラッ…ゴトッ

南方参謀「岩はゆっくりどかして行って!慌てると落盤を引き起こすわよっ!」

魔道士「…ゆっくり…ゆっくり」

ガシッ

魔道士「!?」

召喚士「…やりますよ」
104 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/26(木) 17:47:09.97 ID:VEsVynUo
魔道士「…あ、ああ…ありがとうございますっ!」

チョン

召喚士「…あ!ごごっ、ごめんなさい!」

魔道士「いいいえ…っ!」

召喚士「……」

魔道士「……っ」

召喚士「あ…あのっ!」

ゴトッ

天才「なーにしてんだてめぇらは…」

魔道士「天才さん!?」

ヒラヒラッ

前方足元より伸びた腕が召喚士と魔道士めがけ手振りする。

召喚士「天才さんいましたー!!」

南方司令「何!?息はあるか…!?」

戦士「…!!」
105 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/26(木) 17:48:07.42 ID:VEsVynUo
タッタッタッタッタ

魔道士「この下です!」

南方参謀「かなり大きいわね…。持ち上がるかしら……」

テクテクテク

オーク「オ、オラがやります!」

戦士「オーク!お前……」

オーク「さ、下がって…!!」

ググッ

オーク「ふぬううぅぅぅぅー!!」

グググググッ……ゴアァッ!!

南方司令「すっげぇ怪力っ!!」

戦士「さっすがぁ!!」

オーク「……ふんっ!!」

ゴシャアアァァッ!!

盗賊「…大丈夫か!?」
106 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/26(木) 17:51:42.36 ID:VEsVynUo
ヨロヨロッ…

天才「……何…とかな…っ」

南方参謀「しっかし、よく押し潰されなかったわねぇ〜」

天才「こいつが岩の間に挟まってな…。空洞が出来た」

天才は一本の槍を奮える左手で突き出す。

マーマン「…俺の槍じゃねーか…!」

天才「ハーッハッハ、お陰で助か…ったぜ」

ハヌマーン「頭部への衝撃で落下したのかもな」

戦士「何はともあれ…全員無事だったか!!」

青年兵「皆…酷い格好ですけどね…」

南方司令「馬鹿者!そういうのはな、泥まみれの格好良い…」

南方参謀「かっこよかないわよっ!化粧もアクセサリーも台無しよ!」

魔道士「確かに〜。早くお風呂入りたいです…」

召喚士「そうですよね…!早く後処理を済ませて…切り上げるとしましょうか!」

戦士「…だな!!」
107 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/26(木) 17:52:21.96 ID:VEsVynUo
――……

召喚士「……でも、良かったのかな?」

戦士「んー?」

召喚士「戦後処理、国軍のみんなに任せっきりでさ…」

戦士「良いんじゃねぇの?一応国軍主体の戦いなわけだし…」

召喚士「ヘタに手を出して余計な真似はしない方がいっか…」

戦士「そゆ事」

タッタッタッタッタ

魔道士「召喚士さーん!戦士さーん!!」

戦士「…?」

盗賊「…南の街に…戻るってさ」

召喚士「そうですか…」

魔道士「私達も良かったら先に…って」

戦士「…そんじゃ、お言葉に甘えるとすっかね」

召喚士「…うん、そうだね」
108 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/26(木) 17:53:17.82 ID:VEsVynUo


テクテクテク

召喚士「…ハヌマーンさん」

ハヌマーン「召喚士殿、お戻りか…?」

召喚士「ええ。お先に失礼しようかと思います」

ハヌマーン「丁度良かった。我らも戻るところだ」

戦士「そっか…」

魔道士「法師様、大丈夫ですか?」

ハヌマーン「…おや?先程までいたんだがな。まぁ…治癒による疲労だ。問題ない」

盗賊「…良かった」

マーマン「……そんじゃ、またな」

オーク「皆さん…お元気で!!」

魔道士「はいっ、オークさん達も!えへへっ!!」

ハヌマーン「また近いうち来て下され。一同お待ちしておりますぞ」

召喚士「はいっ。ありがとうございます…!」
109 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/26(木) 17:54:31.14 ID:VEsVynUo


南方参謀「ゆっくりよ!赤壁まで連れてって!」

南方司令「……」

召喚士「…ご苦労様です」

南方司令「おう、先に戻っていてくれ」

戦士「ああ、そのつもりだ」

南方参謀「今回も助けられちゃったわね…」

召喚士「そんな事ありませんよ。俺らだけじゃありませんから…」

盗賊「…ああ」

南方参謀「何はともあれ、みんな無事で良かったわ!」

南方司令「命あってのものだ。死者も皆無で何よりさ」

戦士「でも、死んでいった者もいるんだよな…」

南方参謀「これだけの規模、死者が出ない方がおかしいわよ」

召喚士「…いつ自分がその立場になるか…ですよね…」

南方司令「そうならないよう、日々精進しているのだろう?」
110 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/26(木) 17:56:17.20 ID:VEsVynUo
南方参謀「……」

南方司令「な、何だ…!?」

南方参謀「いや、熱でもあるのかしら…って」

南方司令「常に大真面目だ!!」

戦士「あはははっ!!」

南方参謀「それじゃまた後で。明日には戻れると思うから」

魔道士「はいっ!」

盗賊「…失礼…します」

四人は一礼し、南方司令と南方参謀の前を立ち去る。

テクテクテクテク

南方参謀「……ほらっ、そこ危ないわよ!」

南方司令「…これで、南も忙しくなるな」

南方参謀「でも頼もしい味方が付いたじゃない」

南方司令「あとは赤壁が完成すれば……」

南方参謀「……いよいよ…魔王と決戦よっ!」
111 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/26(木) 17:57:37.69 ID:VEsVynUo


テクテクテク

青年兵「召喚士さん!」

召喚士「青年兵くん」

青年兵「このまま本国へ戻られますか!?」

召喚士「いや、俺らは一旦…南の街へ向かおうと思います」

青年兵「そうですか…」

盗賊「…?」

隊長「俺らはこのまま直で本国へ戻る」

魔道士「そうなんですか!?」

女隊員「なんだか本部もバタバタしてるみたいなんスよ…」

戦士「…?」

隊長「北で魔王軍の動きありだとか、総司令の馬車が魔物の襲撃にあっただとか…」

召喚士「だ、大丈夫なんですか…?」

男隊員「そんなワケで即、帰還命令だとよ…全く」
112 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/26(木) 17:58:36.90 ID:VEsVynUo
魔道士「た、大変ですね……」

青年兵「じゃあ、ここでお別れですね」

召喚士「…うん。あ、青龍先生は…?」

青年兵「今は寝てます。過労で持病が悪化したようで…」

隊長「無茶しすぎだ…あのジーサンは…」

男隊員「年考えろっての…ヒャハハ」

青年兵「では、また…!」

召喚士「うん!色々とありがとう!」

青年兵「こちらこそ!」

隊長「修行の内容、忘れんなよ?」

戦士「ああ…。お世話になりました!」

女隊員「気を付けるッスよ〜!」

男隊員「んじゃーな」

盗賊「…ああ」

魔道士「はいっ!それでは!!」
113 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/26(木) 17:59:34.22 ID:VEsVynUo


戦士「……えぇと、どれだ?」

召喚士「……あっ、こっちのやつじゃないかな?」

戦士「馬を貸してくれるたって…どれがどれなんだか…」

盗賊「…適当でいいんじゃない?」

テクテクテク

魔道士「あ…っ!」

天才「…ん?なんだ、お前らか」

召喚士「傷はもう大丈夫なんですか!?」

天才「あー、法師って奴の治癒でなんとかな…それよりも…」

盗賊「…?」

天才「魔力が空っぽで流石の俺様もしばらくお休みだわ…」

格闘家「師匠…。こちらの馬が使えそうです」

天才「……言っとくがこれは泥棒じゃねーからな!」

戦士「…わ、分かってるよ…っ」
114 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/26(木) 18:01:20.34 ID:VEsVynUo
召喚士「僕らも馬を拝借しよう」

戦士「おっとと…そうだったな。お前らはちょっとここにいろ」

魔道士「はいっ」

天才「さーて…行くか」

盗賊(何か…忘れているような……)

天才「おーし、出ー発っ!」

盗賊「ああぁぁーっ!!」

天才「おわぁ!」

魔道士「え…えっ!?」

天才「急にでけぇ声出すな!馬が興奮して……」

盗賊「…貴様ぁ!!」

天才「な、なんだよ!?」

盗賊「……くぅ…っ!」

魔道士「盗賊さんっ!?何…潤んでるんですか…?」

盗賊「…魔道士……ごめんっ!!」
115 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/26(木) 18:02:10.25 ID:VEsVynUo
ババッ

魔道士「な、なんで土下座っ!?」

天才「何なんだ…?行こ……」

ガシッ

天才「なんだよ!?」

盗賊「お前が原因だろうっ!!」

天才「はぁー!?」



魔道士は粉々になったサイン色紙を両掌に乗せ、涙ぐむ。

盗賊「…ゴメンナサイ」

天才「…ごめんなさい」

魔道士「……」

格闘家(どうして…こうなったのだろうか…?)

盗賊「……っ」

バッ
116 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/26(木) 18:02:40.58 ID:VEsVynUo
天才「なんだ?ストリップか?」

魔道士「何でタンクトップ……」

盗賊「…介錯を頼む!」

チャキッ

魔道士「わーっ!な、何やってるんですか!?」

格闘家「……は、早まるな!」

バシッ

盗賊「……だ、だってぇ」

天才「……わーったよ!」

魔道士「……?」

天才「紙と書くモンよこせ」

魔道士「え…っ?」

キュポッ…キュッ…キュキュッ

天才「んなモン…幾らでも書いてやるっつーの…」

魔道士「え…ええ、ええぇーっ!?」
117 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/26(木) 18:03:37.38 ID:A4t41IEo
おっとここでネタばらし
118 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/26(木) 18:03:43.17 ID:VEsVynUo
天才「……ほい…っと。ほらよ!」

魔道士「てて、天才…さんっ!?」

天才「天才…?違うだろぉーっ?」

格闘家「……」

バッ

天才「天呼ぶ地が呼ぶ人が呼ぶううぅぅ!!」

ババッ

天才「颯爽っ!豪快っ!端麗っ!無双ううぅぅーっ!!」

バババッ

天才「人呼んで…マスク・ド・ジーニアス!!」

魔道士「……ほ…本物だ…ぁ…っ」

格闘家「師匠、行きますよ」

天才「じゃあなーっ!!」

パカラッパカラッパカラッ…

盗賊「魔道士…?魔道士っ!?」
119 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/26(木) 18:04:08.91 ID:T41ugZco
まじか!?wwwwwwww
120 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/26(木) 18:04:58.01 ID:VEsVynUo


戦士「…んで、思考停止してるってわけか」

盗賊「…うん」

召喚士「魔道士さーん?」

魔道士「……」

戦士「ほっとけ。んじゃ行こうぜ」

召喚士「行くったって……」

戦士「お前が乗せてけ」

召喚士「えぇーっ!?」

戦士「しょうがねーだろ、ほれ…早く!」

召喚士「……ま、魔道士さん…乗れますか?」

コクコク

召喚士「じゃ、じゃあ行きましょうか」

魔道士「……」

召喚士「……しゅ、出発ー」
121 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/26(木) 18:06:04.06 ID:CvSsf02o
召喚士の気持ちが手に取るようにわかるぞww
122 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/26(木) 18:06:41.73 ID:VEsVynUo


ドドッドドッドドッ

天才「お前はこのまま本部へ向かえ」

格闘家「……?」

天才「例の不審な魔物集団の真相と今回の事を伝えろ!」

格闘家「師匠は…?」

天才「しばし休む。ついでにこれも持ってけ」

格闘家「……?」

天才「お前の今後の身の振りは決めてある」

格闘家「師匠…?」

天才「ま、すぐに戻る。んじゃな!!」

ドドッドドッドドッ

格闘家「師匠!?」

ドドッドドッ……

格闘家「……」
123 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/26(木) 18:08:23.09 ID:866tVoAO
>>1

>>104
ギギギ…
124 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/26(木) 18:28:52.85 ID:O9WvTZMo
格闘家…燃える右手…師匠…
これらのキーワードが示すものは…まさか!
125 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/26(木) 18:36:21.46 ID:2thpSLwo
ああ!師匠の愚息を格闘家が自慢の右手を使って、火が出るような速さで高速ピストンだな!!
126 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/26(木) 18:42:28.33 ID:VEsVynUo
こんばんはー!なんとか二十一部完の目処が立ってきましたかね!
今週中には頑張りたいと思います!!ノシ


>>83-85
ありがとうございますw
今回はチョコチョコとパク…リスペクトしました!

>>86
別売りワロタww芸が細かい!!

>>117
天才=マスク・ド・ジーニアスは多分、コナンでも分からなかったですね!
127 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/26(木) 19:11:36.80 ID:tOsZlADO
>>1

ジーニアスさんってお父と格闘家に負けたんだっけ?
八百長か。
128 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/26(木) 19:18:58.77 ID:oUAHvec0
天才…
剣は?
129 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/26(木) 19:45:22.73 ID:QP6xJkDO
結局牛魔王って魔王クラスの魔物だったのかね?
なんか名前にストレートに魔王ってあると違和感がある
130 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/26(木) 19:59:28.62 ID:XUmQJgoo
牛魔王は魔王じゃないだろ
スグリーヴァが、ラーヴァナとパズズに挟まれた〜
って言ってたから、南東国の魔王はラーヴァナだけだろ
131 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/26(木) 19:59:52.44 ID:sWomWjAo
>>127
負けたのは「チャンピオン」だろ。ジーニアスは戦ってないハズ。
132 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/26(木) 20:01:37.89 ID:A4t41IEo
負けたのはガイルであって天才ではないのである
133 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/26(木) 20:39:07.32 ID:uFUVTeIo
牛魔王は牛の魔物の王様なんじゃね?
134 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/26(木) 21:15:37.10 ID:tOsZlADO
そうか、チャンピオンか
どわすれてしてた、ありがd
135 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/26(木) 21:44:10.76 ID:MlZKngSO
天才「I'm Perfect Soldier」
136 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/26(木) 22:59:10.85 ID:7tc8rzko
〜南の街〜

西方兵「霹靂車、移動開始ーっ!」

ゴトンッ…ゴロゴロゴロッ…

南方副司令「…何だ?もう帰るのか?」

西方参謀「俺らだって観光に来たわけじゃねぇっつの」

西方副司令「三日月島の復興だってまだまだ進んでないのよ…」

西方参謀「ここで穴開けてみろ、西国の連中に遅れ取っちまうだろうが」

南方副司令「そうか…。せめて司令らが帰ってくるまでと思ったが…」

西方司令「いやいやいや!お気遣い無用…っ!…本当に!」

南方副司令「…畏まりました。あ、そうだ……」

西方参謀「……あん?」

南方副司令「三日月島……支援に向かうよ」

西方副司令「…いいわよ、そっちも大変なんでしょう?」

南方副司令「いーや、借りっぱなしじゃ南の名が廃る!」

西方参謀「…がっははは!相変わらずアツイ奴らだ!」
137 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/26(木) 22:59:38.08 ID:7tc8rzko
〜火焔山〜

崩れた瓦礫の底から聞こえる呻き声。

牛魔王「う…うぅ……う…」

キュポッ…ザッザッザ

牛魔王「……お…おぉ」

紅孩児「……」

牛魔王「紅…孩児…っ。無事であった…か」

紅孩児「……」

牛魔王「さ…さぁ、我に…力を……よこ…」

紅孩児「…親父」

牛魔王「なん……」

ギュオォッ!!

牛魔王「――ッ!!」

ギュルギュルギュルッ!!

牛魔王「貴……様あ……ぁ!!」
138 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/26(木) 23:00:32.69 ID:7tc8rzko
キュポンッ…キュッ

紅孩児「……バーカ」

カタッ

紅孩児「!?」

法師「……宜しいのですか?」

紅孩児「…あん?」

法師「お仲間なのでしょう?」

紅孩児「…親父だよ」

法師「ならば、尚の事…」

紅孩児「己の保身しか顧みねぇ…ただのクズだ」

法師「……」

紅孩児「んで、俺にトドメでも刺しに来たのか?」

法師「まさか…。到底勝てる気はしませんよ」

紅孩児「じゃあ何だ?説法でもしにきたってか?ハハッ」

法師「……そうですね」
139 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/26(木) 23:01:13.69 ID:7tc8rzko
ピクッ

紅孩児「……あ?」

法師「貴方の奥底に眠る…何でしょう、貴方は『悪』ではない…」

紅孩児「…アhン、何じゃそりゃ」

法師「ご自身でも薄々、感じていらっしゃるのでは…?」

紅孩児「…あのな、俺はラーヴァナ様にも一目置かれている…紅孩児様だぞ?」

法師「そのラーヴァナは助けに来ませんでしたね」

紅孩児「貴様等如き、直々に来られるか」

法師「この地が墜ちても…ですか?」

紅孩児「……何なんだよ!貴様はっ!!」

ジャキッ!!

法師「……殺すなら殺しなさい。しかし、それえは貴方ご自身の救いにはなりませんよ?」

紅孩児「……っ!!」

法師「…さぁ、どうしたのですっ!」

紅孩児「……ぐっ!!」
140 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/26(木) 23:02:01.97 ID:7tc8rzko
スッ…

法師「……」

紅孩児「今日のところは…貴様の説法に免じて退いてやる」

法師「……ここより南の地、スグリーヴァ様の元へ帰参なさい」

紅孩児「五月蠅いっ!」

法師「貴方を救える仲間が沢山いるのです。そして、貴方も彼らの救いとなるのです」

紅孩児「黙れぇ!!」

法師「……」

紅孩児「……次は…殺す!」

スタッ

法師「…お待ちしてますよ」

紅孩児「……っ!!」

スゥッ

法師「……ふーっ」

姿を消す紅孩児を見送り、法師は再び皆の元へと戻って行った。
141 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/26(木) 23:03:09.78 ID:O9WvTZMo
紅孩児もなんかライバル?っぽい感じだよな
142 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/26(木) 23:28:49.42 ID:V0HKy0oo
こうかくじ
143 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/26(木) 23:39:10.75 ID:Z2x2IKgo
アhンwwww
144 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/26(木) 23:47:31.09 ID:7tc8rzko
〜東の町〜

ゴロツキ「魔物の死体片付けるなんて…嫌な仕事だなぁ…」

チンピラ「しゃーねぇだろ、野犬やら近寄って来ちまうんだし…」

ゴロツキ「……あ」

チンピラ「あぁ?サボってねぇで働けっ!」

ゴロツキ「おぉーい!!」

チンピラ「…・・!?うおぉ〜無事だったかぁ!!」

ドドッドドッドドッドドッ…

召喚士「皆さんもご無事で…っ!!」

戦士「こっちも激戦だったみてえだなぁ…」

ゴロツキ「ボスッ!姉御ッ!朱雀先生らが帰ってきたぞぉー!」

ボス「……!?」

南方弓長「…あらっ!大丈夫だった!?」

魔道士「はいっ!他の皆さんも無事です!」

召喚士「戦後処理の後、赤壁経由で司令部に戻るそうです」
145 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/26(木) 23:53:50.26 ID:7tc8rzko
南方弓長「…そう。伝令から多少聞いてるけど、大変だったみたいね…」

盗賊「……こっちも」

ボス「魔物の援軍が来てくれたお陰でスンナリ片付いたよ」

戦士「…らしいな」

番長「コッチは片付いたでゴワスよー!」

親衛隊長「おやぁ?スザクティーチャーさん!」

白虎嬢「お帰りなさい〜」

召喚士「手伝いましょう」

南方弓長「もう終わるし…いいわ、大丈夫」

魔道士「で…でもぉ」

ボス「最後まで自分達で終えたいんだ…。なっ?」

ゴロツキ「…んー、まぁな!ここまで来たら最後まで自分たちでやり遂げたいわ」

戦士「…そっか」

南方弓長「先に司令部へ戻っていて。みんなもすぐ行くと思うわ」

召喚士「……分かりました」
146 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/26(木) 23:55:10.62 ID:em5bvYDO
強敵「とも」と呼ばれる存在になるか?
147 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/27(金) 00:02:24.89 ID:EUO6clko


盗賊「…では…失礼します」

南方弓長「いないとは思うけど、残党に気を付けてね」

魔道士「はいっ。ありがとうございます!」

白虎嬢「それではまた〜」

召喚士「はい…!」

パッカパッカパッカ…

南方弓長「さぁ、私達も頑張るわよぉ〜?」

ボス「おうよ!」

チンピラ「……ん?」

テクテクテク

白虎嬢「…お…母様っ!」

白虎嬢母「…白虎嬢…貴方まで戦っていらしたの?」

白虎嬢「……はいぃ〜」

白虎嬢母「早くお戻りなさいな…!」
148 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/27(金) 00:06:51.66 ID:EUO6clko
白虎嬢「でもぉ〜」

白虎嬢母「こんな事がお父様に知れたら、どうなさるのです!?」

白虎嬢「……はぁい」

チンピラ「……?」

白虎嬢「皆さんごめんなさい…。失礼致します〜」

テクテクテク

番長「どこかのご令嬢でゴワスか?」

南方弓長「あら、言わなかったかしら?この町のお偉いさんよ」

親衛隊長「ワオッ」

南方弓長「お父上は東方参謀…。しかも大佐よ」

ゴロツキ「え…えぇ…っ!?」

ボス「……とんでもねぇ人物じゃねぇか!!」

南方弓長「そっ。その一人娘があの子…」

ボス「…よくもまぁそんな娘を平然と敵の前に…っ」

南方弓長「本人の意思だし、あの子抜きには勝ち目なかったもの…」
149 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/27(金) 00:11:03.36 ID:EUO6clko
チンピラ「……今頃、鳥肌立ってきた」

南方弓長「怨むなら途中で消えたクソジジイを怨みなさい。……全く」

ボス「……」

南方弓長「さぁ、無駄口はここまで!作業に戻るわよ!!」

ボス「…へーい」

〜南の街〜

召喚士「やっと…戻ってきたぁ」

戦士「俺らは久々だけどな」

召喚士「あ、そっか…!」

魔道士「早くお風呂入りたいです…」

盗賊「…横に…なりたい」

戦士「おっしゃ、ちゃっちゃと司令部行って…宿を取るか!」

召喚士「うんっ!そうしよう!」

魔道士「賛成ーっ!えへへっ!!」

盗賊「……同意〜」
150 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/27(金) 00:25:01.28 ID:cD2kKMAO
>>1

五行で跡形もなく散ったんじゃないのか牛魔王は…
なにやら五行に不穏な空気が漂うな


まぁ、俺の第六の属性である聖行は、魔道士ちゃんにかけてあげるんですが、それはまた別のお話。
151 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/27(金) 00:29:07.45 ID:OIqkLEco
>>150
魔翌力不足だったんじゃない?
山のようにデカイ奴なんだし、完全に消すのは大変なんだろう
152 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/27(金) 00:35:39.40 ID:EUO6clko
次の投下で完了しそうです!ご支援ありがとうございました!
おやすみなさいー!ノシ

〜オマケ〜

南方司令「……うーむ」

南方副司令「…どうしたんですかい?」

南方司令「これを見ろ!」

バンッ

南方参謀「……五行…ロボ?」

南方司令「南方戦隊ゴレンジャーとしては、やはり対抗せざるを得ない!!」

南方魔道長「何言ってんだコイツ…?」

南方司令「黙れグリーン!レッドの言う事が聞けないのか!?」

南方参謀「あら?私はピンク…?」

南方司令「お前はイエローだ!」

南方参謀「はぁー!?」

南方弓長「じゃあ私がピンクね…うふふ〜」

南方司令「…よし!早速赤壁を可変ロボに改造…」

南方副司令「しねぇよ!!」
153 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/27(金) 00:38:49.36 ID:OIqkLEco
>>1
相変わらず南方司令が馬鹿で、今日も平和だなー
154 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/27(金) 00:40:37.88 ID:p490beko
おつおつ

南方指令はGとかに出てきそうだよね
俺のこの手が真っ赤に以下略
155 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/27(金) 00:52:39.24 ID:cD2kKMAO
>>1

さよならレッド、牛魔王の手に潰される の巻

今回の司令部は色物揃いだなぁ
北方司令の渋さが懐かしいわ…北方司令…ブワッ
156 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/27(金) 03:38:36.56 ID:apyId2SO
1乙♪熱く燃える展開だったね面白かった
おやすみなさい
157 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/27(金) 07:45:22.52 ID:.CAitaQo
>>1乙乙
やっと規制解除で支援できる

ホントにいつも読んでます。直にいつもwktk
158 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/27(金) 11:28:29.54 ID:P4Hv9z.o
ここは規制されないぞ・・・
159 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/27(金) 13:16:22.69 ID:imqvdw6o
そういや白虎嬢が一人娘ってことは白虎長と姉妹説はなしか。
従姉妹あたりなのかな。
160 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/27(金) 14:17:45.93 ID:p490beko
マジシャンの子供はいつ出るんだろうねぇ
161 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/27(金) 14:18:08.71 ID:ovW3tPY0
おれは姪だと思う
162 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/27(金) 17:20:48.68 ID:.PdYZZko
〜南方司令部〜

南方副司令「…よく戻った!ご苦労さん」

戦士「そっちこそ大変だったみたいで…」

南方副司令「まぁな。だが、西方の援軍で事なきを得たよ」

魔道士「西方の皆さんが…っ」

南方副司令「しっかし…もの凄い相手だったらしいな…?」

盗賊「…ああ」

戦士「山のようなデカさだった…。あんなんもう懲り懲りだよ」

召喚士「ははっ、本当だね…!」

南方副司令「ま、何にせよ今日はゆっくり休んでくれ」

召喚士「そうさせて頂きます」

南方副司令「明日には司令らも戻るだろうし…そしたらパーっと…」

戦士「おっ、いいねぇ!!」

南方副司令「それじゃ、何かあったら司令部まで頼む!」

魔道士「…はいっ!」
163 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/27(金) 17:22:23.38 ID:.PdYZZko
〜南の街〜

召喚士「……宿はここでいいかな?」

カチャッ

魔道士「こんにちはー」

フロント「いらっしゃいませ。四名様ですか?」

召喚士「はい。二部屋お願い致します」

フロント「…かしこまりました。どうぞ」

戦士「あー…、やっとゆっくり休めるわぁ…」

盗賊「…本当だな」

テクテクテク

戦士「んじゃ、18時に下のレストランで!」

魔道士「はいっ!!」

盗賊「…うん」

召喚士「では…また後で」

嬉々とする魔道士が眠たげな盗賊の手を引き、召喚士と戦士はそれを笑顔で見送った。
164 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/27(金) 17:23:02.14 ID:.PdYZZko


盗賊「……ふいぃ〜」

バタッ…ボフッ

魔道士「疲れましたね〜」

盗賊「……疲れた…眠い」

魔道士「…寝てないんですか?」

盗賊「…東方出てから…一睡も」

魔道士「な、何日起きてたんですか…!?」

盗賊「……分かんない」

魔道士「…先、お風呂入りましょっ!」

盗賊「…うん」

トテトテトテ…カチャッ…パタン

魔道士「…はぁ〜!!やっとだぁ!!」

盗賊「……ふわぁ〜」

魔道士「えっと……」
165 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/27(金) 17:23:55.26 ID:.PdYZZko
ジャーッ…パシャパシャパシャッ

魔道士「……気持ちいぃ〜!!」

盗賊「…あぁ〜」

ザパァ

魔道士「……盗賊さん、また怪我増えちゃいましたね…っ」

盗賊「……うん…むにゃむにゃ」

魔道士「痛いですか?」

盗賊「……大丈…夫〜」

魔道士「ほんと…?」

ツンツン…ムニッ

盗賊「……平…気ぃ」

魔道士「えいっ!」

ムニュムニュッ

盗賊「……すぴー」

魔道士「盗賊さんっ、のぼせちゃいますよぉ?」
166 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/27(金) 17:25:59.83 ID:.PdYZZko


戦士「あぁ〜!!疲…っれたあぁ!!」

召喚士「お疲れ様」

戦士「召喚士も!」

召喚士「俺は何もやってないって…!」

戦士「んな事ないだろ。全員の力がなきゃ勝てなかったんだから」

召喚士「そう…思いたいけどね」

戦士「……強さってのは、色々な形があるもんさ」

召喚士「……うん」

戦士「……」

召喚士「…どしたの?」

戦士「…ん、ああ…何でもねぇ」

召喚士「……そっか」

腰掛けたベッドから起き上がり、テーブルの水を飲む召喚士。

入れ替わりにベッドに寝そべる戦士は、右手を天井へ伸ばしじっと見つめる。
167 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/27(金) 17:26:45.46 ID:.PdYZZko
〜レストラン〜

魔道士「…あ、いたいた!お待たせしました〜」

召喚士「いえいえ。じゃあ行きましょうか」

ドンッ…ドンッ!!…ドドンッ!!

魔道士「ほえぇ、豪華〜!」

盗賊「……た、食べていい?」

戦士「先に乾杯だろ!」

召喚士「それじゃ今回もお疲れ様でした!!」

魔道士「カンパーイ!!」

チーンッ!!

戦士「……っぷはあぁ!!うめえぇ!!」

盗賊「……モグモグモグ」

召喚士「空腹だったから…何食べても美味しいや!」

魔道士「はいっ!でも普通に美味しいですよ〜!」

戦士「まともなメシなんて何日振りだろうなぁ…」
168 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/27(金) 17:27:33.74 ID:.PdYZZko


戦士「しっかし…天才の正体がマスク・ド・ジーニアスだったとはなぁ…」

召喚士「……それって逆じゃないの?」

魔道士「道理で強いわけですよっ!!」

盗賊「…それも…逆なんじゃ」

魔道士「あっ!!」

盗賊「…ど、どした!?」

魔道士「聞くの忘れてた…」

召喚士「…?」

魔道士「だって、格闘家さんと師弟コンビを結んだって事は…タッグの可能性が…」

戦士「……呑気なこって」

盗賊「…あっ!!」

戦士「…何だ。お前も興味沸いたのか?」

盗賊「…いや、マジシャンの事」

召喚士「そういえば北に向かったんですよね…?」
169 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/27(金) 17:28:13.33 ID:.PdYZZko
盗賊「……うん。ネクロマンサーを追ってな」

戦士「ネクロマンサー…か」

魔道士「戦士さん…」

戦士「騎都尉の事なら大丈夫だ。気にすんな」

召喚士「東方でも会ったんでしたよね?」

盗賊「…ああ。何か企んでいる様子であった」

召喚士「……」

戦士「東方に南東国に…次は北、か」

魔道士「ちょっと…気になりますね」

盗賊「……何事もなければ…良いが」

召喚士「……行ってみますか」

戦士「北方へか?」

召喚士「だって…放っておけないよね…?」

魔道士「…ええ」

盗賊「…ネクロマンサーが絡んでいるならば…尚の事」
170 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/27(金) 17:29:10.80 ID:.PdYZZko
戦士「……んじゃ、明日の朝一で北へ向かおう」

召喚士「いきなりで大丈夫…?」

戦士「善は急げ、だろ?」

魔道士「私は大丈夫ですけどぉ…」

召喚士「俺も大丈夫ですよ。一日あれば魔力もだいぶ戻りますから」

盗賊「…では、明日の朝一で」

戦士「行くとしようか!」

魔道士「はいっ!!」

召喚士「……ネクロマンサー」

戦士「アイツだけは…俺らの手でケリを付けたいな」

召喚士「うん…。因縁も多々あるしね…」

盗賊「…ああ」

戦士「とりあえず、食事済ましちまおうぜ…!」

召喚士「あ、そうだね。食事の時ぐらい楽しまなくちゃね」

魔道士「そうですよぉ〜。えへへ!!」
171 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/27(金) 17:30:02.13 ID:.PdYZZko
〜国軍本部〜

カツカツカツ

青年兵「……?」

エリート「それでっ、司令は大丈夫なのか!?」

青年兵「エリート様…!?」

エリート「…おぉ!青年兵!!」

青年兵「ただいま戻りました」

エリート「修行だけではなく、大変だったようだな…」

青年兵「…ええ。あの、かなり慌しいようですが…」

エリート「私も今着いたところなのだが…」

青年兵「……」

〜作戦会議室〜

副司令官「だからっ、大軍師が北におるのだろう!?司令部へ急がせろ!」

国軍兵「騎士団長様の大隊、北関まで進軍完了との事!」

伝令「白虎長様率いる召喚隊は、船で北の港へ進発されました!」
172 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/27(金) 17:30:44.59 ID:.PdYZZko
ガチャッ

副司令官「おぉ戻ったか!」

隊長「…はっ。特殊遊撃三名、ただいま戻りました」

副司令官「…見ての通りだ。…全く」

隊長「…司令は?」

副司令官「大事無いそうだ。司令室におる」

隊長「…かしこまりました」

テクテクテク

副司令官「ああ、そうだ」

男隊員「……?」

副司令官「司令官へ会うならついでにこの書類を頼む」

隊長「…これは?」

副司令官「特遊の補充要員だ」

隊長「!?」

副司令官「もう吹っ切れたのだろう?また…働いてもらうぞ」
173 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/27(金) 17:31:21.76 ID:.PdYZZko


エリート「失礼します」

副司令官「おう。本国兵をこちらに回せるかな?」

エリート「問題ありません」

副司令官「南の次は北…。ここも強襲される恐れがあるからな…」

エリート「…そうですね」

青年兵「あの、こちら…南での報告書になります」

副司令官「…ご苦労。後で目を通す」

青年兵「…はっ!」

エリート「それでは、失礼致します」

ザッ…カツカツカツ

〜司令室〜

隊長「司令は?」

秘書官「中におられますよ」

隊長「…おう」
174 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/27(金) 17:31:56.87 ID:.PdYZZko
コンコン…カチャッ

隊長「失礼致します」

司令官「……ん」

隊長「……お怪我は…?」

司令官「…ああ、私は無事だよ。私はね」

女隊員「……?」

司令官「…護衛と馬車は全滅」

隊長「……」

司令官「……ん?何か?」

隊長「…何故、南へ…?」

司令官「…何か…君に関係あるのかな?」

隊長「…し、失礼を致しました!あ…こちらを副司令官から…」

パサッ

司令官「…ああ、話しは聞いているよ。呼んできて」

秘書官「畏まりました」
175 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/27(金) 17:32:28.74 ID:OIqkLEco
さてさて…次の章も最初から大変そうだな
そして次はどんなキャラが出るのか…
176 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/27(金) 17:32:51.28 ID:.PdYZZko
司令官「…南では苦労したようだね」

男隊員「…えぇ、まぁ」

司令官「お陰でだいぶ動きやすくなったよ」

隊長「…ありがとうございます!しかしながら…」

司令官「……」

隊長「我らは助力にすぎず、南方の各兵とワーカー等の活躍によるものであります」

司令官「…ん。それも分かってるよ」

カチャッ

秘書官「お連れ致しました」

司令官「…ん。ご苦労」

隊長「各員敬礼っ、新たな仲間を出迎えろっ!」

ザザッ…テクテクテク…

男隊員「……えっ!?」

女隊員「…え…えぇ〜っ!?」

格闘家「……失礼します」
177 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/27(金) 17:33:21.31 ID:.PdYZZko
隊長「お前が…補充要員…!?」

格闘家「…みたいです」

司令官「……顔見知り?」

隊長「え、えぇ…。まぁ…」

女隊員「そ、そうだったんスか…!」

格闘家「…自分も皆さんが特殊遊撃とは知りませんでした」

男隊員「知らねー仲じゃねぇし、やり易いわな!ヒャハハ!」

隊長「そうかぁ…」

格闘家「…宜しく…お願いします」

格闘家はぺこりと頭を下げる。それに続き三人も敬礼にて返答した。

女隊員「改めて…宜しくッス!!」

隊長「格闘家か…。よろしくな!」

男隊員「女じゃねーのが残念だが…強いに越したことぁねーわな!」

司令官「…。。、それじゃ頼むよ」

一同「…ははっ!!」
178 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/27(金) 17:34:33.64 ID:.PdYZZko
隊長「では、失礼致します」

司令官「……ん」

ザッ…クルッ…カツカツカツカツ…

秘書官「…司令っ!!」

司令官「……?」

カツカツカツ

左大臣「…やァ、貴殿が襲撃にあったと聞いてなァ」

司令官「…これはどうも」

左大臣「見たところ大事ないようで何よりよ」

司令官「…どうも」

左大臣「なにをしとるのか知らんがァ、あまり無茶はするなよ…?」

司令官「…胆に命じておきましょう」

左大臣「分を弁えないとなァ。所詮は…妹の力でここまで成り上がっただけの事」

司令官「……」

左大臣「…その妹も死に、もはやお前は何の繋がりもない男なのだからなァ」
179 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/27(金) 17:35:22.61 ID:.PdYZZko
ガタンッ

左大臣「何だァ?この私に手を下すかァ?ん?」

司令官「……やめろ。そんな気分じゃない」

左大臣「…ふん、まァいい。自分で申したのだァ。胆に命じておけよ?」

司令官「……」

カツカツカツ

副令官「…左大臣様!?」

左大臣「おぉ、ちょうど良かったァ。東方の人事なんだがなァ…」

テクテクテク…

秘書官「…大丈夫ですか?お顔が優れませんが」

司令官「…仮面をしてても顔色が分かるのかい?」

秘書官「あ、口元…とか…」

司令官「…下がっていいよ。一人にさせてくれ」

秘書官「……っ、畏まりました」

司令官「……」
180 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/27(金) 17:35:59.79 ID:.PdYZZko


青年兵「青龍先生の容体は!?」

衛生兵「ああ、問題ない。今はぐっすり眠っているよ」

青年兵「……そうですか…っ」

コツコツコツ…

占い師「責任…感じる事はないわよ?」

青年兵「……しかし、僕にもっと魔力があれば」

占い師「気負いすぎよ。貴方はそれ程の男なの?地位なの?」

青年兵「……っ」

占い師「いいのよ。自分に出来る範囲で、出来る事をしなさい」

青年兵「…はい」

占い師「貴方も休んだ方が良いわね…。だいぶ疲労が見えるわよ?」

青年兵「…はい。失礼…致します」

テクテクテク

占い師「……」
181 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/27(金) 17:37:09.69 ID:.PdYZZko
クルッ

占い師「…若者は行き急いで大変だわ…っ」

――「……ハッハ!」

占い師「!?」

クルッ…バッ!!

占い師「……?」

コツコツ…コツ…

占い師「…や、やだ…っ、あんな奴の幻聴だなんて…っ」

コツコツコツ…ピタッ

占い師「……何も感じないもの。大丈夫…よね。マジシャン…」

召喚士、戦士、魔道士、盗賊。各々の修行を目的とした一ヶ月は、

最後に牛魔王との戦いという、大きな結末を以って終了した。

そして…この戦いを境に、各地の動きは大きく早まる結果となる。

だが今は、誰しもが目の前の困難を乗り越える事に精一杯であった。

〜第二十一部、完〜
182 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/27(金) 17:46:10.82 ID:.PdYZZko
火焔山編終了っす!このまま二十二部突入します!
まとめありがとうございます!相変わらず早い!感謝感謝〜!
あぷろだも追加ありがとうございます!集合絵嬉しいです!
183 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/27(金) 18:10:33.89 ID:qd3GM.DO
>>1

>>160
オレは魔法剣士以外いないと思ってる
184 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/27(金) 18:12:44.10 ID:j47/2vko
名前だけ出てるJr.じゃねーの?
というか格闘家がこーなるってことは、アレはアレとイコールかな?
185 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/27(金) 18:21:19.24 ID:C6UYKTko
1乙
面白かったぜ
186 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/27(金) 18:24:13.33 ID:TtMJis20
1乙
召喚乙女組は出番なしか…残念
187 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/27(金) 18:35:24.56 ID:.PdYZZko
夕暮れの紅く染まった空は生憎の雨雲に覆われ、先程とは真逆の様相を見せる。

黒くどんよりと重い空から大粒の雨が降り注ぎ、大地を濡らす。

ザアアァァァァ…

左翼長「もう無理だ!!下がれっ!!」

魔道士「だって…っ!マジシャンさんがっ!!」

大軍師「……っ」

戦士「何でだよぉーっ!ふざけんじゃねぇぞ!!」

北方参謀「豪雨で土砂が起きています!後退しましょう!」

召喚士「だって……マジシャンさんが…マジシャン…さん…」

左翼長「馬鹿野郎がっ!!お前等も死にたいのかぁ!?」

大軍師「全軍、急ぎ撤退を開始して下さい!」

ザアアァァァァ

盗賊「……こ…んな……嘘…だって」

魔道士「マジシャンさああぁぁーんっ!!」

その日、俺らの目の前で…マジシャンさんは死んだ。
188 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/27(金) 18:35:53.81 ID:.PdYZZko

召喚士「行けっ!コカトリス!!」

    〜第二十二部〜
189 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/27(金) 18:36:19.34 ID:.PdYZZko
〜南の街〜

魔道士「おっはようございますー!」

戦士「おう、ご機嫌だな!」

魔道士「お風呂も入って、ゆっくり寝られましたからっ。えへへ!」

戦士「だよなぁ。昨日までが嘘のようだぜ…」

盗賊「…全くだ」

召喚士「それじゃ行きましょうか」

魔道士「はいっ!」

盗賊「…うん」

〜南方司令部〜

戦士「おっ、副司令さん!おはようっす!」

南方副司令「おはよう!早いな。まだ戻って来てねーぞ?」

召喚士「実は…これからすぐ、北へ向かおうかと思いまして…」

南方副司令「…北?また戦か何かか…?」

戦士「ま、似たようなもんだ」
190 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/27(金) 18:36:46.07 ID:.PdYZZko
南方副司令「あんまり無理するなよ?休めるうちにしっかり休んどきな」

魔道士「副司令さんもですよ?えへへ!」

南方副司令「……あっはは!違げぇねーわな!」

召喚士「それでは、色々とありがとうございました」

南方副司令「あ、次来た時に渡すからな」

召喚士「……?」

南方副司令「忘れたのか?召喚フェスの賞品だよ」

召喚士「……あっ」

南方副司令「楽しみに待ってな!」

戦士「みんなにもヨロシク!!」

盗賊「…では」

魔道士「さて、どうしましょうか?」

召喚士「そうですね。まずはマジシャンさんと合流しない事には…」

戦士「とりあえず北の港まで行ってみっか。あそこならデケェし何か手掛かりが…」

召喚士「…そうだね。それじゃ船で一気に向かおう!」
191 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/27(金) 18:37:59.24 ID:.PdYZZko
〜本国〜

カツカツカツ

青年兵「……失礼致します」

皇太子「…おはよう。南では大変な目にあったそうだな」

青年兵「ええ…。お陰様で色々と学ぶところも大きく…」

皇太子「前向きだな。何よりだ」

青年兵「…北でも戦闘が始まるようですね」

皇太子「…うむ。先日からはじまった屯田制の動きを魔王軍が掴んだらしい」

エリート「つまり、整備中の北の村を奪還しようと躍起になっている・・・という事だ」

青年兵「エリート様」

皇太子「但し、今回…本国は動かん」

青年兵「…し、しかし」

エリート「青年兵、君も戦闘を終えたばかりであろう?少し休みたまえ」

青年兵「……え、ええ」

皇太子「それに…内部の敵も厄介になってきてなぁ」
192 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/27(金) 18:38:27.28 ID:.PdYZZko
青年兵「内部の敵…ですか?」

エリート「左翼の連中さ」

青年兵「予算案は思惑通りだったと伺いましたが…?」

エリート「…軍備と研究機関はな」

皇太子「それ以外の予算はかなり削られた。なかなかやってくれるよ」

青年兵「つ…つまり……」

エリート「兵が増えても馬や武具は増えないって事さ」

青年兵「!?」

皇太子「それよりも痛いのは建設関係だな…」

エリート「せっかく通信の研究が完成したとしても…」

皇太子「…それを作り上げる費用が削られたのではどうしようもない…」

青年兵「なんと…いう…」

エリート「やけにすんなり身を引いたと思えば…。くそ…っ」

皇太子「過ぎた事は仕方ない。別の道を考えるとしようじゃないか」

青年兵「……ええ!」
193 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/27(金) 18:38:56.15 ID:.PdYZZko
皇太子「それと、青年兵…」

青年兵「……?」

皇太子「君にはしばし戦から離れて貰う」

青年兵「…え…っ!?」

エリート「数ヶ月…1年はかからぬと思うが…」

青年兵「待ってください!私は……」

皇太子「お前は今後、先頭に立つ器ではないと申しているのだ」

青年兵「――っ!!」

エリート「……」

青年兵「…確かに…力量不足なのは認めます!しかし…っ」

皇太子「そうではない。お前は最後尾から全軍の指揮を執る器だ、と言っているのだ」

青年兵「!!」

エリート「その為に、近日中に兵法や政治を中心に学んで貰う」

皇太子「講師役はプロだ。途中で根をあげるなよ…?」

青年兵「…は……はい…っ!!ありがとうございますっ!!」
194 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/27(金) 18:40:27.30 ID:BQgchlAo
フラグウン十本立ててるから死ぬのはわかっていたが・・・
195 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/27(金) 18:42:31.44 ID:imqvdw6o
予告の段階でマジシャンの死が確定とか…
196 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/27(金) 18:43:06.18 ID:qd3GM.DO
死んでなお傀儡と化すのが辛いな
197 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/27(金) 19:03:54.17 ID:cHurZUAO
え???いきなりクライマックスで泣いた
なんだか今回は先を読むのが辛い…
198 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/27(金) 19:42:11.12 ID:HB1jKL.0
     // 1  . {. . .ヽ. . ヽ. . ',. .ヽヽ
    / .:/ ハ: :!: :.:ト、:.:. :\:...l:.. :}: : |_⊥ 、
    j . {: .:{ :l、:l、: :.ト-ヽ、_:..`ヽ、j__イ_つノ
    l 1:ハ.::{ゝl=くヽ:.ヽ トィjr}Tァ┬ァ:.:´|
    |ハ :ヽlァ{トィrj \i ー_'っ /:.イ-、:。:|
     ヽ。ハ^rぅ' 丶 `   ノ', く } }:.ol゚ o
    。  `ハ 。  {ァ´ヽ     ,ー o':.へl お客様の中に幻想殺しは
      ゚ ´ノi\  ー'   ィ:;:.ィ/|/゚ 。 いらっしゃいませんか??
   。 o  。 ゚ハヘ;:>ー--<_rv〈、_
         / ̄ヽ \/ll  }l}`'^'ト、
          /   ::Y77l  j l    !_`7
        l, ---::、〉 jl  l   ハゝ-i
        ヽ    Vi    }  ,' ノ, ー_ヽ
          }  , -‐ァl  ノ  / レ´,.- j
        j イ   !l /   /  ハ -,.く!
199 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/27(金) 19:52:28.61 ID:p490beko

そう言えば占い師ってなんかされてたっけ?
200 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/27(金) 20:47:37.94 ID:OIqkLEco
みんな待て!こ、これはきっと
マジシャン「実は生きてましたー」
召喚士「なーんだ」
的な展開になるに違いない!……そうであってくれ…
201 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/27(金) 21:20:23.25 ID:/FMnWQM0
チラ裏
これはあの時のパーティーのおっさんたちが
召喚士たちに遺志を託して
魔王を倒せという告示に違いない
チラ裏
202 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/27(金) 23:08:56.32 ID:gzQKD7Io
いちおつ

出版社から書籍化依頼とか来ないのかね
こんなに頑張ってる>>1が幸せになって欲しい
203 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/27(金) 23:10:45.97 ID:09Ofh4Eo
きもちわる
204 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/27(金) 23:22:09.98 ID:ievC5Uco
もはやVIPとは関係ないものとなってしまった
205 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/27(金) 23:33:32.39 ID:cHurZUAO
出だしがアレだからな。でも書籍化したら間違いなく買うよ。漫画でもゲームでもいい
週末だし夜中に更新くるかな?
206 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/27(金) 23:36:49.62 ID:xpupEHko
書籍化とかいらないです。変に持ち上げられても>>1が困るだけだろ
知る人ぞ知る話みたいにひっそりと人気があればいいだろうに
207 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/27(金) 23:54:30.51 ID:sdK4XYAO
某モンハンSSみたいに作者が書籍化しようとして袋叩きに
208 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/28(土) 00:11:58.87 ID:Rr8GYIwo
召喚士「行けっ!クリト…!?」

コカトリス「よかろう。今から絵私は貴様をペニスと呼ぶ事にする」




メディア露出できるわけがないww
209 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/28(土) 00:57:03.31 ID:vX6fEASO
それが書籍化を防ぐ伏線だったなんてっ……!
210 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/28(土) 01:05:02.72 ID:.yC6.nEo
自分の考え押し付けでファビョるのもどうかと思うよ
211 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/28(土) 01:24:32.23 ID:4OCY.nEo
〜船上〜

魔道士「でも、良かったんですかね?」

戦士「…んー?」

魔道士「南方の皆さんに挨拶もなしに…」

召喚士「確かにちょっと悪い気はしますけど…」

盗賊「……」

召喚士「皆さんも忙しいでしょうし…」

魔道士「そうですよねぇ…」

戦士「ま、宴会は残念だったけどな…!」

魔道士「もうっ、戦士さん…」

戦士「はははっ!次行く時には手土産持参で楽しもうや!」

召喚士「そうだね!召喚フェスの賞品もくれるそうだし…」

盗賊「…な、何くれるんだろな?」

戦士「…お前はそういうとこ、すぐ食い付くよなぁ」

盗賊「……うぅ」
212 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/28(土) 01:25:10.99 ID:4OCY.nEo
〜南方司令部〜

南方参謀「えぇ〜!帰っちゃったの!?」

南方副司令「何でも急ぎで北へ向かうらしくてな…」

南方参謀「何で引き留めないのよ!バカッ!」

南方副司令「バカってお前…そんなん止める権利ねーだろ…」

南方弓長「それはそうだけど……」

南方副司令「へいへい、悪かったよ…」

ボス「あのっ、司令は…?」

南方参謀「相変わらず赤壁よ。ついでだから現地の処理も任せてるわ」

ボス「……そうですか」

南方副司令「何か用か?」

ボス「…あ、本部の方がお見えに…っ」

南方参謀「……?」

士官「…失礼」

南方参謀「……ど、どうも」
213 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/28(土) 01:25:44.97 ID:4OCY.nEo
〜赤壁〜

カツカツカツ

南方司令「……おぉ、どうした?」

南方魔道長「…山に森が吹っ飛んで…見晴らし良くなっちまったなぁ」

南方司令「……はっははは!全くだな!」

南方魔道長「……」

南方司令「…そんだけか?」

南方魔道長「…まぁな」

カツカツカツ

南方魔道長「思ったより元気そうで良かったぜ」

南方司令「……あん?」

南方魔道長「いや…っ、昨晩はだいぶ悔しそうな顔してたからな」

南方司令「…馬鹿言えっ!!」

南方魔道長「んじゃ、作業に戻りますわ」

南方司令「……馬鹿…言えってんだよ」
214 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/28(土) 01:26:17.30 ID:4OCY.nEo
〜北の港〜

戦士「到着ーっ!!」

召喚士「……あー気持ちいい〜」

魔道士「北の風って冷たいけど…なんだか賑やかですよねぇ」

戦士「…何だ?ずいぶん詩人だな」

魔道士「…あっ、なんだかそんな気がして。…へへっ」

盗賊「…さて、どうしようか?」

戦士「まずは定番……」

盗賊「飯かっ!?」

戦士「……ワークショップだろ」

盗賊「…あ…そ、そうだな」

召喚士「では、行きましょうか」

魔道士「はいっ!」

戦士「えぇとワークショップ…こっちだっけか?」

四人は北の港へ到着早々、ワークショップへと足を進めた。
215 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/28(土) 01:26:59.00 ID:4OCY.nEo
〜ワークショップ〜

召喚士「えっと…お金と手紙の確認を……」

店員「はい、かしこまりました」

戦士「……あーあ、ランキングから名前も消えちまったなぁ」

魔道士「……誰のせいですかぁ?」

戦士「……は、はは…っ」

召喚士「……ん?」

戦士「どした?」

召喚士「いや…魔法剣士さんが珍しく依頼を受けてるなって…」

戦士「…ホントだ。始めてじゃねぇか?」

盗賊「…北にいるみたいだな」

戦士「保護された怪我人の救出?随分楽な依頼だな…」

召喚士「場所は……辺境の村か」

戦士「北ルートで司令部目指すなら…立ち寄れるな」

盗賊「…まぁ…入れ違いになるかも…しれんがな」
216 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/28(土) 01:27:27.67 ID:4OCY.nEo
魔道士「行くだけ行ってみましょうか?」

戦士「…だな。ちょっと気になる事もあるし」

盗賊「……?」

召喚士「…お父さんの事?」

戦士「…まぁ…な」

テクテクテク

店員「お待たせ致しました」

召喚士「ありがとうございます。…手紙は特になし…か」

魔道士「さて、ご飯にします?」

戦士「だぁな。誰かさんも待ち侘びてる事ですしぃ〜?

盗賊「…うっ」

召喚士「それじゃ食事を済ませてから、北ルートで司令部へ向かいましょうか」

魔道士「賛成ですーっ!」

盗賊「…異議なし」

戦士「よーし!飯屋は任せとけ!わははっ!!」
217 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/28(土) 01:27:57.34 ID:4OCY.nEo
〜辺境の村〜

ザッザッザッザッザ

村人「…アンタが依頼を受けて下すったワーカーかえ?」

魔法剣士「…ああ。それで怪我人は?」

村人「…こっちじゃ。付いて参れ」

テクテクテク

魔法剣士(特徴を見る限り…おそらく間違いはない…)

テクテク…ピタッ

村人「……ここじゃ」

ガサッ

魔法剣士「……やはり…そうか」

村人「…それじゃ、後は頼んだよ」

テクテクテク…

魔法剣士「……探したぞ」

眼鏡「…………」
218 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/28(土) 01:30:24.46 ID:4OCY.nEo
いやいやこんな拙い文章が書籍になったら世も末ですよ…
もう絵を描いて貰ったりして頂いてるだけで大満足です!ノシ
219 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/28(土) 01:33:02.95 ID:KvXNMkwo
やっと眼鏡キター!!
220 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/28(土) 01:44:58.52 ID:4fZ.zy60
>>1
俺には予告なんて見えないぞ
221 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/28(土) 01:47:00.81 ID:vdwvKXgo
それは報告しなくていいです
222 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/28(土) 02:11:09.76 ID:4x61LqIo
>>1

223 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/28(土) 04:30:54.89 ID:OmBEZX6o
>>187
今更の上に空気って何状態だが
魔道士ちゃんと召喚士の反応が似すぎワロタ
この似たものカップルめ!
224 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/28(土) 05:17:41.57 ID:WauUaS2o
行けっ!クリトリス!!
225 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/28(土) 11:47:55.66 ID:iTCTFsEo
>>224
コカトリス「ふー・・・では死んで貰うしかないようだな・・・」
226 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/28(土) 11:58:16.12 ID:93PGCR2o
召喚「いや、ね・・・食事の時いただきまんこ!とかあるよね?戦士?」

初期の召喚士はこんなことまで言っちゃってるんだぜ
227 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/28(土) 12:00:02.78 ID:ZjFPaQAO
>>1


オジシャンとは魔道士ちゃんをめぐって何度も何度も争った気がするが…とうとう死ぬのか
少し寂しくなるな…

てか、これで再来は全員なくなるんだっけ?そんな状態で皇太子の言う魔王討伐なんて出来るのか…
228 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/28(土) 12:03:23.09 ID:KNPpSxgo
>>225
ネウロの早坂兄で再生された
229 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/28(土) 12:24:07.37 ID:4OCY.nEo
〜北方司令部〜

騎士長「それで、魔物の動きは!?」

北方兵「川べりから動く気配はありません!!」

左翼長「……どう見る?」

参謀「……おそらくは…夜まで動く気はないかと」

左翼長「だよなぁ……」

騎士長「考えられる事は…?」

参謀「夜襲を狙っているか……アンデッドタイプか、ですね」

左翼長「……」

騎士長「どうする?」

左翼長「本部の増援とワーカーの到着までに罠や防備を固めておこう」

参謀「はい」

左翼長「大軍師には連絡出来たのか?」

参謀「…ええ、兄上も何かと準備を進め次第こちらに向かう…と」

左翼長「…分かった。……おいっ!北関にも伝令回せっ!」
230 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/28(土) 12:31:16.98 ID:4OCY.nEo
〜???〜

フワァッ…スタッ

ネクロマンサー「……侵攻開始は夜からだそうで」

伯爵「…私に出るな、とでも言いたいのかね?」

ネクロマンサー「いえいえ、そういうわけでは…クククッ」

伯爵「勝手にやりたいのだろう?行き給えよ」

ネクロマンサー「…ほう、宜しいのですか?」

伯爵「貴様は貴様のすべき事があろうのだろう?それに…目障りだ」

ネクロマンサー「…ククッ、これは手厳しい御言葉…」

伯爵「……早く去れ」

ネクロマンサー「ククッ……では。行きましょう?」

魔剣士「……」

ザザッ

伯爵「……おい、二人の動きから目を離すな」

使い魔「…畏まりました。行って参ります!」
231 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/28(土) 12:35:24.55 ID:4OCY.nEo
〜北の港〜

召喚士「…あー、美味しかったぁ」

戦士「だろっ!?ここ絶対穴場だよな!」

魔道士「本当ですね…。外見からは想像もつかない…」

盗賊「……うん」

戦士「さーて、そんじゃ行きますか」

召喚士「ついでに装備や道具の補充もしておこうか」

戦士「んーそうだなぁ。俺ももうボロボロだわ…」

戦士は右腕を上げ召喚士に小手を見せる。

盗賊「……そうだな」

魔道士「盗賊さんは下着も買わなくちゃいけませんね…」

戦士「…ん?またか?」

盗賊「……捨てられた」

召喚士「…へっ?」

盗賊「…と…とにかくっ、買ってくるっ!」
232 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/28(土) 21:03:22.02 ID:q2J6.sAO
>>1

オマケも含めて伏線凄すぎる。>>1の頭はどうなってんだ?
233 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/28(土) 22:28:06.09 ID:ZjFPaQAO
>>1


眼鏡の眼鏡を取ったら、目がねぇ…ってか!ハッハッハ
234 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/28(土) 23:10:18.26 ID:CKStguQo
↓粗大ごみを崖から捨てるAA
235 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/28(土) 23:20:07.13 ID:wS5wzHco

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄」
―――――――――――――‐┬┘
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     |        |/ ⊃  ノ |   |
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                                  ∧iii∧ アリガタヤー
                                 (´∀` ミ
                                  と#とヰ)
                                  (_(_,J
236 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/29(日) 17:56:32.23 ID:HbvbuAoo
オブリビオンっていうゲームでコカトリスプレイ楽しい・・・
237 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/29(日) 18:25:48.45 ID:vDx/3SAo
早く>>1こないかなー
238 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/29(日) 18:27:04.34 ID:FfkptWso
少しは休ませろよwwwwwwww
239 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/29(日) 21:45:55.65 ID:gxNqrCso
〜辺境の村〜

魔法剣士「……」

眼鏡「…………」

カサッ…テクテクテク

村人「…まだ気付かんかえ?」

魔法剣士「……ああ」

村人「ここへ連れてきたワーカーも投薬しとったが…」

魔法剣士「先程与えた」

コトッ

村人「ほれ、水じゃ」

魔法剣士「……」

村人「…気にするな。これぐらいしか出来んでな」

魔法剣士「…いや、助かる」

村人「アンタも少し眠った方が良い。寝とらんのじゃろ?」

魔法剣士「……すまんな」
240 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/29(日) 21:46:35.10 ID:gxNqrCso
魔法剣士は村人の差し出す布を受け取り頭を下げる。

村人「…それじゃ、何かあったら遠慮せず言うとくれ」

魔法剣士「…ここに連れてきたワーカー」

村人「……?」

魔法剣士「その人は?」

村人「…さぁ。中年のガタイが良い男じゃったが、そのまま去って行ったぞい」

魔法剣士「……そうか」

村人「もうじき日も暮れる。晩は村の広場に来るといい。炊き出ししとるから」

村人は微笑み、その場を去って行った。

魔法剣士「……」

魔法剣士は壁に寄りかかり、座ったまま布を身体へ被せる。

ゴソゴソッ…バサッ

魔法剣士「……」

眼鏡「……」

眠る眼鏡を見つめ、魔法剣士もしばしの仮眠をとった。
241 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/29(日) 21:47:25.17 ID:gxNqrCso
〜北の港〜

戦士「……うーん」

召喚士「これなんかどう?」

戦士「おぉ……って、すげぇ高いじゃん!」

召喚士「え?あ…本当だ……」

戦士「無理無理、俺一人でこんなモン申し訳ねぇって」

召喚士「いや、でも…必要な物だし……」

戦士「確かに小手ってのは重要な装備だ。でもこれは幾らなんでも…」

召喚士「……そっかぁ」

戦士「理想は五行付加の付いたヤツなんだが…桁が違うな…」

召喚士「うん…」

戦士「今は手ごろなこの辺のでいっか…」

召喚士「…薄手だけどいいの?」

戦士「盾もあるし軽い方が武器振りまわすのに楽だからなぁ」

召喚士「…そっか。小手一つでも選ぶのは重要なんだね…!」
242 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/29(日) 21:51:49.11 ID:gxNqrCso


店員「ありがとうございましたー!」

戦士「お前はいいのか?」

召喚士「う〜ん…。特に買う物ないしなぁ…」

戦士「…そっか」

召喚士「マジシャンさんの情報も特にないね」

戦士「まぁな〜。ワーカーでも国軍付で情報も薄いしなぁ」

召喚士「うん。拠点があるってわけでもないもんね…」

戦士「ネクロマンサーの動きを追った方が賢明かもな」

召喚士「うん。魔王軍が動いているなら合流する可能性はあるしね」

戦士「やっぱり北方司令部に向かうのが確立高そうだわな」

召喚士「司令部にマジシャンさんがいるかもしれないしね…!」

戦士「そうだな。とにかくこの街にはもう用無しだな」

召喚士「うんっ。早いところ北方司令部へ向かおっか」

戦士「おう!」
243 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/29(日) 21:52:38.28 ID:gxNqrCso
テクテクテク

戦士「……ん?」

召喚士「…何だろ」

中央の広場よりハープの奏でる優しい音色が響き渡る。

〜♪

召喚士「……なんだか…心落ち着く良い音色だね」

戦士「ああ…。こういうのよく分からん俺でも…何か感じるものがあるよ」

音に聞き入る二人の背後に、男が立ち声をかける。

男「……ふぅ」

戦士「……?」

男「……素晴らしい音色だ」

召喚士「詳しいんですか…?」

男「ハープ…というには、やや小さいが……ふぅ」

戦士「へぇ。あれ…ハープなのかぁ」

男「人々の聞き入る安堵の顔…。まるで天国のようだな」
244 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/29(日) 21:53:12.16 ID:X3u8DtUo
更新来たー!
この世界にはエンチャンターもいるのかな?
245 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/29(日) 21:53:21.74 ID:gxNqrCso
召喚士「……ええ」

男「…故に危うい。神か…はたまた悪魔か…ふぅ」

召喚士「え…?」

男「……ふぅ」

テクテクテク

戦士「……何だ…アイツ?」

召喚士「さ、さぁ…?」

詩人「……」

おじさん「…ん?もう終わりか。もっと聞いていたかったよ」

詩人「…すみません」

おばさん「本当だねぇ。ずっと聞いていても飽きないくらいだ」

詩人「ありがとうございます」

戦士「終わったみたいだな」

召喚士「そうだね」

召喚士は詩人の目の前へ向かい、足元の箱へ小銭を入れる。
246 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/29(日) 21:54:36.76 ID:gxNqrCso
チャリッチャリンッ

召喚士「素晴らしい演奏でした」

詩人「…ありがとう」

戦士「んじゃ」

テクテクテク

詩人「……君達だったか」

テクテク…ピタッ

召喚士「……え?」

詩人「…ここ最近、殺生を行ったね?」

戦士「!?」

詩人「幾ら洗い流そうと拭おうと、決して消えはしない血の臭い…」

戦士は慌てて己右腕を鼻に近づけ、くんくんと嗅ぎ始める。

詩人「それは自らの魂にこびり付き、一生消える事はないものさ…」

召喚士「……」

詩人「…余計なお世話だったかな。失礼…」
247 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/29(日) 21:55:39.92 ID:gxNqrCso
ザッ

召喚士「あ、あの…っ」

詩人「……?」

召喚士「あなたは…一体……?」

詩人「…ただの吟遊詩人さ。縁があればまた…会う事もあるだろう」

テクテクテクテクテク

召喚士「…………」

戦士「……行く…か」

召喚士「……うん」

テクテクテク

召喚士「ここで待っていれば分かるかな…」

戦士「…だな。もうちょいしたら来るだろ」

召喚士(……一生消えはしない、か)

戦士「…何だったんだろうな…アイツ」

召喚士「え?あ、うん……」
248 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/29(日) 21:56:13.87 ID:FfkptWso
男はもしかして賢者…ってわけじゃないか…
249 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/29(日) 21:56:34.95 ID:gxNqrCso
タッタッタッタ

魔道士「あっ、いたいた!」

盗賊「…ただいま」

召喚士「おかえりなさい。買えましたか?」

盗賊「…あ、うん」

魔道士「マジシャンさんの手掛かりは何かありましたか?」

召喚士「いや、特にありませんでした」

戦士「ワークショップでも特にないんじゃお手上げだよ」

魔道士「そうですかぁ…」

盗賊「…あとは?」

召喚士「いえ、もう買う物は大丈夫です」

戦士「そんじゃあ行くとすっかね!」

魔道士「はいっ!行きましょう〜!!」

盗賊「…行こうか」

身支度を整えた四人は、北方司令部を目指し北の港を旅立った。
250 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/29(日) 21:59:22.76 ID:gxNqrCso
>>244
専門のエンチャンターはいないかもしれませんね…
いや、いるかもしれませんが…ど、どうなんだろう…

魔道士のような魔法付加や、鍛冶屋の結界石合成、
あとは博士などの研究機関あたりがそう言えるかもしれませんね〜

>>248
……ふぅ
251 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/29(日) 22:08:15.89 ID:vDx/3SAo
>>1
いきなり新キャラが二人も…
男の方は分からんが…何かありそうだしなー
252 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/29(日) 22:39:40.44 ID:0JdGNtYo
 ○  戦士「この街にはもう用無しだな」
 く|)へ
  〉   ヽ○ノ
 ̄ ̄7  ヘ/
  /   ノ
  |
 /
 |
253 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/29(日) 23:05:02.56 ID:SwfZkhw0
北の森でめがねを助けた詩人でしょ
オルペウス!!
254 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/29(日) 23:25:41.40 ID:c1IWqQAO
眼鏡の正体見抜いてたやつだっけか
255 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/30(月) 00:00:00.25 ID:s2sBkVEo
〜辺境の村〜

魔法剣士「…………」

……――

?『……あ…あ……ぁ…っ』

父『……逃……げ…ろ…』

キョロキョロッ

少年『……っ!!』

母『……』

妹『ママーッ!起きてーっ!!足が痛いよぅ…!』

?『…う……うぅ…っ…!!』

父『早……く…逃げ……』

男『親父さんの言う通りだ!早く逃げろーっ!!』

女『足がすくんでるみたい…!私が連れて行くわっ!』

男『頼むぞ!!この化物…並大抵じゃない!!』

女『ごめんね!……先に逝ってて!すぐに逝くからっ!!』
256 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/30(月) 00:01:28.05 ID:GF2ErMgo
なんか魔法剣士って主人公っぽいキャラしてるよな…
257 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/30(月) 00:04:38.93 ID:s2sBkVEo
タッタッタッタッタ

?『父さん!!母さんっ!!……い、妹…っ!!』

?『グルオオオォォ!!』

?『みっ、みんなぁ…!!やめて!もうやめてよぉー!!』

女『ゴメンね…!ゴメンね!!』

タッタッタッタッタ

妹『ママーッ!!お兄ちゃ……』

グシャアァァッ!!

?『――!!』

ガシッ

女『見ちゃ…駄目よ…!!』

女は抱きかかえる少年の目を塞ぐと、止まらぬ涙を気にも留めずひたすら走る。

?『…う……うっ…う…っ!!』

タッタッタッタッタ…グイッ

女『…いい?決してここから出ちゃ…駄目よ?』
258 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/30(月) 00:06:06.25 ID:s2sBkVEo
女は涙ながらで笑顔を見せ、その場を立ち去る。

?『……ふ……うぅ…う…っ』

ドドオオォォンッ!!…ズガァッ…ドゴォッ!!…ドズウウゥゥンッ!!

?『……ひぐ…っ……ひっ…』

暫くの後、静寂となった辺りに、少年のすすり声だけが響く。

?『……ひ…っく……ひぐぅ…』

……ン…ゥン…ズゥンッ…ズゥン…ズンッ…ズンッズンッ

?『――っ!!』

結界石の針詰められた納屋の隙間から見える、おぞましい怪物の姿。

狼のような複数の頭部と巨大な全身は真っ赤に染まり、大きな遠吠えを上げる。

?『オオォォォォ!!』

カッ!!……ドッズオオォォォォンッ!!

?『ぐ……っ…あぁーっ!!』

ガラガラガラッ…ドシャアァッ…ドドォ

?『ォォォォ…ッ!!』
259 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/30(月) 00:07:50.36 ID:s2sBkVEo


兵士『……こっちだ!子供が埋まっているぞ!!』

衛生兵『まだ息はあるのか!?』

兵士『おそらく!微かに呻き声が聞こえるっ!!』

ガラガラッ…ゴトッ

衛生兵『…おいっ!しっかりしろ!!』

?『………ぅ……う』

兵士『よーし!まだ生きてるぞ!!』

衛生兵『生存者は……この子だけ…か』

兵士『……無残なもんさ。老若男女お構いなしだ』

衛生兵『さっき見たよ。年端もいかぬ少女まで無残に斬り刻まれていたよ』

?『……うぅ…う…っ』

兵士『お…!!坊主!聞こえるか!?』

衛生兵『……自分の名前、分かるか!?』

?『……魔…法……剣士』
260 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/30(月) 00:22:32.24 ID:s2sBkVEo
――……

ガバッ!!

魔法剣士「……はっ…はっ…は…っ」

飛び起きた魔法剣士は額の汗を拭い、目を丸くする。

魔法剣士「……眼…鏡…?」

バッ…タッタッタッタッタ

魔法剣士「……おい!」

村人「……?おぉ、どうなすった?」

魔法剣士「眼鏡…っ、あの病人を知らんか!?」

村人「目覚めたのか…!?見とらんが……」

魔法剣士「……っ!!」

バッ…タッタッタッタッタ

魔法剣士「はぁ…はぁ……はぁ」

タッタッタッタッタ…ザザッ

魔法剣士「……っ」
261 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/30(月) 00:28:01.42 ID:s2sBkVEo
犬「……ワンワンッ」

魔法剣士「…ご主人はどこだ?」

犬「ワンッ!」

タッタッタッタッタ

魔法剣士「おいっ、待て…っ!」

タッタッタッタ…

魔法剣士「ど…っこに……」

犬「ワンワンッ!!」

タタタッ…ザザッ

魔法剣士「はぁ…はぁはぁ……」

息を切らしながら顔を上げる魔法剣士の目の前に座る背中。

魔法剣士「……眼…鏡」

眼鏡「……やぁ。ありがとう…君が助けてくれたのかい?」

魔法剣士「い…いや……」

眼鏡「…そうか。何だか……久々だね」
262 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/30(月) 00:35:51.90 ID:s2sBkVEo
それでは失礼致します!ご支援ありがとうございました!ノシ
263 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/30(月) 00:36:43.63 ID:fIl/B/ko
乙!
264 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/30(月) 00:38:56.78 ID:GF2ErMgo
>>1乙!
ていうか今回も続き気になるぞ…
回想シーンから考えると…
265 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/30(月) 00:39:14.03 ID:7FSA4IAO
すべてのパワーを眼鏡に!
266 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/30(月) 00:45:31.13 ID:7FSA4IAO
>>1

夢の内容が、読解力の皆無プラス頭の中の消しゴムが仕事頑張りすぎてる俺にはよくわからんかった

つまりどういう事なのか、誰か3行で教えて
267 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/30(月) 00:45:42.12 ID:oQ5VDOAP
Wか…
複雑な関係だな
268 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/30(月) 00:45:45.81 ID:3E4.DUSO
相変わらずの乙っぷり
次回更新楽しみにしています
269 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/30(月) 00:51:23.31 ID:S48Jmp2o
>>266
魔法剣士の出生。
魔物の攻撃により家族含め村全滅。
結界石を敷き詰めた納屋(おそらく子供一人入るのが限界)のおかげで魔法剣士だけ生き延びる。
270 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/30(月) 00:53:53.46 ID:GF2ErMgo
>>266
魔法剣士は見た!
犬の顔が複数あるデカイ魔物を!
それってもしかして…
271 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/30(月) 02:58:04.92 ID:Cw.n.ADO
なんかもう出だしから二十二部にオレの精神が耐えられるかどうか不安になってきた
272 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/30(月) 07:59:31.98 ID:7FSA4IAO
>>269-270

なるほど、ありがとう

つまり天才=マスクドジーニアス疑惑浮上って事かな
273 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/30(月) 08:49:34.15 ID:jmNykISO
>>272
眼鏡「えぇ!?同一人物なのかい?」
274 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/30(月) 10:29:42.61 ID:hkQtkMDO
>>1が描く人物はどうしてこうも魅力的なんだろう
眼鏡とか魔法剣士とか脇役のはずなのに感情移入しちゃうよね
275 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/30(月) 10:30:52.79 ID:TdlL.Y.o
感覚的にはDQ4
276 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/30(月) 11:54:08.83 ID:XVI01TQo
>>273
お前のせいで眼鏡の声がマスオさんになったどうしてくれる
277 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/30(月) 12:07:12.53 ID:08eFJq2P
>>273
天才「どうした?笑えよ、ふーぐたくーん」
278 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/30(月) 12:27:49.72 ID:/PvzseYo
こけっ!イカトリス!!
279 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/30(月) 15:22:01.08 ID:rNM3U.DO
まとめから読んで
やっと追い付いた
全部読むのに数日かかったよ
とにかく>>1
280 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/30(月) 16:11:45.28 ID:fIl/B/ko
俺「来いっ!バジリスク!!」
281 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/30(月) 17:07:15.14 ID:GF2ErMgo
バジリスクはどうしてもハリーポッターのイメージが…
282 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/30(月) 17:13:47.38 ID:fU0OXlQo
魔法剣士「いや…久々ってまだ一ヶ月程度しか…」

眼鏡「…そうだっけ?あはは…っ」

眼鏡は横で尾を振り座る子犬の頭を撫で、ゆっくりと起き上がる。

魔法剣士「大丈夫…なのか?」

眼鏡「お陰様で」

魔法剣士「持病か?」

眼鏡「…いや、そんな事はないよ」

魔法剣士「……」

魔法剣士「傷はあるが命に別状はない」

眼鏡「ありがとう。もう大丈夫だ」

ザッ

魔法剣士「あ……」

眼鏡「……?」

魔法剣士「…腹…減ってないか?村で炊き出ししているそうだ」

眼鏡「……食事、食事かぁ」
283 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/30(月) 17:14:15.71 ID:fU0OXlQo
ザッザッザッザ

村人「…おぉ、いたかえ?」

魔法剣士「ああ。…こちらが面倒を見てくれた村の人だ」

眼鏡「そうでしたか。ありがとう」

村人「うんにゃ、大した事はしとらんよ」

老人は二人の促し、広場の中央に座らせる。

コトッ

村人「ほれ、食いなされ。皆もう済ませてしもうた」

魔法剣士「……すまん」

眼鏡「……」

村人「どうした?遠慮する事ないぞ?」

眼鏡「ありがとう」

チョンチョンチョン…ペロッ

村人「ただの豚汁じゃよ。そんなに珍しいかえ?」

眼鏡「…いや、そうだよね」
284 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/30(月) 17:14:46.58 ID:fU0OXlQo
ズズッ

眼鏡「……うん。美味しい」

村人「それは良かった」

眼鏡が口にするのを見た後、魔法剣士も手元の炊き出しを口へ運ぶ。



魔法剣士「それで、何があったのだ?」

眼鏡「ああ、恥ずかしながら魔物にやられてしまってね。ははっ」

魔法剣士「……」

村人「しかし有難い事だわ…」

眼鏡「……?」

村人「国軍もとうに諦めたこの地を、あんたらのようなワーカーが守うてくれとる」

魔法剣士「……」

村人「ここより北の村は、ほとんどがやられてしもうたわい…」

魔法剣士「……そうか」

村人「この村も…じきに見つかるじゃろて…」
285 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/30(月) 17:15:46.98 ID:fU0OXlQo
眼鏡「……」

村人「ワシが幼い頃は、この村の者も北に住んでおった」

魔法剣士「やられたのか?」

村人「…ああ、やられた。子供ながら必死に逃げたわい」

眼鏡「……」

村人「今でも夢に出てくるわい。巨大な犬の様な…真っ白な化物じゃった」

魔法剣士「……」

眼鏡「……」

村人「あらゆる物を破壊し尽くし、あらゆる者が食われた…」

魔法剣士「…犬のような…化物…?」

村人「だが、不思議な事もあるんもんだで。助けて貰ろうた」

魔法剣士「……?」

村人「もう一匹、真っ黒な三つ首の化物が助けてくれたのじゃ」

魔法剣士「…三つ首の…化物?」

村人「そうじゃそうじゃ。知っておるのか…?」
286 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/30(月) 17:16:14.84 ID:fU0OXlQo
魔法剣士(あの森で…助けてくれた奴…か?)

眼鏡「…ケルベロスと…オルトロス」

魔法剣士「……?」

眼鏡「北の魔王城を守る番犬さ」

村人「ほぉ…。そうじゃったか」

眼鏡「どちらも人間を貪る畜生だよ」

魔法剣士「……ケルベロス」

ユラッ

魔法剣士(…何…だ?何か脳裏に残るこの……っ)

村人「何かあったのかえ?」

眼鏡「……え?」

村人「…悲しい瞳をしとるでな」

眼鏡「……いや、本当に…悲しい事だよ」

魔法剣士「……」

眼鏡「…………」
287 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/30(月) 17:16:45.21 ID:fU0OXlQo
村人「また…北へ行くのけ?」

眼鏡「…そのつもりだ」

魔法剣士「俺も…連れて行ってくれ」

眼鏡「……」

魔法剣士「あんたの助けになるとは思わん。しかし…足手纏いにもなるつもりはない」

眼鏡「……」

魔法剣士「邪魔だと思ったら…捨ててくれて構わない」

眼鏡「…分かった。頼もしい限りだよ」

魔法剣士「……すまん」

眼鏡「でも、これで最後にした方がいいよ」

魔法剣士「…?」

眼鏡「僕なんかといるとロクな事がないからね」

魔法剣士「学びたいんだ。あんたの…強さ」

眼鏡「……」

魔法剣士「それに…何故かは分からん。…共に居たいのだ」
288 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/30(月) 17:17:24.27 ID:fU0OXlQo


眼鏡「ここから山中を東に進み、川沿いへ出る」

魔法剣士「…分かった」

眼鏡「情報ではそこに魔族が集結しているらしい」

魔法剣士「……一体…どこからそんな情報を…っ」

眼鏡は微笑み、足元の犬達を指差す。

魔法剣士「……なるほど」

村人「ほんじゃあ…くれぐれも気を付けなされよ?」

眼鏡「ご老人も。すぐに避難出来るよう……」

村人「ワシらは気にするな。若い連中はとうの昔に本国へ避難しとる」

魔法剣士「……」

村人「残っておるんは、いつ死んでもいい連中ばかりじゃて」

眼鏡「…そんな事はないよ。生きてくれ」

村人「……心優しき事よ。無事を祈っておるよ」

眼鏡と魔法剣士は会釈し、辺境の村をゆっくりと後にした。
289 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/30(月) 17:17:51.46 ID:fU0OXlQo
〜北方司令部〜

カツカツカツ

左翼長「…よく来てくれた」

白虎長「白虎召喚隊、並びに青龍召喚隊…到着致しました」

左翼長「うむ。ご苦労」

騎士長「…その者は?」

白虎長「はっ、青龍隊の指揮官です」

左翼長「若いな…」

青龍士官「はっ!今年で22になります!」

騎士長「青龍は若い奴が務めんのか?」

白虎長「いえ…そんな事はないですけど…」

青龍士官「それは青年兵殿の事でしょうか?」

騎士長「ん、ああ…」

青龍士官「彼とは同期ですが、一緒にして頂きたくはありません」

左翼長「…ほぉ」
290 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/30(月) 17:18:24.16 ID:fU0OXlQo
青龍士官「彼のように甘い考えでは、この先…青龍隊に未来はありません」

白虎長「青龍士官、口を慎みなさい」

青龍士官「…失礼致しました!」

ババッ…ザッ…カツカツカツ

白虎長「……すみません」

左翼長「気にするな。若いのに…固い男だな」

白虎長「それだけに任務遂行には忠実なのですが…」

騎士長「お前もお守り役が似合ってきたな。わははっ!」

白虎長「もう…っ。やめてください…」

左翼長「召喚隊は半数を司令部、半数を北へ進める。頼むぞ」

白虎長「了解致しました」

騎士長「北関の騎士団長殿も布陣完了との事だ」

左翼長「海峡は西限界まで出張って貰う。牽制の為にな」

騎士長「だな…。あとは新型バリスタの配置だが…」

白虎長(さ、流石は初代特遊…。口を挟む余地がないわ……)
291 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/30(月) 17:19:22.57 ID:fU0OXlQo
カツカツカツ

騎士長「おう、兄上殿から連絡は?」

参謀「屯田兵は未熟にて使えず。罠を張り戦力を削る…との事です」

左翼長「分かった。屯田兵は動かず、村の防衛のみを考えろと伝えよ」

参謀「かしこまりました」

騎士長「ん…?ところでワーカーが来ねぇな」

左翼長「今回は依頼が出てねーんだとよ」

騎士長「はぁ!?」

左翼長「俺らに死んでくれってよ。……がははっ!」

騎士長「笑ってる場合か!」

左翼長「…どうやら今回は負けを願う奴がいるみたいだな…。上層部によぉ」

騎士長「深読みしすぎだ」

左翼長「……だと…いいがな」

騎士長「それに…こういう時、黙って来てくれる奴がいんだろ」

左翼長「……へっ、そうだといいがね」
292 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/30(月) 17:20:05.32 ID:fU0OXlQo
〜辺境の村〜

魔道士「ここ…ですかね?」

召喚士「…地図を見る限りは…間違いなさそうですね」

戦士「すっかり暮れちまったなぁ」

テクテクテク

村人「おや、何かご用かえ?」

盗賊「…こんに……こんばんは」

召喚士「あの、こちらに魔法剣士さんという方がいらっしゃると…」

村人「……ああ。彼等なら先程発って行ったよ」

戦士「…やっぱり入れ違いになっちまったか…!」

召喚士「ちなみに…どちらへ?」

村人「さぁ、北へ行くと申しておったがの…」

魔道士「北……っ」

召喚士「彼ら…と言いましたよね?」

村人は召喚士らに経緯を話す。
293 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/30(月) 17:20:54.03 ID:fU0OXlQo
召喚士「……な…るほど…っ!そういう事か…!!」

戦士「……?」

召喚士「…分かりました。ありがとうございます」

村人「あんたらも行くのかえ?」

戦士「ああ。それが仕事だからな!」

戦士の横に立つ盗賊が強く頷く。

村人「……若いのに大したもんじゃて。気を付けなされ」

魔道士「ありがとうございますっ!」

召喚士「では、失礼します」

四人は村人へ頭を下げ、辺境の村を通過する。

戦士「どうする?後を追うか…?」

召喚士「いや、一旦司令部へ向かおう」

盗賊「…ああ。それがいい」

戦士「んじゃ、このまま南東へ進んで…司令部だな!」

魔道士「はいっ!!」
294 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/30(月) 17:21:48.00 ID:fU0OXlQo
戦士「んで、なるほど…って?」

召喚士「話を聞く限り、ここにいたワーカーは眼鏡さんだ」

魔道士「えっ!?」

戦士「…た、確かにジーサンの言ってた特徴は一致してるな…!」

召喚士「魔法剣士さんがわざわざ依頼を受けた理由。それしかないよ」

盗賊「……確かに…そう考えると…自然」

戦士「二人で北へ向かったってわけか…」

召喚士「あの二人なら余程の事がない限り大丈夫だろうしね…」

魔道士「そうですよねぇ…」

戦士「それで安心して司令部行きをえらんだわけだな?」

召喚士「まぁ…それもあるけど……」

盗賊「……?」

召喚士「ほら、俺等の目的は……」

戦士「そっか。マジシャンのおっさんだったな…」

召喚士「とにかく…まずは司令部へ急ごう。ここからならそう遠くないはずだしね」
295 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/30(月) 17:41:03.30 ID:GF2ErMgo
魔法剣士って4位だよな?
黒い人達といい…なんか最近、強い人が強くないように思えてきた…
296 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/30(月) 17:55:02.08 ID:v0lo.uYo
所詮人間だからな
297 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/30(月) 17:59:09.63 ID:fIl/B/ko
おっと、めがねさんをでぃするのはやめてくれよ
298 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/30(月) 18:04:17.09 ID:fU0OXlQo
〜北方司令部〜

騎士長「間もなく日没だ。奴等も動き始める頃だな」

左翼長「今日の月は?」

北方兵「半月です!」

参謀「ここは篭城が得策ですが……」

左翼長「せっかく復興を進めている村々だ。捨て置けないだろう」

参謀「…ですよね」

騎士長「よし、北進の後布陣する。出兵準備!!」

左翼長「召喚隊は後衛に付いてくれ」

白虎長「はっ。…私が行くから青龍士官はここの防衛を」

青龍士官「し、しかし…」

白虎長「貴方まで出たら誰が指揮を執るの?」

青龍士官「……畏まりました」

左翼長「バリスタ隊は最後尾から続け!出るぞ!!」

一同「おぉーっ!!」
299 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/30(月) 18:07:57.17 ID:fU0OXlQo
騎士長「すまんな」

左翼長「無理すんな。お前は司令部の防衛を頼むぞ」

騎士長「…ああ」

北方兵「出……ん?」

ザッザッザ

騎士長「……ほーら、来やがった!」

左翼長「…ヒーローは遅れてくるんだっけか?」

ザッザッザ…ザッ

マジシャン「…その通りだ。ハッハ!」

左翼長「悪いな。今回もお前の…」

マジシャン「いんや、今回は手を貸せねぇ」

左翼長「……あ?」

マジシャン「自分の事で手一杯なんだわ…ハッハ」

騎士長「何か特殊任務か…?」

マジシャン「んー、まぁそんなところだね。ハッハ!」
300 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/30(月) 18:08:42.38 ID:OO6cuHwo
いち乙乙
リアルタイムで支援は嬉しい
いつも見てますwwwktkす
召喚士の召喚獣増加が楽しみですならない
301 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/30(月) 18:09:03.68 ID:7FSA4IAO
>>1

記憶が確かなら、眼鏡の初登場は鉱山入口の見張り(交代制)だったと思うんだが…
なぜ功績2位があんなパンピー向けなジョブをワーキングしてたのか僕にはアンダースタンドできないや
302 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/30(月) 18:12:40.53 ID:fU0OXlQo
左翼長「…北の村手前に布陣する。何かあったらそこへ…」

マジシャン「あいよ。まぁ…お互い頑張りましょ」

参謀「……」

マジシャン「こっちが片付いたらすぐに駆けつける。んじゃな!」

騎士長「俺もここにいる。何かあったら言ってくれ」

マジシャン「おう、頼りにしてるぜ」

左翼長「これが終わったらバーテンとこで一杯やろうや」

マジシャン「オゴリか!?」

騎士長「しゃーねえなぁ…オゴってやるよ!」

マジシャン「そいつは楽しみだ!!約束忘れんなよ?」

左翼長「バカヤローが、早く行けっ!!」

マジシャン「ハッハ!じゃーな!!」

ザッザッザッザッザ

白虎長「相変わらず…呑気な人ねぇ…」

左翼長「ま、あんなんでも…あれ程頼りになる奴ぁいねーよ」
303 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/30(月) 18:13:15.97 ID:GF2ErMgo
今日ほどマジシャンが出たことが嬉しくない日はない
304 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/30(月) 18:25:10.23 ID:7FSA4IAO
なんだこれ台詞一つ一つがいちいちフラグに見える
サイサイシーじゃないんだから、こんな乱立は死を招くぞ…
305 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/30(月) 18:26:18.94 ID:fU0OXlQo
ザッ

左翼長「見ての通り、『再来』の大魔道士様も救援に駆けつけてくれたぞ!」

北方兵「うおぉーっ!!」

騎士長「ここ最近急ピッチではあるが、備えは以前より遥かに厚い」

左翼長「北の意地、見せてやるぞ!」

一同「おおぉーっ!!」

参謀「北方軍、進発っ!」

ドドッ…パッカパッカパッカ…

騎士長「さ、俺等は司令部の防衛だ。各員配置してくれ」

青龍士官「…はい」

騎士長「……前線で戦えないのは…悔しいよなぁ」

青龍士官「……」

騎士長「お前の気持ち、今はよーく分かるよ」

騎士長は右肩をさすり、笑顔で青龍士官へ語りかける。

騎士長「…さて、防衛も大切な任務だ。還る場所をしっかり守ってやろうじゃねーか」
306 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/30(月) 18:29:02.16 ID:3tbZZEAO
読むの辛くなってきた…
さりげなくフラグ立ててんじゃネーヨはげ!!
307 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/30(月) 18:34:31.30 ID:fU0OXlQo
〜北の村〜

召喚士「…ここを通過すれば司令部までもうすぐですね」

魔道士「すっかり暗くなってしまいましたね…」

盗賊「…少し…急ぐか」

戦士「夜になれば魔物もうろつき始めるしなぁ…」

召喚士「…そうだね」

テクテクテク

戦士「…村に…人がいるな」

召喚士「…復旧作業?でも…軍人には見えないなぁ…」

魔道士「何でしょうね?」

戦士「ボランティアか…?」

盗賊「…こんな…北の地でか?」

召喚士「ん…?」

タッタッタッタッタ

魔道士「召喚士さん…っ!?」
308 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/30(月) 18:35:13.14 ID:08eFJq2P
あぁ・・・オレの魔道士ちゃんの涙だけは見たくないぜ・・・
309 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/30(月) 18:40:42.24 ID:fU0OXlQo
大軍師「…………」

テクテクテク

召喚士「それ、結界石を入れておくと良いですよ」

大軍師「!?……これは朱雀先生…!」

魔道士「こんばんはー」

召喚士「落とし穴ですよね?」

大軍師「…その通りです。結界石ですか…成程、確かに有効的ですね」

戦士「そういや一回やったよな!」

召喚士「落とし穴の底に結界石を散りばめる事で、二次被害を与えるんです」

大軍師「……」

召喚士「ど、どうしました…?」

大軍師「兵法の心得が…?」

召喚士「いえ…。強いて言うなら師匠ですが…」

大軍師「……そうですか。いや、素晴らしい発想ですよ」

召喚士「あ、ありがとうございます…!」
310 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/30(月) 18:43:22.63 ID:fIl/B/ko
>召喚士「いえ…。強いて言うなら師匠ですが…」

..     ┏━┓
       ┏┛
        ・
    ,. -‐─‐- 、
   /         i
.  /   (●)   ノ
.  |   i´_, (●)
.  ヽ    ヽノ  }
   ヽ     ノ
   /    く
   |     \.
    |     |ヽ、二⌒)
311 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/30(月) 18:44:31.68 ID:fU0OXlQo


戦士「よ……っとぉ!!」

大軍師「もう少し結界石があれば良かったのですが…」

召喚士「そうですね…。でも、多少の足止めにはあると思いますよ」

大軍師「…ええ」

魔道士「こっちも出来ましたーっ!!」

大軍師「手伝ってまで頂いて…。本当にありがとうございます」

盗賊「…いえ、お構いなく」

召喚士「ところで、この方達は…?」

大軍師「…彼らは屯田兵です」

魔道士「屯田兵…?」

大軍師「平時は農耕に励み、有事には兵として戦う。そういう者達です」

盗賊「…なるほど」

大軍師「孤児や失業者といった者達が主です。居住区を確保する代わりに…」

召喚士「畑仕事や兵として働くわけですね…!」
312 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/30(月) 18:49:55.88 ID:fU0OXlQo
こんばんは!今日もご支援ありがとうございますです!

>>272
なん…だと…!?

>>274
凄い嬉しいです!これからも頑張ります!

>>279
いらっしゃいませ!長いのにありがとうございます!

>>301
た、多分…何かしら理由があったような…なかったような…

>>310
すみません。はしょりすぎましたね…↓こんな感じです
「兵法の心得を学んだのは、強いて言うなら師匠からの教えですね」

ちょっと掻い摘んでのレスにて失礼!それでは!!ノシ
313 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/30(月) 18:58:10.47 ID:cYUkQZko
> 魔法剣士「それに…何故かは分からん。…共に居たいのだ」

>…共に居たいのだ


やだ、ドキがムネムネしちゃう///
314 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/30(月) 20:38:46.32 ID:xSchC52o
ちょっとマジシャンのフラグぶっ壊す旅に出てくる
315 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/30(月) 20:43:44.80 ID:fIl/B/ko
ビリッ

召喚士「あぁ!いつもピンチの時に助けてくれるマスクマンのマスクが!?」

盗賊「素顔が…」

?「ちっ、もう歳かねぇ」

魔道士「そんな」

召喚士「まさか」

戦士「マジシャン!?」

マジシャン「よぉ、地獄の底から舞い戻ってきたぜ」

魔道士「マジシャンさん!!」


じつはマジシャンは死んでなかったルートと期待してる
316 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/30(月) 20:50:33.33 ID:OtK0Wuoo
そういうのいいから
317 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/30(月) 20:55:02.94 ID:se1TMpQo
>>315
お前がそれを書き込んだことで
唯一の希望だったそのルートは無くなった
どうしてくれる
318 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/30(月) 21:09:43.53 ID:TdlL.Y.o
しょうじきうざい
319 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/30(月) 21:23:46.73 ID:reOe82AO
マジシャン「ぬわーーーー」
320 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/30(月) 22:48:22.72 ID:14NVuIUo
真・スルー 何もレスせず本当にスルーする。簡単なようで一番難しい。
偽・スルー みんなにスルーを呼びかける。実はスルーできてない。
予告スルー レスしないと予告してからスルーする。
完全スルー スレに参加すること自体を放棄する。
無理スルー 元の話題がないのに必死でスルーを推奨する。滑稽。
失敗スルー 我慢できずにレスしてしまう。後から「暇だから遊んでやった」などと負け惜しみ。
願いスルー 失敗したレスに対してスルーをお願いする。ある意味3匹目。
激突スルー 話題自体がスルーの話に移行してまう。泥沼状態。
疎開スルー 本スレではスルーできたが、他スレでその話題を出してしまう。見つかると滑稽。
乞食スルー 情報だけもらって雑談はスルーする。
質問スルー 質問をスルーして雑談を続ける。
思い出スルー 攻撃中はスルーして、後日その思い出を語る。
真・自演スルー 議論に負けそうな時、ファビョった後に自演でスルーを呼びかける。
偽・自演スルー 誰も釣られないので、願いスルーのふりをする。狙うは4匹目。
3匹目のスルー 直接的にはスルーしてるが、反応した人に反応してしまう。
4匹目のスルー 3匹目に反応する。以降5匹6匹と続き、激突スルーへ。
321 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/30(月) 23:04:00.95 ID:s2sBkVEo
戦士「もしかして…この辺りの村全て…?」

大軍師「ええ」

戦士「ちょっと…気を付けた方がいいぜ」

大軍師「ドラゴンの巣の事ですか?」

戦士「……ああ」

大軍師「事前調査の結果、今のところは問題ありません」

戦士「……そっか」

召喚士「…頑張って下さい」

大軍師「ありがとうございます」

召喚士「この…更に北の山中に……」

大軍師「……?」

召喚士「あ…いえ、何でもありません…」

大軍師「……そうですか。ところで皆様方は…」

魔道士「これから北方司令部へ向かいます」

大軍師「やはり…そうでしたか」
322 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/30(月) 23:04:36.41 ID:s2sBkVEo
盗賊「……?」

大軍師「いつもご苦労様です」

魔道士「いえいえっ!」

大軍師「先程…密偵からの報告ですと、魔王軍はこの先の川沿いに布陣している模様です」

戦士「…分かった。伝えておくよ」

大軍師「私もここでの足止めを終えたら、合流致しますので…」

召喚士「はい」

大軍師「それでは、また後ほど」

魔道士「はいっ。失礼します」

戦士「あ…っ」

大軍師「……?」

戦士「白いコートの男…。見かけたか?」

大軍師「…いえ、そのような者は見ておりませんが…何か?」

戦士「もし見かけたら、そいつは敵だ。白虎召喚術を使うアンデッドだ」

大軍師「……ご忠告、感謝致します」
323 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/30(月) 23:05:08.94 ID:s2sBkVEo


魔道士「あちこちで準備が進んでいるんですねぇ…」

盗賊「…ああ。そろそろ開戦も間近か」

戦士「マジシャンのオッサンもすぐに見つかりゃいいけどな」

召喚士「うん…。魔法剣士さん達もいるし、今回もあまり出番ないかもね…」

戦士「まぁな〜・上位ランカーや再来は別格だもんな…」

盗賊「…ああ」

戦士「あとはこの山を下って……ん?」

魔道士「どうしました?」

盗賊「…あの明かり…何だろ」

山麓に長く連なる火の灯り。戦士と盗賊が不思議そうに眺める。

召喚士「……行軍?」

戦士「もう出ちまってるって事か…!!」

魔道士「じゃああそこへ行けば合流出来るって事ですね!」

召喚士「…そうですね。急ぎましょうか!」
324 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/30(月) 23:16:23.55 ID:s2sBkVEo
〜オマケ〜

隊長「今日はテメェらに秘密情報を教えてやる!」

女隊員「どこ向いてんスか、隊長…?」

隊長「俺ら特遊がもっている発行弾。これは白色の物だ」

男隊員「白ってのは俺達、特殊遊撃専用の発行弾なんだなこれが。ヒャハハ!」

隊長「この発行弾は1発撃ちの物から5発撃ちの物まで、計5種類から成ってる」

女隊員「それぞれ4個ずつで合計20個持参が基本スね」

隊長「コイツの組み合わせで連絡を送るってわけだ」

男隊員「ちなみに白いの一発は通称、シロイチ。これは敵の拠点に乗り込んだ合図だ」

女隊員「なんでそうなったんスか?」

隊長「城に一番乗り…略して、シロイチだよ」

女隊員「前回はシロハチも使ったッスよね?あれは…?」

隊長「ハチは鉢合わせ。要は敵に遭遇とか敵の増援が現れたって事…っつーか忘れてたのか!?」

女隊員「ま、まっさかー!復習ッスよ、復習…!!」

隊長「……まぁいい。他にも多々あるが、今日はここまで!んじゃな!」
325 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/30(月) 23:18:58.78 ID:GF2ErMgo
>>1
そういう意味だったのか…まさか駄洒落だったなんて…
326 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/31(火) 00:09:06.98 ID:LVnNFAAO
>>1

そろそろレスしても良いよね
夏休み期間終わるまでずっと待ってたんだもの…魔導師ちゃん、愛してるよ*^^*

戦いで疲れきったその身体を…マッサージしてやりたい
足から太もも…物語とリンクするかのようにさらに北上していき…魔導師ちゃんの秘密の花園へ…

僕の聖なる矢印も、痛いくらいに力強く北を指しているのですが…これはもしや花園エンド…!?
327 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/31(火) 00:43:02.60 ID:8HVs9TMo
近鉄花園ラグビー場
国内有数のラグビー専用球技場であり、全国高等学校ラグビーフットボール大会の
会場として全国的に有名である。
また高校ラグビー界では、「花園」は同大会を意味する言葉として用いられている。
328 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/31(火) 00:47:46.46 ID:Tp.dAEDO
壱乙

いつものきもい人もあいかわらずだな
329 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/31(火) 01:16:19.86 ID:zbLD32DO
2月くらいから読めてなかったがようやく追い付いた
330 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/31(火) 11:24:18.00 ID:TvWG3wSO
最初の頃はチェーンソーぶちかましてたよな。
いまとなっては懐かしい。
331 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/31(火) 17:11:55.29 ID:Z23CPQUo
〜北の平地〜

午後八時。辺りは漆黒に包まれ、松明の慌しい灯りのみがぽつぽつと照らす。

折りからの北風に煽られ、その炎や周囲の幌が騒がしく踊る。

ザッザッザ

左翼長「……」

北方兵「布陣、完成致しました」

左翼長「ご苦労」

参謀「司令、本陣にて軍議を始めます」

左翼長「ああ、先に行っててくれ」

参謀「…はっ」

ザッザッザ

左翼長「そこっ、もう少しバリスタを退げろ!目立ちすぎる」

北方兵「了解…っ!」

左翼長「全く…。もっと野戦に慣れないといかんな……」

強風の中、必死にタバコの火を点ける左翼長。ふと顔を上げ、思わずタバコを落とす。
332 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/31(火) 17:12:24.03 ID:Z23CPQUo
左翼長「……あ…っ」

ザッザッザッザッザ

戦士「いよう!おじさん!!」

魔道士「こんばんは!」

左翼長「お前…ら…!?」

盗賊「…ご無沙汰…してます」

召喚士「既に布陣済でしたか…」

左翼長「は…はは…っ、よく来てくれた…!」

戦士「世話になるぜ!」

魔道士「頑張りましょうっ!」

召喚士「今回の作戦は…?」

左翼長「ああ、ちょうどこれから軍議だ。ぜひ一緒に来てくれ!」

盗賊「…行こうか」

魔道士「はいっ!」

左翼長と四人は陣の中央に立つテントの中へと足を運んだ。
333 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/31(火) 17:13:08.42 ID:Z23CPQUo
バサッ…ザッザッザ

左翼長「…待たせた」

白虎長「……あれ!?」

参謀「朱雀先生…!?」

召喚士「ど、どうも…」

ザワザワザワッ

北方兵「朱雀先生だ……っ!」

魔道兵「朱雀先生だぞ!?」

バリスタ兵「英雄だ…っ、北の英雄が再び…!」

魔道士「な、なんだか…物凄い期待されてしまっているような…」

戦士「そりゃまぁ…評価されてるって事で、喜んでいいんじゃないの?」

盗賊「……」

白虎長「頼もしい戦力が来てくれましたね」

左翼長「…ああ。嬉しい誤算だ」

参謀「それでは早速、軍議を行います」
334 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/31(火) 17:13:35.59 ID:Z23CPQUo


参謀「まずは戦力図です」

バサッ

参謀「先遣の偵察によれば、魔王軍は北の川沿いに布陣しております」

左翼長「1時間もあればぶつかれる距離だ」

参謀「ここから司令部までも、さほど子よりはありません」

白虎長「連携も容易ね…」

左翼長「裏を返せば、ここを抜かれれば司令部まであっと言う間だ」

召喚士「ええ……」

参謀「しかし、司令部自体もかなり強固の備えになっております」

左翼長「そうだ。だからこそ近い距離での布陣を選んだ」

戦士「だからと言って、易々と通すわけにはいかねーよな」

参謀「仰るとおりです。司令部はあくまで最終防衛の構えであたります」

召喚士「あ、そういえば……」

参謀「……?」
335 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/31(火) 17:14:01.80 ID:Z23CPQUo


左翼長「…なるほど。大軍師も動いてくれてるか」

白虎長「流石ね」

参謀「もしそれが本当ならば、我らが注意すべきは……」

盗賊「……空」

左翼長「考えうる敵の推定戦力は?」

参謀「ヴァンパイアですね」

左翼長「前回の奴らか……」

召喚士「ヴァンパイア…」

魔道士「まさか…っ」

参謀「地上は検討つきませんが、アンデッド系が主体ではないかと…」

白虎長「わざわざ夜まで動かないところを考えると…」

戦士「だが油断はならん。今までだってトロルやらいたわけだし」

左翼長「戦士の言う通りだ。アンデッドは召喚隊に任せる」

白虎長「畏まりました」
336 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/31(火) 17:14:34.65 ID:Z23CPQUo
左翼長「俺らは上空からの敵を牽制しつつ、バリスタを護衛する」

北方兵「畏まりました!」

左翼長「バリスタは上空のアンデッドを撃ってくれ」

バリスタ兵「はっ!!」

召喚士「あ、あの……」

左翼長「…?」

魔道士「私達はどうすれば…?」

左翼長「あぁ、好きにやってくれ。今更指示出して動く立場でもないだろ」

参謀「それに今までも、遊撃での戦果が目覚しいですからね」

盗賊「……分かった」

左翼長「無論助けも請いたいとこだが…出来れば温存しててくれ」

戦士「……?」

左翼長「もし軍団長クラスが来たら…こちらは切り札がない」

参謀「その際には…申し訳ありませんがお願いする事になるでしょう」

召喚士「……分かりました」
337 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/31(火) 17:15:01.24 ID:Z23CPQUo
左翼長「よし、それでは各員配置に付け!!」

魔道兵「ははっ!」

北方兵「歩兵、騎兵は北側へ集まれーっ!」

ザッザッザッザッザ

参謀「赤壁と海峡の配備ですが…」

左翼長「おう」

召喚士「あ、あの……」

左翼長「…ん?どした?」

召喚士「マジシャンさん…見てないですか?」

左翼長「…ああ、司令部で会ったよ。別行動で動くってよ」

盗賊「……」

左翼長「なんだか特殊任務みてぇなものがあるって言ってたな」

戦士「やっぱりネクロマンサーを追って…」

召喚士「…みたいだね」

魔道士「マジシャンさん…」
338 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/31(火) 17:15:27.44 ID:Z23CPQUo
左翼長「あっ!そうだ…!!」

戦士「…?」

左翼長「親父はどうした!?」

戦士「え!?あ…!い、いやぁ…結構前に北で別れたっきり…ははっ」

左翼長「…ったく、この親子は…っ」

魔道士「……?」

戦士「…親父の事さ、きっと北にいるよ」

参謀「もし居て下されば、戦力として大きいのですが…」

左翼長「いいさ。あイツらは泳がせて好き勝手して貰うさ」

参謀「…確かに、その方が効率的かも…」

左翼長「それじゃ任せるよ。英雄さん方…!」

魔道士「や、やめて下さいよ、もう…っ!」

戦士「それじゃ、行ってくるわ!」

左翼長「第一目標は本陣の防衛と村の安全確保だぞーっ!」

戦士「へーい!」
339 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/31(火) 17:15:53.34 ID:Z23CPQUo
テクテクテクテク

白虎長「あら、行くの…?」

召喚士「はい。他の皆もも遊撃で動いてますし…」

白虎長「マジシャン以外にも?」

魔道士「魔法剣士さんと眼鏡さんが…」

白虎長「確か…上位ランカーよね?」

盗賊「…うん」

白虎長「分かったわ。何かあったら声を掛けてね。手助け出来る限りはするから!」

魔道士「ありがとうございます!」

戦士「んじゃ」

白虎長「うん。気を付けてね」

召喚士「皆さんも…!それでは、行ってきます!」

テクテクテク

白虎長「さぁ、こっちも準備して!いつ来るか分からないわよっ?」

青龍兵「了解です!」
340 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/31(火) 17:22:35.97 ID:Z23CPQUo
ゴロゴロゴロッ…

戦士父「……ひと雨来そうな天気だな」



マジシャン「どこにいやがる…!ちきしょう…!」



魔法剣士「急いだ方が良さそうだな」

眼鏡「…そうだね」



大軍師「降雨はこちらにとって不利…。もってくれれば良いのですが…」



盗賊「…まずは…どうする?」

召喚士「北へ向かい、大軍師さんの仕掛けた罠へおびき寄せましょう」

戦士「なるほど…!そこで戦力を削りたいとこだな!」

魔道士「はいっ!頑張りましょう!!」

時刻は午後十時を迎え、伯爵率いる魔王軍の侵攻がゆっくりと始まった…。
341 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/31(火) 18:01:45.09 ID:9U88Qaco
さほど子・・・萌えキャラ期待
342 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/31(火) 18:08:37.08 ID:Z23CPQUo
ドドッ…ガラガラガラッ

伯爵「……」

バサッバサッ

使い魔「おや、伯爵様はお出にならないので?」

伯爵「無粋だな。大将は黙って後方より戦局を見据えるものよ」

使い魔「なるほど!それでこのような馬車まで…」

伯爵「堂々かつ優雅に。これぞ美しき戦い方というものよ」

使い魔「仰る通りで!」

伯爵「それで…?」

使い魔「あっ!ネクロマンサーの奴ですが…」

伯爵「…動いたか?」

使い魔「いえ、例の人形を携えて、ここより東の山中にて待機しております」

伯爵「…ほぉ、美味しいところだけ持って行こうとでも言う魂胆かな」

使い魔「汚い奴ですね!ケケケ!」

伯爵「まぁいい…捨て置け。どうせ役にも立たんだろう」
343 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/31(火) 18:09:07.50 ID:Z23CPQUo
〜北の村〜

ドドッドドッドドッ

伝令「魔王軍っ、南進を開始致しました!」

大軍師「ついに動きましたね」

ザッ

大軍師「いいですか、こちらから仕掛ける必要はありません」

屯田兵「……」

大軍師「皆様方は自分達の村を、守るのです!」

ヒゲの男「お、俺達に…出来るかな…」

子供「おじちゃん!頑張って!」

青年「子供達は結界の中から出るんじゃないぞ!」

少女「うんっ!」

大軍師「ここは任せます」

国軍兵「大軍師様は…?」

大軍師「近隣の村々も念の為見回っておきます」
344 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/31(火) 18:09:33.22 ID:Z23CPQUo
老人「…お、お気をつけて」

大軍師「はい…。皆、大人しくしているんですよ?」

少女「うんっ!大軍師さまも頑張ってね!」

伝令「私はこのまま偵察を続け、本陣へ向かいます!」

国軍兵「いいか!弓を扱えるものは櫓から矢を射掛けてくれ!」

大軍師「……よし」

パッカパッカ…ドドッドドッドドッ…

大軍師(さて魔王軍…。狙いはどちらだ…?)

ドドッドドッ…ドドォ

山の中腹部分より谷を見下ろす大軍師。

大軍師「…………」

この天険に囲まれた狭い谷こそ、北方における要所の一つである。

ザッ…スタッ…カツカツカツ…

十字路のように形成する道は狭いながらも、西の山には村、

南へ進めば司令部へと続き、人間にとっても魔物にとっても利便性は高い。
345 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/08/31(火) 18:13:47.76 ID:Z23CPQUo
ザザッ…

大軍師「……」

召喚士「…罠の確認ですか?」

テクテクテク

大軍師「朱雀先生…!」

戦士「俺らがなんとか、この落とし穴へ誘導しますよ!」

盗賊「…ここで…減らせれば」

大軍師「…ありがとうございます」

魔道士「村は大丈夫ですか?」

大軍師「ええ。ここを通らぬ限りは来られませんからね」

戦士「とにかく、こっちは俺達に任せてくれ!」

大軍師「……助かります」

盗賊「…さて」

召喚士「俺達はこのまま北上して、囮になりましょう」

魔道士「ちょっと怖いですけど…頑張りましょうね!」
346 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/31(火) 19:05:38.84 ID:LVnNFAAO
>>1


囮と言うことで怖がる魔導師ちゃん…
大丈夫、僕がいるから!不安な時はいつでも僕の胸に飛び込んでおいで!

なんなら僕が画面に飛び込んでしまおうか!
347 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/31(火) 22:51:43.80 ID:WoDwJCw0
騎士長って特遊のなかでは一番弱いよな…

デュラハン相手に負けてるし…
348 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/31(火) 22:59:06.44 ID:FYlJUoDO
>>1超乙

毎日更新ありがとう!
>>1になら踏まれても・・・ゴフッゴフッ
抱かれてもいいぜ!?
むしろ抱いてくれ!!

・・・ごめん、黙ってみてるわ
349 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/31(火) 22:59:10.79 ID:H/JXUIIo


今更だけど眼鏡復活がうれしいな
眼鏡が好きだ
350 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/31(火) 23:00:31.19 ID:KEnrceUo
相性とかもあるだろうし
まだよくわからんと思うよ
351 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/31(火) 23:36:33.58 ID:jJGkQ.AO
○○¬ <僕なんかといるとロクな事がないからね
352 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/31(火) 23:40:45.47 ID:cnrEXIk0
                     \    _
                    r-''ニl::::/,ニ二 ーー-- __
 眼鏡がしゃべった!!  .,/: :// o l !/ /o l.}: : : : : : :`:ヽ 、
                  /:,.-ーl { ゙-"ノノl l. ゙ ‐゙ノノ,,,_: : : : : : : : : :ヽ、
              ゝ、,,ヽ /;;;;;;;;;;リ゙‐'ー=" _゛ =、: : : : : : : :ヽ、
              /  _________`゙ `'-- ヾ_____--⌒     `-: : : : : : : :
...-''"│    ∧  .ヽ.  ________   /   ____ ---‐‐‐ーー    \: : : : :
    !   /   .ヽ  ゙,ゝ、      /  ________rー''" ̄''ー、    `、: : :
    .l./     V   `'''ー-、__/__r-‐''"゛     ̄ ̄   \   ゙l: : :
                   l     .,.. -、、 _ ‐''''''''-、    l   !: :
                  |   /    .| .!     `'、  |   l: :
                      l   |     .l,,ノ     |  !   !: :
                       / '゙‐'''''ヽ、 .,,,.. -''''''''^^'''-、/  l   !: :
             r―- ..__l___    `´            l   /   /: :
353 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/01(水) 00:37:51.89 ID:4t9LLz6o
>>347
デュラハンにも強さがあるからなぁ。
騎士長が足止めしたデュラハンってドラゴンに乗って進入したやつと同一かわからないし。
354 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/01(水) 00:55:11.31 ID:ZOb1SsAO
バリスタがどうたらとか言ったから一瞬バーテンかと思ったわ
355 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/01(水) 08:24:03.54 ID:RtO/TJgo
いちおつおつ
マジで愛してる

ふと疑問。ワーカーの全体数ってかなり多いのかと思っていたが
少ないのか、それとも戦に参加しないだけなのか
海峡以降に有名ワーカーはともかく、名も無きワーカー達をあまり見かけない
356 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/01(水) 14:02:50.67 ID:kqcaHUAO
弓使いさんまだですか?
357 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/01(水) 16:41:34.07 ID:9VXTZ3oo
短髪やブリーストさんみたいに出ないかなー…黒猫みたいなキャラもいいな
でも、最近は激戦続きだから、国軍関連のときはでないかな…
たまには、依頼以外で冒険するときに出たら良いなー
358 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/01(水) 17:33:04.62 ID:boqsOpco
〜東の山中〜

フワッ……トンッ

ネクロマンサー「……ふむ」

魔剣士「……」

ネクロマンサー「なんだか…とても静かな夜ですねぇ」

魔剣士「……」

ネクロマンサー「互いに様子見。序曲と言ったところでしょうか…」

魔剣士「……」

ネクロマンサー「貴方、音楽の心得はあるのでしたっけ?」

魔剣士「……いえ」

ネクロマンサー「序曲というのはその劇の一部始終を奏でているものもあります」

魔剣士「……」

ネクロマンサー「このような静かな序曲。本編も静寂な舞台かもしれませんねぇ…」

魔剣士「……」

ネクロマンサー「さて、私達も舞台に上がると致しましょうか…ククッ」
359 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/01(水) 17:33:46.24 ID:boqsOpco
〜北の谷〜

ザッザッザ

召喚士「……」

戦士「どした?難しい顔して……」

召喚士「うん。一つ心配な事が…」

盗賊「…?」

召喚士「雨、降らなければいいんだけど…」

戦士「雨降った方が有利じゃないか?匂いも消せるし…」

召喚士「そうだけど罠やバリスタがある限りは一概には言えないね…」

盗賊「…確かに」

魔道士「雨は…降りませんよ」

召喚士「え…!?」

戦士「わ、分かるのか…?」

魔道士「…何となくですけど。降らないと思います」

召喚士「す、凄い…っ」
360 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/01(水) 17:34:14.86 ID:boqsOpco
魔道士「風は強いですけど、雨の要素を含んでませんし…それに星も出ています」

盗賊「……」

魔道士「野鳥や小動物も警戒していませんでしたし、木々も…」

戦士「……お前…そこまで分かるか?」

盗賊「…まさか。無理だ」

召喚士「…修行の成果ですか…?」

魔道士「え、ええ…。確実かはちょっと自信ないですけど…」

盗賊「……」

召喚士「…いや、信じますよ。今夜…雨は降らない」

戦士「だな。魔道士が自ら発言したんだ。間違いねぇって事だろ」

魔道士「い、いや…あの……」

盗賊「……自分を信じろ」

魔道士「…は、はい…っ」

召喚士「では、予定通りこれより敵をおびき寄せます」

戦士「おうよ。いつでもいけるぜ!」
361 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/01(水) 17:35:08.13 ID:boqsOpco
ドドオオォォォォ…

戦士「……どうだ、見えるか?」

盗賊「…んー。ちょっと…暗いけど」

戦士「数は…?」

盗賊「……かなり…いるな」

戦士「どっちが?」

盗賊「…どっちも」

戦士「でけぇのは?」

盗賊「…今のところ…いなそう」

戦士「…よし、十分だ」

ヒュオッ……スタッ

召喚士「どう?」

戦士「数は多いみたいだ。上も下もな…」

召喚士「…なるほど」

盗賊「…ただ、ドラゴンのような大きな魔物は…いない」
362 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/01(水) 17:35:37.74 ID:boqsOpco
戦士「どうする?」

召喚士「…罠もある以上、下手に策を張り巡らせる必要はないかな…」

戦士「…だわな」

召喚士「正攻法で、真っ直ぐいきましょう」

魔道士「了解ですっ!」

戦士「よーし…行くとすっかぁ」

盗賊「…さほど遠くはない。…警戒を」

ザッ

召喚士「前衛は二人に任せます」

戦士「もちろんだ…!」

盗賊「…任せろ」

召喚士「魔道士さんは後ろに。付加と補佐の準備を…」

魔道士「……はいっ!」

戦士「やっぱ…この形が一番しっくりくるわ…」

召喚士「……うん。俺もそう思ったところだよ!」
363 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/01(水) 17:36:07.69 ID:boqsOpco


ドドオオォォ…ザッザッザ…

ワーウルフ「……ん?」

トロル「…どした?」

ワーウルフ「今…人間の臭いがしなかったか?」

トロル「そうかぁ?」

ワーウルフ「なーんか一瞬なんだけど…でもおかしいな」

トロル「あ?」

ワーウルフ「なんだか魔物の臭いもしたんだよな」

ヴァンパイア「…おい、無駄口を叩くな」

ワーウルフ「おっと…。すいません」

ヴァンパイア「どうせ貴様ら下衆の事だ。腹ごしらえに先走ったんだろ」

トロル「ちくしょー。抜け駆けしやがって…!」

ヴァンパイア「ほら、貴様らも食いたくばさっさと行け!」

ワーウルフ「へい」
364 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/01(水) 17:36:39.78 ID:boqsOpco
ザッザッザ

ヴァンパイア「…下等な奴らだ」

ガラガラッ…ガラッ…

ヴァンパイア「伯爵様…っ!」

伯爵「手配は順調か?」

ヴァンパイア「はっ。これより二手に分かれ、強襲致します」

伯爵「うむ。手際良くな…」

ヴァンパイア「ははっ!」

ゴトンッ…ガラガラガラッ…

ヴァンパイア「地上部隊は転進!……村を叩き潰せ!」

トロル「おぉー!」

ヴァンパイア「我らはこのまま…一気に南へ向かうぞ!」

バサッ…ドシュゥッ!!

ワーウルフ「…でも…変な魔物の臭いだったなぁ」

トロル「モタモタしてるぞまたどやされるぞぉ?」
365 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/01(水) 17:37:27.23 ID:boqsOpco


眼鏡「……」

魔法剣士「……見える…のか?」

眼鏡「まさか…。でも微かに気配は感じ取れるよ」

魔法剣士(暗闇の森で…なんという……)

眼鏡「…奴ら、二手に分かれたみたいだね」

魔法剣士「……ほう」

眼鏡「どうやら狙いは…村が本命かもね」

魔法剣士「…!?」

眼鏡「…さぁ、どうしようか…?」

魔法剣士「……?」

眼鏡「このまま突き進めば手薄。魔王城の近くまで進めるかもしれない…」

魔法剣士「……」

眼鏡「でも、引き返せば…村は守れるかもね」

魔法剣士「……聞くまでもないだろう」
366 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/01(水) 17:48:46.99 ID:boqsOpco
眼鏡「……だよね」

魔法剣士「ああ。さっさと…」

眼鏡「いや、待った方がいい」

魔法剣士「…?」

眼鏡「このまま先回りしても村を背に大軍の相手をすることになる…」

魔法剣士「…どうするのだ?」

眼鏡は右手の指を口に当て、口笛を吹く。

ピュイッ!!……タッタッタッタッタ

犬「ハッハッハッハッハッ」

眼鏡「…この子に手紙を持たせ、この事を知らせよう」

魔法剣士「…ちゃんと伝わるのか?」

眼鏡「大丈夫。高魔力の人間を嗅ぎつけてくれるから…。よし、頼むよ!」

犬「ワンッ!!」

眼鏡がひと撫ですると、犬は勢いよく森の奥へと走り去って行った。

眼鏡「これでよし…と」
367 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/01(水) 17:53:04.61 ID:boqsOpco
魔法剣士「それで…俺らはどうするのだ?」

眼鏡「このまま進み、背後から仕掛けよう」

魔法剣士「……分かった」

眼鏡「全力の一撃を叩き込んだ後はそのまま突き抜ける」

魔法剣士「…!?」

眼鏡「おそらく…北進する素振りを見せれば、追撃の兵を割く可能性は高いからね」

魔法剣士「そこで多少なりとも分断する…って事か」

眼鏡「…はは。さて行こうか」

魔法剣士「…ああ」

眼鏡と魔法剣士は森沿いをゆっくりと北へ進み始めた。

タッタッタッタッタ…

犬「…ハッハッハッハッ」

タッタッタ…ザザァッ

犬「……ワンワンッ!!」

マジシャン「…あん?犬……?」
368 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/01(水) 18:07:08.29 ID:jQ91jr2o
地獄の門番か…マジシャンにとってこれは…
369 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/01(水) 18:08:18.63 ID:TIQQ1IkP
マジサンサーン!!!!!
リアルで言ったら、こんなふうに噛むな
370 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/01(水) 18:32:22.84 ID:ChVegwAO
>>1

ああ…おしまいだぁ…
オジシャンも俺も…みんな死ぬんだ…
371 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/01(水) 19:49:03.24 ID:eUPQwzIo
マジシャン死んだら嫌だー!
372 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/01(水) 19:49:52.79 ID:widiEioo
召喚師が一番修行で成長してない感じがする
373 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/01(水) 19:58:39.95 ID:GPgJfN.o
召喚師はLVが上がった

MPが1上がった
化粧が3上手くなった
女装が5上手くなった
374 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/01(水) 20:01:32.25 ID:ZIucafQo
強くなりすぎたな
375 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/01(水) 20:13:19.82 ID:TveBZL6o
召喚士はMP切れだっただけで今回はきっと…
376 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/01(水) 20:34:10.06 ID:tKq.BtgP
魔道士に気象予報士への道が!
377 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/01(水) 20:36:08.46 ID:9VXTZ3oo
全国の天気を予報する魔道士…
378 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/01(水) 20:46:32.30 ID:cXiidEAO
よかろう。では魔道士よ。天地雷鳴士の気持ちになって祈るのじゃ
379 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/01(水) 20:52:07.59 ID:l5hwYrIo
魔道士「おんばらばら!おんばらばばら!おんらばばばらばら!おんばらばら!」
380 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/01(水) 21:21:50.60 ID:2BoaGUSO
おい やめろ





やめろ
381 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/01(水) 22:03:01.56 ID:4t9LLz6o
ワイバーン習得という見える形で成長した。
ってかワイバーンだしたことに仲間誰も反応してくれなかったよな。
382 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/01(水) 23:24:51.13 ID:gd.lpREo
タッタッタ…

犬「ハッハッハッハッ」

マジシャン「ハッハ!懐っこい奴だな」

ナデナデ

マジシャン「いいか?ここはもうすぐ戦場になる。危ないからどこか遠くへ……ん…?」

カサッ

マジシャン「何だこりゃ…?」

カサカサッ…パラッ

マジシャン「……っ!!」

犬「ハッハッハッ…ワンッ!」

マジシャン「なーるほど、そういう事か…。ご苦労さん!」

犬「ワンッ!!」

タッタッタッタッタ…

マジシャン「こうしちゃいらんねえな…!この近くの村は…と」

眼鏡の用意した手紙を受け取ったマジシャンは、山を登り北の村へと急いだ。
383 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/01(水) 23:26:09.26 ID:gd.lpREo
〜北の谷〜

盗賊「……来たぞっ!!」

召喚士「…よし!」

魔道士「…詠唱…しますっ」

戦士「……どれ」

盗賊「……?」

戦士「…おいおい、来やしねぇぞ…!?」

盗賊「違うっ!上だ……っ!!」

召喚士「っ!?」

ババッ…ドシュウゥッ!!

魔道士「す……ごい…数っ!!」

戦士「ヴァンパイア!?ほ…他の奴らは…っ」

召喚士「……くそっ、やられた!!」

魔道士「え…!?」

召喚士「奴ら…最初から狙いは村だったんだ!!」
384 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/01(水) 23:27:11.09 ID:gd.lpREo
〜本陣〜

シュバッ……ドオオォォンッ

白虎長「……なにっ!?……発行弾!?」

左翼長「バッカヤロウ!敵の真っ只中で打ち上げたら気付かれちまうだろうがっ!!」

参謀「それだけ緊急事態のようですね…!」

左翼長「念の為確認する。……何が上がった!?」

伝令「黄色の……三です…」

参謀「どうやら魔王軍は…分かれたようですね…」

左翼長「まさか…そっちが狙いかよ…!」

白虎長「ど、どうします!?」

左翼長「召喚隊は至急、北の村へ急行してくれ」

白虎長「了解致しましたっ!」

左翼長「こっちはおそらく司令部狙いだ。様子を探りつつ迎撃する!」

伝令「行って参ります!」

参謀「バリスタ隊は狙撃の準備を進めて下さい…!」
385 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/01(水) 23:28:04.12 ID:gd.lpREo
〜北の谷〜

戦士「どうする!?戻るか…?」

召喚士「……」

盗賊「…しかし…それでは」

召喚士「ええ…折角の罠が。何よりここを手放すのは後々辛いですね…」

魔道士「じゃ、じゃあ……」

召喚士「北方司令部の方達に任せましょう」

戦士「おっし…。んじゃ俺らは……」

盗賊「…別働隊を…叩く」

召喚士「もしくは…ここに誘導出来ればベストですね…」

魔道士「何か…方法はあります?」

召喚士「……今のところは…」

戦士「…とにかく、奴らが村へ辿り着く前に先回りしよう」

召喚士「…うん」

盗賊「…急いだ方が…良さそうだな」
386 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/01(水) 23:29:47.09 ID:gd.lpREo
〜北の村〜

大軍師「…戻っていて正解でしたね」

大軍師は先程打ち上げられた発行弾を、脳裏から打ち消すように呟く。

ドドッドドッドドッ…

青年「大軍師様!?」

大軍師「防備は出来ていますか?」

ヒゲの男「ええ…!こっちは抜かりなく…」

大軍師「…これより魔物が攻めて参ります」

ヒゲの男「!?」

青年「なんてこった…っ」

大軍師「戦えぬ者は結界まで後退を。食糧も忘れずに」

ヒゲの男「おいっ、急いで伝えて来い!」

青年「お、おう…っ!」

大軍師「それ以外は……弓を持って付いてきて下さい」

ヒゲの男「……わ、分かりました!」
387 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/01(水) 23:31:20.93 ID:9VXTZ3oo
ん?誰が発行弾を打ち上げたんだ?
388 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/01(水) 23:38:00.17 ID:gd.lpREo


大軍師「……」

ォォォォオオ…

ヒゲの男「こ、この地鳴りは…!?」

大軍師「臆する事はありません…。敵は少数です」

青年「……っ」

大軍師「この一ヶ月…皆さんが築き上げてきたものは、村だけではありませんよ」

ヒゲの男「そ、そうだ…っ!」

大軍師「見せてやりましょうよ。皆さんから全てを奪い取っていった者達に…」

青年「そうだ…っ、俺は魔物のせいで…家族を失った!!」

ヒゲの男「お、俺は…店に妻に……娘を…っ!!」

大軍師「……?」

ザッザッザッザッザ

大軍師「…それに、ピンチの時にはヒーローが来てくれるものです」

マジシャン「……よぉ。お前さんとは縁があるね!ハッハ!!」
389 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/01(水) 23:43:08.71 ID:jQ91jr2o
>>387
斥候じゃね?
390 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/01(水) 23:44:30.62 ID:fdyh.FU0
熱くなってまいりましたぁぁあああああ!!!
391 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/09/01(水) 23:45:24.05 ID:gd.lpREo
>>387
発行弾は北の村から司令部へ向かおうとうろちょろしてた伝令隊です!

確かに最近、ワーカーがあまり出てないですね…
キャラ増えてきたので出てもモブキャラかも…しれませんね…

今日も多数のご支援感謝です!おやすみなさい!ノシ

〜せっかくなのでオマケ〜

剣士「いっただきまーす!」

幼女「いっただっきまーす!!」

弓使い「はい。召し上がれ…ちょっと幼女ちゃんっ、お洋服っ!」

幼女「あぁ…ごめんなさい…っ」

弓使い「もうっ」

フキフキッ

幼女「てへへ〜!美味しい〜!!」

弓使い「ありがと!あ、そういえば…南東国で戦闘があったそうよ?」

剣士「……そうか。聞いていた通りだな」

弓使い「え…?なに?」

剣士「あ、いや…何でもないよ。これ美味しいね!どうやって作ったの?」
392 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/02(木) 00:03:00.96 ID:1GeDxeg0
>>1

…んで、騎士長は本当に弱キャラなの? by347
393 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/02(木) 00:38:18.87 ID:WJ5HKoAO
>>1

…んで、魔導師ちゃんと俺との式はいつひらくの?
by魔導師ちゃんに魅せられてしまった愛の奴隷の中の一人 だが、『奴隷の中の一人』で終わるつもりは毛頭ない。いつか魔導師ちゃんのナンバーワンかつオンリーワンになってやる。そして、いつかこう、言うよ…ハロー マイドリーム より

394 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/02(木) 01:14:45.78 ID:tukaE6AO
俺の弓使いさんが!>>1さんありがとう!
395 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/02(木) 02:11:34.05 ID:4m/70Kso
俺の白虎長
396 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/02(木) 05:49:04.33 ID:XGpsS7Y0
めがねが犬を使って敵の動きや数を偵察するように
召喚士もハルピュイアみたいな速い召喚獣を使って偵察すべきだと思う
事前に敵の戦力や動きがわかれば作戦もたてられやすいし
わざわざ偵察のためにコカトリスを出したら魔翌力がもったいないしね
朱雀先生なのにコカトリスとシルフだけとか…
朱雀召喚獣をもっと持っててもいいと思う

397 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/02(木) 06:00:44.82 ID:89KXVISO
朱雀使いほぼいないしな
フェニックス使ってたヤツぐらいじゃね
398 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/02(木) 07:12:23.60 ID:28aoQrIo
召喚獣を偵察に使うのは厳しいんじゃない?
召喚者から離れれば離れるほど維持やコントロールが難しそう
399 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/02(木) 07:14:30.21 ID:7akDtVgo
仲いい召喚獣だったらコントロールしなくても自律行動してくれるだろ
400 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/02(木) 08:00:47.02 ID:WJ5HKoAO
そしたらまた魔翌力云々で消滅しちゃいそう
初代ユニコーンさんみたいに
401 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/02(木) 08:51:12.69 ID:8tRf4NUP
サトシのピジョン的な奴か
そういえばいないな
402 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/02(木) 10:23:23.81 ID:yfUm1wDO
マジで魔道師云々書いてる人間消えればいいのに
本人は面白いと思って書いてそうなのが余計に腹立たしい
403 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/02(木) 10:36:08.45 ID:jgAAR9sP
嫌がらせで書いてるにきまってんじゃん
相手スンナ
404 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/02(木) 11:25:33.14 ID:7akDtVgo
召喚士の魔翌力使ってれば自律行動させても消滅はしないと思うよ
405 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/02(木) 11:52:35.68 ID:h6dh8sgo
>>397
朱雀嬢を忘れないであげてください。
406 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/02(木) 13:17:01.81 ID:kvJYc/wo
>>402
初代スレくらいからの伝統的な流れなんだから許してやれよ。
407 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/02(木) 13:55:39.10 ID:U7biufUo
その17辺りから>>402みたいな奴が現れてつまんなくなったな
コカトリスは面白いけど
408 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/02(木) 14:40:24.31 ID:28aoQrIo
>>402
ここはスレだぜ
お前みたいな奴が消えればいいのに
まとめやコピペブログから出て来ないでよ
409 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/02(木) 15:11:17.34 ID:0pOm22SO
あのうっとーしーのを擁護するやつがいるのか



まぁ、どーでもいいけどwwwwwwwwwwww
410 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/02(木) 15:53:26.85 ID:hn67Au2o
とりあえず魔導師ちゃんをてごめにしようとする奴はみんなで全力で挽き肉にすればいいだけ。
まぁ、俺は何度でも蘇るけどな!

まどーしちゅわぁぁん!
411 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/02(木) 16:10:44.51 ID:1Wim.UAO
>伝統的な流れ(笑)
流行の去ったギャグを言い続けてるみたいで何だかな〜

古参気取るのもほどほどにね☆
「嫌ならまとめ嫁」の対象は古参、新規問わずだよ
412 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/02(木) 17:29:01.91 ID:DEe9t4oo


マジシャン「んで、どーすんの?」

大軍師「魔王軍はこのまま真っ直ぐ侵攻しているようですね」

マジシャン「懸命に山をよじ登っておいでだぜ」

大軍師「折からの北風が吹いてますねぇ」

マジシャン「矢も…流されるだろうねぇ」

大軍師「良いところ、魔王軍の侵攻ルートを変えるのが精一杯でしょうねぇ」

マジシャン「山から降ろせば…南側の谷でしょうねぇ…んで、何が言いたいの?」

大軍師「その谷には罠が張ってあります」

マジシャン「ほぉ…」

大軍師「結界石入りの落とし穴です」

マジシャン「…どっから調達したんだよ」

大軍師「おやご存知ないですか?この辺り、良い結界石が採れますよ?」

マジシャン「……へぇ」

大軍師「それに…良い酒も醸造出来そうですよ…?」
413 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/02(木) 17:29:57.31 ID:DEe9t4oo
マジシャン「……そうやって、鼓舞して防衛させようってか?」

大軍師「ふふっ、それもありますが本当ですよ」

マジシャン「……」

大軍師「先程申したように風通しも良く、原材料を育てるのにも適しています」

マジシャン「そりゃ…意地でも防衛せんとなぁ…」

大軍師「なんなら監修して頂けますか?お詳しいようですし…」

マジシャン「いいのか…?酒にはうるさいぜ?」

大軍師「…ふふっ。銘柄は『マジシャン』で決定ですね」

マジシャン「使用料は貰えんだろうなぁ?」

大軍師「……飲み放題…という事でどうです?」

マジシャン「……ハッハ!!のった!!」

大軍師「いやいや、楽しみが増えましたねぇ」

マジシャン「俄然やる気が出てきたぜ!」

大軍師「ありがとうございます」

マジシャン「南に追いやりゃいいんだな?」
414 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/02(木) 17:31:41.78 ID:DEe9t4oo
大軍師「ええ。罠の元に朱雀先生一行がいらっしゃいますので…」

マジシャン「え…!?」

大軍師「いつもいつも有難い事です」

マジシャン「……アイツら」

大軍師「…?」

マジシャン「…まぁいい。とにかく罠へ追い込むよう努力する」

大軍師「お願い致します」

タッタッタ

ヒゲの男「大軍師様!来ましたぜっ!!」

大軍師「…よし、戦闘態勢を!」

青年「弓を構えろ!絞って引くんだぞー!!」

ザザッ…ギリギリギリッ

ヒゲの男「……」

マジシャン「……来たぞっ!!」

大軍師「無理に狙う必要はないですからね。北側へ撃つ事を…心がけて下さい」
415 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/02(木) 17:32:24.60 ID:DEe9t4oo
ドドオオォォ

青年「ひ、ひえ…っ!なんて数……」

マジシャン「密集してるからそう見えるだけだ!恐れるな!」

青年「え、あ…は…はいっ!」

マジシャン「…これでいいんだよな?」

大軍師「…やりますね」

山の高台から弓を構え見下ろす数十人の男達。迎えるは数百の魔王軍。

大軍師「風上に立たれると不利です。狙う必要はないので射撃しながら北へ!」

ヒゲの男「了解…っ!」

マジシャン「どうするつもりだ…?」

大軍師「…ふふふ」

大軍師は口元に羽扇をあてがい、不敵に笑う。

大軍師「……撃てぇ!」

青年「うおぉーっ!」

大軍師の号令と共に、無数の矢が山の斜面へと放たれた。
416 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/02(木) 17:33:41.00 ID:DEe9t4oo
ドシュシュシュシュッ!!…

ワーウルフ「矢が来るぞ!!」

トロル「あんなヒョロヒョロした矢なんぞ恐れるかっての!」

コボルト「しかも…でたらめじゃねーか!グヒャヒャ!」

矢に臆する事なく進軍を続ける魔物達。しかし不思議な事に、北側の魔物が次々と倒れ始める。

ワーウルフ「……!?」

トロル「矢が…っ!?」

ゴウッ!!……ドスドスッ!!

コボルト「何だ…っ!?風が……」

ドズッ!!

ワーウルフ「あ、慌てるな…!退がれぇ!!」

コボルト「…あ…ぐぁ……」

ワーウルフ「おいっ!たかが矢ぐらいで何を……」

ドズッ!!

ワーウルフ「……う…っぐ…?」
417 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/02(木) 17:35:05.70 ID:DEe9t4oo
ドサァ…

ワーウルフ「な…んで…矢の一本如…き…」

ゴウッ!!…ゴオオォォ

マジシャン「……なーるほどね。北風とお前さんの風で矢を押し戻すってか」

大軍師「…うまくいったようですね」

北側、即ち彼らの左に位置する魔物達が矢の餌食となり、ばたばたと倒れ始める。

北風に合わせ、大軍師の起こす突風が矢の軌道を魔物の群れへと押し返していた。

マジシャン「しかし…その程度の矢で魔物が倒せるとは…。何が施してあんだ?」

大軍師「先程言いました通りです。良い結界石が採れる…と」

マジシャン「!!……まさか、鏃を結果石で…!?」

大軍師「…ふふっ。この一ヶ月、ただ畑仕事に勤しんでいたわけではありませんよ」

マジシャン「…策士めっ」

大軍師「ふふっ。さぁ、このまま南側へと追い込むのです!」

ヒゲの男「おぉーっ!!」

青年「撃て撃てぇ!近づけさせるなよっ」
418 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/02(木) 17:38:24.65 ID:DEe9t4oo
マジシャン「さーてボチボチ手伝いますかね」

大軍師「では…足元をお願いします」

マジシャン「へいへい。了解っ!!」

マジシャンは光る両手を合わせ、一気に地面へと叩きつける。

ドドオオォォンッ!!…ボゴオオォォッ!!

トロル「地面がせり上が……」

マジシャン「まだまだぁ!!」

ドドオオォォンッ!!…ザバアアァァンッ!!

ワーウルフ「水…っ!?」

トロル「駄目だぁ!先に進めねぇ!!」

ワーウルフ「後た……ぐぶぁ!!」

ドオオォォ…

大軍師「相も変わらず…凄まじい威力ですね…」

マジシャン「これでもセーブしてんだぜ?」

大軍師「……頼もしい限りです。さて、仕上げと行きましょうか」
419 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/02(木) 17:39:22.68 ID:X/KRIUAO
『師匠酒』に『マジシャン』……
どんだけフラグ立てりゃ気が済むんだ(´;ω;`)ブワッ
420 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/02(木) 17:39:50.95 ID:DEe9t4oo
大軍師は羽扇を頭上へと掲げる。

大男「……ふんっ!!」

マジシャン「……岩…?」

大柄の男達が抱える岩石。大軍師が羽扇を降ろすと同時にその一つが放られる。

ブンッ!!…ドグゥッ!!…ゴロゴロッ!!

トロル「グギャアァーッ!!」

大男「そーれ、もう一丁!!」

ブオンッ!!…ドズウゥンッ!!

マジシャン「落石とはまた…古風だねぇ」

大軍師「それだけではありませんよ…?」

マジシャン「……?」

大軍師「総員後退っ!」

マジシャン「ま…さか……」

大軍師「マジシャン殿の土行と水行で脆くなった斜面。衝撃があれば…どうなります?」

大軍師が微笑むと、轟音と共に土砂崩れが魔物達を飲み込んだ。
421 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/02(木) 17:40:48.98 ID:DEe9t4oo
ドドオオォォォォ…

青年「魔物達、進路を変えましたぜ!!」

マジシャン「うまくいったみたいだな…!」

ヒゲの男「さすが…大軍師様だぜっ!」

大軍師「いえいえ、皆さんの力です。それに…また油断は出来ませんよ」

青年「……」

大軍師「こちらも用意してきた物は使い切ってしまいました」

ヒゲの男「……」

大軍師「急いで村へ戻り、第二波に備えましょう」

大男「了解!!」

マジシャン「んじゃ、俺はこのまま谷へ向かうぜ」

大軍師「ありがとうございました」

マジシャン「ハッハ!この礼は…高くつくぜ?」

大軍師「銘酒マジシャンを以って、お返しさせて頂きますよ」

マジシャン「……ハッハ!楽しみに待ってるよ。んじゃな!」
422 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/02(木) 17:57:24.87 ID:DEe9t4oo
〜北の谷〜

戦士「何だ…!?」

召喚士「進路を変えて…戻って来る…!?」

盗賊「…好機だ」

召喚士「よし…!このまま迎え撃ち、背後の罠まで誘引しましょう!」

魔道士「はいっ!!」

戦士「…召喚士」

召喚士「…?」

戦士「左翼長も言ってたが、召喚獣は切り札に取っておきてぇからな」

召喚士「……ごめん」

戦士「いや、魔力が全快じゃない今、なるべくセーブしてくれ」

盗賊「…攻撃は…私達に任せておけ」

魔道士「私も、精一杯サポートします…!」

召喚士「…ありがとうございます」

盗賊「……来るぞ!」
423 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/02(木) 18:06:39.58 ID:DEe9t4oo
オオォォ…

ワーウルフ「…人間…?」

ゴブリン「こんなところに…迷子か偵察かだろ」

ザッザッザ

ワーウルフ「どきな。こちとらさっさと通ら……」

ザシュッ!!…ドサッ

盗賊「……あ、やば」

ゴブリン「!?……な、なんだぁ?」

トロル「たった四匹で戦おうってかぁ!ガッハハハ!」

召喚士「…はぁ!」

ジャキッ…ブオンッ!!

トロル「っ!!…その程度の風で倒せるとでも思ってンのかぁ!?」

召喚士「うーん。十分だと思ったんだけど……」

トロル「なん…だとぉ……!?」

召喚士「あぁ。あまりにも弱すぎて魔力が通じないのか…ははっ」
424 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/02(木) 18:08:47.88 ID:DEe9t4oo
トロル「ナ…メやがってえぇ!!」

ワーウルフ「残らず食らえ!この後の備えとしようやっ!」

ガキンッ!!

戦士「ひぃ…!強えぇ!」

召喚士「逃げるんだ!!」

魔道士「……は、はいっ!」

戦士「盗賊っ、お前もだ!」

盗賊「……きゃー」

タッタッタッタッタ

ゴブリン「女が逃げるぞ!回り込め!!」

コボルト逃がすかよぉ!!」

戦士「召喚士っ!」

召喚士「うん!」

タッタッタッタッタ

トロル「こっちもか!?さっきまでの威勢はどうしたぁ!?」
425 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/02(木) 18:13:18.61 ID:DEe9t4oo
ダダダッ…

召喚士「しまったっ!?」

コボルト「この馬鹿どもが!力量も分からず図に乗りやがって…」

戦士「…だんだんムカついてきたな」

盗賊「…うん」

召喚士「降伏するなら…今のうちだよ?」

戦士「やめとけ。ここらの奴らは説得に応じるような魔物じゃねーのは分かってんだろ」

召喚士「……」

ワーウルフ「何をゴチャゴチャと…」

戦士「盗賊、背後に回りこむぞ!」

召喚士「自分達が…落ちないでね…っ」

戦士「んなマヌケな真似出来るかっつの!」

戦士と盗賊は一気に駆け出し、魔物の群れを縫うようにすり抜ける。

ゴブリン「なんだぁ!?コイツら…急に早く…っ…」

戦士「逆だバカ!遅くしてたんだっつの!」
426 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/02(木) 18:17:51.31 ID:WJ5HKoAO
>>1

召還士らみんな演技派すぎるだろ…
427 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/02(木) 18:20:03.06 ID:DEe9t4oo
タタタッ…ヒュオッ

盗賊「しっ!」

戦士「てりゃあぁ!」

ブオッ…ドシュッ!!…ザクゥッ!!

ゴブリン「ぎゃっ!!」

コボルト「ぐわぁー!!」

トロル「コイツら…!何なんだ…!?」

ワーウルフ「正面だ!!正面を片付けろぉ!!」

一匹の魔物の一言。それを合図に群れは前進を始める。

瞬間、地面に亀裂が生じ轟音を起こす。魔物達は回避する間もなく大穴へと飲み込まれた。

ワーウルフ「な…にぃーっ!?」

トロル「地面が…ぐあぁーっ!!」

ズドオオォォォォンッ!!……ゴシャアアァァ…

戦士「す…っげぇ…威力…っ」

半数以上の魔物を飲み込んだ大穴を見つめ、その場の一同全てが一瞬動きを止めた。
428 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/02(木) 18:27:46.26 ID:hpWGTMEo
いちおつおつ
C
429 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/02(木) 18:37:13.14 ID:DEe9t4oo
ワーウルフ「……!!」

ザッ

戦士「もう一度聞くが、降伏する気はねぇよな?」

ワーウルフ「目の前に剣を持った人間。背後には結界石の大穴。お前ならどうする?」

戦士「降伏なんかしねぇよ」

ワーウルフ「…じゃあ聞くなよ」

ババッ!!

戦士「……」

ザシュッ…ドサァッ

ワーウルフ「……」

戦士「……おらぁ!まとめてかかってこいや!!」

トロル「前へ出ろ!後ろは落とし穴…っ、押すな!!」

魔道士「うまく…いきましたね」

召喚士「……ええ」

大半を失った魔物の群れは混乱収まる事なく、闇雲に逃げ惑った。
430 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/02(木) 18:43:08.49 ID:DEe9t4oo
盗賊「……追撃するか?」

召喚士「いや、やめておきましょう。あの数では到底戦えないと思います」

戦士「…だな」

魔道士「ここは何とか大丈夫ですね!」

盗賊「……!!」

ガサッ…タタタッ…

魔道士「まだ…っ!?」

タタッ…テクテクテク

マジシャン「…なんだ、終わってたのか」

戦士「オッサン!!」

召喚士「探しましたよ!!」

マジシャン「ハッハ!すまんすまん!!」

魔道士「もう…っ。心配させないで下さい!」

マジシャン「悪かった…。南は…無事終わったんだよな?」

盗賊「……勿論だ」
431 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/02(木) 18:46:34.00 ID:DEe9t4oo
マジシャン「信じていたが、ちょっとそれが心残りだったんでな。ハッハ」

召喚士「ネクロマンサーは…?」

マジシャン「追いつけなかった。北にいるのは間違いなさそうだ」

戦士「よーし、今度こそ片付けてやろうじゃねーか!」

盗賊「…ああ……必ずな」

マジシャン「村も無事だ。安心しな」

戦士「残るは…」

召喚士「ヴァンパイアの向かった司令部」

マジシャン「あっちは国軍の連中に任せておけばいいさ」

召喚士「それに、まだ本隊らしき姿が見えない…」

マジシャン「ああ。そこに奴もいるはずだ」

魔道士「…と、いう事は…?」

戦士「このまま北へ向かう」

マジシャン「そういう事だな!」

召喚士「…よし、進みましょう」
432 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/02(木) 18:52:00.42 ID:DEe9t4oo
〜本陣〜

左翼長「撃てぇーっ!!」

バリスタ兵「発射ぁーっ!!」

ドウンッ!!……ゴウゥッ!!

ヴァンパイア「結界石!?」

グシャアァッ!!

ヴァンパイア「避けられんのか!馬鹿者がっ!!」

左翼長「地上の敵はいないみてぇだ!上空だけに注意を向けろ!」

北方兵「了解です!」

本陣から向けられるバリスタと矢の猛攻が、上空のヴァンパイア達を本陣より遠ざける。

ヴァンパイア「…くそっ、これでは近づけぬ…!」

左翼長「手を休めるな!まだ来るぞ!!」

ヴァンパイア「…どうする?」

バサッ

ヴァンパイア「……止むを得ん。一旦引き下がるとしよう…っ」
433 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/02(木) 19:11:32.32 ID:WJ5HKoAO
結界石を矢にしてるんなら、敵に命中しなくとも地べたに刺さった無数の矢で二次災害的なものを起こせそうだし
結界石便利すぎるな
434 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/02(木) 20:04:30.43 ID:h6dh8sgo
結界石は入手が困難と思ってたが、採掘できる場所なら大量入手もできるのかな。
435 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/02(木) 20:20:06.89 ID:iVB9Iqwo
石炭みたいな感じか
436 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/02(木) 20:22:45.01 ID:1A/UtkDO
発行弾…?
437 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/02(木) 20:35:57.84 ID:7akDtVgo
発光弾って火薬あるなら大砲とかマスケットとか出てきそうなんだけどな…
438 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/02(木) 20:39:07.37 ID:BrTRur2o
ペンシルロケット
439 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/02(木) 22:58:06.82 ID:gmDYpkko
北方兵「敵が…退いて行く…?」

魔道兵「随分手際がいいというか…」

左翼長「……」

参謀「どうやら狙いは……」

左翼長「ああ。村が本命らしいな」

北方兵「ど、どうしましょうか!?」

参謀「既に召喚隊が急行してます。下手に動く必要はないでしょう」

左翼長「参謀の言う通りだ。ここはどっしり構えてようじゃねぇか。それに…」

バリスタ兵「……?」

左翼長「あの大軍師の事だ。何かしら策は練ってんだろ?…なぁ?」

参謀「……ええ」



本陣強襲に失敗したヴァンパイア隊は、北の村へと向かっていた。

バサァ…バサッバサッ…

ヴァンパイア「陽動のつもりがとんだ目にあったわ…くそっ」
440 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/02(木) 22:58:40.48 ID:gmDYpkko
ドシュウゥ…

ヴァンパイア「どうする?下衆な連中とは合流したくはないところだが…」

バサッ

ヴァンパイア「仕方あるまい。こうなれば手柄の一つでも上げぬと……ん…っ?」

バサァッ…バサッバサッ

ヴァンパイア「な…なんだ…っ!この有り様は…!?」

ヴァンパイアの一匹が、土砂崩れに埋もれ散った魔物達を見て声を上げる。

ヴァンパイア「全滅…っ!?まさか…まさ…か…」

ズザッ

ヴァンパイア「ど…どうする!?」

中央のヴァンパイアが顔をしかめ、押し殺すように呟く。

ヴァンパイア「……本隊と…合流しよう」

ドシュウゥッ……バサァ…

一同は引き返し、伯爵の待つ本隊へと引き返した。
441 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/02(木) 22:59:35.17 ID:gmDYpkko


伯爵「……ほぉ。それでおめおめと逃げ帰って来たわけか」

ヴァンパイア「……っ」

伯爵「役に立てないのなら死んでいいよ。用はない」

ヴァンパイア「何卒っ、チャンスを…!!」

伯爵「……この先、最北の村がある。…分かるな?」

ヴァンパイア「…はっ!必ずや…!!」

バサッ…ドシュウゥッ!!

伯爵「…所詮、駒は駒…か」

使い魔「いかが致します?」

伯爵「結界石ねぇ…。癪だが、奴に頼むか…」

使い魔「はっ!行って参ります!!」

バサッ…バサッバサッ…

伯爵「我らはこのまま南進だ。兵を進めよう」

デュラハン「了解です」
442 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/02(木) 23:00:05.66 ID:gmDYpkko
ドドドドオオォォ

魔法剣士「動いた…!」

眼鏡「…行こう。今なら側面を叩ける」

タッタッタッタッタ

犬「ワンワン…ワンッ!」

眼鏡「……うん。どうやら村も大丈夫みたいだ」

魔法剣士「…そうか。これで後顧の憂いはなくなったな」

眼鏡「…さて」

ジャキッ

魔法剣士「全力の一撃……叩き込む!」

魔法剣士は森の先に見える魔物の隊列を睨みつけ、二本の剣をゆっくりと構える。

眼鏡「至近距離まで接近して、そのまま打ち込もう」

魔法剣士「…ああ」

眼鏡「……いくよっ!!」

眼鏡と魔法剣士は同時に森を飛び出し、身を屈めながら魔物の群れへと突っ込んだ。
443 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/02(木) 23:00:55.74 ID:gmDYpkko
バサッ…

使い魔「……と、伯爵様からのご依頼です」

ネクロマンサー「…ククッ、結界石を攻略すれば宜しいのですね?」

使い魔「貴方の人形なら造作もありませんよね?」

ネクロマンサー「…そうですねぇ」

魔剣士「……」

ズドオオォォォォ…

使い魔「……!?」

ネクロマンサー「おや…?今の音は……」

使い魔「伯爵様…ッ!?」

バッ!!

使い魔「と、とにかくお願いしますよ!」

ネクロマンサー「…はいはい。クククッ」

バサッ…バサッ…

ネクロマンサー「……これはあっさりと終わりそうにはありませんねぇ」
444 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/02(木) 23:03:29.03 ID:gmDYpkko
ズズウウゥゥゥゥン…

伯爵「…今の音は何だ?」

デュラハン「…は、背後から攻撃…っ!?」

スケルトン「奇襲です!!背後の側面より攻撃が!!」

ドゴオオォォォォンッ!!

デュラハン「ま…また!!」

伯爵「…何をしている!さっさと片付けろ!」

スケルトン「ははっ!!」

伯爵「人間が…っ!癪な真似を…!」

ズズウウゥゥンッ…ドシャアァ

眼鏡「二発は必要なかったかな?」

魔法剣士「……ふーっ」

眼鏡「さぁ、このまま僕らは北へ向かおう」

魔法剣士「……ああ」

眼鏡「うまく…付いてきてくれるといいんだけど…」
445 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/02(木) 23:08:46.50 ID:gmDYpkko
〜北の山あい〜

魔道士「今の音は…!?」

マジシャン「魔物のモンじゃあなさそうだったぞ?」

召喚士「魔法剣士さんと眼鏡さんだ…!」

戦士「よーし、位置的にはこの先だな!!」

盗賊「……そこに…本隊がいる」

召喚士「警戒を強めましょう。魔道士さん、マジシャンさんは後方へ」

マジシャン「おうよ!」

魔道士「補佐は私が担います!攻撃をお願いしますねっ!」

マジシャン「……」

戦士「…どした?」

マジシャン「いやぁ…すっかり頼もしくなったなぁ…って。オジサン嬉しくなっちゃうよ。ハッハ」

戦士「…何言ってんだか」

マジシャン「さぁさ!気張って行きましょうや!」

魔道士「はいっ!えへへ!!」
446 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/02(木) 23:14:41.73 ID:gmDYpkko
デュラハン「火…?そのぐらい自分達でなんとかせい!」

スケルトン「後続は完全に分断…!攻撃した人間を追うとの事です!」

デュラハン「まさか…。敵は正面にいたのではないのか!?」

伯爵「奴等とて阿呆ではない。戦力を分散させていたのだろう?」

デュラハン「背後の奴ら…まさか、城へ…?」

伯爵「行けるわけがなかろう。案ずる事はないよ」

ドドッ…ガラガラガラッ

スケルトン「……!!」

ガラガラッ…ゴトンッ

伯爵「…ん?どうした、何故止まるか?」

デュラハン「…正面より…敵襲です!!」

伯爵「……早いな。数は…?」

デュラハン「…に、人間が…五匹程…っ」

伯爵「…くっははは!五匹?敵襲ではなく偵察の間違いではないのか?」

伯爵は馬車のドアに手を掛け、ゆっくりと身を乗り出す。
447 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/02(木) 23:17:28.35 ID:gmDYpkko
ザシュッ…ドサッ

スケルトン「…こ、このっ!!」

バキィィンッ!!…ドドオオォォンッ!!…ゴオオォォ…

伯爵「……ほぉ」

ザッザッザッザッザ

伯爵「見覚えがあるぞ。また…貴様等か」

ザッ

召喚士「……」

戦士「てめぇはこの間の…!!」

伯爵「これは運が良い…!クハハハハ!!」

魔道士「……っ!!」

伯爵「先日は痛い目に遭わされてしまったからなぁ。礼をしたいと思っていたところだよ」

盗賊「……」

伯爵「私直々…相手をしてやろう!死ねっ!!」

召喚士「……望むところだっ!!」
448 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/09/02(木) 23:22:29.13 ID:gmDYpkko
〜オマケ〜

左翼長「前の弱い疑惑が出てるぞ?」

騎士長「それは聞き捨てならんな」

バーテン「実際、弱えぇし良いんじゃないか?」

騎士長「ぶっ飛ばすぞ!」

左翼長「ま、お前はどちらかというと指揮官だしな」

戦士父「騎馬技術でお前の右に出る者はいないよ」

騎士長「そ、そうかぁ…?」

バーテン「タイマンはさほど強くねーけどな」

騎士長「お前は一言多いんだよ!」

左翼長「あーあれだ……例えが出てこねぇな…ははっ」

l騎士長「……頑張れっ」

戦士父「守戦が上手いしな。三国志で言うと夏侯惇とか曹仁ってとこかな」

バーテン「ガンダムで言うとMS乗りじゃなくて艦長とかそんな感じ」

左翼長「サッカーで言えばフォワードじゃなくてトップ下…いや、ボランチか」

騎士長「…つ、伝わったのかコレ…?」
449 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/02(木) 23:28:47.19 ID:ljc8MQDO
サッカーのボランチって聞くと一気に聞こえがよくなる不思議
450 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/02(木) 23:29:14.73 ID:ljc8MQDO
忘れてた
>>1乙っす〜
451 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/03(金) 00:01:02.51 ID:Qd24UgMo
>>1
騎士長は前線で指揮を出すタイプなんだな
召喚士みたいな役割だ
452 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/03(金) 00:03:53.39 ID:HKtDpIAO
>>1

つまり騎士長は縁の下の力持ち 小学校の用務員さんってな感じのやつなんだな
違うとか言われても知らん


てか、まぁ魔導師ちゃんも立派になって…マジシャンの指示を待つんじゃなく、逆に指示を出せるまでになったとは…
あの船旅中に遭遇した巨大イカだったかタコだったかに襲われた頃を思い出すと、こみ上げるものがあるな…
俺も魔導師ちゃんに命令されたい
453 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/03(金) 00:32:16.87 ID:whZQwk20
>>1乙 やっと追いついたぜ
454 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/03(金) 00:46:55.69 ID:0I2SgIAO
伯爵と初対面じゃない・・・だと・・・?
455 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/03(金) 01:05:49.18 ID:lzAjZcAO
ピラミッドでスフィンクスどかーん!
456 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/03(金) 02:46:56.04 ID:s6JlEwDO
伯爵は盗賊を刺したという苦い思い出があるから印象に残っている
457 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/03(金) 04:37:41.66 ID:0I2SgIAO
あれは伯爵だったか
ただのヴァンパイアだとばかり思ってた。西国から北に移ってるのか
458 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/03(金) 05:21:38.98 ID:MhrzHMAO
召喚士からのプレゼントをダメにして魔道士ちゃん泣かせた奴?
459 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/03(金) 06:10:55.89 ID:BhyoJUSO
本性表して変身したら日がでてタイムアップ。
口惜しや…
の人
460 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/03(金) 06:38:02.56 ID:9AxDG2SO
まだ魔翌力全快じゃない召喚士マジぱねぇ
どんだけフェスで消費してんだ
461 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/03(金) 07:08:31.20 ID:t262RSso
>1乙

しかしなんだな、艦長に例えると、
やられキャラしか想像出来ない。

あっという間に艦隊を全滅させられた
やつとか…
462 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/03(金) 08:17:11.61 ID:HKtDpIAO
艦長はわかるが、バスクなのかブライトなのかハワードなのか
妄想力が枯渇している俺にはこの3人しか想像出来なかった
463 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/03(金) 08:39:04.77 ID:kHe0PkQo
ミスマルユリカに決まってるじゃないか
464 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/03(金) 09:11:59.26 ID:c5lY4wgo
MTGで言うと1/2 戦闘に参加した時味方+1/+1
465 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/03(金) 10:12:56.00 ID:6KRcQAgo
結界石って硬くて加工しにくいんじゃなかったっけ?
ただの屯田兵が鏃に加工できるものなのか・・・

それともなんか技術の革新でもあったのか
466 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/03(金) 11:23:01.51 ID:XWy0UK2o
>>454-455,457
ピラミッドはヴァンパイアだろ。
まとめの十五部の19に登場してきたやつだ。
眼鏡と魔法剣士+黒の三騎士探しに森の中に入ったところで奇襲してきたやつ。
467 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/03(金) 11:54:07.81 ID:YtGB9xc0
国軍には国家鍛冶師てゆうのがあるから
そこに頼んだか、作り方を教われば
鏃くらいなんとかなるんじゃね?
そういや、鍛冶屋のおじさんとおばさんを大軍師が船につれてったけど
あの後どうなったんだろ、どこかに連れていかれちゃったのかな?
468 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/03(金) 16:09:29.64 ID:UhvTgiMo
きっと凄まじい技術力を持ったおっさんがいたんだ
469 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/09/03(金) 17:51:56.90 ID:CM95ErAo
伯爵は元西高原国の皇太子をヴァンパイア化した張本人で、
初出は第五部のピラミッド終わり。それからは第十二部のラストと、
第十五部でバトルしました!……た、確か

今日は忙しくて少ししか進んでない…ごめんなさい!↓続き
470 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/03(金) 17:52:25.99 ID:CM95ErAo
両者の声がこだまする中、先制は伯爵。上空へと大きく跳躍する。

伯爵「…フッフ」

上空で不敵に笑う伯爵の姿を一同が目で追う。ただ一人を除いて。

ドドオオォォォォンッ!!…ゴオウウゥゥッ!!

伯爵「何っ!?」

伯爵の真下を通過し、地面を熱風がほとばしる。

マジシャン「…どうせ直々、とか言いながら手下けしかける魂胆だったんだろ?」

伯爵「…っ!!」

マジシャン「お前さんみたいなのは、ほーんと分かりやすくて助かるよ。ハッハ!」

マジシャンの撃ち放った火と風の合体魔法により、アンデッドの群れが吹き飛んだ。

伯爵「……構わん。構わんが…その口ぶりは許せんな」

伯爵の立てた右人差し指が、バチバチと音を立て黒光りを起こす。

マジシャン「魔法っ、来るぞ!!」

その声と同時に四人が一斉に動き始める。

召喚士「……」
471 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/03(金) 17:53:25.44 ID:CM95ErAo
伯爵「…クハハハッ」

バチバチバチィ!!

伯爵「ハッハハハーッ!!」

中央へ居残るマジシャンの頭上に暗く輝く雷の球が振り落とされた。

ドドオオォォォォンッ!!…バチバチバチィ!!

伯爵「…さぁ…いつまで支えていられるかな…?」

マジシャン「……ハ…ッハ」

マジシャンは両手よりほとばしる雷で、伯爵の黒い雷と受け止める。

伯爵「何がおかしい…?」

マジシャン「誰が…受け止めるっつったよ!!」

ググッ…ドドオオォォンッ

伯爵「何ィー!?たかが一匹で押し返せるわけが…」

グググッ…

魔道士「一人じゃ…ありませんからっ!!」

マジシャン「そゆ事おぉーっ!!」
472 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/03(金) 17:54:39.30 ID:CM95ErAo
伯爵の雷球を押すように、マジシャンの雷を魔道士の雷が包み込む。

バシバシッ!!…バチチチィッ!!

伯爵「……なん…!?」

ボシュッ!!

伯爵「ぐお…っ!!」

伯爵の目の前に弾き返された雷球が押し戻され迫る。

マジシャンと魔道士の魔力により更に膨張したそれを、伯爵は間一髪左へ避けた。

伯爵「こ……の…」

召喚士「行けっ!……スフィンクス!!」

シュイィィン

伯爵「召喚獣ッ!?」

召喚士「行けぇ!!」

スフィンクス「パーンチッ!!」

ブオォッ!!…シュンッ

伯爵「凄まじい威力だが…当たらなければどうという事もないっ!」
473 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/03(金) 17:55:26.59 ID:CM95ErAo
召喚士はこの時、コカトリスではなくスフィンクスの召喚を選択した。

召喚士「当たらなくても…っ!!」

ブオンッ!!…ヒュンッ!!……ドズウゥンッ!!

伯爵「山を殴り…煙幕代わりかぁ?」

幾つかの理由の一つ、戦士と盗賊が左右より伯爵へ飛び掛かり挟撃する。

戦士「くらえぇ!!」

盗賊「……はぁ!」

伯爵「ち…ぃ!!」

ガキイィンッ!!…ギギギッ…

伯爵(こ…いつ等…計っていたか?いや、全くそんな素振りはなかったぞ)

戦士「雷切…でも…無傷かよ!!」

召喚士(マジシャンさんが撃ったと同時に二人は走っていた。気付くわけがないさ)

盗賊「死角だった…はずだぞ…っ」

伯爵「貧弱だと言っているのだっ!」

戦士「そうかよっ!!じゃあコイツでどうだ!!」
474 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/03(金) 17:58:20.45 ID:CM95ErAo
戦士の左腕に備わる盾が形状を変化させ、炎の鉱石を帯びた斧となる。

伯爵「なっ!?」

戦士「うおりゃあぁぁ!!」

伯爵「……こいつで…」

伯爵は右手で二本の刀を頭上に受け止めたまま、左手で戦士の腹部を狙う。

照準定まると同時に、黒い炎が掌へと集まり始めた。

ゴオオォォォ

盗賊「させんっ!!」

ジャララッ…グイッ!!

伯爵「――ッ!!」

戦士「うりゃあぁ!!」

ゴウンッ!!……ドッゴオオォォッ!!

伯爵「が…っはぁ…っ!!」

シュウゥゥ……ザスッ

マジシャン「よーし!地面に引きずり降ろしたぞ!!」
475 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/03(金) 17:59:25.70 ID:CM95ErAo
召喚士「もう一撃ぃ!!」

スフィンクス「たぁーっ!!」

伯爵「……ッ!!」

ズドオオォォンッ!!

頭上に振り下ろされる巨大な拳を伯爵はかろうじて受け止める。

ボゴォ!!

戦士「地面に穴が…!なんつう威力だ…っ」

伯爵「ぬ…うぅ…っ!!」

ギリギリギリッ…ググッ…

召喚士「ここだ!…行けっ!コカトリス!!」

シュイィィン

コカトリス「はあぁーっ!!」

伯爵「!!」

ドドオオォォォォンッ!!…ゴオオォォォォ

戦士「いっけぇ!!」
476 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/03(金) 18:00:17.13 ID:CM95ErAo
盗賊「……」

伯爵めがけ放たれるコカトリスの吐息。徐々に足元より石化が始まる。

伯爵「く…っそぉ…!!」

シュッ…バスンッ!!

マジシャン「なに…っ!?」

魔道士「じ、自分の…胴を…!?」

ボタボタボタッ…

伯爵「…こ、これで…石化は防いだぞ……っ」

上半身のみとなった伯爵がふらふらと宙を舞う。

召喚士「……く…そ」

伯爵「一度見ておいてよかった…。咄嗟の……」

ヒュオォ…フラッ

伯爵「だ…が、魔力の消耗が…著しいな。くそ…っ」

召喚士「さぁ、もう終わりだ」

伯爵「…………」
477 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/03(金) 18:12:12.63 ID:HKtDpIAO
>>1

1人じゃない!俺だってもう1人じゃない 魔導師ちゃんが夢に変わってゆく 向かい風も羽ばたける 微笑っていておくれ
478 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/03(金) 18:20:49.10 ID:BhyoJUSO
そして…
>>477は空気となったのだ…

>>477に突っ込む者はもうだれもいない…
479 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/03(金) 18:31:52.90 ID:J7zip3Uo
黒の三騎士といい伯爵といい機動戦士ネタがちょいちょいでてくるのなwwww
480 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/03(金) 19:05:04.28 ID:9AxDG2SO
スフィンクスが「ぱんち」じゃなくて「パンチ」を放ったのもきっと伏線
481 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/03(金) 21:52:09.69 ID:/bxaykDO
>>1乙!
ちょっとでも書いてくれたら読者は大感謝なんだぜ。
だからごめんなさいとか意味不明だぜ。
482 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/04(土) 13:32:45.13 ID:nCBLf6DO
スフィンクスもそろそろ目からビームくらいうちそうだな
483 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/04(土) 13:40:52.81 ID:GTKufeoo
ロケットパンチ
484 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/04(土) 14:10:00.19 ID:nCBLf6DO
まさか五行ロボと超完全神獣合体するのか…?
485 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga sage]:2010/09/04(土) 14:45:18.68 ID:nDf9tIDO
>>484

それ面白そうだから別にスレ建てて書いてくれないか?
486 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/04(土) 19:36:10.13 ID:JCIzCKo0
テレッテーテレッテー
487 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/04(土) 23:03:33.82 ID:ewKZSbQo
同一IDの出番ですね
488 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/04(土) 23:31:09.34 ID:bnDO9GYo
〜北の谷〜

ネクロマンサー「……」

魔剣士「……」

ネクロマンサー「結界石の落とし穴ですか…。なかなか考えますね」

魔剣士「……」

ネクロマンサー「しかし…こっ酷くやられたようですねぇ…。成程成程…」

魔剣士「……」

ネクロマンサー「伯爵も、汚名返上といきたいところですか。クク…ッ」

魔剣士「…………」

ネクロマンサー「…ふむ。この先にいるようですね。行きましょうか」

魔剣士「……はい」

ネクロマンサー「役者が二流だと…脚本も台無しですねぇ」

バッ

ネクロマンサー「なんなら、貴方が主演を務めますか?ククッ」

魔剣士「……ご命令と…あらば」
489 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/04(土) 23:31:56.57 ID:bnDO9GYo
〜最北の村〜

ヴァンパイア「……ここ、か」

バサァッ

ヴァンパイア「焼き払い、一人残らず灰と化せ!!」

スタッ…ザッザッザ

ヴァンパイア「…ど、どういう事だ…!?」

ザッ

ヴァンパイア「ひ、一人も…いないではないかっ!!」

降り立つヴァンパイア達に、上空と地上より牙が襲いかかる。

ゴウッ!!…ズガァ!!

ヴァンパイア「な…何だ!?どういう事だ…!?」

ザッザッザ

白虎長「……こういう事よっ!ベヒーモス!!」

ベヒーモス「コオオォォォォ!!」

ヴァンパイア「んな…っ!?」
490 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/04(土) 23:32:44.30 ID:bnDO9GYo
ドウウゥゥンッ!!…ズガアアァァッ!!

青龍兵「アンデッドが…溶けていく…っ!!」

白虎長「トドメは私が引き受けるから!ドンドン迎撃して頂戴っ!」

白虎兵「了解です!」

白虎長の合図と同時に、召喚隊率いる召喚獣が一斉に攻撃を再開する。

ヴァンパイア「上と下から…挟まれて……!!」

ゴシャアァッ!!

ヴァンパイア「ぐは…っ!か、回復で…魔力が…っ!?」

青龍兵「奴らが死ぬ事はない!立ち上がる前に追い打ちをかけろ!」

ワイバーン「ガアァーッ!!」

白虎兵「隊長のベヒーモスならトドメを刺せる!とにかく落とすんだ!!」

フェンリル「グウウゥゥ…グワゥーッ!!」

白虎長「それぇ!!」

ヴァンパイア「くそぅ…!な、何故こんな事に…!!」

あまりに唐突な奇襲。ヴァンパイア隊は反撃為す術もなく次々と数を減らしていった。
491 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/04(土) 23:33:10.01 ID:bnDO9GYo
〜北の山あい〜

マジシャン「まだ続けるか?それとも……」

ググッ…バサァ

伯爵「続ける…?意味が分からんな」

盗賊「……」

伯爵「何故、この私が退かねばならぬ!」

戦士「ハナっから逃がすつもりはないぜ…!」

伯爵「人間風情が……ナメた事を…!」

ザッ

マジシャン「…どうする?このまま……」

召喚士「ええ…。日の出まで何とか……」

マジシャン「…おっし。奴の機動力を奪うぞ」

召喚士「…はい」

伯爵「…お…のれ!おのれぇ!!」

盗賊「……っ!!」
492 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/04(土) 23:33:47.43 ID:bnDO9GYo
グワッ

伯爵「…まさか本体を出す事になるとは…っ」

魔道士「本…体……?」

ザザッ

戦士「下がった方が良さそうだ」

盗賊「……ああ」

召喚士「スフィンクス!!」

スフィンクス「うんっ!!」

グオッ!!……ガシィッ!!

スフィンクス「!?」

伯爵「……まぁ…慌てるなよ」

ゴゴゴゴゴゴ

召喚士「まずいっ!!」

スフィンクスの拳を受け止める伯爵の体が輝きを放つ。

戦士「召喚士っ!!離れろ!!」
493 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/04(土) 23:34:29.34 ID:bnDO9GYo
ドウゥッ!!…ゴアアァァァァッ!!

魔道士「きゃ…っ!!」

マジシャン「召喚士っ!?」

爆炎とともに姿を消すスフィンクス。煙の中からはまた別の巨大な姿が浮かび上がる。

召喚士「……大丈夫です。直前で召喚解除しました」

魔道士「良か…った…!」

戦士「…さぁて。あちらさんもいよいよ本気だぞ?」

盗賊「……強いな」

マジシャン「…全く。厄介なこった…!!」

ドドドドドド…ズオォォッ

召喚士「……!!」

戦士「なん…だ、こりゃあ…!!」

魔道士「ドラ…ゴン……!?」

盗賊「……くっ!」

煙の中より姿を見せる巨大な漆黒のドラゴン。伯爵の本当の姿である。
494 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/04(土) 23:34:57.24 ID:bnDO9GYo
ドズゥンッ…ググググッ

マジシャン「……ここまで…変身するとはな…っ!」

ドズウゥンッ!!…グワァッ!!

伯爵「グッハハハハァ!!」

ドゴォッ!!

戦士「うお…っ!!」

伯爵「私をこの姿にさせたのだぁ!死を以って償うが良い!!」

召喚士「来ますよ!!」

盗賊「…散れっ!!」

戦士「この程度のデカさ…どうってことねーぜ!」

伯爵「安い挑発だな!大きさで判断するなど…己を否定するも同然ぞ!」

戦士「ちっ…。バケモンになったからって…冷静さは失われてねぇか…」

マジシャン「力に過信しない分、厄介だぞ!」

盗賊「魔道士っ、詠唱を!」

魔道士「はいっ!!」
495 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/04(土) 23:35:25.70 ID:bnDO9GYo
ザザッ

召喚士「コカトリス!!」

コカトリス「この大きさ、ちと厄介ではあるな…」

コカトリスは伯爵の頭上高くを旋回し、背後に回る。

ゴウッ!!

伯爵「貴様の動き…何度も見ているぞっ!」

コカトリス「!!」

伯爵は巨体からは想像御つかぬ早さで旋回し、コカトリスの動きにぴたりと合わせる。

バサァッ…ドウゥッ!!

戦士「くそ…っ!宙に行かれちゃどうしようもねぇ!!」

マジシャン「作戦は変わらん!まずは奴の翼を……」

召喚士「ええ…!動きを封じましょう!!」

マジシャン「……おーし、一発ブチかましてやっか!!」

マジシャンは上空の巨大なドラゴンめがけて両手に力を溜め始める。

マジシャン「……そーりゃあ!!」
496 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/04(土) 23:36:04.74 ID:bnDO9GYo
ドドオオォォォォンッ!!…ガカアアァァッ!!…ズガアアァァンッ!!

魔道士「…す…ごい威力っ!!」

マジシャン「なに…!?」

シュウウゥゥ…

伯爵「……落雷?下の人間か」

戦士「効いてねぇだ!?」

マジシャン「あれだけの魔力で…コンマ数秒動きを止めて終わりかい…!」

召喚士「……どう…見ます?」

マジシャン「ありゃ、内部へ力説打ち込まん事にはどうにもならんな…」

魔道士「付加…ですか?」

マジシャン「そゆ事」

盗賊「…しかし…上空では手も出しようがないぞ?」

召喚士「……」

戦士「召喚士…」

召喚士「…まさか……戦士…!?」
497 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/04(土) 23:36:44.22 ID:bnDO9GYo
戦士「…ああ。こないだ同様、コカトリスに乗っけてくれ!」

魔道士「戦士さん!?」

戦士「補うには…それっきゃねぇだろ」

召喚士「……」

マジシャン「いけるのか!?」

戦士「やるしかねぇ!」

キュイィィ…ドドオオォォンッ!!

盗賊「…くぅ…っ!!」

伯爵「何をゴチャゴチャと…!!」

戦士「早くっ!モタモタしてっと全滅だぞ!」

召喚士「……分かった。但し……」

戦士「……」

召喚士「行けっ!ワイバーン!!」

シュィィン

召喚士「コカトリスは俺が乗って、戦士を援護する!戦士はワイバーンに!!」
498 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/04(土) 23:37:34.63 ID:bnDO9GYo
戦士「…おうっ!頼むぜワイバーン!」

ワイバーン「…人を乗せて飛ぶとは。なんと奇特な…っ」

召喚士「コカトリス、行こう!」

コカトリス「…・・魔力の消耗に気を付けろよ…!」

バサァ……ドシュウッ!!

マジシャン「…ったく!なんつう奴らだよ…っ」

コカトリスとワイバーンの背に乗り伯爵の待つ上空へと飛び立つ二人を見て、マジシャンは苦笑する。

マジシャン「おーし、俺らは二人の援護に回るぞ!」

魔道士「はいっ!!」

盗賊「……よし!」

ゴオオォォォォ…

伯爵「…召喚獣が…二匹か」

ゴウッ!!

伯爵「何っ!?……人間が乗っているだと…ぉ!」

召喚士「戦士っ、地上からの援護まで俺が牽制するからっ!」
499 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/04(土) 23:38:06.17 ID:bnDO9GYo
バサァ…ドシュウゥッ!!

戦士「頼むぜ!うお…っとぉ!!」

ワイバーン「……落ちるなよ?」

戦士「当ったり前だ!攻撃仕掛ける前に落ちたなんて…笑い話にもなんねぇよ!」

マジシャン「さーて、どうすっかな……」」

魔道士「戦士さんに魔法付加ですかっ?」

マジシャン「そうしたいところだが…。そういやアイツの得物、雷属性だっけか?」

魔道士「え、ええ…」

マジシャン「そうか…。魔道士ちゃん、火と風…頼むわ!」

魔道士「火と……えぇ!?ま、まさか…っ」

マジシャン「戦士の魔力程度なら問題ない。大丈夫だ!」

魔道士「……分かりました…っ」

マジシャン「行くぞ…!擬似的五行だ!!」

盗賊「…戦士っ!雷切だ!!」

戦士「おうっ!いつでも来い!!」
500 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/04(土) 23:38:58.18 ID:bnDO9GYo
キイイィィィィンッ

魔道士「撃ちますっ!!」

マジシャン「いっくぞおぉ!!」

キュイイィィ…

召喚士「来たっ!」

コカトリス「行くか!」

召喚士「うん!俺らが盾になる!!」

地上にて光る魔法とほぼ同時に、コカトリスが全面へと進む。

伯爵「何度目だと思っている!!」

近づくコカトリスめがけ風を帯びる伯爵。

伯爵「石化など吹き飛ばせば…問題ない!!」

召喚士「あっとち初見のはずだっ!」

伯爵「!?」

伯爵の側面より迫るもう一匹の召喚獣、ワイバーン。

戦士「いけぇ!!」
501 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/04(土) 23:39:25.72 ID:bnDO9GYo
ワイバーン「ハアアァァッ!!」

伯爵「初見…?そんな低級な召喚獣…数百と見てきたわ!」

ワイバーンの放つ炎を、頭部をすぼめ避ける伯爵。

戦士「かわされたっ!!」

召喚士「いや…これでいいんだ!!」

直後、コカトリスの石化を含んだ息が一気に吐き出される。

伯爵「そんな当てずっぽうが…当たるかっ!!」

ゴオオォォォォ…ズゴゴゴゴッ

伯爵「……な…っ!!」

マジシャン「石化で…炎が……!?」

ワイバーンの炎を徐々に石化し始めるコカトリス。炎であった岩は伯爵の頭上で落下を始める。

伯爵「く…ぬぅ!!」

ゴシャシャアァッ…ドゴォッ!!

盗賊「そうか…っ!岩で目くらましを…!!」

召喚士「今だぁ!!」
502 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/04(土) 23:39:55.08 ID:bnDO9GYo
戦士「おうっ!!」

マジシャン「撃つぞーっ!!」

魔道士「やあぁっ!!」

ドドドドオオォォォォンッ!!

伯爵「――ッ!!」

戦士「で…っりゃああぁぁーっ!!」

戦士の雷切が稲光を帯びるとともに、地上からの魔法付加が加わり、真白く輝きを放つ。

ヒュンッ…ブオォッ!!……ザシュウウゥゥッ!!

光の線を帯びながら振り降ろされた雷切は、伯爵の右翼を根元から捉える。

バシュウウゥゥゥゥッ

伯爵「グ……ギャアアァァ!!」

マジシャン「いよっしゃあぁ!!」

召喚士「や…った!!」

戦士「いや…。これからが本番だぜ…っ!」

方翼の悪魔は上空で態勢を崩し、地上へと落下を始めた。
503 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/04(土) 23:49:34.66 ID:8qQpysDO
召喚士が主人公に見えてきた
504 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/05(日) 00:24:24.18 ID:kHrT2cAO
>>1

ここしばらく名のある敵はほとんど倒しきれずに逃がしてたからな…牛魔王でその嫌な流れが変わると良いな
505 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/05(日) 00:29:16.82 ID:Hh82gpg0
召喚士「あっとち初見のはずだっ!」

伯爵「!?」

なるほど・・
イミフな言葉で伯爵を混乱させたわけだな!
つくづく策士だな。
506 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/05(日) 00:33:42.37 ID:j.rho3ko
きっと疲れてるのよ>>1
507 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/05(日) 00:47:46.45 ID:YbS2Rwgo
この展開・・・・・・ダメージを与える→巨大化→五行ロボ
日曜朝の番組枠は貰ったな
508 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/05(日) 01:06:38.57 ID:kHrT2cAO
コカトリスの胴と頭、ベビーの右腕ワイバーンの左腕、スフィンクスの右足、スキュラの左足


完璧じゃないか
509 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga sage]:2010/09/05(日) 02:02:49.90 ID:sEfGtoDO
>>508

五行じゃないじゃん
510 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/09/05(日) 02:06:18.28 ID:9FkiEMDO
人の魔力により作られし五行ロボ
と対するは
人の使役する超神獣五行ロボ
これで深夜枠もいける

マジシャン「お前ら若僧に何がわかる!」

召喚士「わからない…でもあなたは間違っている!だから全力であなたを倒す!行け、超神獣合体だ!」



マジシャン「ハハハっ、つまりお前は愛しの魔道士ちゃんを殺すっていうのか?」

召喚士「!?……ま…魔道士さんが……なに…を…言っているんだ…あんたは…?」

マジシャン「教えてやるよ、この次世代機の真髄は…人間をコアとした新しい五行システム…そしてこの五行ロボのコアこそが魔道士ちゃんなんだよ!」
511 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/05(日) 08:41:07.47 ID:StEjtYY0
1乙
伯爵はドラキュラと思ってたけどドラゴンだったのか
512 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/05(日) 14:02:21.03 ID:dp0K9USO
>>1うぉつ!
>>511
伯爵「我に力を…ワレニ、チカラゥヲ…」ムクムクムク
513 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/05(日) 16:36:41.30 ID:CIsMmwI0









          ん?








514 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/05(日) 18:02:07.40 ID:kHrT2cAO
でもヨッシーと赤ちゃんマリオが組めば、巨大化前に倒せるはず…!!!

これはもしや、でっていう友情出演プラグ………!!?
515 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/05(日) 18:24:10.16 ID:OL.uTIko
消臭
516 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/05(日) 20:10:57.01 ID:jk3ep42o
グラァ……ズズッ

伯爵「ウ……グアアァァッ!!」

戦士「何っ!?」

右翼をもがれ落下する伯爵。しかし巨体を強引に捻り、尾を戦士めがけ振り払う。

ゴウッ!!

戦士「ちぃ…っ!!」

強烈な伯爵の一撃を、戦士は盾と雷切にて防ぐ。

伯爵「ウ…ヌアアァァ!!」

ドグゥッ!!…バチィ!!

戦士「しま…っ!!」

キュインッ!!…クルクルクルッ

召喚士「雷切が…っ!!」

ダッ!!

盗賊「…雷切は任せろ!」

戦士「…すまん!!」
517 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/05(日) 20:11:29.01 ID:jk3ep42o
ゴオオォォォォッ…ドズウウゥゥンッ!!

伯爵「…ハアァ…ハア…ハア……」

マジシャン「さーて…第二ラウンドだ…!」

伯爵「最終ラウンドだよ」

マジシャン「…へっ、余裕かましてくれんぜ」

伯爵「…それはそうだろう。貴様等もその程度だったという事だ」

魔道士「……」

伯爵「五行を放ち片翼一枚…。その程度だと申しているのだ」

バサァ…スタッ

戦士「言ってくれんじゃねーか」

召喚士「……」

伯爵「召喚獣使い。貴様の手の内はよく分かった。もう通用はせんぞ」

召喚士「……行きましょう」

マジシャン「おうよ」

魔道士「……はいっ!」
518 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/05(日) 20:12:29.03 ID:jk3ep42o
ザザッ…

戦士「…そのまま使え。今のお前なら扱えんだろ」

盗賊「……ああ」

雷切を手にした盗賊がゆっくりと戦士の隣へ並び立つ。

戦士「悪いな…。さっきので俺の魔力は空っぽだ」

盗賊「…分かった。次は私の番だ」

戦士「雷切がありゃ、魔道士とオッサンの付加で五行が撃てる」

盗賊「…ああ」

戦士「美味しいとこ譲ってやるよ!」

盗賊「……遠慮なく!」

タンッ!!

盗賊の猛進に続き、戦士が戟を手に後ろを追う。

召喚士「コカトリス!ワイバーン!二人の支援をっ!!」

コカトリス「おう!!」

ワイバーン「上空より…けし掛けてくれよう!」
519 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/05(日) 20:13:13.91 ID:jk3ep42o
ドウッ!!…バサァッ

召喚士「魔道士さん、マジシャンさん!」

マジシャン「ああ…。準備は出来ている!」

魔道士「次は…盗賊さんですね!」

地上の木々をなぎ倒し迫る漆黒のドラゴンに、盗賊が飛びかかる。

伯爵「お…のれぇ!!」

マジシャン「うまい!空を飛べない以上、間合いに入っちまえばこっちのもんよ!」

盗賊はすかさず伯爵の後足を蹴り上げ。背中伝いに駆ける。

伯爵「虫がぁ…!!纏わり付くなぁ!!」

盗賊「はあぁ!!」

ザシュッ!!…キィンッ!!

盗賊(硬い…っ!!)

戦士「無理するな!付加を待てっ!!」

盗賊「ああっ、そうする!」

後を追い間合いを詰める戦士が声をかけ、それに反応した盗賊が背部へ後退する。
520 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/05(日) 22:50:19.46 ID:kHrT2cAO
>>1

盗賊「雷切は任せろ〜」バリバリ
521 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/05(日) 22:56:45.09 ID:jk3ep42o
伯爵「背を…這いずるなぁ!!」

背上の盗賊をフラ払う為、強引に体を反転させる伯爵。

グルンッ!!…ゴアァッ!!

盗賊「……っ!!」

魔道士「つ…潰され…っ!」

戦士「盗賊ーっ!!」

盗賊「!!」

ジャララッ!!

盗賊はすかさず鎖を手にとり、戦士の突き出した戟へと力強く投げ放る。

ビュオッ…ガシッ!!……グッ!!

戦士「引っ張るぞっ!!」

盗賊「うん!」

シュバッ!!……ドズウウゥゥゥゥンッ!!

戦士「大丈夫かっ!?」

盗賊「…ああ!」
522 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/05(日) 23:01:26.78 ID:CLBpO/Eo
フラ払うとは新鮮な描写だね
523 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/05(日) 23:32:06.52 ID:jk3ep42o
コカトリス「はあぁ!!」

伯爵「む…っ!」

ゴウウゥゥッ!!…ドシュウウゥゥ

伯爵「……しつこい奴だ」

コカトリス「…お互い様だ」

ググッ…

戦士「……コカトリスとワイバーンが支援してくれてる。今なら隙があるはずだ」

盗賊「…ああ」

戦士「俺が盾になる。奴の喉元一点に集中してかかれ」

盗賊「……分かった」

戦士「よし……今だっ!!」

盗賊「……っ」

ダンッ…タタタッ

ワイバーン「さぁ、次はこっちだ!!」

コカトリス「……はあぁ!!」
524 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/06(月) 00:09:16.72 ID:ynqT/IAO
>>1

優秀な魔法使いが二人いるとすごいな
前衛と合わせて3人で5行発動とかミラクルすぎる…
ある程度上位ランカーになると、戦士魔法使い魔法使いってパーティーが多いのかなぁとか、思ってきた

てか、魔導師ちゃんもホント立派になって…昔は土が苦手だとか、補助は〜とか言ってたのにな…
魔導師ちゃんは雨は降りませんとか言ってたけど、魔導師ちゃんに振り向いてもらえない、モニターにも入れない俺の心は大雨洪水波浪注意報だ
525 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/06(月) 00:17:57.60 ID:5WJ6EHUo
もしもしで長文うつやつはほんとうに気持ち悪いなあ
526 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/06(月) 01:13:37.28 ID:zIQKLkMo
五行のオンパレードになってきたな。
しかし召喚の分割四属性は負担あったみたいだけど、
五行は失敗さえしなければデメリットないのかな。
527 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/06(月) 01:26:04.53 ID:ijJ4xgDO
召喚獣の攻撃に五行は付加できないんかな?
聖行に五行を付加できたらマロンだな
528 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/06(月) 01:31:05.24 ID:O8D7SkAO
召喚のはあれが完成形みたいな感じだから負荷あったんじゃね
五行分割は分担するかわりにその分威力落ちるみたいだし
529 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/06(月) 03:44:39.93 ID:V1hy/IAO
マダンテかミナデインかみたいなもんか
530 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/06(月) 11:39:48.15 ID:oTl61Fco
マダンテ=一人5行
ミナデイン=分割5行

召喚のあれは皆でマダンテとかそんなあれだと思ってた
531 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/06(月) 17:46:11.22 ID:p/svlO.o
シュンッ……ドシュウゥンッ

伯爵「……」

伯爵は上空を旋回し、交互に攻撃を繰り出すコカトリスとワイバーンを見つめる。

伯爵(…何かを狙っている。五行…地上からの光…。そうか…っ!)

グワッ

伯爵「貴様が起点かぁ!!」

上体を起こし盗賊を睨みつける伯爵。巨大な口を開け、雄叫びを上げる。

盗賊「…っ!!」

戦士「構うな!俺が盾になる…!!」

振り下ろされる凶暴な右手の爪撃。戦士はやや腰を落とし左腕を押し出す。

戦士「はああぁぁ!!」

伯爵「ヌガアアァァ!!」

ギュオォッ!!…ガキイイィィンッ!!

戟を引っ掛け、それと同時に出した盾で伯爵の一撃を防ぎきる戦士。

戦士「……ふーっ!」
532 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/06(月) 17:47:58.79 ID:p/svlO.o
シュウゥゥ…

伯爵「止…めた……!?」

戦士「今の内に!!」

盗賊「ああっ!」

タタッ…

戦士「…いや……待て!!」

盗賊「!?」

ィィィィイイ…

召喚士「何だ…っ!?」

イイイイイイ…

北の空より突如近づく複数の光球。いち早く気付いた召喚士と戦士が動く。

ダッ!!

召喚士「防げるか…!?」

コカトリス「…やってやるさ!」

ワイバーン「はああぁぁーっ!!」
533 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/06(月) 17:48:40.34 ID:p/svlO.o
三つの燃えさかる塊が、一同の頭上へと迫り来る。

途端、炎の球が二つ大きく弾け、火の粉の奥より二匹の召喚獣が姿を見せた。

コカトリス「あと一つ…!」

ワイバーン「…間に合わん!」

戦士「っりゃあ!!」

盗賊「!?」

ガシッ……バッ!!

ドズウウゥゥンッ…ゴオオォォ…

伯爵「あれ…は……!!」

北の空を見る伯爵。その目には光球を放った主であるドラゴンが群れを成し、

両翼を羽ばたかせながら猛然と迫り来る。

盗賊「戦士!?」

戦士「…傷は浅い。軽い火傷だ、気にすんな…っ」

盗賊「…で、でも」

戦士「それよりまずいな…。増援だ」
534 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/06(月) 17:49:40.73 ID:p/svlO.o
タタッ…ザッ

マジシャン「ドラゴンだとぉ!?」

魔道士「……っ」

召喚士「……更に敵、か」

伯爵「クハハハハッ!これはありがたい。しかし…私まで被害に遭うところ……」

バサァッバサァッ……ゴウウゥゥッ!!…ドウンッ!!

伯爵「……!?」

魔道士「と、通り過ぎて……行った…!?」

マジシャン「ハッハ!もはやお前なんぞ…援護する価値なしだとよ」

伯爵「――ッ!!ウガアアァァーッ!!」

ドズウウゥゥンッ!!

戦士「ドラゴンの群れは司令部狙いか!…ちょっと数が多すぎやせんか!?」

召喚士「こっちも助けに行きたいけど…これじゃあ……」

伯爵「グルアアァァーッ!!」

ドラゴンの群れが通過した事による一瞬の隙。それを逃さなかったのは伯爵側であった。
535 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/06(月) 17:50:47.87 ID:p/svlO.o
ズドオオォォッ

マジシャン「……な…っ!?」

せり上がる地面。その中より伯爵の巨大な尾が大木のように地面を貫き伸びる。

召喚士「魔道士さんっ!!」

召喚士が駆け出した瞬間、伯爵の尾が魔道士の左肩を貫く。

ズドオオォォッ!!

魔道士「っ!?」

フワッ……ドサァッ

伯爵「クッハハハハ!!これで…五行はもう使えまいっ!!」

マジシャン「しま…っ!!」

ダンッ……タタタッ…ガシッ

召喚士「……っ!!」

魔道士「…か……ふ…っ」

召喚士「……行け、ユニコーン」

魔道士抱きかかえる召喚士の両肩が震え、同時にユニコーンが目の前に現れた。
536 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/06(月) 17:51:48.82 ID:p/svlO.o
〜最北の村〜

ヴァンパイア「ぐぎゃああぁぁ!!」

青龍兵「こっちは片付いたぞ!」

白虎兵「こっちもだ!!」

白虎長「まとめて…片付けるわよっ!」

キュイイィィィィ…ボシュウウゥゥッ!!

ヴァンパイア「クオ…アアァァ――」

青龍兵「…や…った」

白虎長「それより、東の空にドラゴンらしき影が見えたわね…」

白虎兵「やはり隊長も…!?自分も見ました!」

白虎長「……」

青龍兵「いかが…致します?」

白虎長「下手に動いてここを奪還されるのはまずいわ。このまま待機してて!」

青龍兵「白虎長殿は…!?」

白虎長「北の村へ向かうわ。大軍師に報告してくるっ!」
537 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/06(月) 17:52:50.38 ID:p/svlO.o
〜本陣〜

北方兵「司令っ!!正面からドラゴ……」

左翼長「!?」

ォォォォオオ……ゴウゥッ!!

バリスタ兵「くぅ…っ!!」

左翼長「すげぇ風だな…!低空飛行でなんつう…」

参謀「まだ来ます!!」

左翼長「ボサっと素通りさせてんじゃねぇ!迎撃用意いぃ!!」

北方兵「正面!二匹来るぞぉ!!」

参謀「発射ーっ!!」

ドウンドウンッ!!…ドシュウウゥゥ…

バリスタの放つ巨大な結界石の矢が正面のドラゴン一匹を突き刺す。

ドラゴン「グギャアアァァァァーッ!!」

ヒュウウゥゥゥゥ

左翼長「落下すんぞ!!回避ーっ!!」
538 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/06(月) 17:54:10.82 ID:p/svlO.o
ドズウウゥゥンッ!!

北方兵「あ…あぶな…っ」

参謀「バリスタ共々下敷きになってオダブツだなんて…笑い話にもなりませんね…」

左翼長「もっと遠方で迎撃しろ!近すぎると落下の被害に巻き込まれる!!」

バリスタ兵「しかしドラゴンの動きが早くて……うわっ!!」

ゴウゥッ!!

左翼長「背後からも狙え!!ケツ丸出しで隙だらけじゃねぇか!!」

北方兵「いっけぇ!!」

ドウンッ!!……ドズウウゥゥゥゥンッ!!

バリスタ兵「いよっし!命中!!」

参謀「ここで数を減らすのです!先には司令部しかないのですよ!?」

左翼長「その通りだ!司令部が落ちちまったら勝ち戦でも宿なしだぞ!」

北方兵「西側に旋回してるぞ!反転と同時に狙えーっ!」

参謀「魔道兵っ、魔法で牽制と援護を!」

左翼長「よーしよし順調だ。あとは頼むぜぇ?司令部!」
539 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/06(月) 17:56:54.08 ID:p/svlO.o
〜北の山あい〜

召喚士「……」

ユニコーン「…お、お姉ちゃん」

パアアァァ…

魔道士「……けふ…っ!けふっ!」

タタタッ

盗賊「魔道士っ!?」

ユニコーン「だ、大丈夫だよ!大丈夫…!」

伯爵「…さぁ、どうする?五行なき今…貴様等が私を倒すには……」

召喚士「……」

伯爵「朝日…を……」

召喚士「…………」

伯爵(……な、何だ!?私が…たじろいでいる!?)

ゴゴゴゴゴゴ…

召喚士「盗賊さん…。ユニコーンと魔道士さんを連れて…司令部へ」
540 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/06(月) 17:57:40.42 ID:p/svlO.o
盗賊「…え…っ?」

召喚士「……早く。お願いします」

盗賊「……わ、分かった」

シュッ…ビリッ

盗賊「魔道士…ちょっとだけ…我慢して」

魔道士「……っ!!」

盗賊は魔道士の肩を布と紐で止血し、ユニコーンの背中へと乗せる。

召喚士「ユニコーン!!」

ユニコーン「!?…は、はいぃ!」

召喚士「……魔道士さんを…頼む」

ユニコーン「……うんっ。絶対…大丈夫だから!」

パッカパッカ…ドドッドドッドドッ

盗賊「……」

戦士「心配すんな。俺らがなんとかすっから」

盗賊「……う、うん…っ」
541 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/06(月) 18:06:53.93 ID:p/svlO.o
召喚士の後姿をちらりと見た後、盗賊はユニコーンの後を追った。

伯爵「…一瞬、気圧されはしたが…これで戦力は大きく上回った」

ズズウゥンッ

伯爵「そして…貴様等を殺せば……終わりだぁ!!」

マジシャン「さて、どうするよ…大将」

召喚士「…やりますよ…俺が」

ザッ

マジシャン「やりますよって…あのなぁ…」

召喚士「四行までなら一人で出来ます。二人は支援を…」

戦士「四行ってお前まさか…っ!?」

召喚士「…行けっ!スキュラ!!スフィンクス!!」

シュイイィィィィンッ…ドドオオォォ…

伯爵「召喚獣が…!!しかもこれはどういう事だ…!?」

マジシャン「まさか…四属性同時に!お前…っ!!」

召喚士「やりますよ。……同調召喚」
542 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/06(月) 18:13:21.49 ID:ynqT/IAO
おや?タイトルのようすが……


おめでとさん!タイトルは
戦士「いけっ!雷切!」から
召還士「いけっ!コカトリス」にしんかした!
543 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/06(月) 18:19:25.76 ID:p/svlO.o
戦士「一人でって…もつのかよ!?」

マジシャン「同調ってアレか…?五行の召喚術バージョン…」

ドゴォッ!!

伯爵「何をするつもりかは知らんが…もう私を倒す術はあるまい!!」

密集する三人めがけ前足と尾を繰り出す伯爵。たまらず三人は再度分かれ、距離を取った。

召喚士「確かに四行じゃあ…アイツを消滅はさせられない…」

戦士「でも…この場の撃退は可能だな」

マジシャン「召喚士、本当に良いんだな…?」

召喚士「…ええ。それしかありませんから」

マジシャン「……分かった。精一杯援護してやる!!」

戦士「うらあぁーっ!!」

ドドオオォォンッ!!…ゴガガガガッ…ズドオオォォンッ!!

マジシャンの繰り出す土の壁と針。それをカモフラージュに戦士が間合いを詰め寄る。

伯爵「…っ!!」

更に巻き起こる突風。その隙に、戦士は勢いよく伯爵の首筋に戟を突き刺した。
544 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/06(月) 18:19:55.94 ID:zIQKLkMo
やだ、この主人公かっこいい。
これなら第一話で盗賊が「(・・・抱かれてもいい)」と思ったのも頷ける。
545 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/06(月) 18:21:57.76 ID:PpUgL3.o
これじゃまるで召喚士が主人公みたいだなww
546 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/06(月) 18:25:53.05 ID:p/svlO.o
ドズゥ!!…

伯爵「く…おのぉ…!!」

ブオンッ!!

戦士「う…ぐっ!!」

上体を大きく仰け反らし、頭部を起こす伯爵。

戦士は首に突き刺した戟を懸命に両手で握り、それにぶら下がる。

コカトリス「召喚士っ!」

召喚士「ああ!スフィンクス!!」

スフィンクス「任せてっ!!」

戦士を振りほどこうと体を起こした伯爵を、スフィンクスが背後より掴みかかる。

ズズウウゥゥンッ…ガシィッ!!

伯爵「なん…っ?!」

スフィンクス「へっへー!!」

スキュラ「上空は任せたぞ!!」

コカトリス「…おう!」
547 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/06(月) 18:34:30.32 ID:p/svlO.o
伯爵「虫ケラがぁ!!うろちょろとおぉぉ!!」

コカトリス「!!」

マジシャン「させっかよぉ!」

ドドオオォォォォンッ!!…ガカアアァァッ!!

マジシャン「感電するぞ!戦士、飛べっ!!」

戦士「くっ!!」

ババッ…ガシィッ

ワイバーン「着地後すぐに離れろ!いいな!」

戦士の握る戟を嘴に咥え、ワイバーンが地上スレスレを飛行する。

パッ…ドサッ…ゴロゴロゴロッ

戦士「オッサン!下がるぞっ!!」

マジシャン「おう!こいつで…ラストぉ!!」

ドドオオォォンッ!!…ギキイイィィンッ!!

スキュラ「氷か…!それならば!!」

マジシャンの放つ氷とスキュラの追撃が、伯爵の四本の足を凍らせる。
548 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/06(月) 18:37:30.04 ID:p/svlO.o
ビキビキビキィッ…ギキイィィ…

マジシャン「頼むぞ…召喚士…っ!」

戦士「いっけえぇ!!」

召喚士「……」

キュイイィィ…ゴゴゴゴゴゴ…

伯爵「――ッ!?」

マジシャン「な…んだ!?召喚獣が金色に…!!

戦士「……同調召喚!!」

ズオオォォォォォ…

伯爵「なんだ…なんだなんだああぁぁ!!力が抜けて……!?」

シュウウゥゥ…

伯爵「……そんな事が…この私があぁ……っ!!」

召喚士「…流石に強いな……!!魔力が……」

ユラッ…ガクッ

召喚士「でも……負けられないんだあぁぁ!!」
549 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/06(月) 18:43:06.72 ID:Ct0c1ego
やっと主人公っぽく…
550 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/09/06(月) 18:45:11.28 ID:p/svlO.o
えっと…召喚士って主人公じゃありませんでしたっけ…?
ご支援感謝!失礼致しまする!ノシ
551 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/06(月) 18:52:57.67 ID:6GW6hVEo
いやだなぁ主人公は戦士じゃないですか
552 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/06(月) 19:06:05.77 ID:Ct0c1ego
最近は魔法剣士も主人公っぽくなってきた気がする
でも主人公はやっぱり戦士だな
553 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/06(月) 19:22:03.58 ID:veE7.Vso
たまーにポップが主人公に見えることもあったし、それと似たようなもんだろ
554 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/06(月) 19:57:12.83 ID:XQcevXQ0
1乙
めがねと魔法剣士は雑魚相手にてまどってんのか
555 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/06(月) 20:11:19.21 ID:ijJ4xgDO
>>544
それって別に召喚士に対して思っているわけじゃなくね?
556 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/06(月) 20:15:19.73 ID:5MBTaVco
メドローアは2行であの威力だったのに…
557 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/06(月) 20:22:49.87 ID:hmp/dxIo
みんな主役だと思えばいいんだ
558 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/06(月) 20:26:20.70 ID:3FwP3Goo
俺も主役!
559 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/06(月) 20:43:37.14 ID:XQcevXQ0
師匠「勇者は一人であり、全員が勇者である!」
560 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/06(月) 20:55:09.75 ID:mkyeyy.o
召喚士が主人公してる!


五行も普通に使うようになってすごいな
レベルアップしまくり
たしかマジシャンと魔法剣士が使ったときとか
命の危険を感じていたというのに…
561 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/06(月) 20:57:43.10 ID:kA70rgMo
今でも命の危険はあるんじゃね
それだけ召喚士は怒ってるのさ

召喚士「よくも俺の女に怪我させたな!!その罪万死に値する!!!」

みたいな?
562 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/06(月) 21:03:01.06 ID:Ct0c1ego
>>561
テメェのせいで、召喚士の声が神谷で再生されるようになっちまったじゃねーか
どうしてくれんだ
563 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/06(月) 21:49:17.89 ID:DuMBmkDO
いやしかし魔道士ちゃんが処女でよかった
564 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/06(月) 21:50:25.57 ID:K6iRWMgo
予想以上に熱い展開で召喚士かっこよすぎる
565 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/06(月) 23:13:52.97 ID:9RTsCs.o
シュウウゥゥゥゥ…

コカトリス「何だ…コイツは…!?」

スフィンクス「ダメだっ!押さえきれないよお兄ちゃん!!」

伯爵「この程度の魔力などおおぉぉ!!」

ズゴゴゴゴゴオオォォォ…

戦士「一体…どうなってやがんだ!?」

マジシャン「互いの魔力がぶつかりあっているんだ…!」

戦士「!?」

マジシャン「ここで召喚士が押し切れれば……勝ちだ」

戦士「……押せなかったら…?」

マジシャン「その魔力は全て召喚士に弾き戻される……」

戦士「そ、それって……」

マジシャン「……ああ。死ぬだろうな…肉体すら残る事もなく、な」

戦士「っ!!」

召喚士「……ぐ……うぅ…っ!!」
566 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/06(月) 23:15:16.03 ID:9RTsCs.o
戦士「何か…っ、俺達に何か出来ないのかよっ!?」

マジシャン「してやりてぇのは山々だが…っ、どうする事も出来ん…!!」

戦士「……くっ!」

マジシャン「俺達が今出来る事…。あいつを信じて祈る事だけだ…っ」

戦士「……召喚士ぃ!!」

召喚士「……!?」

ダッ!!…ガシィッ!!

召喚士「……戦…士…!?」

戦士は召喚士の肩を掴み、大声で叫ぶ。

戦士「今の俺にしてやれる事は…お前をこうして支えてやるぐらいだ…!」

召喚士「……っ」

戦士「魔力切らしてぶっ倒れてもいい!俺が担いで…帰ってやるっ!!」

グッ

戦士「だから…頼む!負けるなぁ!!」

召喚士「……も…ちろん…っ!!」
567 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/06(月) 23:17:06.12 ID:9RTsCs.o
ズズズズウウゥゥ…

伯爵「人間風情が…っ!!なめるなああぁぁ!!」

ゴウウゥゥッ!!

召喚士「な……っ…!!」

伯爵「我が…魔力の全てをここにいぃーっ!!」

ガオオォォンッ!!

マジシャン「まだ…それ程の魔力があるのか…っ!」

ガクンッ

戦士「召喚士っ!?」

召喚士「ち……力が…っ、抜け……」

戦士「しっかりしろっ!俺が支えてやる!!」

召喚士「そ…うだ…っ。こん…なところで……」

伯爵「これで……消えろおおぉぉーっ!!」

グオオォォッ!!

召喚士「――っ!!」
568 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/06(月) 23:17:57.76 ID:9RTsCs.o
バシュウウゥゥンッ!!

戦士「え…!?」

マジシャン「召喚獣が……消えた……っ」

戦士「召喚士……?」

召喚士「…………」

戦士「召喚士っ、嘘だろ…おい!!」

伯爵「……は……はは…っ」

マジシャン「……」

伯爵「クハハハハハーッ!!終わった…終わったのだ…っ!!」

〜♪

伯爵「この私にこれ程、力を使わせたのだ…。誇りに思うが良いさ…」

〜♪

伯爵「あとは……残りの虫ケラを、そうだな…糧にでもして……」

〜♪

伯爵「……な、何故だ…っ!?何故…身体が言う事を聞かぬのだ!?」
569 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/06(月) 23:20:41.41 ID:mkyeyy.o
まさか…
570 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/06(月) 23:21:27.21 ID:9RTsCs.o
…――

召喚士「……師…匠!?」

師匠「なぁ…召喚士、お前の望みは何だったっけか?」

召喚士「え…っ?あ、それは…争いなんかのない世界を……」

師匠「…だよなぁ。それじゃあ何だ?この有り様はよ……」

召喚士「……」

師匠「こんな…石ころで躓いてる場合か?」

召喚士「い、石ころって…」

師匠「言っとくがな…。魔王の強さはこんなモンじゃあねぇぞ?」

召喚士「……そ…んな…っ」

師匠「前が目指しているのはそういう所なんだよ!バカヤロウ!!」

召喚士「師…匠……」

師匠「さぁ……立て、立つんだ!」

召喚士「師匠…っ!!」

師匠「立て…っ!!立って目の前の敵を倒すんだ!!召喚士っ!!」
571 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/06(月) 23:25:54.01 ID:9RTsCs.o
――……

召喚士「……師…匠…?」

マジシャン「立て!召喚士っ!!」

戦士「召喚士!!」

召喚士「マジシャン…さん。戦士……」

伯爵「何だこの音色は…!?魔力が……力が入ら……」

ザッザッザ

詩人「……」

〜♪

戦士「っ!!……あ…いつは!!」

詩人「巨大な魔物に立ち向かう…勇敢なる勇者達…か」

〜♪

伯爵「や…めろぉ!!その音を今すぐやめ……」

戦士「…………召喚士…!?」

召喚士「……力が!?魔力が……戻ってる!?」
572 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/06(月) 23:27:32.70 ID:3FwP3Goo
魔道士のバラードか
573 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/06(月) 23:27:35.07 ID:kA70rgMo
あの召喚で使った魔翌力は一生戻らない設定だったのに!?
574 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/06(月) 23:39:40.11 ID:9RTsCs.o
〜北の中州〜

眼鏡「……追っては全て叩いたようだね」

魔法剣士「ああ。思ったより大した事はなかったな」

眼鏡「……さっき、南へ向けてドラゴンが飛び立って行った」

魔法剣士「…ああ」

眼鏡「どうしゃら伯爵の部隊、捨て駒か…別の何か狙いがあるようだね」

魔法剣士「……?」

キィッ…

眼鏡「この先は船でしか渡れない」

魔法剣士「……」

眼鏡「通称『三途の川』。地獄へ続く冷たい川さ…」

魔法剣士「三途の…川…」

眼鏡「その先はもう魔王の城だ。魔物の強さも桁外れになる」

魔法剣士「……魔王」

眼鏡「…そう。7大魔王の一人、サタンに次ぐその名は……」
575 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/06(月) 23:45:06.27 ID:mkyeyy.o
眼鏡と魔法剣士キター!(゚∀゚)
576 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/06(月) 23:48:04.96 ID:9RTsCs.o
キイイィィィィ…シュイイィィンッ

マジシャン「消滅した召喚獣が……」

戦士「また…姿を…っ!?」

召喚士「凄い…!力が溢れかえって…漲って……」

〜♪

詩人「君は不思議な旋律をしているね。初めてだよ…こんな曲を奏でるのは…」

伯爵「ぐあ…ぁ!!やめろ…っ!やめろおおぉぉ!!」

召喚士「この魔力なら……今度こそ…っ!!」

戦士「いっけぇ!これで…終わりにしてやれぇ!!」

マジシャン「……だが、ここまでの力を持ってしても…四行で奴を撃退するに留まるとはな…っ」

ピラッ…ヒラヒラッ…

マジシャン「……せっかくだ。勝たせてやりてぇ…っ!だが……」

ヒラヒラヒラッ…ボウンッ!!

猫又「……ふにゃっ!?」

召喚士「……えっ!?」
577 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/06(月) 23:51:35.93 ID:kA70rgMo
ここで伏線回収!?
578 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/09/06(月) 23:52:47.19 ID:9RTsCs.o
……続く。

ではこれにて失礼を…!ご支援ありがとうございました!
おやすみなさーいです!!ノシ

〜オマケ〜

天才「……うーむ」

格闘家「…どうしました?」

天才「マズイ。実にマズイ」

格闘家「…怪我が響く…とか?」

天才「怪我なんてしてねぇ!あ、いっててぇ!!」

格闘家「……ま、まだあまり無理なさらない方が…」

天才「んな事よりだ。せっかく最近出ずっぱりで活躍してたってのに…」

格闘家「……?」

天才「あっさり眼鏡と魔法剣士のカス共に人気を掻っ攫われそうじゃねーか!」

格闘家「……はぁ」

天才「最近じゃあ初登場時ほど強くないとか言われたり…くっそ!なんとか挽回しねぇと!!」

格闘家「…とりあえず安静に…寝て下さい」

天才「こうなったら……あ!ちょっと待て!こら!離せ!いってぇーっ!!」
579 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/06(月) 23:57:02.34 ID:mno3wKgo
ドS乙
相変わらずのじらし上手…リアルで「ちょっ」って言っちまったぜ
580 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/07(火) 00:00:32.37 ID:vwoomc2o
召喚5行がついに!?
本当に5行ロボがでたら>>1を許せそうにないなwwwwww

581 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/07(火) 00:01:04.45 ID:7QJ0/4Yo
乙!
天才も好きだ戦いに華が出る
ランキング上位はいいキャラばかり

つかまさかここでくるとは…!
582 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/07(火) 00:03:04.30 ID:fHpl8s.o
昔→天才きた!これでかつる!
今→ああ…天才か…大丈夫かな
583 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/07(火) 00:16:24.52 ID:76YCMec0
>眼鏡「どうしゃら伯爵の部隊ry

あしゅら伯爵って敵が仮面ライダーに居なかった?なんか思い出してしまった
584 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/07(火) 00:21:07.54 ID:G.3zFsDO
ドS乙
585 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/07(火) 00:21:08.98 ID:4rL2rI.o
>>583
私はあしゅら男爵?だったかマジンガーZ思い出した。
586 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/07(火) 00:31:09.92 ID:uMf2Ua20
1乙
おい…めがね!!
今日の月は半月だぞ
勇敢と無謀をはき違えるな
587 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/07(火) 00:34:25.05 ID:W1CIiwAO
>>1

天才はな…黒い三連星が瞬殺された時点でランカーに疑問を抱いたからな…実はそこまでぶっ飛んで強い訳じゃないかも…とは思うよな


てか、魔導師ちゃんをケガさせるとは伯爵め…今初めて召還士と気持ちが一つになりそうだわ
俺が優しく応急処置してやりたい、太ももあたりの包帯は毎分取り替えてやりたいなぁ
588 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/07(火) 00:39:26.03 ID:DWHPlfwo
>>573
召喚に使用した魔翌力がもどらないんじゃないか?
召喚に使用する魔翌力+攻撃に使用する魔翌力で攻撃に使用した魔翌力が戻ったとおもってたんだが違うん?
589 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/09/07(火) 00:46:16.33 ID:vwoomc2o
>>588
コカトリスとかスキュラ、スフィンクス級の召喚獣を4体同時ってどう考えても半分以上魔力使ってる気もする
まぁ、もともと回復しきってない状態だからなんとも言えないけど
590 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/07(火) 06:28:21.81 ID:AQp10vgo
バフォメットの強さは相性の問題だと思う
って言っても元々の強さも上級クラスだと思うけど
対人、対前衛系なら魔王より強そう
591 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/07(火) 10:09:21.07 ID:OA/UCsSO
ドS乙
592 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/07(火) 14:01:56.66 ID:ts2zUoDO
しかし、強くなったよな。
5体召喚して、同調召喚ぶっ放してるけど、全力じゃないんだぜ?
593 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/07(火) 17:01:09.63 ID:kzL78aso
ヒュロロロロ…スタッ

猫又「…どこ……ここ?」

戦士「何…だアイツ…!?」

マジシャン「敵か!?いやそれにしては……」

召喚士「……」

マジシャン「召喚士の胸元から落ちた紙切れが…姿を変えたように見えたが…」

召喚士「…式…神!?名代さんの…!?」

猫又「ん…?キミ、見た事あるなぁ…!」

ギュオォッ!!

猫又「え…っ!?なに…なにぃ!?」

コカトリス「何だ…!?身体が…吸い寄せられ……」

スキュラ制御出来ん…!召喚士っ!!」

召喚士「何だこれ…っ!!魔力が吸われて……」

ズズッ…シュイイィィンッ

召喚士「……っ!!」
594 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/07(火) 17:01:47.73 ID:kzL78aso
伯爵「な…なんだと…いうのだぁ!?」

召喚士の元より次々と召喚され放たれる召喚獣達。

シルフ「…ちょっとぉ!何なのよこれぇ!?」

シービショップ「…ふぅむ。制御しきれておらぬようじゃのぅ…」

ウンディーネ「暴走してる…?」

サラマンダー「なんちゅう数じゃ!無茶しよるわ…!」

ワイバーン「召喚士、止めろ!このままでは魔力が…!!」

召喚士「そ…んな事言っても…っ、何…も出来ない…!!」

〜♪

詩人「素晴らしい音色だな。何重にも音が奏でられている…!」

マジシャン「戦士っ、巻き添え食うぞ!離れろ!!」

戦士「……ちっくしょおぉ!!」

バチィッ!!

戦士「召喚士いぃ!」

金色の光の中へ消えゆく召喚士。戦士は懸命に手を伸ばすが、その姿は見えなくなる。
595 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/07(火) 17:02:14.01 ID:kzL78aso
〜本陣付近〜

ユニコーン「……!?」

盗賊「か…身体が…金色にっ!」

ユニコーン「何これ…力が溢れてくる…っ!」

パアアァァッ

魔道士「……っ」

盗賊「す…凄い!傷が完全に塞がって……」

ユニコーン「何なのこの力…っ!しかも…こんな離れた距離で…っ」

盗賊「魔道士っ、傷は塞がったぞ!…しっかり!!」

ユニコーン「…あ、あれ…!?」

シュウゥゥ…

ユニコーン「身体が…力が抜け……」

盗賊「ユニコーン!?」

ユニコーン「駄目…っ、消え……」

金色の輝きを放ったまま、ユニコーンはその場より姿を消した。
596 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/07(火) 17:02:41.20 ID:kzL78aso
オオォォォォ…

眩い光に包まれる中、召喚士はうっすらと目を開く。

召喚士「……っ!!」

光の中心部に佇む伯爵と召喚獣達。

召喚士(眩しくて……ほとんど目を開けていられない…!)

やがて召喚獣達は渦を描くように伯爵の周りをぐるりと取り囲み始め、

光は更なる明るみを増し、白く染まり一つとなる。

キイイイイィィィ…

召喚士「……え…っ」

渦巻く召喚獣の白く帯びた線が一つに纏まり始める。

召喚士「なんだ…っ!?くそ…見えな……」

イイィィィィ…

召喚士「足……?顔のようなものも…」

一つとなった光の奥に見えるは獣のような形状を模した白い塊。

やがてそれは伯爵に纏わりつき、天高くへと昇って行く。
597 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/07(火) 17:03:41.19 ID:kzL78aso
ズゴゴゴゴゴゴ…

伯爵「な…っ、馬鹿な…!!やめろ…やめろおぉ!!」

ドドオオォォォォ…

戦士「ぐあぁ!すっげぇ光……何にも見えねぇ!」

マジシャン「この光…間違いなく五行だ…!!」

戦士「!?」

マジシャン「しかし…い、いや…そんな事を言っている場合ではないな!」

ダッ

戦士「オッサン!?」

光の中へと突入するマジシャンを追い、戦士もその後に続く。

伯爵「身体が……!?昇って……」

バシュウウゥゥゥゥッ!!

伯爵「そんな…っ、この…私が……!!」

ウウゥゥゥゥ…

伯爵「ベル……ゼブブ…様ああぁぁ……っ!!」
598 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/09/07(火) 17:04:44.41 ID:kzL78aso
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書込み中・・・
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ERROR:あなたが以前投稿してから約25秒しか経っていません。
あと0秒経てば書けるようになるです。


( ^ω^)……
599 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/07(火) 17:07:34.85 ID:kzL78aso
〜三途の川〜

魔法剣士「ベルゼブブ…?」

眼鏡「そう。それがこの先の魔王城に住まう主だ」

魔法剣士「初めて聞く…」

眼鏡「だろうね。普通の人間がここまで来たのは、君が始めてかもしれないよ?」

ギコッ…ギイィ…

眼鏡「これより北…そうだな、魔王の地とでも言っておこうか」

魔法剣士「……」

眼鏡「まずは最初に、一年中を通して極寒の雪原地帯がある」

眼鏡は前方高くに連なる山を指差す。

眼鏡「それを抜けると草木の一本も生えぬ大地が広がる」

魔法剣士「…随分…詳しいな」

眼鏡「……来た事、あるからね」

キィ…キィ……

魔法剣士(……さっき…何と言った!?普通の人間…!?)
600 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/07(火) 17:08:41.54 ID:kzL78aso
魔法剣士は、はっとした表情で慌てて眼鏡を見つめる。

魔法剣士「……お前、何者だ…!?」

キィ…キィ…

眼鏡は微動だにせず魔法剣士へ目線のみ向け、船を漕ぎ続ける。

眼鏡「何者なんだろうね…。自分でも…分からない」

魔法剣士「…人間…なんだよな?」

眼鏡「……魔族…かもね」

ギィ……ゴトオォンッ

魔法剣士「…ここは?」

眼鏡「川の中央部に位置する…島、かな」

魔法剣士「島……」

眼鏡「ここから先は、容易には進めないよ」

二人の目先に漂う霧。その下部から黒い影が色濃くなり始める。

魔法剣士「足…?かなりの数だな……」

眼鏡「さぁ、いよいよベルゼブブ直属の部隊と交戦だ」
601 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/07(火) 17:09:12.98 ID:kzL78aso
〜北の山あい〜

シュウウゥゥゥゥ…

戦士「……くあ…っ!!」

マジシャン「……」

天高く昇りゆく光を見上げ、周辺は再び静寂な闇が訪れる。

戦士「…そ、そうだ…!召喚士…っ!!」

マジシャン「…大丈夫だ」

慌てる戦士に振り向き、マジシャンは両手で抱きかかえた召喚士を覗き込む。

召喚士「……」

マジシャン「意識はある。気を失っているだけだろうな」

戦士「良……かった」

マジシャン(……しかし、あれだけの五行を放ちながらも命を失う事がない…)

クルッ…ジロリ

マジシャン(……奴の仕業か)

詩人「……」
602 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/07(火) 17:10:12.69 ID:kzL78aso
〜♪

詩人「いやはや、素晴らしい曲でした」

マジシャン「吟遊詩人か?」

詩人「まぁ…そんなところですかね…」

マジシャン「その旋律、魔法か……」

詩人「……」

マジシャン「瞬間的に対象者の能力を限界まで引き出す…」

詩人「……ふふ」

マジシャン「当然、反動はあるんだよな…?」

詩人「…人によりけりです。その方の旋律ですので」

マジシャン「……」

戦士「…魔物は完全に消滅したみてぇだ。召喚獣ともども…跡形もねぇ…」

マジシャン「…よし、一旦司令部まで退くぞ」

戦士「おうっ」

戦士は荷物を拾い上げ、マジシャンの傍へと駆け寄る。
603 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/07(火) 17:10:45.17 ID:kzL78aso
ザッ…

マジシャン「おい、あんたは来ないのか?」

詩人「……はい。失礼します」

詩人は軽く頭を下げると、森の中へと姿を消した。

戦士「…何者なんだアイツ…?」

マジシャン「…魔法を扱う吟遊詩人か。聞いたこともないな」

戦士「とりあえず…本陣経由で司令部か?」

マジシャン「ああ…。おそらく召喚士はもう戦えまい…」

戦士「!?」

マジシャン「外傷はないが、せっかく回復しつつあった魔力もまた…ゼロだろうな」

戦士「……そうか」

マジシャン「魔道士ちゃんも負傷だし一度体制を立て直す必要がある」

戦士「…だな。それに先のドラゴンもやや気になるしな…!」

マジシャン「あんだけの要塞が落ちる事はねーだろうけどなぁ…」

戦士「まぁな…。うぉっし!司令部に戻ろうか!」
604 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/07(火) 18:11:16.04 ID:W1CIiwAO
>>1

凄すぎて何が起こったのか今の僕には理解できない


とりあえず召還士君は大変よく頑張ってくれました
下々の者達も彼に負けないよう体を張って頑張ってくれたまえ
605 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/07(火) 18:15:12.12 ID:e6MpLLMo
マジシャン「意識はある。気を失っているだけだろうな」
606 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/07(火) 18:46:17.70 ID:4rL2rI.o
>>664
おそらく詩人の魔法音楽で召喚士能力が限界まで引き出されたことによって
1、召喚会得してる全ての召喚獣登場
2、お札に宿ってた猫又も呼んじゃった(召喚士は式神も扱えた)
3、全部フルで呼び出したから白い塊(獣)おそらく召喚獣融合verが発動

つまり召喚五行合体が本当に発動してしまったんだよ!
607 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/07(火) 18:47:18.88 ID:y8QVhKMo
お札って一度使ったら二度と使えなくなるの?それともお札自体が壊れるまで
使えるの?
608 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/07(火) 18:48:00.39 ID:cOuT766o
>>605
マジシャン「息はある。気を失っているだけだろうな」でした
本当にすいません^^;
609 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/07(火) 18:55:40.19 ID:WyMQBqwo
> 慌てる戦士に振り向き、マジシャンは両手で抱きかかえた召喚士を〜

お姫様抱っこか・・・
610 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/08(水) 00:28:36.08 ID:N743RYAo
> 召喚士「足……?顔のようなものも…」
> 一つとなった光の奥に見えるは獣のような形状を模した白い塊。
> やがてそれは伯爵に纏わりつき、天高くへと昇って行く。

五行ロボスゲー!!!
611 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/08(水) 00:29:19.96 ID:d0hZvEAO
>>1

魔導師ちゃんの肩の傷を手当てするのはきっと俺の役目だと、神様が与えて下さった魔導師ちゃんの肌に触るチャンスだと…そう信じていたのに…
あろうことか神は俺と魔導師ちゃんとの間に次元の壁を儲け、さらには、処女大好き卑猥なユニコーンなんぞに回復の役を回すとは…
おどりゃクソユニコーン…ギギギ……
612 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/08(水) 01:22:40.69 ID:oP8.qYAO
熱い展開に心が躍ったぜ
どうでもいいけど7日の新聞のコラムに火焔山の事が載っててなんか嬉しかったww
613 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/08(水) 04:32:49.95 ID:lSSlnESO
何この劇熱展開。
ココロ踊るぜヒャッハー!!

これから召喚士は青龍先生みたいに魔翌力を練らないと召喚できひんの……?
614 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/08(水) 06:42:58.80 ID:cHxjGISO
後は合身するだけだな
615 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/08(水) 11:15:39.17 ID:9JsizkDO
なあ…最近"…"が多くないか…?
勘違いならすまない…
だが……気になるんだ…
616 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/08(水) 11:25:48.41 ID:b3Tt0/co
>>615
そこに気がつくとは…やはり天才か…
617 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/08(水) 13:11:21.64 ID:nSHVdsQo
>>615
・・・そんな・・・まさか・・・冗談・・・だろ?
618 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/08(水) 15:17:42.72 ID:tyy1sY60
>>615-617
つまり……どういうことだってばよ?
619 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/08(水) 15:31:26.03 ID:1sUtqCEo
>>615
なん…だと……
620 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/08(水) 16:14:31.95 ID:1UY30UAO
お前らここぞとばかりに多用すんなwwwwwwww
621 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/09/08(水) 16:49:41.71 ID:WCZvpiso
最近…減らしてる…つもり…なのですが……
三点リーダは最初から多いですよ〜。あと!マークも!!!!

>>604
>>606です

>>605
>>608です。代弁ありがとうございます!

>>607
一度しか使えません!詳細は東方編にて!

↓続…き…!!!!
622 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/08(水) 16:50:37.37 ID:WCZvpiso
〜本陣〜

北方兵「ドラゴンは先程ので全てのようです」

左翼長「よーしご苦労。本陣はこのまま……」

バリスタ兵「司令…?」

左翼長「ドラゴンの奴ら、やたら低空飛行だったよな…?」

参謀「え、ええ…」

左翼長「……何でだ?」

参謀「威嚇?いや…違う。それならばもっと効率良く……!?」

左翼長「事情があって高度が上がらなかった…。天候か…もしくは…」

参謀「何かを…積載していた…!?」

左翼長「…近くに墜落したドラゴンを調査しろ!」

北方兵「了解であります!!」

参謀「どうします?」

左翼長「司令部へ向かう。ここは任せたぞ!大軍師と連携をとれ!」

参謀「畏まりました…っ!」
623 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/08(水) 16:52:17.62 ID:WCZvpiso
左翼長「馬術の優れた弓兵と魔道兵を選抜して小隊を編制しろ!」

北方兵「はっ!……ん?」

ガサガサガサッ…スタッ

魔道兵「敵っ!?いや…人間…!?」

参謀「貴方は…!?」

盗賊「……」

左翼長「おぶって…ここまで来たのか?」

盗賊「…いや…途中から」

参謀「衛生兵!」

左翼長「いや、待て…」

スッ…トサッ

魔道士「…………」

左翼長「怪我は…塞がってるみてぇだな」

盗賊「…うん。召喚士の…ユニコーンで」

左翼長「衛生兵はいい、治療は終えてるようだ。司令部へ共に連れて行くぞ!」
624 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/08(水) 16:54:22.74 ID:WCZvpiso
〜北方司令部〜

伝令「来ますっ!北正面です!!」

騎士長「難攻不落の北方司令部…ナメんじゃねぇぞぉ!!」

タッタッタ…ババッ

青龍士官「……」

騎士長「ドラゴンが数匹だ。負傷してるのもいる…。本陣あたりで一戦交えたな?」

青龍士官「…行くぞ」

騎士長「!?…お、おいっ!勝手な行動を取るな!!」

青龍士官「しかし…!みすみす司令部へ攻撃させるつもりですか!?」

騎士長「もっと引きつけてからだ!多少の攻撃は問題ない!」

青龍士官「ならば我等が上空にて牽制致します…!」

ババッ

騎士長「お、おいっ!待て!!」

ザッ…

青龍士官「各員、ワイバーン召喚 !!」
625 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/08(水) 16:56:07.48 ID:WCZvpiso
シュイイィィンッ

青龍兵「召喚完了致しました!」

青龍士官「……乗り込め!!」

騎士長「!?」

青龍士官「ワイバーン隊…出るぞっ!!」

ゴウッ!!…ババババッ!!

北方兵「す…すげぇ!ワイバーンに乗って…まるで竜の騎士だな」

一人の兵がワイバーンの背中に乗り、飛び立つ姿を見つめ感嘆の声を挙げる。

騎士長「見た目だけじゃあなきゃいいがな…」

北方兵「…え?」

騎士長「召喚獣に直接触れるのは相当量の魔力を消費する…」

北方兵「…つ、つまり…?」

騎士長「短期決戦で片付けないと……沈むぞ」

北方兵「!!」

騎士長「くっそぉ…!おい、出来る限り奴らを援護してやれ!!」
626 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/08(水) 16:58:10.91 ID:WCZvpiso
ゴウゥッ!!…ドシュウウゥゥ

青龍士官「……見えたっ!!」

青龍士官を先頭にへの字状に連なるワイバーンの編隊。

その前方下部に数匹のドラゴンが翼をはためかせ迫っている。

青龍兵「随分低空飛行ですね。これなら上から叩ける…っ!」

青龍士官「…よし、高度はこのままで接近するぞ!」

ギュオオォォッ…ドウッ!!

青龍士官「…よし!降下開始ーっ!!」

ゴオォッ!!

青龍士官「一対一は大きさで負ける。必ず多対一で囲め!!」

青龍兵「了解っ!」

一挙に急降下し、ドラゴンへと迫るワイバーンの群れ。

照準を合わせた青龍召喚隊の目つきが驚きへと変わる。

青龍兵「なんだよ…ありゃあ!!」

青龍士官「ドラゴンの上に…魔物だとぉ!?」
627 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/08(水) 16:59:22.54 ID:WCZvpiso
ドウウゥゥンッ!!

青龍士官「ま…惑わされるな!ドラゴンを叩けばいいだけの事だ!!」

青龍兵「り、了解!!」

ドラゴン「グルガアアァァ!!」

キュイイィィ…ドッゴオオォォォォ!!

青龍士官「散開ぃーっ!!」

ドウッ!!…ドシュウゥゥンッ

青龍兵「あれは…一体どういう……」

青龍士官「ま、まさか…司令部へ直接のりこむつもりか…っ!?」

青龍兵「ど、どう致しますか!?」

青龍士官「…とにかくドラゴンを叩け!このままでは面目が立たんぞ!」

青龍兵「一匹…司令部方面へと抜けました!」

青龍士官「簡単に通すな!!攻めろぉ!!」

青龍兵「了解!!」

青龍士官「お前は司令部へ急行し、言伝せよ!」
628 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/08(水) 17:00:40.08 ID:WCZvpiso
ォォォォオオ

騎士長「来るぞ!迎撃用意っ!!」

バリスタ兵「……いけます!」

騎士長「撃てぇーっ!!」

ギリギリギリッ……ドシュウウゥゥッ!!

北方兵「…着弾!しかし直撃ではありません!」

騎士長「次ぃー!!」

魔道兵「ドラゴンそのままこちらに…!?」

騎士長「!?」

ドラゴンは更に高度を下げ、北方司令部の上空へと迫る。

騎士長「何だ!?特攻か…!?」

北方兵「弓隊いぃ!!一斉射撃!!」

司令部の真上を通過するドラゴンの背から、幾つかの影が司令部めがけ降る。

騎士長「何だ…っ!?」

魔道兵「魔物です!ドラゴンから魔物が…!!」
629 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/08(水) 17:04:08.78 ID:WCZvpiso
ヒュオオォォ……ズシャアァッ!!

デュラハン「…侵入…成功」

騎士長「何だとぉ!?奇策にも程があんだろ!!」

北方兵「大丈夫です!城内には白虎召喚隊が…」

騎士長「これで終わりなワケがないだろう!増援が来るぞ!」

城壁の上から北の空を見上げる騎士長。

その先に次々とドラゴンの姿が浮かび上がる。

騎士長「何をやってんだよ!竜騎士様はよぉ!!」

北方兵「どうします!?」

騎士長「バリスタ隊はそのままドラゴンを迎撃!他は地上の部隊に当たれ!」

北方兵「了解です!!」

白虎兵「我々ではアンデッドにトドメをさせません!動きを止めるのが精一杯かと!」

騎士長「あの程度に五行は要らん!魔法付加の弓で殲滅せよ!」

北方兵「まさか結界石で固めた城門と城壁を…こんな方法で突破してくるとは…」

騎士長「前回侵入した魔物がいたな…。そいつの入れ知恵だろう!くそっ!」
630 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/08(水) 17:34:06.59 ID:WCZvpiso
〜北の谷〜

ネクロマンサー「……ククッ」

魔剣士「……」

ネクロマンサー「伯爵が消えたようですね。お可哀相に…ククッ」

魔剣士「……」

ネクロマンサー「さて、それでは我々も本来の任務に戻るとしましょうか」

魔剣士「…はい」

ネクロマンサー「ベルゼブブ様も、此度は村の占領しか興味はないようですし…」

魔剣士「……」

ネクロマンサー「彼と合流し、せめて村の一つ位は手土産にしないと…ね」

魔道士「ネクロマンサー様」

ネクロマンサー「…ええ。誰か来ますね。立ち去りましょうか…ククッ」

魔剣士「…はい」

正面の木陰より迫る人間の気配。二人はそれを感じ取りその場より退く。

それと入れ替わるように北の谷に二人の人影が月明かりに照らされる。
631 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/08(水) 17:35:24.85 ID:WCZvpiso
タッタッタ…ザッ

マジシャン「…魔物はいないようだな」

戦士「…ああ。空気が重過ぎて気配がよく分からんな」

マジシャン「アレのせいか…」

マジシャンは多数の死骸が転がる巨大な穴を見つめる。

戦士「ああ、大軍師さんの張った罠だ。結界石付きの落とし穴…」

マジシャン「話しは聞いた。うまくいったみてぇだな」

戦士「ああ。えっと…本陣はこっちだ!」

マジシャン「よし、急ぐぞ。鳴り響く音も気がかりだしな」

戦士「交戦中って事か…?」

マジシャン「…だな。おそらくはさっきのドラゴンだろう」

戦士「魔道士と盗賊も無事着いたかな…?」

マジシャン「行くぞ」

戦士「お、おうっ!」

召喚士を背負い直し走り出すマジシャンを、戦士が慌てて後を追った。
632 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/08(水) 18:02:04.22 ID:WCZvpiso
〜北方司令部、上空〜

青龍士官「馬鹿者ぉ!簡単に突破されるな!」

青龍兵「くっそぉ!こっちだって必死でやってんだろうがよぉ!」

青龍士官「!!」

青龍兵「青年兵が率いてる時と…こうも違うとはなぁ!」

青龍士官「何だとぉ…!?」

青龍兵「駄…目だぁ!魔力がもう…う、うわあぁ!!」

グラァッ…シュイイィィ

青龍兵「しっかりしろ!!」

青龍士官「…な……っ」

青龍兵「ドラゴン、更に来ます!!」

青龍士官「囲めぇ!囲んで先に進ませるなぁ!」

青龍兵「…し、しかしもう魔力が……ぐあぁ!」

青龍士官「――っ!!」

青龍兵「だ、駄目だ!次々と…落ちていく…っ!!」
633 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/08(水) 18:13:19.22 ID:d0hZvEAO
>>1

回天
634 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/08(水) 18:15:37.65 ID:CmJD56o0
1乙
騎士長vsデュラハンの因縁の対決かww
635 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/08(水) 18:26:53.73 ID:WCZvpiso
ドウゥンッ!!…ゴオオォォッ!!

青龍兵「左右二匹抜けるぞ!!」

ドンッ!!

青龍兵「!?」

青龍士官「貴様等は左のを落とせ!!」

青龍兵「一人でどうするつもりですか!?」

青龍士官「何が…青年兵だっ!!」

キュイイィィ…ドゴオオォォンッ!!

ドラゴン「……ッ!!」

青龍士官「俺のほうが…あんな奴よりいぃ!!」

青龍兵「凄…ド、ドラゴン相手に一人で…!」

青龍士官「うおおぉぉーっ!!」

チャキッ

デュラハン「調子に…乗るなよ!!」

善戦する青龍士官とワイバーンに、ドラゴンの背からデュラハンの長剣が振り下ろされた。
636 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/08(水) 18:34:21.30 ID:WCZvpiso
ザシュウゥッ…

デュラハン「……」

青龍士官「……な…っ!?」

青龍兵「…ぐ…ふっ!」

一人の青龍兵が両者の間に割り込み、身を挺して青龍士官を庇う。

青龍士官「な、何故…っ…!」

青龍兵「どんな奴でも…隊長を守るのが部下の……」

シュイィンッ…フッ

青龍士官「……!!」

己の半分程度しか年端のいかぬ男を見つめ、青龍兵は微笑みながら地へと落ちてゆく。

デュラハン「さぁ次は貴様……」

ドドオオォォンッ!!…ゴアオオォォォォッ!!

デュラハン「ぐぎゃああぁぁ!!」

青龍士官「……」

ワイバーンの強烈な一撃にて沈むドラゴンとデュラハン。青龍士官は俯き、全員へ帰還を命じた。
637 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/08(水) 18:50:20.04 ID:PRaEFlMo
これで青龍仕官が死亡フラグ製造機じゃなくなってくれればいいがな
638 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/09/08(水) 18:54:38.72 ID:WCZvpiso
皆様は台風大丈夫でございましょうか?
電車動いてるかなぁ…それでは失礼致します!ノシ
639 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/08(水) 18:59:32.28 ID:mhTnKm60
1…
 乙…
ざわ…
 ざわ…
640 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/08(水) 19:13:54.16 ID:PRaEFlMo
>>1

>>639
お、おい…やめろよ…
641 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/08(水) 20:04:38.68 ID:4.uMcOA0
    , ' ∧∧ ヽ、
   ( と(* ゚∀゚)つ ,) <きゅるるん!
    ヾヽミ 三彡 , ソ
     )ミ  彡ノ   ))
 ((   (ミ 彡'
     \(    ・←>>1
       ))
      (
 _ _ ____)
642 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/08(水) 20:58:15.11 ID:yUb82jco
>>621
戦場カメラマンの渡邉さんにしか見えないw
643 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/08(水) 23:12:10.18 ID:JyaNiJgo
ギリギリッ…ドシュウウゥゥンッ!!

バリスタ兵「ちぃ…!届かないかっ!」

騎士長「高度の高いドラゴンは無視しろ!接近してから狙えば良い!」

バリスタ兵「ははっ!!」

騎士長「それよりも……」

ドドドドドド…

デュラハン「片っ端から蹂躙しろ。一人でも多く同胞となって貰おうではないか!」

ザッザッザ

北方兵「上空っ、更に降って来ます!」

騎士長「っ!!」

ザザッ…ガシャンッ!!

スケルトン「……」

北方兵「か…かなりの数になったな…っ」

騎士長「…怯むな。士気を下げれば一気に押し込まれるぞ」

北方兵「……りょ、了解…っ!」
644 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/08(水) 23:18:07.66 ID:JyaNiJgo
騎士長「…にしても、これは面倒になった」

北方兵「弓隊、何をしてる!配置に付けぇ!」

騎士長「青龍召喚隊も劣勢か……」

ギリッ

騎士長「…動ける者は城壁より降り、下で迎え撃つぞ!」

北方兵「この人数でですか!?」

騎士長「増援など期待出来ん!我らの手で守るのだ!!皆の帰るべき場所を…!!」

北方兵「そ、そうだ!他の奴らだって頑張ってるんだよな…!」

魔道兵「せめて…帰る場所くらい守ってやらないと…!」

騎士長「その意気だ!恐れる事はない!ここは我らの家だぞ?奴らが好き勝手出来るわけなかろう!」

白虎兵「そうだそうだ!とっとと追い出して、皆を迎え入れるぞ!!」

一同「おおぉぉーっ!!」

北方兵「士気が上がりましたな…流石は赤備え。お見事です」

騎士長「俺は何もしてないさ。一人一人の気持ちが相乗効果を生んだのさ」

北方兵「……ふふっ。そういう事にしておきましょうか」
645 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/08(水) 23:24:50.27 ID:JyaNiJgo
弓兵「うりゃあぁ!!」

魔道兵「援護しろぉ!」

ドシュシュシュッ!!…ズガアアァァッ!!

デュラハン「無駄無駄。不死なる我らに抵抗しようと…体力の無駄」

ザッザッザ

北方兵「奮戦してはおりますが……やはり劣勢ですな」

騎士長「トドメをさせる決定打…。ゾディアックの一本でもありゃあな…」

ドズウウゥゥンッ!!

魔道兵「ぐわぁ!!」

騎士長「!?」

北方兵「ドラゴンの援護か!?えぇい!バリスタは何をやってるかぁ!」

弓兵「副司令!!右舷突破されつつあります!!」

騎士長「……っ」

北方兵「お下がりを…。ここは我らで食い止めまする」

騎士長「俺一人、おめおめと退けるか。…ここで指揮を執る」
646 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/08(水) 23:30:45.06 ID:JyaNiJgo
デュラハン「それ、ポッカリ空いた所から一気に攻めかかれ」

スケルトン「ハッハッハッハッハー!!」

司令部南側の城壁付近、奮闘空しく防衛ラインは突破され、

空いた隙間よりアンデッドの魔物達が一気に攻めかかる。

ドドドドドドドオオォォ…

北方兵「何の…音だ…っ!?」

弓兵「敵の増援!?いや…それにしては方向が……」

騎士長「馬の蹄…?ま、まさか……っ!!」

ゴガアアァァンッ…ゴウンゴウンゴウン…

突如開く司令部の南門。その奥より武装した騎馬が次々と司令部内へと押し寄せる。

ドドッドドッドドッ

騎馬兵「いけぇー!!突撃ぃーっ!!」

北方兵「あれは…本部の騎馬隊!?」

増援に駆け付けた国軍本部の騎馬隊。その中央に位置する深紅の甲冑を身に付けた男が口を開いた。

騎士団長「国軍騎士団…!北関より救援に駆けつけ参った!!」
647 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/08(水) 23:35:56.27 ID:JyaNiJgo
デュラハン「何ぃ!?増援だとぉ!!」

騎士団長「一気に攻めかかれぇ!!」

騎馬兵「おぉう!!」

ドドッドドッ…ザシュゥッ!!

北方兵「北関から…駆けつけてくれたのか…!?」

パッカパッカパッカ…

騎士団長「……遅くなり、申し訳ありません」

騎士長「皆の前だ…敬語はよせ。今はお前の方が階級は上…」

騎士団長「戦場で階級はかんけいありません。実力者に従うのみです」

騎士長「槍もロクに触れぬ者が実力者?…ふっ、笑わせる」

騎士団長「武器を振るうのみが実力ではありません。貴方が一番よくご存じでしょう?」

騎士長「…ふん。偉そうな口を利くようになったもんだ」

騎士団長「不肖な弟子で申し訳ありません」

騎士長「今はお前と問答している暇はない。片付けるぞ!」

騎士団長「…はっ。指揮は貴方がお取り下さい。我らは前線にて戦うのみです!」
648 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/08(水) 23:39:31.08 ID:JyaNiJgo
ドドッドドッ…

騎馬兵「はあぁ!!」

ザシュッ!!

スケルトン「そんなも……のぉ!?な、何だ!?身体があぁ!!」

シュウゥゥ…

騎馬兵「馬鹿が!我ら精鋭の持つ槍は、鉱石と結界石が施してある!」

ザクゥ!!

騎馬兵「貴様らのような雑魚のアンデッドなど…何するものぞぉ!!」

グシャアァァッ!!

スケルトン「ひぎゃあぁーっ!!」

騎士団長「そして……」

ジャキッ…ブンッ!!……ズッガアアァァッ!!

騎士団長「私のゾディアックを加えれば…無敵!!」

デュラハン「……ナメた真似を!!」

騎士団長「来い!!一撃で楽にしてやるぞ!!」
649 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/09(木) 00:22:39.57 ID:JPuZgaco
騎士長はやはり直接戦闘力は低めで指揮能力がダントツなのか。
弟子が強くなるってことは教師として優秀でもあるな。
ってか騎士長と騎士団長は迷いそうというか>>1が誤字りそう…
650 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/09(木) 00:29:44.55 ID:pnWfiUAO
>>1

てっきり戦士父かと思っちゃった

てか、ゾディアックが出る度に鍛冶屋のオヤジ達が気になるな
651 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/09(木) 00:52:41.81 ID:aZmeT3so
ゾディアックって集まって初めて効果を発揮するんじゃなくて
一本一本が特別なもので力を持ってるのか?
652 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/09(木) 01:30:41.26 ID:PIbShe.o
元々強かったのを分割したからそれでもまだ強いってことじゃね?
653 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/09(木) 01:47:54.51 ID:g9TYNuI0
一撃で魔王を倒せるくらいだからな、12分の1でも強そう
今のとこ戦士・戦士父・騎士団長の3本か
654 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/09(木) 02:09:32.36 ID:tLTxUCAo
魔道士「ネクロマンサー様」

!?
655 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/09(木) 02:10:16.13 ID:l6MUNIAO
敵の体力を気遣うなんてデュラハンさんは仁徳者だな
656 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/09(木) 03:09:52.84 ID:A.TvFbYo
戟と三叉の槍だけだっけ?

しかし伝説の武器が剣でなく槍なところに>>1のこだわりを感じる
657 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/09(木) 03:12:56.82 ID:A.TvFbYo
戟と三叉の槍だけだっけ?

しかし伝説の武器が剣でなく槍なところに>>1のこだわりを感じる
658 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/09(木) 03:15:03.85 ID:A.TvFbYo
大事なことだk(ry
新しいブラウザで慣れてなくて正直すまんかった
659 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/09(木) 06:40:21.70 ID:Vxrj.6SO
戟はただの形見じゃなかったっけ?
660 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/09(木) 07:20:54.87 ID:JPuZgaco
>>659
「こっちも…ゾディアックか…」
って戦士父が戟に対して言ってたよ。

現状ゾディアック12本のうち確定は3本、未定は2本かな
騎士団長の槍
戦士の戟「騎都尉⇒戦士」
戦士父の十字槍「戦士⇒戦士父」
オークの多又「戦士⇒オーク」(未確定)
マーマンの槍(未確定)
661 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/09(木) 10:11:38.89 ID:aj6S0.Eo
> オークの多又「戦士⇒オーク」(未確定)
これも元々戦士父の槍じゃなかったか?
戦士父は槍2本で闘っててその2本とも戦士が貰ってうち1本をオークに渡した記憶があるが…
で、両方ともゾディアックだから今4本確認できてるって思ってた

まぁうろ覚えなんで間違ってたらスマン
662 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/09(木) 15:39:56.36 ID:4NxTIwSO
同一IDなら、戦士のMAX時のアレもゾディアック。
663 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/09(木) 16:02:17.20 ID:JPuZgaco
>>661
ゾディアックって明確に説明は出てないから保留かなと。
まぁおそらくそうだとは思うけどドSの>>1ならきっと…
664 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/09(木) 17:26:31.30 ID:ybknxD.o
ゾディアックは長物だけだっけ?
665 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/09/09(木) 17:51:44.87 ID:CO5VfKIo
ゾディアックは元は一つの槍で魔王をも殺せるとかいう代物でしたが、
使用者は必ずその命を落とす為、鍛冶屋の師匠=おかみの父がうんたら…
今は12本の槍系武器として世界各地に散らばっているとか…?

十七部あたりで鍛冶屋が言ってました!↓続き
666 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/09(木) 17:52:44.42 ID:CO5VfKIo
騎士長「……おい」

北方兵「はっ」

騎士長「バリスタを用意しておけ。いつでも撃てるようにな」

北方兵「畏まりました!」

ダッ

騎士長「あと、もう一つ」

タタッ…ピタッ

北方兵「!?」

騎士長「南門を閉門し、北門を開けておけ」

北方兵「…?は、はい…っ」

タッタッタッタッタ

騎士長「…これで最低限の後詰は整った…かな」

ザッ

騎士長「さぁ、あとは…お前次第だぜ」

騎士長は息を整え、対峙する騎士団長とデュラハンの姿をじっと見つめる。
667 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/09(木) 17:53:13.68 ID:CO5VfKIo
デュラハン「三下の分際で偉そうな口を叩く…」

ピクッ

騎士団長「……」

デュラハン「大したポジションでもなかろうに…フッ」

騎士団長「…なかなか言いにくい事をズバズバ言うな…貴様」

デュラハン「…図星か!これは滑稽!!」

騎士団長「こっちは毎度毎度の待機命令で…力も有り余ってるっての!」

ゴゴゴゴゴゴ…

騎士長「待機命令…?お前、まさか軍規無視してここまで…」

騎士団長「そうでもしなきゃあ動けないでしょうが!」

ドドッドドッドドッ

デュラハン「はあぁ!!」

騎士団長「どうりゃああぁぁ!」

ザシュンッ!!…ドドッドドッドドッ

すれ違いざまに鳴り響く金属音。デュラハンの胴が真二つに分かれ、地に落ちた。
668 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/09(木) 17:54:00.93 ID:CO5VfKIo
ドシャアアァァ

デュラハン「バ…カなぁ!?ま、まさか…本当に一撃で…っ」

パッカパッカパッカ

騎士団長「……」

デュラハン「や…やめ……っ!!」

ドスッ

騎士団長「……討ち取ったりいぃ!!」

ワアアァァァァ!!

騎士団長「見ろ!貴様等の親玉は私が倒したぞ!」

スケルトン「!!」

騎士団長「まだ続けるか?続けるのなら…容赦はせんぞ!」

スケルトン「なんだアイツ!?一撃で…勝てるわけねぇ!」

デュラハンが倒された事で意気消沈するアンデッド達。

スケルトン「駄目だ!退却しよう!うん!」

一匹のスケルトンが上空のドラゴンへ合図を示し、一同は退却準備へと入る。
669 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/09(木) 17:54:38.26 ID:CO5VfKIo
ゴウゥッ!!…ドオオォォ

スケルトン「えぇい!早く来い!!」

騎馬兵「逃がすかぁ!!」

騎士団長「捨て置けぃ!!」

騎馬兵「…!!」

騎士団長「退却する奴等は放っておけ」

騎馬兵「宜しいのですか…?」

騎士団長「……構わぬ」

スケルトン「へっへ!騎士道精神ってやつかぁ?甘ちゃんだな!ありがてぇ!」

騎士団長「いいや、そんなものは持ち合わせてないさ」

スケルトン「へ…っ?」

シュウウゥゥゥゥ……ゴシャアアァァッ!!…

ドラゴン「グギャアアァァァァ!!」

スケルトン「ドラゴンがぁ!?」

スケルトンらを回収しようと近づいたドラゴンは、バリスタの一撃によって地に伏せた。
670 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/09(木) 17:56:08.81 ID:CO5VfKIo
バリスタ兵「こんだけ至近距離なら…嫌でも直撃するっての!」

北方兵「次っ、東の空から旋回して来るぞ!!」

スケルトン「来るなぁ!い、いや…来ないと俺も助からない!どうすりゃいいんだ!」

北方兵「撃てぇー!!」

ギリギリギリッ!!……バシュウウゥゥッ!!

ドラゴン「――ッ!!」

ドグシャアアァァッ…グラッ…ドドオオォォ

バリスタ兵「よっしゃ!次ぃ〜!!」

スケルトン「こうなったら…一人でも道連れに…」

ジャリッ

騎馬兵「何を…無駄な事を…」

スゥッ

騎馬兵「…騎士団長様?」

騎士団長「ああいう追い込まれた状態ってのは危険だ。油断するな」

騎馬兵「は、はい…っ」
671 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/09(木) 17:57:13.51 ID:CO5VfKIo
騎士団長「窮鼠、猫を噛む…」

騎馬兵「…へ?」

騎士団長「追い詰められた奴は何をするか分からんぞ」

スケルトン「お、おい!!あっちの門が開いてるぞぉ!」

ダダッ…ガシャガシャガシャ

騎馬兵「何故城門が…!?逃げるぞ!待て!!」

騎士団長「いや、追うな!追わずとも良い」

騎馬兵「しかし…!!」

騎士団長「…成る程な。流石は騎士長殿だな」

騎馬兵「……?」

スケルトン「あそこからなら…結界石抜きで外に出られるぞぉ!」

タッタッタ

スケルトン「どけどけどけぇ〜!!」

北方兵「魔物は北門から…逃げて行くようですが…」

騎士長「ああ、それでいい」
672 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/09(木) 17:58:12.63 ID:pnWfiUAO
>>1


何という三下の初登場補正…
こいつぁ大したタマだな!恐らく股ぐらに携えた長物も化け物にちげぇねぇずら殺しにいくずら
673 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/09(木) 17:59:34.07 ID:CO5VfKIo
北方兵「このまま逃がして宜しいのですか?」

騎士長「そうでもせんと…面子が保てんだろ」

北方兵「……?」

タッタッタッタッタ

スケルトン「へっへ!なんとか抜けられた…」

グール「…ウゥ」

スケルトン「しっかし…なんであの門だけ開いてたんだぁ?まぁラッキ…」

グッシャアアァァッ

グール「グアアァァ…」

スケルトン「な、何だ!?」

上空高くよりグールの頭上へと落ちるように着地するワイバーン。

青龍士官「……」

スケルトン「召喚獣…!?ひいぃーっ!!」

ダダッ

青龍士官「殲滅せよ!」
674 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/09(木) 18:00:42.05 ID:CO5VfKIo
青龍兵「了解!!」

ドドオオォォンッ!!…ズガアアァァッ!!

青龍兵「こっちゃあ手柄なしなんだ!ここで稼がせて貰うぜぇ!!」

グール「ウ…アァ…」

スケルトン「チクショウチクショウ!罠だったのかよ…っ!」

ドドッドドッドドッ…

スケルトン「……!?」

ワイバーン隊の猛攻を死に物狂いで潜り抜けたスケルトン。

正面より更に迫る来る騎馬に仰天する。

左翼長「むっ!どうやら間に合ったか!?」

弓騎兵「突っ込めぇ!!」

ドドッドドッドドッ

スケルトン「か、勘弁してくれぇ!!」

青龍士官「アンデッド殲滅。殲滅はしたが……」

一匹のスケルトンを残し、アンデッドの部隊全てが地面へと倒れた。
675 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/09(木) 18:01:31.13 ID:CO5VfKIo
ザッザッザ

左翼長「安心しな」

左翼長は振り返ることなく右手のみ背後を指し、そのまま司令部へと入って行く。

青龍士官「……?」

パアアァァァァ…

青龍兵「あ、朝日だ…!!」

北方兵「日が昇るぞ!!勝った…勝ったぞ!!」

騎士長「ふーっ、やれやれ……」

ザッザッザ

騎士団長「完璧なタイミングでしたね」

騎士長「運が良かったぜ、全く…」

騎士団長「……」

カツカツカツ

左翼長「いよう、お疲れさん…。あ!?」

騎士団長「北方司令、ご苦労様です」
676 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/09(木) 18:02:10.83 ID:CO5VfKIo
左翼長「お前まで来たのか!?ご苦労なこった」

騎士長「そっちは無事っつか…ドラゴンどんだけ取りこぼしてんだよ!」

左翼長「っるっせぇな!戦陣からじゃあんなもんが限界だっつの!」

騎士長「お陰で随分とだな、こっ酷い目にあったわ!」

左翼長「こっちだってなぁ、そりゃーまぁ大変な……」

盗賊「……あのー」

騎士長「!?」

盗賊「…魔道士を…どこに」

左翼長「あ、ああ!そうだったな!二階の医務室を使え」

盗賊「…分かった」

テクテクテク

盗賊「…二階か。んしょ」

盗賊は魔道士を背負い、司令部の二階へと足を進める。

テクテクテクテクテク

盗賊「……ここかな?」
677 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/09(木) 18:05:58.60 ID:CO5VfKIo
タッタッタッタッタ

スケルトン「ひいぃ…。くっそー!」

タッタッタ

スケルトン「伯爵様になんと言い訳…お詫びしようか…」

ザッザッザ

スケルトン「だ、誰だ……」

ガスッ!!…ドシャアァッ

戦士「…ただの密偵か?」

スケルトンを斧の一撃で葬った戦士が怪訝な表情で屍を見つめる。

マジシャン「そうでもなさそうだな。見ろ」

戦士「司令部前に…魔物の死体か!?」

マジシャン「どうやら一戦交え終えたみてぇだな。ハッハ!」

戦士「一足遅かったか。しかし…無事で何より!!」

マジシャン「…だな!さて、俺らも小休止といこうか!」

戦士「ういっす!!」
678 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/09(木) 18:30:06.77 ID:CO5VfKIo
防衛と合流、更には日の出も相まって、司令部には活気が戻り始めた。

〜会議室〜

左翼長「独断で動いたのか!?」

騎士団長「あとで幾らでも言い繕えます。問題はない」

騎士長「参謀は?」

左翼長「大軍師に合流させた。魔王軍の本命は村じゃねぇかと踏んでる」

騎士長「こっちは囮か…。にしても…何で今更、村を狙ってんだ?」

左翼長「さぁな。またドラゴンの巣にでも使うのか…それとも…」

騎士長「……屯田制の…阻止?」

騎士団長「内通者ってやつですか」

左翼長「ところでお前、今回は誰の指示で動いてる?」

騎士団長「司令官及び大軍師殿が本部不在につき、副司令ですが…」

騎士長「なんかあんのか?」

左翼長「いや、この戦に関与してる上層部は把握しておきたいと思ってな」

騎士長「……」
679 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/09(木) 18:33:06.95 ID:CO5VfKIo
ガチャッ

マジシャン「…おー、皆さんお揃いで」

左翼長「無事か!?」

戦士「召喚士が…」

騎士長「傷は!?」

マジシャン「外傷はない。魔力のオーバーヒートだ」

左翼長「出て右の医務室を使え。お仲間も休んでる」

戦士「魔道士と盗賊か!分かった」

マジシャン「任せるぞ」

戦士「おう!」

スタスタスタ…

マジシャン「んで、粗方片付いたのか?」

左翼長「囮らしき部隊はな。あとは村方面か…」

騎士長「伝令からは特に動きがないな。増援はないと踏んでいいかもしれん」

マジシャン「さーて、どうするよ?」
680 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/09(木) 18:38:24.26 ID:CO5VfKIo
左翼長「…村方面へ進軍する」

騎士団長「了解!」

騎士長「本陣の兵を引き上げさせてくれ。ここの防衛に充てる」

左翼長「騎士団は遊撃として、司令部と村の間を頼む」

騎士団長「了解!すぐに取り掛かる!」

マジシャン「俺は個別で行動させて貰うぜ」

左翼長「…?」

マジシャン「心配すんな。ちゃーんと合流するからよ!ハッハ!」

騎士長「北関方面が手薄になるが…」

左翼長「もう追撃はないさ。海峡からの兵を少し近づけておけばいい」

騎士長「伝令!今の通りだ!」

伝令「ははっ!」

左翼長「よし…。各自頼んだぞ!今日中にケリをつける!」

騎士団長「了解した!!」

マジシャン「さーて、頑張るとするかねぇ…。ハッハ」
681 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/09(木) 19:19:26.61 ID:zdjErJ60
召喚士ー!早く目を覚まさないとまた主人公の座がー!
682 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/09(木) 19:50:56.12 ID:swpDMTE0
1乙
占い師ちゃんそろそろハンカチ用意したほうがいいかな?
683 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/09(木) 20:00:22.84 ID:kiTZnJc0
>>681
…主人公は戦士だろ?
684 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/09(木) 21:43:03.52 ID:Rmfnlx6o
左翼長はなかなかの知略派だな
参謀は左翼長に付いて学んでる段階かな
685 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/09(木) 22:14:40.04 ID:VFZlonYo
>スケルトン「駄目だ!退却しよう!うん!」

三下スケルトンが可愛すぎて全俺が泣いた
686 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/09(木) 22:37:40.21 ID:hZAtYooo
スケルトンに召喚士の影がみえた!
687 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/09(木) 23:08:28.11 ID:1TjxWEAO
そんなスケルトンちゃんも人間の手によって皆殺しにされちゃってます
688 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/10(金) 00:26:41.65 ID:/PnZ1wAO
>>1

魔導師ちゃんの傷も無事塞がって、やっとこさ司令部の医務室に入れて安心だな
本来なら俺が画面に入って包帯の一つでも巻いてやりたいが…今はまだその時期じゃないな
でもみんなが休んでる間にマジシャンのジジイが行動起こすのが怖い今日この頃
頼むから誰かと組んで行動してくれハラハラするから
689 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/10(金) 04:08:55.45 ID:kpp2cMAO
>>682
劇しんや劇場版バーローの予告を思い出す作業に戻るんだ
690 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/10(金) 08:20:59.02 ID:/PnZ1wAO
>>689

children「しんちゃん(コナン)大好き〜!」
691 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/10(金) 16:56:10.68 ID:YjED08ko
ゾロゾロゾロ…

左翼長「医務室に寄って行くか」

騎士長「そうだな…」

カツカツ…ザッ

青龍士官「…騎士長殿」

騎士長「ん?どうした?」

青龍士官「……」

左翼長「おーい、行くぞ〜」

騎士長「先に行っててくれ、すぐに行く。…んで、どした?」

青龍士官「…あの、ありがとうございました」

騎士長「…?」

青龍士官「お陰で…面目を保つ事が出来ました」

騎士長「ん?ああ…誰かさんの帰還が予想より遅れてたからなぁ…」

左翼長「あぁ?」

騎士長「何でもねぇよ。さっさと行け!」
692 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/10(金) 16:57:03.95 ID:YjED08ko
青龍士官「しかし……」

騎士長「良いじゃねぇか。偶然だろうが何だろうが手柄には違いない」

青龍士官「…………」

騎士長「…ついでだ。医務室まで行こうや」

カツカツカツカツ

騎士長「しっかし…どうぢてまたあんな無謀な戦い方をしたんだ?」

青龍士官「……」

騎士長「召喚獣に直接乗るなぞ、並大抵の魔力では困難極まりない」

青龍士官「申し訳ありません…」

騎士長「自分が出来るからと言って、周りの者が出来ると思ってはいかんぞ?」

青龍士官「部下の力量を把握出来なかった…自分の責任です」

騎士長「まぁ分かればいいさ。何かしらの通達は追って出るだろうよ」

青龍士官「はい…」

騎士長「まぁ…若いうちは失敗を糧にしろ。それが経験となる」

青龍士官「……」
693 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/10(金) 16:57:49.32 ID:YjED08ko
ガチャッ

マジシャン「おう」

騎士長「どうなんだ?」

左翼長「二人ともしばらく安静にしてりゃ問題ねぇだろう」

騎士長「全く…。朱雀先生ご一行様々だな」

青龍士官「……」

左翼長「さーて、朝食済ませてもうひとふん張りだ」

騎士長「おう」

マジシャン「お前らも先に済ましてこい」

戦士「お、すまねぇ…」

盗賊「……」

テクテクテク…ガチャッ…パタン

召喚士「…………」

魔道士「…………」

マジシャン「……」
694 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/10(金) 17:01:21.67 ID:YjED08ko
マジシャンは部屋の中央に丸椅子を置き、左右のベッドを眺める。

マジシャン「…ハッハ。なかなか立派になってきたじゃねぇか」

召喚士「……」

マジシャン「初めて会った時は、クラーケンに手こずるようなヒヨッコだったのになぁ」

魔道士「……」

マジシャン「今じゃ軍団長クラスをも葬る程のワーカーときたもんだ」

ゴトッ

マジシャン「新しい時代が…来てるって事かねぇ」

バサァ…

マジシャン「伝説から再来、再来から……」

テクテクテク…

マジシャン「……じゃあな。ハッハ」

ガチャッ…パタンッ

召喚士「…………」

魔道士「…………」
695 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/10(金) 17:07:56.29 ID:JWGJsV.o
>>1はどうぢてこんなドSなフラグ置いていくんだよ
696 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/10(金) 17:11:36.08 ID:eOtoVXYP
予告詐欺であって欲しいなあ
697 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/10(金) 17:15:36.52 ID:YjED08ko
〜三途の川〜

魔法剣士「…何…なのだコイツらは!?」

眼鏡「魔王城を護衛する魔族さ。決して表には出てこない」

ズズゥ…ザザザザッ…

魔法剣士「デカイな…っ」

白くかすんだむやの奥よりゆっくりと姿を現す巨大な姿。

二人の倍以上あろうとか言う屈強な巨体と、その顔に巨大な一つ目。

魔法剣士「サイクロプス。並大抵の剣では通用しない」

魔法剣士「……ほう」

魔法剣士は静かに、二本の剣を背中より抜刀する。

眼鏡「わかっていると思うけど弱点は…」

魔法剣士「…ああ。目、だな」

眼鏡「僕は右側からあたる。君は左を頼むよ」

魔法剣士「了解だ。殲滅する…!」

なおも歩み寄るサイクロプスの群れに対し、両者は同時に左右へと分かれた。
698 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/10(金) 17:15:46.58 ID:u5aRtMDO
どうぢても回避できないようですね…

まだこの章は折り返し地点か
伯爵ごときでも五行使わないと勝てないのかと思ってしまう俺は絶望感が足りないですかね?
699 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/10(金) 17:17:49.13 ID:YjED08ko
〜北の村〜

ドドッドドッドドッ…

ヒゲの男「何だ!?援軍…?」

青年「大軍師様、何やら国軍の兵が…!!」

ザッザッザ

大軍師「…おや、援軍ですか。ありがたい」

参謀「……」

ザザッ…スタッ

参謀「こちらは問題なさそうですね」

大軍師「ああ。司令部も無事のようだな」

参謀「他の村々は?」

大軍師「特に動きはない。但し、最も北に面している最北の村…」

参謀「ええ。狙われるとすれば、おそらくそこでしょう」

大軍師「今は白虎長率いる召喚隊が防衛しているよ」

参謀「成程…」
700 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/10(金) 17:18:42.46 ID:YjED08ko
大軍師「司令部の動きが落ち着けば、更に援軍も来よう」

参謀「…ええ」

大軍師「そのタイミングを狙ってこちらも進発する」

参謀「畏まりました」

大軍師「こちらは残りの兵装からしても、支援が精一杯だろう」

参謀「十分です」

大軍師「すまんな。任せるよ」

参謀「……良い村ですね」

大軍師「…ああ」

参謀「故郷ににているのは…気のせいですかねぇ…」

大軍師「…どうだろうな。無意識に…いや、意識しているのだろう」

参謀「ふふっ。らしくないですね」

大軍師「……」

参謀「ご無理も程ほどに…。では失礼致します」

大軍師「…ああ」
701 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/10(金) 17:20:39.93 ID:dAuROVYo
毎日毎日ありがとうございます。
紡ぎ出される楽しき物語を励みに、
夜勤や残業を乗りきっています。
>>1様におかれましては、
健康に留意されて創作活動いただきたく、
お目汚しですが、応援文を投稿します。
702 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/10(金) 17:22:58.35 ID:YjED08ko
〜北方司令部〜

戦士「食ったー!」

左翼長「粗末なモンですまんな」

盗賊「…大丈夫」

戦士「そうそう!メシに在りつけるだけマシってもんよ」

テクテク…ガチャッ

戦士「あれ?」

左翼長「まだ眠ったままか…」

戦士「いや、それより…オッサンは…?」

盗賊「…いないな」

騎士長「広場の方かもしれんな。俺が伝えてくる」

左翼長「ああ、悪りぃな」

盗賊「…魔道士…召喚士」

戦士「最悪、二人抜きでの戦闘も考えておかねぇとな…」

盗賊「…うん」
703 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/10(金) 17:25:42.45 ID:YjED08ko
左翼長「お前等も仮眠取れるうちに取っておけよ?」

戦士「ああ。そうさせて貰うよ」

カツカツカツ…パタン

戦士「盗賊、お前も少し休んでおけ」

盗賊「…うん」

戦士「……」

盗賊「……」

戦士「…………」

盗賊「…………」

戦士「ね、寝ないのか…?」

盗賊「…せ、戦士こそ…寝ていいぞ?」

戦士「……さて、と」

スタッ…テクテクテク

戦士「ちょっと…落ち着かないからブラブラしてくるわ」

盗賊「え、あ…うん…っ!」
704 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/10(金) 17:50:04.29 ID:OX6tiZEo
セックスか
705 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/10(金) 18:08:48.77 ID:JWGJsV.o
落ち着いて>>1
魔法剣士が相方放り出して一人ツッコミしてたり、
もやがむやになったりしてる。
706 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/09/10(金) 18:11:55.15 ID:YjED08ko
>>695>>698
うぅ…どうぢてこんな打ち間違いを…すみません

>>696
パチンコだとレアリーチです!!

>>701
こちらこそありがとうございます!!
こんな拙い物が何かしらの助けになっているのであれば、
大変ありがたい事です!感謝でございます!

ではまた後ほど!ノシ
707 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/10(金) 21:31:07.21 ID:tGL3FrUo
誰かフラグブレイク魔法を使えないかい?
708 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/10(金) 21:32:41.24 ID:xx6RWo.0
任せろ
ついでに魔道士と召喚士が寝てる部屋にも侵入してくら
709 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/10(金) 22:20:07.18 ID:yGfy6EDO
昔、アバン先生というフラグクラッシャーがいてだな…

710 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/10(金) 22:20:32.78 ID:9di.N.go
>>708
…いけっシルフサラマンダーウインディーネノーム!
711 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/10(金) 23:32:39.79 ID:4K3SPADO
>>709でもたしかアバン先生は…
712 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/10(金) 23:49:53.03 ID:bUQ086SO
息のつけない展開…
日々の楽しみにさせて貰っています!
713 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/10(金) 23:59:35.28 ID:yBQ5FdEo
召喚士と魔道士はタヌキ寝入りでもしてるのかい
714 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/11(土) 00:38:55.54 ID:YBOMJgAO
イチャイチャしてるんじゃね?
715 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/11(土) 07:17:01.77 ID:7o5bIcSO
ふと気がつくと知らぬまに手を取り合う2人…

716 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/11(土) 22:15:08.21 ID:2YtO1jQo
〜三途の川〜

サイクロプス「何だ?人間…か?」

魔法剣士「…はぁ!!」

シュバッ…ギィンッ!!

魔法剣士「!?」

サイクロプス「…ハッ、効かんなぁ…!!」

グオォッ……ブンッ!!

魔法剣士「…くっ!!」

ザザッ

眼鏡「弱点を突くんだ!一瞬だが硬化が崩れる」

魔法剣士「成程…。目と同時に繰り出さねばならんという事か…」

サイクロプス「ハッハァー!!」

ブオッ!!

魔法剣士「……ならば!」

巨大な棍棒を振り上げ襲いかかるサイクロプスに、魔法剣士は剣を上下に構え待ち受ける。
717 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/11(土) 22:16:04.86 ID:2YtO1jQo
ザザッ

魔法剣士「でやあぁ!!」

サイクロプス「ハアァ!!」

振り下ろされる棍棒の一撃。それを掻い潜り魔法剣士は左手の剣で魔物の目を、

同時に右手の剣で腹部を刺し貫く。

ヒュバッ…ズグッ…ドスッ!!

サイクロプス「ん…なぁ!!」

ズルッ…ドズウウゥゥンッ

魔法剣士「…よし、次」

眼鏡「…うん。上等」

一部始終を横目に、眼鏡もサイクロプスを側面から襲撃する。

サイクロプス「コイ…ツ!人間とは思えぬ早さ…っ!!」

左手から放つ赤黒い炎がサイクロプスの目を焼き尽くす。

サイクロプス「ギイアアァァーッ!!」

直後、右手の長剣がサイクロプスの巨体を縦一直線に斬り倒した。
718 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/11(土) 22:17:26.23 ID:2YtO1jQo
ザザァ…ズドオオォォ

魔法剣士(早い…それに、動きに無駄がない。流石だな」

ザザッ

眼鏡「ここで踏ん張ろう。そうすれば奴らも…」

サイクロプス「早く排除すんぞ!この場にいられては次の隊を送り込めん!」

魔法剣士「成程な。侵攻ルートというわけか」

眼鏡「ここを封じれば魔王軍も迂闊に兵を進められないという事さ」

魔法剣士と眼鏡が背中合わせに中央でサイクロプスを迎え撃つ。

サイクロプス「たったの二匹だ!まとめてかかれぇ!!」

ザシュ…ドシュッ!!……ドズウウゥゥンッ

魔法剣士が突き刺した巨大な目への一撃。眼鏡が繰り出した肩から足元への一閃。

同時に放たれた剣撃により、サイクロプスがまた一匹、地へと伏せる。

サイクロプス「コイツら…!たった二人で本当にやるつもりなのかよ…っ!?」

眼鏡「さぁ、どんどんいこう!」

魔法剣士「……ああ!」
719 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/11(土) 22:30:27.22 ID:nF2Z3IAO
待ってたお!
720 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/12(日) 00:37:36.11 ID:2vUzMgEo
みなが強くなるほどマジシャンの強さが見えてくるところもあるわけだけど
召喚士が強くなったからこそ師匠はものすごかったんだろうなあと思うと胸が熱くなるな
721 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/12(日) 01:35:28.71 ID:5AnCbmMo
〜北方司令部〜

戦士「…あれ?マジシャンのオッサンは?」

左翼長「ん、ああ。どうやら一人で出ちまったみてぇだな」

戦士「……そっか」

左翼長「俺らもぼちぼち進発する。お前らも後から追ってくれ」

戦士「どこに行けばいい?」

左翼長「北の村に一旦合流する。その後は最北のむらまで進軍するつもりだ」

戦士「…分かった。出来るだけ早く追うよ」

左翼長「‥すまんな」

戦士「気にすんなっての!今更っすよ」

左翼長「……」

戦士「…ん?何か…?」

左翼長「いや、な。こうしてお前と共闘する日が来るなんてな…」

戦士「…ははっ。確かに!」

左翼長「お前の親父もいりゃあ完璧だったんだがなぁ」
722 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/12(日) 01:35:55.25 ID:5AnCbmMo
戦士「…親父」

左翼長「んじゃ、頼むぞ」

戦士「おうっす!」

左翼長「…全軍、出撃用意!」

ザッザッザッザ…

戦士「……確かに…そうだよな」

テクテクテク…ガチャッ

盗賊「……おかえり」

戦士「様子は?」

盗賊は首を横に振り、眉をひそめる。

戦士「…そっか。お前は仮眠取ったのか?」

盗賊「…うん。大丈夫」

戦士「…ならいいや」

盗賊「…戦士」

戦士「んー?」
723 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/12(日) 01:36:22.74 ID:5AnCbmMo
盗賊「…マジシャンさん…大丈夫かな?」

戦士「…何が?」

盗賊「…いや、何だか神妙な…面持ちだったから」

戦士「…まぁオッサンを倒せる魔物なんぞそうそういねぇだろ」

盗賊「…マジシャンさんは?」

戦士「先に出ちまったみてぇだぞ」

盗賊「…そっか」

戦士「……」

盗賊「…戦士」

戦士「さっきから何だよ?」

盗賊「…私…やっぱり行ってくる」

戦士「え?」

盗賊「…マジシャンさんの…援護に行ってくる」

戦士「だったら俺も……」

盗賊「…いや、召喚士と魔道士を診てないと」
724 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/12(日) 01:36:59.73 ID:5AnCbmMo
戦士「そりゃそうだけどよ…」

盗賊「…大丈夫。無理はしない…偵察だし」

戦士「……大丈夫か?」

盗賊「…そんなに…弱くないよ」

戦士「…まぁ、そうだけどよ」

盗賊「……あ、あの…」

戦士「…?」

盗賊「…あ、ありがと…っ」

戦士「……?」

盗賊「い、いや…っ。…その…心配して……くれて」

戦士「あ、ああ…っ。そ、そりゃあ大事な……」

盗賊「え…っ?」

戦士「だ、大事な仲間だかんな!は、はは…っ!!」

盗賊「…そ、そうか。は…ははっ」

タッ
725 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/12(日) 01:39:43.39 ID:5AnCbmMo
盗賊「…じゃ、行ってくる」

戦士「それ、持ってけよ」

盗賊「……いいの?」

戦士「さっきも言ったが、今のお前なら小太刀でなくとも扱えんんだろ」

盗賊「……じゃあ…遠慮なく借りる…ね」

戦士「おう」

盗賊は脇に立てかけられた雷切を腰に結び、医務室を後にする。

戦士「……ふー」

召喚士「……」

魔道士「……」

戦士「流石に俺も寝ておかないと…ツライか…」

ゴソッ

戦士「盗賊…オッサン。少しの間辛抱してくれ」

召喚士「……」

魔道士「……」
726 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/12(日) 03:04:56.93 ID:XgbkCaQ0
1乙
盗賊ちゃんは一撃必殺みたいなのがないから
術のスキルアップは不可欠だと思う
常に魔道士ちゃんと一緒っていうわけにもいかないからね
727 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/12(日) 03:15:29.11 ID:kJWsOAAO
>>1

なんか師匠の最期を思い出してしまったよ
マジシャンの最期は誰かに看取ってもらえるのだろうか

俺の最期は魔導師ちゃんに看取られたいな
728 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/12(日) 09:33:24.28 ID:B8AzSg20
じゃあ俺は白虎長に寝取られたいな
729 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/12(日) 10:57:43.64 ID:KGw2sMDO
寝取られたいってお前彼女はおろか友達さえいないじゃん
730 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/12(日) 11:38:30.70 ID:mFXMVNgo
というわけで弓使いさんはもらっていきますね
731 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/12(日) 11:42:37.93 ID:kJWsOAAO
>>729
こういう他人の心に土足でズカズカ入り込む様な奴はいかん
決して思い当たる節があって悔しいとかそんなんじゃなく、常識で考えた上でだな…全く遺憾であります
732 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/12(日) 12:04:48.12 ID:bw7sOIAO
青龍先生……
733 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/12(日) 13:34:49.62 ID:TG.2K.6o
真・スルー 何もレスせず本当にスルーする。簡単なようで一番難しい。
偽・スルー みんなにスルーを呼びかける。実はスルーできてない。
予告スルー レスしないと予告してからスルーする。
完全スルー スレに参加すること自体を放棄する。
無理スルー 元の話題がないのに必死でスルーを推奨する。滑稽。
失敗スルー 我慢できずにレスしてしまう。後から「暇だから遊んでやった」などと負け惜しみ。
願いスルー 失敗したレスに対してスルーをお願いする。ある意味3匹目。
激突スルー 話題自体がスルーの話に移行してまう。泥沼状態。
疎開スルー 本スレではスルーできたが、他スレでその話題を出してしまう。見つかると滑稽。
乞食スルー 情報だけもらって雑談はスルーする。
質問スルー 質問をスルーして雑談を続ける。
思い出スルー 攻撃中はスルーして、後日その思い出を語る。
真・自演スルー 議論に負けそうな時、ファビョった後に自演でスルーを呼びかける。
偽・自演スルー 誰も釣られないので、願いスルーのふりをする。狙うは4匹目。
3匹目のスルー 直接的にはスルーしてるが、反応した人に反応してしまう。
4匹目のスルー 3匹目に反応する。以降5匹6匹と続き、激突スルーへ。
734 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/12(日) 18:04:55.28 ID:tl7nDYDO
コピペにマジレスとか夏はまだ終わらんとですか?
735 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/12(日) 19:45:49.62 ID:C6DN1560
ん?
736 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/12(日) 21:10:03.29 ID:N9hZZoAO
>>1

俺この戦争が終わったら、明日の誕生日を盗賊ちゃんに祝ってもらうんだ…
737 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/12(日) 21:15:22.26 ID:5AnCbmMo
テクテクテク

騎士長「おっ、何だ?行くのか?」

盗賊「…うん…偵察」

騎士長「そうか、気を付けてな。あ…そうだ…」

ゴソゴソッ

盗賊「…?」

騎士長「持っていくといい。身の危険を感じたら使うといい」

盗賊「…ありがとう。行ってくる」

テクテクテク

騎士長「……」

北方兵「副司令、本陣からの兵が帰還致しました」

騎士長「ん、ああ…」

北方兵「な、何…か?」

騎士長「あんな娘に偵察を託すなど…寒い時代だとは思わんか」

北方兵「……副司令」
738 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/12(日) 21:16:05.03 ID:5AnCbmMo


魔道士「……ん…っ」

ゴソゴソッ…モゾッ

魔道士「……ぅ…ん」

ノソッ…

魔道士「……?」

ストッ

魔道士「あ…れ?どこ…!?」

戦士「……ん」

魔道士「戦士さん…召喚士さん…?」

戦士「…おぉ、起きたか。傷はどうだ?」

魔道士「傷…?あ、そっか…」

戦士「……大丈夫みてぇだな」

魔道士「あの…召喚士さんは…大丈夫なんですか!?盗賊さんは!?」

戦士「…待て待て、順を追って説明すっから」
739 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/12(日) 21:17:17.69 ID:5AnCbmMo


魔道士「……なるほど…っ」

戦士「んで、召喚士は今だ目覚めずってわけよ」

魔道士「……」

戦士「眠れる王子様を目覚めさせるには…姫様のキス。なんてな」

魔道士「!?」

戦士「なんかそんな物語なかったっけか?」

魔道士「童話…ですか?」

戦士「……してみたら?」

魔道士「で、出来るわけないじゃないですかっ!」

戦士「ははっ!冗談だよ。支度済ませてくるわ。いるもんあるか?」

魔道士「だ、大丈夫ですっ!!」

戦士「了解〜」

テクテク…ガチャッ…パタンッ

魔道士「……もうっ」
740 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/12(日) 21:18:12.77 ID:5AnCbmMo
召喚士「……」

魔道士「…眠れる王子…キス…かぁ」

ススッ

魔道士「……」

ジーッ

召喚士「…・すーっ…すーっ」

魔道士「……っ」

ズイッ…

魔道士(な、なんだか前にもこんな事…あったなぁ…)

ドキドキドキドキ

魔道士「…召喚士…さん」

召喚士「…………ん」

パチッ

魔道士「わぁ!!」

召喚士「!?」
741 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/12(日) 21:19:07.20 ID:5AnCbmMo
ガバッ!!

召喚士「魔…道士さんっ!?」

魔道士「おおおおはようございます!!」

召喚士「あれ……ここは…?」

魔道士「司令部みたいです…っ!」

召喚士「司令部…そうか、召喚が暴走して…」

魔道士「……」

召喚士「…あの、何か…?」

魔道士「いいいえ…っ!何でも!」

ガチャッ

戦士「……ん?起きたのか?」

召喚士「戦士!」

戦士「おはようさん。……まさか…姫様のキ」

魔道士「違いますっ!!もうっ!!」

召喚士「……?」
742 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/12(日) 21:20:54.18 ID:5AnCbmMo


召喚士「そうか…。既に進軍は再開してるんだね」

戦士「ああ。俺らも準備整い次第、すぐに後を追う」

召喚士「…だね」

魔道士「もう動けます?」

召喚士「俺は大丈夫です。召喚は…厳しいかもしれませんが…」

戦士「……まぁ、戦闘はこっちに任せておけ」

召喚士「魔道士さんこそ大丈夫ですか?」

魔道士「あ、はい。お陰さまで…ありがとうございました!えへへ!」

召喚士「い、いえ…っ!」

戦士「まずは北の村で国軍に合流の後、盗賊とマジシャンのオッサンを追おう」

召喚士「うん。それがいいと思うよ」

魔道士「しっかり村を守りましょうね!」

戦士「おうよ!好き勝手させてたまるかってんだ!」

召喚士「…うん」
743 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/12(日) 21:23:30.14 ID:5AnCbmMo


ザッザッザッザ

騎士長「おっ!二人とも大丈夫か!?」

召喚士「お陰様で。助かりました」

騎士長「それはこっちの台詞さ。軍団長を片付けたんだってな!」

召喚士「運が良かったまでです」

騎士長「謙遜するなって。十分働いて貰った。あとは任せて無茶すんなよ?」

魔道士「はいっ、ありがとうございます!えへへっ」

戦士「んじゃ、行ってきます!」

騎士長「自分達だけで何とかしようと思うなよ?国軍や他の助けも借りてな!」

戦士「無謀にはなんないよ!勇敢に…だろ?」

騎士長「…ああ!」

召喚士「では、失礼します」

ザッザッザッザッザ

召喚士「目指すは北の村。頑張ろう!」
744 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/12(日) 21:26:01.81 ID:5AnCbmMo
時刻はまもなく正午に迫り、ここでの戦も半日を過ぎようとしていた。

〜北の村〜

ドドッドドッドドッ

参謀「司令部からの兵は側面んへ展開っ!バリスタはまだ組み上げるな」

青年「すっげぇ数……」

ヒゲの男「あ、あぁ…っ」

カツカツカツ

大軍師これでも少ない方ですよ。大戦ともなるとこの数倍に膨れ上がります」

ヒゲの男「……っ」

大軍師「…恐れを成しましたかな?」

青年「まさか…っ。武者震いっすよ!」

大軍師「そうですか…。ふふっ」

ザッザッザ

左翼長「…遅くなった。これで合流は完了だ」

大軍師「これは北方司令。ご苦労様です」
745 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/12(日) 21:29:24.36 ID:5AnCbmMo
左翼長「伝令の報告は?」

大軍師「北の川沿いで遊撃のワーカーが交戦中との事です」

左翼長「…ほう、食い止めてくれてんのか。ありがたいこった」

大軍師「騎士団長はここと司令部の間を遊撃してくれているようです」

左翼長「ああ。そう指示しておいた」

大軍師「最北の村は依然動きなし。おそらくは北のワーカーの功績かと」

左翼長「確か二人だったよな。潰れないうちにこちらも動きたいな」

ザッザッザ

参謀「配置完了致しました。如何なさいますか?」

大軍師「お前はどう思うのだ?」

参謀「え…?」

大軍師「此度の戦いにおいては、お前が参謀なのだろう?」

参謀「…は、はい」

左翼長「大軍師の言う通りだ。参謀、お前の意見を聞かせてくれ」

参謀「…はい。準備が整い次第、最北の村へ進むべきと存じます」
746 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/12(日) 21:31:05.59 ID:5AnCbmMo
〜最北の村〜

白虎兵「どうだ?異常ないか?」

青龍兵「ああ。しっかし魔王軍も何でこんな辺境の村を狙ってんだかなぁ…」

白虎兵「さぁなー。人間には考えられないような事でも企んでんじゃないのか?」

青龍兵「せっかく復興も始まったって言うのに……」

ゴトッ

白虎兵「何だ…?今の音…?」

青龍兵「あの建物の中から聞こえた…。何かいるのか…?」

ダダッ

白虎兵「……誰か…いるのかぁ!」

青龍兵「魔物にしちゃあ素振りはなかったな…」

白虎兵「階段?地下があるのか…?」

青龍兵「一応…警戒して方がいいな」

白虎兵「ああ。ん…?何だ…?」

青龍兵「……人?お、おい……」
747 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/12(日) 21:32:57.12 ID:5AnCbmMo
カッ!!……ドッゴオオォォォンッ!!

白虎長「!?」

青龍兵「何だ今の音は!!」

タッタッタッタッタ

白虎兵「隊長!突如奥の建物が爆発を起こし……」

青龍兵「各員、戦闘配備につけっ!!」

ドドオオォォォォ…

白虎兵「魔物…ですかね?」

白虎長「まさか。どこから来たって言うのよ…」

黒煙の中、一同の前に巨大な影がゆっくりと起き上がる。

青龍兵「な……っ!?」

白虎長「――っ!!」

白虎兵「なな…っ、なんで…!?」

白虎長「……ベヒー…モス!!」

召喚隊の前に姿を現した黒い影。それは見覚えのあるベヒーモスの姿であった。
748 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/12(日) 21:36:17.16 ID:wob/B.SO
支援支援。


ワッケイン司令ェ…
749 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/13(月) 00:06:49.06 ID:bNMVw.AO
>>1おつ

マジシャンには生きてもらって魔王倒した後バーテンの店に入り浸る絵が一番だと思うのですよ
750 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/13(月) 00:26:00.32 ID:4dRcAgAO
>>1

マジシャンには魔翌力的な意味で死んでもらって、バーテンの店で入り浸るのが一番のエンドだと……
あぁ、なんかもうどんどん死に近づいてるんだよなこれ…


それはさて置き、とうとう魔導師ちゃんも目覚めた訳だけど、覚めていきなり召還士にチュウは無いよね…するなら俺と唇が火行の如く燃え上がるような深い熱い口づけを…まぁ、何せよまた未遂で済んで良かった
751 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/13(月) 02:18:02.51 ID:weGjYIDO
>魔道士「わぁ!!」

>>1はなんで俺の微妙な萌えツボを心得ているのか
752 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/13(月) 06:43:25.89 ID:kgk0p6M0
ベヒんモス×魔道士ちゃんか
ありだな
753 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/13(月) 08:30:11.99 ID:g1xICboo
>>752はとてもいい貧。
754 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/13(月) 17:33:47.84 ID:7X.UWeEo
ドドオオォォ…

青龍兵「な、何だっ!?誰かが暴発させたのか!?」

ザッザッザ

白虎長「そんなわけないじゃない…っ!」

青龍兵「隊長…!!」

白虎長「私以外の誰が…この隊でベヒーモスなんて呼べるのよ…っ」

青龍兵「では…あれは…!?」

キュイイィィィィ…

白虎長「……敵よっ!!」

カッ!!…ドゴオオォォォォンッ!!

白虎兵「ぐわあぁ!!」

青龍兵「敵襲ーっ!!」

白虎兵「あれが…敵だってのかよぉ!?」

青龍兵「惑わされるな!!あれは敵だ!!」

白虎長「…来て!ベヒーモス!!」
755 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/13(月) 17:34:58.04 ID:7X.UWeEo
シュイィィン

白虎長「ベヒーモスは私が食い止めるわっ!」

青龍兵「し、しかし…」

白虎長「貴方達は術士を探し出して!近くに…必ず居るはずよっ!」

青龍兵「…か、かしこまりました!!」

白虎兵「行くぞ!!」

タッタッタッタッタ

白虎長の前に二匹のベヒーモスが睨み合い、曇り空の下、対峙する。

ベヒーモス「グルオオォォォォ…ッ」

白虎長(……ベヒーモス。白虎でも最上位と謂われる召喚獣…)

キュイイィィ…ドドオオォォンッ!!

白虎長(門外不出のそれは、使用者は強引に奪ってかもしくは……)

ベヒーモス「ガアアァァーッ!!」

白虎長(……一族の者…のみっ!!)

敵意であるベヒーモスの放つ火球が地へ着弾し、一面を業火が焼き尽くす。
756 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/13(月) 17:35:41.03 ID:kgk0p6M0
俺が書き込むと更新が止まる法則、発動!
757 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/13(月) 17:35:50.00 ID:7X.UWeEo
ボゴオオォォンッ!!…ゴオオォォ…

青龍兵「ぐあ…ぁーっ!!」

白虎兵「一旦下がれ!炎に巻き込まれるぞっ!!」

青龍兵「正面っ!!人が来る!!」

白虎長「!?」

立ち上る炎の奥より、人影が近づく。

ザッザッザッザッザ

白虎兵「術者…か!?気を付けろ、警戒を解くなよ!」

ザッザッザ

白虎長「……っ!!」

ザッ…

白虎長「…やっぱり、そういう事…か」

男は白虎長の前に足を止め、顔を隠す白いフードがゆらゆらと風になびく。

白虎長「絶対に…許せない…っ!!」

コート男「……フッ」
758 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/13(月) 17:36:55.01 ID:7X.UWeEo
〜三途の川〜

サイクロプス「くそ!冗談じゃないぞ!!」

バキィッ!!…ザシュウゥ!!

魔法剣士「…次!!」

サイクロプス「駄目だ…!止まれねぇ!」

ヒュバッ…ストッ

眼鏡「余所見とは余裕だね」

サイクロプス「!?」

ドスッ…ズズズッ…ドシャアァ

眼鏡「これで村への増援もだいぶ遅らせる事が出来たかな…?」

スタッ

魔法剣士「少なくとも地上はな…」

眼鏡「あまり長居するのはこちらも不利。そろそろ引き上げようか」

魔法剣士「…ああ」

眼鏡「じゃあこのまま、村方面へ後退……」
759 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/13(月) 17:37:28.72 ID:TugYh9go
絶対にだ!
760 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/13(月) 17:38:07.32 ID:7X.UWeEo
ザッ…

魔法剣士「どうした…?」

眼鏡「……」

魔法剣士「何だ?人間か…?」

眼鏡の見つめる目線の先、サイクロプスの奥より二つの影が近づく。

魔法剣士「……」

眼鏡「どうやら味方ではなさそうだね」

ザッザッザ…

サイクロプス「増援…?いや、聞いてねぇぞ…?」

眼鏡(つまり独断か別働隊か…。こちらの方が厄介かもしれないな)

魔法剣士「操られているのか…それとも…」

眼鏡「アンデッドか。どのみち躊躇する場合ではないね」

魔法剣士「ああ。無論そのつもりは……」

眼鏡「…どうした?」

魔法剣士「あの二人……見覚えがある」
761 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/13(月) 17:39:45.76 ID:7X.UWeEo
眼鏡「…?」

その瞬間、二つの影が一気に上空へと跳躍し、魔法剣士の元へと接近する。

魔法剣士「早いっ!!」

眼鏡「…今、行く!」

ザザッ

サイクロプス「させるかよぉ!!」

眼鏡「……小賢しい」

魔法剣士「こちらはいい!そいつらを!!」

眼鏡「……分かった」

サイクロプス「囲め!逃がすな!!」

ザザザッ

眼鏡「後悔するなよ…?」

サイクロプス「この数相手に一匹で威勢がいいな」

ズバッ!!…ザシュウゥ!!

眼鏡「御託はいいから、かかっておいでよ」
762 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/13(月) 17:40:27.21 ID:7X.UWeEo
ザッザッザ

魔法剣士「…やはり…そうか」

左の影が魔法剣士めがけ一気に猛進する。

魔法剣士「…しっ!!」

ブンッ!!…ヒュオッ!!

魔法剣士「外された!?」

水平に振られた剣は空を切り、迫る影は右拳を魔法剣士へと叩きつける。

ガゴオオォォ!!

魔法剣士「…っ!!なんという…力!」

もう一方の剣で拳を防ぎ間合いと取る魔法剣士。再び両剣を身構え直す。

バシャッ…ザザッ!!

魔法剣士「背後!?」

もう一つの影が素早く背後に回りこみ、長剣を振り下ろす。

魔法剣士「はぁ…っ!!」

迫る刀身を間一髪、魔法剣士は二本の剣を交差させ頭上で受け止めた。
763 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/13(月) 17:41:29.09 ID:7X.UWeEo
ギキキィィ…ググッ…

魔法剣士「……ぐ…う…っ」

徐々に押され始める鍔迫り合いを捨て、魔法剣士は相手の腹を蹴り飛ばす。

バキィッ!!…バシャアッ

魔法剣士「…あんたら、本当に敵…なんだな?」

ザッザッザ

お父「……」

北方司令「……」

魔法剣士「…無言、か。まぁいいさ」

チャキッ

魔法剣士「誰であろうと…ここから先、通すわけにはいかんのだ!」

お父「はあぁーっ!!」

北方司令「……りゃあ!」

魔法剣士「でやあぁ!!」

ガキイイィィンッ!!
764 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/13(月) 17:46:49.14 ID:7X.UWeEo
〜最北の村〜

ザッザッザ

白虎長「止まりなさい!」

コート男「……」

ザッ

男は一度止まるが、再びその足を一歩進める。

カッ!!…ドッズオオォォンッ!!

コート男「……!?」

白虎長「次は当てるわ。もう一度言う…止まりなさい」

コート男「…フッッフフフ!フハハハッ!!」

白虎長「……」

コート男「随分とまぁ…フッフフフ」

白虎長「何が…おかしいのよっ!」

コート男「それはそうだろう…?まさかこのような…フッフフフ!」

白虎長「貴方という人は…っ!」
765 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/13(月) 17:48:34.57 ID:cQNbUDIo
投下おつおつ
>>1愛してる
日々の精神的糧ktkr
766 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/13(月) 18:25:02.66 ID:7X.UWeEo
コート男「何だ?急かさずとも話ぐらい聞いてやるぞ?」

白虎長「そんなつもり…ハナっからないわっ」

コート男「……」

白虎長「それに時間稼ぎが見え見えよ。援軍でも来るのかしら?」

コート男「……フッ」

白虎長「…各員攻撃準備!術者の動きを止めるのよ!」

ザザッ

コート男「捕らえて情報を聞き出す…か。甘い、甘いな!」

白虎長「!?」

コート男「殺す気で来ねば私は…倒せぬっ!!」

シュイイィン

白虎長「しま…っ……」

コート男「フッフフフ!!ハハハハッ!!」

白虎長「みんな伏せて!!目と耳を……」

突如現れた小型の召喚獣が、激しい光と耳を劈く高音を巻き起こす。
767 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/13(月) 18:25:55.70 ID:FGRIcQSO
>>1乙ッ!

白虎長「ぬうぅ…白虎召喚拳奥義“辺轢猛主”は一子相伝の技ッ!それを自在に操るとは…もしや、うぬは…ッ!?」
768 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/13(月) 18:29:55.82 ID:7X.UWeEo
ドドオオォォォォンッ!!…ガカアアァァッ!!

青龍兵「ぐああぁ!!な…何だっ!?」

白虎兵「眩し……耳が…くあぁ!!」

アアァァァァ…

青龍兵「……う…うぅ」

白虎兵「た、隊長…。大丈夫ですか…!?」

白虎長「…ええ、私は大丈夫」

白虎兵「今のは…一体……」

白虎長「……召喚獣カーバンクル。油断していたわ…っ」

青龍兵「…や、奴は…!?」

白虎長「ベヒーモスも消えている。おそらく隙を見て逃亡したわね」

白虎兵「おいっ、村の周囲を固めろ!白いコートの男だ!」

白虎長「援軍と合流するつもりね…」

青龍兵「あの男は一体…何者なのですか…!?」

白虎長「……っ」
769 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/09/13(月) 18:36:57.35 ID:7X.UWeEo
〜三途の川〜

魔法剣士「……」

ブオォッ…ヒュバッ!!…キィンッ…チュインッ!!

魔法剣士「流石に熟練者二人を相手には…きついな…」

ザザッ

眼鏡「……」

サイクロプス「ふりゃああぁぁ!!」

ガイィンッ!!…ドズッ!!

眼鏡「…そろそろいいか」

タッ

サイクロプス「逃がすか!!」

眼鏡「しつこいなぁ」

追って迫るサイクロプスを振り返り見る眼鏡の表情が徐々に硬直する。

眼鏡「……な…っ…!?」

満足に避ける間もなく背後から迫る閃光に、眼鏡と一つ目の巨人達は飲み込まれた。
770 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/13(月) 18:40:19.04 ID:7X.UWeEo
ズゴガアアァァァァッ!!

魔法剣士「!?」

ドゴオオォォォォ…

魔法剣士「な…なんだ!?」

放たれる閃光を辛うじてかわし、魔法剣士は水面より素早く起き上がる。

お父「…今だ」

北方司令「……ああ」

タタッ

魔法剣士「!?……逃がすかぁ!!」

タッタッタ

魔法剣士(眼鏡は…!?ど、どうする…っ)

ドシャアァッ

眼鏡「構わず行けぇ!あとから追う!!」

魔法剣士「眼鏡!?…き、傷は…!?」

眼鏡「早く行けぇ!村を守るのが君のやるべき事だろう!」
771 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/13(月) 18:43:54.13 ID:UyBiLQDO
>>1乙っす

とうとうお父が出てきたか……
772 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/13(月) 18:46:24.62 ID:7X.UWeEo
魔法剣士「……す、すまんっ!」

タッタッタッタッタ

眼鏡「…それでいい。ふーっ」

ドズウウゥゥンッ!!

眼鏡「――っ!!」

――「ほぉ、生き残りがいたか」

魔法剣士を見送る眼鏡の背後に降り立つ魔獣。

眼鏡「……」

眼鏡は振り向く事も出来ず、背後に立つ者の出方を伺う。

バシャッ

サイクロプス「な…ぜ……貴方様…が……」

眼鏡「!!」

まだ息のあるサイクロプスが声を発する隙に、眼鏡は素早く間合いを離す。

ヒュンッ!!…スタッ

眼鏡「…貴……様…っ!!」
773 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/13(月) 18:52:55.34 ID:7X.UWeEo
眼鏡の前に二つの首がゆっくりと振り向く。

眼鏡「……ここまで出張ってくるとは。どういう風の吹き回しだ?」

その白く巨大な体を大きく揺らせ、サイクロプスを前足で踏み潰し歩み寄る。

眼鏡「……オルトロス!」

オルトロス「…ほぉ、光栄だな。我を存じるとは」

眼鏡「……」

オルトロス「時に人間。ここまで何用だ?」

眼鏡「お前も老いたな」

オルトロス「……?」

眼鏡「気配ですら嗅ぎ取れぬとは…はたまた、僕が人に近づいているのかな」

オルトロス「何だ…?貴様、ただの人ではないな!?」

眼鏡「その老いた瞳でよく見るがいいっ!」

ゴゴゴゴゴゴ…

オルトロス「……な、にぃ!?貴様は…っ!?」

ケルベロス「……オルトロス。ここで死んで貰うぞ!」
774 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/09/13(月) 18:54:20.93 ID:7X.UWeEo
こんばんは!なんか>>769酉抜けてました。すみません
本日もご支援ありがとうございました!それではまた!ノシ
775 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/13(月) 19:24:46.87 ID:cmcBvIY0
1乙
兄弟対決か…あつい戦いになりそうだな
776 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/13(月) 19:30:22.10 ID:38rEAsYo
テュポーン先生にも友情出演して頂きたいところだな
777 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/13(月) 20:28:38.30 ID:65pjl5oo
ベヒーモスは一子相伝なのか。

そしてお父と北方司令がついに登場してきてしまったか。
778 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/13(月) 20:28:55.02 ID:xMkRqgUP
うひょひょ ここはとおせんぼ! とおさないよー イジワル イジワル?
779 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/13(月) 20:30:59.96 ID:8LnwF2Yo
ファイア
780 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/13(月) 20:38:06.16 ID:t229Jmso
ばくれつけん
781 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/13(月) 20:46:36.01 ID:kgk0p6M0
バニシュかけるのやめていただきませんか^^;
782 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/13(月) 22:34:24.66 ID:y//JoADO
1は細かくガンダムネタを織り交ぜるなwwwwwwwwwwww
783 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/13(月) 23:43:42.56 ID:qRxhgb6P
スケッチ
784 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/14(火) 00:19:02.62 ID:iMf782AO
>>1

マジシャンを死なす気配を匂わすあたり、もう誰が死んでもおかしくないって最近思い始めてきた

でも正直死んでいいキャラって王子くらいだよね
785 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/14(火) 03:35:10.04 ID:1hWeeZQo
王子懐かしいなー
連合になったしたまには登場してもいいとおもうけど
786 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/14(火) 05:39:26.46 ID:3y2KkcSO
王子はライデインの一つや二つ覚えて立派に帰ってくるさ
787 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/14(火) 08:05:38.11 ID:jm5MWQSO
メガンテだろ。
788 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/14(火) 09:54:28.29 ID:SxpiTMAO
王子は弱いままで五行ロボで参戦してくるはず
あいつはそういう姑息な奴だ!
789 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/14(火) 17:57:49.03 ID:iMf782AO
でも船旅中の王子って若干常人と違う雰囲気と言うか、挙動を見せてた気が…
もううろ覚えだが

でもやっぱりあいつは魔物だ。それも普通の雑魚なんかよりもよっぽど厄介な
790 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/14(火) 18:02:22.43 ID:07v7oV6o
キタコレ!
791 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/14(火) 18:07:28.07 ID:TGo5wago
ドドオオォォォォ…

対峙する三つ首の黒い魔獣と双頭の白い魔獣。

オルトロス「永きに渡り姿を見せぬと思ったら、人間の真似事とは恐れ入ったよ」

ケルベロス「……」

オルトロス「姿形まで模すとは、どういった術を使った事やら…」

ケルベロス「……」

オルトロス「…何とか言ったらどうだ?」

ケルベロス「貴様と語るつもりは毛頭ない」

オルトロス「……そうかよっ!」

ドウンッ!!

二匹の魔獣が同時に互いへ飛び掛かる。

オルトロス「死ねええぇぇ!!」

オルトロスの獰猛な爪がケルベロスの胸部を抉る。

ケルベロス「おおぉぉぉぉ!!」

ケルベロスは怯む事なく、オルトロスの首へと噛み付き、白い毛並みを紅く染める。
792 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/14(火) 18:08:24.20 ID:TGo5wago
ガシィッ!!…ズガッ!!……ドドオオォォンッ!!

ケルベロス「……ペッ」

オルトロス「……クク」

ケルベロス「……」

オルトロス「随分衰えたな。ケルベロスよ」

ケルベロス「……」

オルトロス「半人へと成り下がった代償か?莫迦な奴だ」

ケルベロス「……なめるな。貴様相手にはこの程度で十分だと言う事さ」

オルトロス「…強がるなよ。半月で良かったな!」

キュイイィィ…

ケルベロス「!?」

オルトロスの口より閃光が輝く。それは先程ケルベロスを襲ったものと同様である。

カッ!!……ドウウゥゥゥゥンッ!!

衝撃波を起こしながら迫る閃光をケルベロスは飛びかわす。

ケルベロス「!?」
793 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/14(火) 18:09:07.85 ID:TGo5wago
背後の水面に着弾した閃光が激しい水柱と水飛沫を巻き起こす中、

オルトロスは高く跳躍し、無防備なケルベロスへと一気に攻め立てる。

オルトロス「隙だらけだっ!!莫迦めが!!」

グオッ!!……ガシィ!!

オルトロス「…な…!?」

中で身動きを封じられるオルトロス。両後足には多数の魔獣が絡みつく。

魔獣「グルオオォォ!!」

ケルベロス「……お前達…っ!」

オルトロス「…雑魚が!邪魔をするなぁ!!」

キュイィィ……ズッガアアァァッ!!

魔獣「ギャウゥンッ!!」

ドシャドシャァッ…バシャアァ

オルトロス「微かに腐臭が漂うな。死した畜生でも拾い上げて恩を着せたか?」

ケルベロス「……貴様…っ」

オルトロス「せっかく再生したとて、犬死じゃあコイツ等も可哀相な事…」
794 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/14(火) 18:09:42.07 ID:TGo5wago
グシャアァ

ケルベロス「オルトロスウウゥゥ!!」

グワッ!!……ドウウゥゥンッ!!

オルトロス「ウワーッハッハ!!無駄だぁ!!」

バキィッ!!…ドシャアァ

ケルベロス「…グ…ゥ!」

オルトロス「貴様がこうして地べたに這いずる姿…。どれ程見たかった事か…!」

ケルベロス「……ッ」

ググッ

オルトロス「このような者が我が兄とは…。これ以上醜態を晒さず死ねぃ!」

ケルベロス「!!」

オルトロス「何っ!!」

ガシィ!!

ケルベロス「……このまま…葬り去ってくれる…っ!」

オルトロス「やめろ…っ!貴様、相打つ気か!?」
795 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/14(火) 18:10:23.65 ID:TGo5wago
キュイイィィィィ

ケルベロス「考えてみるんだな」

オルトロス「くぅ…っ!!」

ケルベロス「死に損ないの…半妖半人の命で、魔王城の門番を葬る事が出来るのだ」

オルトロス「出来る訳がないっ!ましてやお前のような奴が…」

ケルベロス「…試してみるがいいさ」

ケルベロスの持つ三つの頭部が大きく口を開き、眩い閃光を放つ。

オルトロス「この至近距離では本当に相打つ事となるぞ!?」

ケルベロス「何度も言わせるな!それでいいと言っている!!」

イイィィィィ…

ケルベロス「……死ね」

オルトロス「おのれ…ぇ!!」

〜♪

ケルベロス「…ッ!!」

光が二匹の体を覆う瞬間、優しい琴の音色があたりに響き渡った。
796 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/14(火) 18:11:19.00 ID:TGo5wago
〜最北の村〜

青龍兵「手の空いている者は北側へ回れ!こっちは十分だ!」

ドドッドドッドドッドドッ

青龍兵「……?」

白虎兵「援軍か…!!」

ドドッドドッ…ドドォ

左翼長「首尾は?」

青龍兵「司令!…現状報告致します!」



左翼長「……魔王軍側に召喚士ねぇ」

参謀「……」

大軍師「…それで、戦況は?」

白虎兵「白虎長殿を筆頭に探索中であります!」

左翼長「分かった。そのまま村の周囲を守備しろ」

白虎兵「了解であります!」
797 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/14(火) 18:12:12.27 ID:TGo5wago
ザッザッザ…

大軍師「……」

参謀「…どうなさいました?」

大軍師「魔族化した召喚士が召喚…。興味深いですねぇ」

参謀「……?」

大軍師「魔物が呼び出す召喚獣。人間と変わらないのでしょうかね」

参謀「…さ、さぁ。聞いた事もありません」

大軍師「…ふふ。調べてみる価値はあるかもしれないな」

ザッザッザ

左翼長「ここは頼む。バリスタ隊を牽引してくる」

参謀「了解致しました」

大軍師「さて、白虎長殿は…?」

青龍兵「隊長ーっ!援軍が到着しました!」

白虎長「…!?あら、遅かったわね…もうっ」

大軍師「ふふ、申し訳ありません」
798 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/14(火) 18:13:46.72 ID:TGo5wago


参謀「それで、その…魔王軍の召喚士というのは…」

白虎長「依然、行方不明。でも必ず近くにいるはずよ」

大軍師「地上に居ないとなると…残るは…」

参謀「……地下!」

白虎長「…成程。どこかに地下への入り口があるって事ね」

青龍兵「手分けして探します!」

大軍師「いや、よしておきましょう」

白虎長「……?」

大軍師「何かを狙っている。私はそう考えます」

参謀「…つまり、それを餌におびき寄せると?」

大軍師「餌、と言ってもこちらは目的が分かりません。勝手に動いてくれるはずです」

参謀「敵が動いた瞬間に叩く…と」

白虎長「周囲をこれだけ囲んでいれば、逃げる前に仕掛けられるわね…」

大軍師「あとは敵の力量と、いつ来るか…」
799 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/14(火) 18:27:28.71 ID:TGo5wago
参謀「……それに、増援ですね」」

大軍師「…うむ。来るとすれば……北」

ドゴオオォォンッ!!

白虎長「な、なに…っ!?」

参謀「敵襲!?」

大軍師「状況を!」

青龍兵「はっ!東側より敵らしき攻撃を受けました!」

参謀「東…?」

大軍師「…どう見る?」

参謀「……新手ではないかと」

大軍師「お前は北側へ回れ」

参謀「…兄上!?」

タッタッタッタッタ

参謀「…白虎長殿、ここで待機を。布陣をお願い致します!」

白虎長「わ、分かったわ!北と東、どちらにも動けるように準備するっ!」
800 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/14(火) 18:28:03.23 ID:yINlcMDO
何て言うかオルトロスのセリフ「そうかよっ」は他のオルトロスの口調にはあわないと思うんだが

あと「そうかよっ」で思ったけど、地の文とかないせいか似た口調に感じられるヤツが多いと思った
801 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/14(火) 18:31:54.11 ID:/seRbn6o
ケルベロスとオルトロスってどのくらいのデカさなんだろう

>>800
俺も思ったかも
802 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/09/14(火) 18:39:13.33 ID:TGo5wago
こんばんは!とりあえずこれにて一旦離脱を
ご支援ありがとうございました!ノシ

>>800-801
言われて見れば確かに…頑張ります!
803 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/14(火) 19:47:26.86 ID:XKKuayIo
眼鏡が
眼鏡が…

眼鏡がまた裸で倒れるフラグかこれは
804 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/14(火) 23:46:51.61 ID:g4r/CwAO
眼鏡「シンゴー!シンゴー!」
805 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/14(火) 23:49:29.89 ID:T4eiEEwo
       ____,....
  ,. ‐';ニ"´ニイ:i!:、ヽ:.:`ヽ、_
/.:///:.イ:.|:|:|i:.:ヽ:.、ヽ:、ヽ、
:.:/:/./://:|:.:|:!:|:|i:.:.:゙,:.:.:.リ:.ヽ\
./:.:/:/:.:.//ハ:.:i:.:l:.:.i:.:.:i:.ヽ`:|:!:.:ヽヽ
:.:/.:/:.:./:.l!::.:.ハ:.V:.;、:i:.:.|:.:.ヽ|:.i:.i:.:.',:.゙:,
/l!:/.:.:/|!.|:.:./ハ:',:|:ヽ:、|!:.:.:.ハ:.||:.',:.i:、:',
!|l,:!:.:.:.:|.| |レ/∧:l:メ!:.ヽ:.:|:.|/:.i:.リ:、',:|:.i:.i
:|l.|:.:.:.:|!.:|:.//¬i:.{‐、.:|.ト、:l:|、:.!:.:.i:ヽ|:.|:|
i:.:| |:.:.|l:.:.l/ィ示ヽミ !.メ| 〉ヽ!:|_!:.|:i.:N:.|
:.:.l!:l、.:.:l、:l`ヽ::ノ_, ' リ |i |.,.ィl、.|::!||:.メ:リ
、:.l!.N、:い!.        !く:::ソ } |:.:|/:/
!:i、.i!リ ヽ!         , `~ /|:ノ:/
:.i|:iN  `      .: ノ  /:!レ/
:、l:|ハ     、____    /::i/'′
小| ヽ     `''ー‐`''  /|/l
:.:トヽ  \       /                      r‐-、r‐-、r‐-、r‐-、
N|`ヽ   ヽ、    , '´      ┌───────┤  ||  ||  ||_..._|‐───────┐
``'''‐- ..,_   iT"´           | ー──────‐ |_...._||  ||_...._|ヽ_,ノ. ─────── |
、_    ``''‐N、           | HADAKA NOTE.ヽ_,.ノ|.-‐.|ヽ_,ノ                   |
 `ヽ、      i          | ─────────. `ー' ー‐─────────‐ |
、   `ヽ、   |           |  MEGANE            :                . |
、`ヽ、   \  |          | ──────────‐ :. ──────────‐ |
 \ \   ヽ.|ヽ         |                    :                 |
   ヽ ヽ   |  \          | ──────────‐ :. ──────────‐ |
806 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/15(水) 00:07:39.40 ID:M6fvqzco
最近魔法剣士と眼鏡の方が天才より強く見えるから困る
807 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/15(水) 00:09:23.35 ID:bGHMigAo
眼鏡はもしかしたら天才より強いんじゃないか?
808 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/15(水) 00:11:24.45 ID:4XbL94oo
天才が眼鏡をかけたら最強ってことであってるな?
809 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/15(水) 00:13:51.29 ID:MRlkxKEo
ゴゴオオォォォォ

白虎兵「何としても食い止めろ!召喚っ……」

ザシュゥ!!…ズシャァ

白虎兵「がはぁ!!」

メラメラッ…パチパチッ

青龍兵「バ…バケモノだ…っ!人間じゃない…!!」

ザッザッザッザッザ

ネクロマンサー「…だ、そうですよ?ククッ」

魔剣士「……」

ネクロマンサー「…まぁ、褒め言葉としてとっておきましょうか」

ドスッ

ネクロマンサー「さて、村の入り口はあそこのようですね」

ザッザッザッザ…

ネクロマンサー「……ん?」

村の入り口にそびえる簡素な櫓と防壁。その上より小さな音色が聞こえる。
810 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/15(水) 00:14:22.89 ID:MRlkxKEo
〜♪

ネクロマンサー「……」

大軍師「……」

ネクロマンサー「周囲に人影はなし…。お一人で奏でているのかな?」

〜♪

大軍師「生憎、弦楽器しか心得がなく…拙いものですがね」

ネクロマンサー「…いえいえ。なかなか味のある…良い音色ですよ。ククッ」

大軍師「それはどうも…」

ネクロマンサー「単調な中に何か…裏があるような、そんな演奏ですね」

大軍師「…ほう。分かって頂けますか」

ネクロマンサー「…全く。この戯曲…簡単にはいかないようですねぇ」

大軍師「簡単にいかないからこそ…面白いのでは?」

ドズウウゥゥゥゥンッ!!

大軍師「……!?」

ネクロマンサー「……ククッ!そのようですねぇ」
811 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/15(水) 00:14:50.36 ID:MRlkxKEo
シュウウゥゥ…

白虎長「今の音は!?」

青龍兵「北側からのようです!」

白虎兵「う…動きますか!?」

白虎長「……駄目よ、東からも来てるのよ!?後続を待ちなさい」

青龍兵「しかし…っ、仲間がみすみすやられていくのを…見ているだけなんて!」

白虎兵「口を慎め!そんな事は隊長が一番よく分かっている事だろうがっ!!」

白虎長「……」

白虎兵「とにかく、俺達はここを守り…四方の……」

青龍兵「な…何…っ!?」

一人の白虎兵が地面とともに急激な上昇を始める。

白虎兵「う…うわああぁぁ!!」

青龍兵「地中から何か来る!!」

ドッゴオオォォンッ

ベヒーモス「ゴアオオオォォ!!」
812 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/15(水) 00:15:33.61 ID:MRlkxKEo
青龍兵「ベヒーモス!?み…味方……」

白虎長「そんななワケないでしょう!?後退ーっ!!」

突如の出現に混乱する召喚隊へ、ベヒーモスは容赦なく攻撃を開始する。

ズガァッ!!…ドズウウゥゥンッ!!

白虎長「…来て!ベヒー……」

ズシャアッ!!

コート男「させるか!」

背後の廃屋より姿を見せるベヒーモスの主は、その指示を素早く白虎長へと仕向ける。

ベヒーモス「グアオオォォーッ!!」

白虎長「……っ!!」

コート男「貰ったぞ…!」

ベヒーモスの口内が激しい光と風を吸い込む。しかしそれは放たれる直前、暴発した。

キュイイィィィィ…ドドオオォォォォンッ!!

コート男「誰だ…!」

マジシャン「……何度も言うが、ヒーローは遅れてくるもんだ!。ハッハ!」
813 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/15(水) 00:21:13.51 ID:MRlkxKEo
白虎長「マジシャン…!?」

マジシャン「そうらっ、もう一丁!!」

ドドオオォォォォンッ!!…ガカアアァァッ!!

ベヒーモス「グガアアァァ!!」

ズズゥ

コート男「……ぐっ!」

マジシャン「さぁ、これで魔力はかなり持っていったはずだ。まだ続けっか?」

コート男「次から次へと……くそっ」

ダッ

青龍兵「待てっ!!」

白虎長「深追いしないで!ここを守り…」

マジシャン「いや、お前らは奴を追え!ここは俺に任しとき」

白虎長「でも…いくら貴方とて一人じゃ……」

マジシャン「後続も来んだろ?それに…あいつらだってきっと来る!」

白虎長「……分かったわ。任せるっ!」
814 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/15(水) 00:33:24.79 ID:q/qBw06o
やばいやばい、風呂上りに興味本位でエアサロンパス玉袋にかけたらやばい、超痛い
どれくらい痛いかっていうと、最初は冷たいんだけどだんだんと針が突き刺さっていくような
痛さ。やばいちょうやばい痛い
815 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/15(水) 00:34:50.78 ID:MRlkxKEo
タタッ

白虎長「どうか…無事でね!」

白いコートの男を追い、白虎長と召喚隊は北へとその姿を追った。

マジシャン「……さーて」

〜最北の村、東側〜

〜♪

ネクロマンサー「宜しいのですか?何やらあちこち騒がしいようですが?」

大軍師「私の役目は、此処を守る事です」

ネクロマンサー「……警戒するでしょうね」

大軍師「……」

ネクロマンサー「非力な人間が脆弱な門を開き、その上で音を奏でる…」

大軍師「……」

ネクロマンサー「無策の策…と言ったところでしょうか?」

ザッ

ネクロマンサー「行きなさい。伏兵はありません」
816 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/15(水) 00:36:04.49 ID:q/qBw06o
>>814すまん誤爆した。それにしてもどうしてこうなった・・・痛すぎる
817 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/15(水) 01:01:12.33 ID:MRlkxKEo
魔剣士「……はい」

ザッザッザ

大軍師「やれやれ…。簡単にはいきませんか」

ネクロマンサー「奇策は寡兵の裏返し。ここを抜ければ楽に事も済みそうですねぇ」

大軍師「出来れば魔力は使いたくないんですが…」

ゴウッ!!

大軍師は羽扇を手に取り、一気に下から上へと振り上げる。

同時に発生した突風が渦を巻き、ネクロマンサーと魔剣士を襲う。

ネクロマンサー「子供騙しが…」

魔剣士「……」

ダダッ…ギキィンッ…キィンッ!!

大軍師「こっちが噂のアンデッド化された人間…ですか」

竜巻をものともせず猪突猛進する魔剣士。そのまま大軍師のいる門へと迫る。

大軍師「しかし、あちらはそうもいかないようですね」

ネクロマンサー「…こ、この…竜巻は…!?」
818 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/09/15(水) 01:03:37.80 ID:MRlkxKEo
>>814>>816
こちらも他スレに誤爆したかと思いましたwお気になさらず!

>>736
魔道士「大変遅くなりましたっ!お誕生日おめでとうございます!えへへ!」
819 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/15(水) 01:33:08.32 ID:m6eK77ko
こ、このドSが…っ…!乙…
>>1…恐ろしい子…!
820 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/15(水) 01:40:25.63 ID:MRlkxKEo
砂塵を巻き上げ激しく唸る竜巻。それはネクロマンサーの表情を苦痛へと変える。

ネクロマンサー「結界石…!?おのれ、味な真似を…っ!」

大軍師「ふふ。予め備えておいた細かな結界石の破片。如何です?」

ネクロマンサー「く……ぬぅ!」

魔剣士「……」

ネクロマンサー「構う事はありません。先に行きなさい!」

魔剣士「……はい」

シュバッ…タタタッ

大軍師「…一人逃がしましたか。ノンビリしている暇はなさそうですねぇ」

大軍師は再び羽扇を大きく振り上げ、今度は上から下へと振り下ろす。

ゴウゥッ!!…ズシャアアァァッ!!

ネクロマンサー「……!!」

大軍師「ふりだしに戻る、と言ったところでしょうか」

ネクロマンサー「小癪な…!」

大軍師の突風はネクロマンサーの体を浮き上がらせ、そのまま後方へと吹き飛ばした。
821 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/15(水) 01:41:04.28 ID:MRlkxKEo
〜最北の村、北側〜

ザッザッザッザッザ

青龍兵「何だこいつは…!人間じゃあないのか!?」

バキャアァッ!!…ドシャアァ

白虎兵「フェンリ…」

ヒュオッ!!…バゴォ!!

青龍兵「は…早い…!!」

お父「……」

白虎兵「おそらく…噂のアンデッドだ!召喚獣で総攻撃をかけろ!」

青龍兵「おう!!」

わずか一人の格闘家によって、手玉に取られる召喚隊は焦りを見せ始める。

慌てて召喚を行うが、事前に潰され、はたまた召喚獣を掻い潜り母体を攻撃される。

青龍兵「召喚獣に目もくれず本体狙いとは…!」

白虎兵「こいつ…戦い慣れてやがる!」

お父「……」
822 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/15(水) 01:53:58.42 ID:MRlkxKEo
〜三途の川〜

ケルベロス「……詩人」

ザッザッザ

詩人「死ぬ気かい?ケルベロス」

〜♪

オルトロス「なんだこの音は…力が抜けて……」

ケルベロス「何のつもりだ?」

詩人「ここで相打つつもりかい?でも、それはまだ早いんじゃないかな」

ケルベロス「余計な真似をするな」

詩人「余計?お言葉だが…」

〜♪

ケルベロス「く…っ!」

詩人の奏でる音により、ケルベロスとオルトロスが共に離れその場へと座する。

ケルベロス「……お…のれ」

詩人「……」
823 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/15(水) 01:57:07.06 ID:MRlkxKEo
オルトロス「助かった…のか…?」

ズシャアァ

ケルベロス「……」

詩人「さぁ、今のうちに退きたまえ」

オルトロス「……」

詩人「無駄だよ。力が入るまい?」

〜♪

オルトロス「……まぁいい。ここは貴様に免じて退くとしよう」

ケルベロス「待…て!」

オルトロス「…フン。せいぜい傷を舐めているがいいさ」

ドウッ!!

白い双頭獣はそのまま北へと姿を消した。

ケルベロス「…詩人、貴様…何故邪魔をした!?」

詩人「冷静になりたまえ。今ここで奴と相打ってどうする?」

ケルベロス「……っ」
824 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/15(水) 02:01:19.67 ID:MRlkxKEo
シュウゥゥ…

詩人「…見ろ。最早ケルベロスである姿すら保てぬ状態ではないか」

ケルベロス「……ちぃ」

詩人「刻ではない、と申しているのだ」

ケルベロス「……」

詩人「人間共の動きもわかっているのだろう?歩調を合わせたまえ」

ケルベロス「だが、これ程の機はそうそう……」

詩人「いや、ある。この先必ずちゃんすが訪れるはずだ」

ケルベロス「……」

詩人「来るべき刻に君が居なくては…元も子もあるまい」

ケルベロス「……詩人」

詩人「……?」

ケルベロス「…すまない。命拾いしたよ」

詩人「…それでこそ君らしい。…さぁ、立てるか?」

ケルベロス「ああ。村が気になる…急ぎ戻るとしよう」
825 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/15(水) 02:07:24.62 ID:MRlkxKEo
〜最北の村、北側〜

タッタッタッタッタ

白虎長「状況は…!?一体どうなっているの!?」

青龍兵「隊長!それが…謎のアンデッドらしき者が…!」

ザッザッザ

お父「……」

白虎長「…!!他は…!?アイツはどこに…」

白虎兵「右っ!!高台に何か……」

白虎長は急ぎ右の高台を見上げる。そこには二つの影が激しい攻防を繰り広げていた。

ギィンッ!!…ギキィンッ…チュインッ!!

魔法剣士「……く…ぬぅ…!!」

北方司令「……」

魔法剣士の振るう二つの長剣を、素早くかわし斬りかかる北方司令。

しかしそれを、すんでのところで避け、魔法剣士は再び猛攻をかける。

魔法剣士「…そう簡単には…いかんというわけか…っ!」
826 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/15(水) 02:23:55.29 ID:jAe6Yws0
1乙
詩人は人間なのか魔物なのか…
827 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/15(水) 02:29:08.83 ID:otUnEsSO
>>800兄弟だからこそ、うっかりそんな口調になっちゃったと思った
幼ケルと幼オルとのじゃれあいとか(´Д`)ハァハァワンコォォワンコォォォォォォ
828 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/15(水) 03:00:17.30 ID:bGHMigAo
詩人は天使とか言わないよな?
829 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/15(水) 03:15:30.40 ID:kcNqVbAo
何だよ俺だって今日誕生日なのにっ!!
830 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/15(水) 03:17:43.47 ID:bGHMigAo
>>829
お父「……誕生日……おめで…とう」
831 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/15(水) 04:29:47.71 ID:XxxavkDO
>>829
ネクロマンサー「記念に蝋人形にしてあげましょうかねぇ」
832 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/15(水) 06:15:49.39 ID:DiOdj4Yo
      _   (⌒Y´ ̄ヽ  ∧_/( ̄)) ∧_∧
    γ´  `ヽ_`と.__   )( ・ ∩( 《 ( ・∀・)  ゴロン
     )) ,、 , ) <、_,.ノ  ヽ、.__,ノ  l  つ つ
    ((_/し∪V              .ヽ.__ノ!__)) ゴロン
  ∧__∧                     ∧_∧
 (    )       (∪^ω^)わんわんお(・∀・ ) もう帰さないぞ〜。
 (    つ     (U_U )つ       (つ  と)
 .ヽ___ノj                    (⌒Y⌒)
    ∧__∧                . / ̄ヽ ̄
   (・    )           __    ( __  ) (  ゴロン
    と   ヽ ( ̄))∧_∧  /´ `Y⌒) VUVJ_)
    (__ト、__丿 〉 》∩ _) (   .__つ´
          ヽ、.__,ノ   ヽ、__,.>
833 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/15(水) 06:53:16.66 ID:r5E5yQAO
>>1乙です


>>818
>>736で書き込んだ者です、わざわざありがとう(´・ω・`)盗賊ェ…
834 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/15(水) 15:36:00.86 ID:3wcfDP20
>>829
スケルトン「へえ、そうなんだ…うん!そうなんだね…うん!」
835 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/15(水) 16:59:53.48 ID:h0rY8sw0
>>829
スケルトン「うんうんっ!そうなんだ!」
836 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/15(水) 18:02:22.72 ID:zQrvpoAO
>>1

いまいち詩人の役回りが把握できない…謎多き美女なのか…素敵だ


それはそうと最近また脇役にスポットが当てられ始めて、魔道士ちゃんが戦闘で傷つく心配がなくなって安心なんだが、内心寂しさもある
ただ、今このオフな時間、魔道士ちゃんは俺と聖行ならぬ、性行を極めて最後には精行を手に入れるべき
837 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/15(水) 18:07:00.04 ID:NGAjtZgP
>>836
本日もお勤めご苦労様であります(・∀・)ゞ
838 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/15(水) 18:10:12.42 ID:pLJ7zwDO
スケルトン可愛すぎワロタ
839 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/15(水) 19:33:19.28 ID:fLHodwAO
詩人で竪琴で不思議な音色でケルベロスを手懐けるっていったら一人しかいないじゃないか
840 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/15(水) 20:00:02.74 ID:b3i1ugAO
>>839
俺のことだな
841 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/15(水) 20:15:23.96 ID:oxyefqMo
あれ、詩人て女だったっけか?

出口間近で振り返っちゃった彼じゃないのか?
842 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/15(水) 20:29:39.78 ID:m6eK77ko
詩人って男じゃなかったの?
843 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/15(水) 20:30:35.78 ID:q/qBw06o
ニューハーフという線もある
844 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/15(水) 20:35:18.29 ID:DZu65gYo
>>839
オルf…カードキャプターさくらちゃんだな
845 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/15(水) 20:59:01.40 ID:zQrvpoAO
ごめんなさい詩人を脳内で美女に仕立て上げたかっただけなの
適当な事言って本当にごめんなさい
846 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/15(水) 21:15:24.94 ID:1i24LTY0
下世話かもしれないけどなんか過小評価だよねこのSS
もっと色々と取り上げられてもいいと思うんだが…
久々に来てそう思った。ともあれ>>1
847 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/15(水) 21:37:24.11 ID:bGHMigAo
評価と取り上げられるはニアリーだけどイコールじゃないよね

これくらいでいいと思う広まるとうざいの来るし
848 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/15(水) 23:05:19.70 ID:eSrC4TIo
>>846
同感だ
849 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/15(水) 23:06:55.55 ID:q/qBw06o
毎日のように○○ちゃんチュッチュとかこのスレに書かれるところを
想像してみろ
850 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/15(水) 23:11:58.66 ID:x1fE1pMo
なんだ今のままじゃないか……
851 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/15(水) 23:49:42.20 ID:wmWXvkAO
未完結のうちは今ぐらいでいいと思う
完結してからみんなで広めればいいじゃない
852 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/16(木) 00:06:46.23 ID:Lg0vakSO
楽しいよね
853 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/16(木) 00:09:07.26 ID:nFMaR1ko
完結してほしくない
854 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/16(木) 02:31:20.19 ID:xmhTZpAo
白虎長「全く…っ!あっちもこっちもぉ!」

青龍兵「隊長!!」

白虎長「今度は何っ!?」

青龍兵「左方…!奴です!!」

白虎長「……!?」

ザッザッザ…

コート男「…くっく。ようやく援軍のお出ましか」

白虎長「今度は逃がさないわよ…っ!!」

コート男「お前に私が倒せるのか?」

白虎長「何を……偉ぶって…!!」

コート男「くっく」

白虎長「今更遅いのよぉ!!」

シュイィィン…ドドオオォォォォッ!!

コート男「お前の未熟な召喚獣など…一瞬で吹き飛ばしてくれるわっ!」

白虎長がベヒーモスを召喚した直後、コート男もまたベヒーモスを召喚した。
855 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/16(木) 02:31:51.89 ID:xmhTZpAo


マジシャン「…あっちも始まったか」

北側の爆発音に耳を傾けるマジシャン。その時、東からの気配を感じ取る。

マジシャン「……来たか」

ザッザッザ

マジシャン「…よう。今日はご主人様と一緒じゃねーのか?」

魔剣士「……マジシャン」

マジシャン「ようやく二人っきりで会えたなぁ」

魔剣士「……」

マジシャン「ま、思い出話に花を咲かせるって間柄でもねぇか」

魔剣士「……」

マジシャン「相変わらずダンマリかい。変わってないねぇ」

ザッ

マジシャン「それとも…魔王の手先になって、拍車がかかったか?」

魔剣士「…俺は」
856 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/16(木) 02:32:30.63 ID:xmhTZpAo
マジシャン「問答無用!!」

魔剣士が身構える瞬間、マジシャンは即座に両手より光を放つ。

ドドオオォォォォンッ!!…ゴアオオォォッ!!

光は炎と氷を形成し、魔剣士めがけ一気に襲いかかる。

魔剣士「……」

ダッ!!

マジシャン「りゃあぁ!!」

魔剣士が炎を掻い潜り、氷を払いのけマジシャンへと斬りかかる。

それをマジシャンは土の壁で遮り、砕ける破片が両者の間を妨げた。

マジシャン「まだまだぁ!」

ドドオオォォンッ!!…ガカアアァァッ!!

魔剣士「…っ!」

今度は激しい稲光が魔剣士を遅い、直撃はしないもののその動きを硬直させる。

マジシャン「っらぁ!!」

その隙に間合いを詰めたマジシャンは、一気に魔剣士を背負い投げる。
857 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/16(木) 02:33:09.32 ID:xmhTZpAo
ブンッ!!

マジシャン「でやぁ!!」

ドドオオォォォォンッ!!…ゴオオォォォォ!!

投げ飛ばされ受け身をとる魔剣士。起き上がると同時に突風が迫る。

魔剣士「……!!」

バシュウウゥゥ!!…ゴウッ!!

マジシャン「吹き飛べおらぁ!!」

収縮した風の塊が魔剣士を押し上げ、村の西側へと吹き飛ばす。

タンッ!!

マジシャン「そんなもんか!お前の力はよぉ!!」

魔剣士「……まさか」

ヒュオッ

マジシャン「…あっぶね。流石に近距離じゃ分が悪いか…」

魔剣士「……マジシャン、俺は…」

マジシャン「黙れ!」
858 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/16(木) 02:33:40.36 ID:xmhTZpAo
魔剣士「……」

マジシャン「何で……何でお前がよぉ…」

魔剣士「…駄目なんだ。もう俺は俺じゃない」

マジシャン「お前一人の責任じゃねぇだろ!何で一人で背負うんだよ!」

魔剣士「…もう…やめてくれ」

マジシャン「…ああ、やめにしょう。今日ここで…終わりだ!」

魔剣士「……」

マジシャン「お前も……俺もな!」

魔剣士「…マジシャンお前、死ぬ気か?」

マジシャン「今のお前を葬るには…それしかねぇだろう」

魔剣士「……」

マジシャン「俺もお前ももう生き過ぎた。役目は終わったんだよ」

魔剣士「……そうか」

マジシャン「…お前の為にとっておいた五行だ。ありがたく受け取りな…!」

魔剣士「……マジシャン」
859 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/16(木) 02:34:14.87 ID:xmhTZpAo
〜最北の村、北側〜

大軍師「……全く、しつこいですね」

ネクロマンサー「あの程度のそよ風で、まさか倒せたとでも…?」

大軍師「…ふふっ、まさか。しかしながら…魔力はそこそこ失ったようですね」

ネクロマンサー「…結界石を仕込むとは…用意周到な方だ」

大軍師「…それはどうも」

ネクロマンサー「しかしね、小細工抜きで力勝負なら…どちらに分があると思います?」

大軍師「……」

ネクロマンサー「ハナっから駆け引きは捨てるべきでした。今度は真っ直ぐいきますよ」

ヒュンッ

大軍師(早い…っ!!)

瞬時の内に大軍師の後方へと回り込むネクロマンサー。

ネクロマンサー「こう見えてもね、貴方ぐらいを倒す力はあるんですよ…ククッ」

不敵に笑うネクロマンサーの見に付ける漆黒のローブ。

その奥より触手のような凶器が無数に伸び、大軍師の身体を捉える。
860 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/16(木) 02:34:45.53 ID:xmhTZpAo
ザシュザシュッ!!…シュバッ

大軍師「……っ!?」

ネクロマンサー「…ね、言ったでしょう?」

ドシャアァ

大軍師「…ぐ・・はっ」

ネクロマンサー「貴方のような非力な人間では到底防げないでしょう…?」

大軍師「……っ」

ザッザッザ

ネクロマンサー「…ククッ、では…殺生は好みませんが、トドメを刺させて頂きましょうか」

大軍師「……何を…」

ネクロマンサー「おやめなさい。無駄な足掻きですよ」

大軍師「…ぐあ…っ!」

ネクロマンサー「安心なさい。死しても傀儡として、すぐに生き返らせてあげますから…ククッ」

その時、ネクロマンサーの背後から飛び道具が一直線に迫る。

ネクロマンサー「何者だ…っ!?」
861 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/16(木) 02:35:36.54 ID:xmhTZpAo
ヒュオッ……スタッ

ネクロマンサー「……また、貴方ですか。やれやれ」

盗賊「……」

ネクロマンサー「どうあっても、私に殺されたいのですか?」

盗賊「……お前は」

ヒュバッ…ザザッ

ネクロマンサー「!?」

盗賊「…お前は兄様を…っ!」

刹那の瞬間、ネクロマンサーの真横に盗賊が立ち、腕を掴む。

ネクロマンサー(……目で…追えなかった…!?)

盗賊「……兄様を!!」

ググッ…ギリギリギリッ

ネクロマンサー「……くぅ!」

盗賊の握りしめるネクロマンサーの手首が発火する。

盗賊「……兄様の怒り、思い知るがいいっ!!」
862 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/16(木) 02:40:13.98 ID:9U16JADO
こんな夜中に更新乙
863 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/09/16(木) 02:42:38.90 ID:xmhTZpAo
こんばんは!夜分に少しばかりの更新にて失礼致します

>>833
魔道士「ほらっ、やっぱり私じゃ駄目じゃないですか!」

盗賊「だ、だって恥ずかし…」

魔道士「いいからっ!!」

盗賊「……たた、誕生日…おっ、おめでと!」

魔道士「>>829さんもおめでとうございます!えへへっ!!」

>>846-853
皆様のそのようなお気遣いだけで十分すぎる程です!
でも…完結はしますよ…?

〜オマケ〜

魔道士「あのー…」

召喚士「はい?」

魔道士「出番…ないんですけど…」

戦士「…タイトルなんだっけ?」

召喚士「い、いや…俺に言われましても…」

ザッ!!

王子「俺よりマシだろおおぉぉ!!」

召喚士「え、えーと…どなたでしたっけ?」

王子「うおおぉぉい!!」
864 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/09/16(木) 02:45:58.14 ID:xmhTZpAo
〜休載のお知らせ〜

私事ですが、昨日より遅めの夏休みを頂戴致しております!
そして本日よりちょっと小旅行へ行って参ります!
その為、土曜日ぐらいまでお休みさせて頂きます…申し訳ありません…
もしもしで頑張ろうと思えばいけそうなのですが、なにぶんバッテリーが…orz

リフレッシュ&取材(?)して帰宅後よりまた頑張ります!
毎日のご支援ありがとうございます!それでは!!ノシ
865 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/16(木) 03:10:06.94 ID:JTDwgEDO
おつかれ、ゆっくりやすんで100部まで頑張ってね!
866 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/16(木) 03:16:25.95 ID:UnTJN6I0
1乙
ちょっとさびしいけど、土曜まで楽しみに待ってる
再来のパーティーの秘密が明らかになるんだね、楽しみ
白虎長とコート男にも因縁がありそう…
867 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/16(木) 04:17:31.49 ID:nVMRdIAO
お疲れさまです

夏休み楽しんでください
868 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/16(木) 04:23:37.56 ID:TBUoLYDO
1乙
869 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/16(木) 04:29:22.23 ID:seyzSIAO
>>1


小旅行っていうから一週間ぐらいかと思ったら

土曜日までか
ゆっくり休んで来てくれよな!
870 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/16(木) 04:46:41.50 ID:fOqHOMAO
この機会にもう一度、以前>>1に渡せなかったチョコを届ける旅に出るか
871 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/16(木) 04:52:04.27 ID:qhxVCv2o
英気を養ってください
872 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/16(木) 05:03:26.75 ID:Ne1C3tQo
ゆっくり休んでください!
休むときはスレのことなんて忘れて楽しんできてね!!
873 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/16(木) 05:18:19.96 ID:Nj8djEDO
むしろ日曜までゆっくり休んじゃいなよ
また月曜から再開ってことでみんな文句ないと思うよ
874 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/16(木) 05:29:32.24 ID:8R8yPQDO
乙です。
>>1さん、いつも有難う。
季節の変わり目が急ですので、御自愛下さい。
875 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/16(木) 05:46:26.66 ID:u43vngSO
約一年間ほぼ休み無しだったもんな
>>1乙!楽しみにまってるよ^^
876 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/16(木) 06:39:29.60 ID:JpJ3YkAO
>>1乙です
ゆっくりしていってね!
877 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/16(木) 07:50:33.71 ID:vQTka.SO
>>1
楽しんできてねー
878 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/16(木) 08:02:59.30 ID:jIj8xEAO
>>1

夏休みは〜やっぱり〜短い〜
ゆっくり休んで下さい

おまけの魔道士ちゃん、やっぱり出番の少なさに気づいていたか…傷つく心配がないから、これはこれで…
でもやっぱり魔道士ちゃんにはバリバリ活躍してもらいたいよね!王子くたばれ!
879 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/16(木) 11:44:25.87 ID:tn529/Ao
>>1
ゆっくり休んできてください
880 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/16(木) 17:12:24.69 ID:QI0Go6c0
>>1
たった数日だけど寂しいんだぜ。
待ってるんだぜ。
881 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/16(木) 17:43:08.35 ID:hv676XcP
毎朝の出社後の楽しみが一つ減るが、ゆっくり休んでください
休み明けを楽しみにしてるよ
882 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/16(木) 21:53:27.11 ID:ttsw86DO
お疲れ様です( ・∀・)っ旦~

土曜日までと言わずに休めるなら休めるうちにゆっくりと過ごしてください。
883 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/16(木) 22:09:47.03 ID:Rtl3xcU0
土用までか…
スレ埋める?
884 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/16(木) 22:10:49.76 ID:Ne1C3tQo
消費せずに黙って待ってようぜ
885 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/16(木) 22:11:07.99 ID:N9.eHMko
土曜はポケモンが出るから、それで暇潰せるけど…
明日の金曜ががが…
886 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/17(金) 02:37:50.47 ID:zOSHPIDO
>>1さん(´Д`;)ハァハァ・・・
887 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/17(金) 09:32:00.84 ID:BNgTsQAO
>>1おつ
SSで休載ってのも面白いなwwww
一年前からほぼ毎日書いてるのがおかしいというかすごい
888 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/17(金) 18:07:53.03 ID:gEcLboQ0
俺IEだけどさ
もしもしはもう少し静かにしようよ
889 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/17(金) 18:10:05.28 ID:s37GAvIo
そういうこと言うとまた荒れ始めるからやめろよ
890 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/17(金) 18:10:50.10 ID:2jhel2AO
いいじゃないか、色んな奴がいるんだ
仲良くやっていこうよ
891 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/17(金) 18:12:06.70 ID:kbMwvx2o
気持ちはわかるけどもう残り少ないんだから黙って>>1を待ってようよ
892 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/17(金) 18:24:33.01 ID:IaoyYZIo
>>890
もしもしガチャ
893 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/17(金) 22:06:44.85 ID:iiBI91M0
ところで北の村の屯田兵の青年って
戦士の故郷の村の青年と同一人物なの?
894 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/17(金) 22:09:02.68 ID:2jhel2AO
同一だとしたら、一気に大軍師の屯田提案が憎くなるな…
実のところどうなんだろう
895 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/17(金) 23:02:29.29 ID:66fs/3Io
>>1たん(´Д`;)ハァハァ・・・
マジ惚れてます
896 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga sage]:2010/09/18(土) 00:12:24.91 ID:XJBtYYDO
こっちの青年は、ただのモブキャラじゃないかとモシモシが申しております。

嗚呼、親父ギャグ…
897 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/09/19(日) 00:18:49.47 ID:4PvC42co
よく考えたら土曜日の夜に帰って来るのに土曜から再開は無理でした…
日が昇ってから更新再開致します!申し訳ありません&ただいまです!

>>893
別人です。分かりにくくてスミマセン…

支援ありがとうございました!感謝です!
898 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/19(日) 00:24:56.83 ID:0.ekIb.o
おかえりんこ
899 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/19(日) 00:53:47.59 ID:VK6A.oQo
おかえりちゃん
無理せずがんばってね☆ミ
900 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/19(日) 02:23:41.46 ID:XFR0esk0
おかえり〜
901 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/19(日) 08:36:10.36 ID:XXyumJU0
日は昇ったぞ……!
902 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/19(日) 10:43:57.02 ID:qzHKet.o
旅の疲れもあるだろうし、しっかり休んでくださいな
903 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/19(日) 17:45:01.09 ID:v9w1U2DO
お帰りなさい
904 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/19(日) 19:33:23.83 ID:I2LwvwSO
お帰り〜〜!
更新はゆっくり休んでからでな!
905 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/19(日) 19:54:57.50 ID:A05vNk2o
あ、帰ってきてたのか
おかえり!
ゆっくりやすんでいってね!
906 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/19(日) 20:45:31.88 ID:4PvC42co
〜最北の村、南側〜

タッタッタッタッタ

魔道士「盗賊さん…いませんね」

戦士「ああ。だぶ先まで進んでるかもなぁ…」

召喚士「…ええ。無事、合流出来ているといいですけど…」

戦士「お、おい…!あれ!!」

ドドォ

左翼長「急げ!一気にバリスタを引っ張れ!!」

北方兵「せーっの!!」

タッタッタ

召喚士「左翼長さん!」

左翼長「…!?おぉ、来てくれたか!」

戦士「状況は!?」

左翼長「最北の村が交戦中だ!」

召喚士「最北の…村…?」
907 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/19(日) 20:46:12.45 ID:4PvC42co
戦士「…どした?」

召喚士「あの…っ、最北の村って…」

左翼長「この峠を越えればもう見えてくる」

魔道士「……召喚士さん?」

召喚士「…行きましょう」

魔道士「え、、は…はい」

ザッザッザ

戦士「…何かあったか?」

召喚士「え…?」

戦士「いや、急に険しい顔してっからさ」

召喚士「そ、そんな顔してた?ごめん…」

戦士「いや…いいけどよ。何かあったら言ってくれよ?」

召喚士「…うん。ありがとう」

北方兵「見えてきました!最北の村です!」

左翼長「よぉし!現状把握と臨戦態勢をとれ!!」
908 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/19(日) 20:47:11.88 ID:4PvC42co
召喚士ら三人と左翼長率いる北方軍は最北の村へと入る。

召喚士「……や…っぱり!」

魔道士「…?」

召喚士「なんとなく…分かってはいたけど…」

戦士「もしかして…!」

召喚士「……うん。俺の故郷の村だよ」

魔道士「!!」

召喚士「そうは言っても、もう随分前に滅んでしまっていたけど…」

左翼長「そうだったのか…。ここが…なぁ」

タッタッタッタッタ

北方兵「司令っ!北と東、二方面にて交戦中の模様です!」

左翼長「…来て早々、忙しないこった」

戦士「どうする…!?」

左翼長「とりあえず東をあたってくれ!俺らは北へ向かう!」

魔道士「は、はいっ!」
909 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/19(日) 20:47:59.44 ID:4PvC42co
左翼長「バリスタは中央で衛生兵とともに待機!上空を警戒しろ!」

バリスタ兵「了解であります!」

戦士「召喚士、行こう」

召喚士「……ああ」

左翼長「すまんな!頼んだぞ!!」

召喚士「…はい!」

タッタッタッタ

魔道士「盗賊さんとマジシャンさんも…来てますかね!?」

召喚士「…分かりません。でも、きっと近くにはいるはずです!」

戦士「…ああ。うまく合流出来ればいいがな…!」

魔道士「召喚士さん…」

召喚士「大丈夫…。大丈夫です」

戦士「……」

召喚士「故郷だからこそ、挫けてなんかいられない…!」

戦士「ああ。それでこそお前だ!」
910 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/19(日) 20:50:27.95 ID:4PvC42co
〜最北の村、北側〜

ズゴゴオオォォ…

白虎長「・・…く…ぅ!!」

コート男「くーっくっく!やはり未熟…。話にならんな」

コート男のベヒーモスが徐々に口内の火力を上げてゆく。

ギュイイィィィィ…

ぶつかり合う光は少しずつ白虎長のベヒーモス側へと押され始めた。

コート男「そうれ、どうする?このまま吹き飛ばしてやろうか…?」

白虎長「…未熟未熟って、見た目だけで判断しないで頂戴っ!!」

コート男「!?」

その瞬間、突如地面から巨大な二本の腕が、コート男の背後に現れる。

コート男「地中から…!?これはなんという…っ!」

地面より飛び出す腕はそのままコート男のベヒーモスの前足を掴む。

コート男「狙いは…そっちかぁ!」

白虎長「このまま…引きずり倒してやるっ!」
911 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/20(月) 00:42:13.16 ID:s2vMbYwo
ズガアァ!!……ガシィ

コート男「同時にゴーレムとは…やってくれる!」

白虎長「こ…んのぉ!!」

地中より出でしゴーレムによりベヒーモスの身体が大きくバランスを崩す。

白虎長「村へは…当てさせないっ!」

ベヒーモス「ゴアオオォォ!!」

白虎長のベヒーモスが間合いを詰め、体制を傾けるもう一匹に対し飛びかかる。

白虎長「押し…こんで!!」

ズガガガガッ!!

ゴーレムが力任せに上半身を押し上げ、その身をベヒーモスがめいっぱいに押し込む。

ドズウウゥゥンッ…ゴガアァ

岩場へ背中から叩きつけられた敵のベヒーモス。

もがく顔を更に掴みかかり、白虎長のベヒーモスが空へと押しつける。

ベヒーモス「グガアアァァ!!」

勢い余った閃光は上空へと放たれ、曇り空の中、一筋の光として昇っていく。
912 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/20(月) 00:57:18.28 ID:s2vMbYwo
ドドッドドッ

北方兵「司令!あの光……」

左翼長「光の元へ急ぐぞ!!」

ドドオオォォ

コート男「……お…のれ!」

白虎長「村への被害はないようね…。良かった」

青龍兵「隊長!今の光は…!?」

白虎長「こっちはいいからっ!そっちは大丈夫なの!?」

青龍兵「交戦中ですが…かなり押されています!」

白虎長「…なんとかしたいところだけど」

ドドッドドッドドッ

左翼長「…白虎長か!手を貸す!!」

白虎長「左翼ちょ…司令!こっちは平気です。それよりもあちらを!」

左翼長「…!?」

白虎長「おそらくアンデッドタイプの人間と思われます。我が隊が劣勢です」
913 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/20(月) 00:57:48.61 ID:s2vMbYwo
左翼長「……ここは任せていいんだな?」

白虎長は無言でこくりと頷く。

左翼長「……行くぞ!」

北方兵「は、はい!」

ドドッドドッドドッ

コート男「お前一人で余裕だとでも言うのか?舐めた真似を…!」

白虎長「貴方の罪は……私の罪よ」

コート男「……」

白虎長「誰にも迷惑はかけない!私が…終わらせる!」

コート男「……くっく。何をそこまで拘るのか」

白虎長「……」

コート男「まぁいい。お前と言葉を交わす必要など私には…ない」

白虎長「何を…身勝手な事…っ!」

これで終わりなどとは思っていないだろうな?……行くぞ!」

白虎長「こっちだって…。昔の私だとは思わないで欲しいわね!」
914 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/20(月) 00:58:27.62 ID:s2vMbYwo
ドドッドドッドドッ…ザザァ

左翼長「…あれか」

北方兵「召喚隊、無事か!?」

白虎兵「北方軍か…!アイツだ、手強いぞ!」

左翼長「……くそっ!なんて事だよ…っ」

お父「……」

青龍兵「肉弾だが相当にやります。近づかない方がいい!」

左翼長「弓で牽制しつつ召喚隊の援護だ!」

北方兵「了解っ!!」

左翼長率いる北方軍が一斉に弓を引く。

ギリリッ…シュバババッ!!

お父「……」

猛威を振るう一斉射撃。お父はものともせずその弾幕をかわし、射撃元へと迫る。

北方兵「う…うわぁ!!」

矢を装填する間もなく、お父の手にかかり、北方兵らは次々と打ち倒されていった。
915 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/20(月) 01:19:28.75 ID:IGxHM0Ao
お父・・・
916 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/20(月) 01:55:12.96 ID:v94JIZo0
1乙
待ってたよ〜
917 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/20(月) 22:54:22.25 ID:rlFnpcDO
ネクロマンサーには悲惨な死を遂げてもらいたい
918 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/20(月) 22:58:21.59 ID:s2vMbYwo
青龍兵「間合いが取れたんだ!召喚獣で囲め!!」

白虎兵「そうは言っても…的が小せぇからよぉーっ!」

ビュオッ!!

青龍兵「そっち行ったぞ!」

お父「……」

ザザザッ

左翼長「撃てぇ!!」

バシュシュシュッ!!

お父「……!?」

左翼長「そう簡単に突破させっかよ…!」

お父「……」

左翼長「この先はお嬢ちゃんが一人で頑張ってんだ…」

北方兵「次っ!発射準備ーっ!!」

左翼長「合流させるわけにはいかんのだ!一気に押し込め!!」

お父「……」
919 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/20(月) 22:59:35.18 ID:s2vMbYwo
左翼長「……ってぇ!!」

ギリィ…バシュシュシュシュンッ!!

お父「……っ」

タンッ

青龍兵「よーし!更に後退させろぉ!!」

号令とともにワイバーンとフェンリルが一斉に襲いかかる。

北方兵「目標……更に後退しています!」

左翼長「今の内に負傷兵を拾い上げ、中央へ連れて行け!」

北方兵「了解!」

白虎兵「連携を怠るなよ!せっかく牽制してくれてんだ。タイミングを図ろう!」

青龍兵「おうよ!」

左翼長「……待て、何だあれは!?」

北方兵「人…?戦っているように見えますが……」

左翼長「マズイな…。あっちにも合流させない方が懸命か…」

左翼長の見上げる先、二人の剣を持つ男が攻防を繰り広げていた。
920 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/20(月) 23:00:28.86 ID:s2vMbYwo
ギキイィンッ!!…チュインッ!!

魔法剣士「……はぁ…はぁ」

北方司令「……」

魔法剣士「これで……っ!!」

魔法剣士の繰り出す左右二本の長剣が北方司令へと仕向けられる。

一撃目、燃えさかる刀身に対し身を屈め、それを容易にかわす。

更に二撃目の冷たく凍る刀身を自らの剣で受け止め、力任せに押し返す。

ギキィ!!……グオッ!!

北方司令「……」

魔法剣士(……あれを…かわすのか!)

長剣を振り払い再び近づく北方司令。魔法剣士はそれを見つめ両剣を構え直す。

魔法剣士(初動が鈍いというのが…唯一の救いか…。おそらく慣れた得物ではないな)

魔法剣士は身構えつつもちらりと背後の崖下を望む。

魔法剣士(……村との距離が狭まってきている。これ以上は…押されたくない!)

二本の刀身に炎と氷を纏い、魔法剣士は再び眼前の敵へと走りだした。
921 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/20(月) 23:01:27.97 ID:s2vMbYwo
〜最北の村、北側〜

ゴゴオォ

ネクロマンサー「……」

盗賊「……」

ネクロマンサー「この程度の炎で…」

盗賊「…倒せるとは思ってないさ」

ネクロマンサー「成程ね。背後の男を逃がす為の時間稼ぎ…と言ったところですか」

盗賊「……」

ネクロマンサー「しかし、逃げる様子はありませんがね…ククッ」

盗賊「……早く退け」

大軍師「……」

ググッ…スタッ…パンパンッ

大軍師「女性を一人残して逃げるなんて…外道な真似は出来ませんよ」

盗賊「…何を言って……」

ネクロマンサー「クククッ。随分紳士的じゃあありませんか」
922 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/20(月) 23:02:17.10 ID:s2vMbYwo
大軍師「ましてや、国軍の幕僚長である私がワーカー一人を残し敵前逃亡などと…」

ネクロマンサー「…ほぉ。貴方のような者が国軍の幕僚長なのですか」

大軍師「……何か」

ネクロマンサー「…いえ、ね。今の国軍も堕ちたものだと思いましてね。ククッ」

大軍師「……それはどうも」

ネクロマンサー「道理で手ごたえ無いわけですよ…クククッ!」

盗賊「……よく喋る」

ネクロマンサー「まぁね。このような機会でもない限りお話する事もないでしょうから…」

盗賊「…その減らず口…叩いてくれるっ!」

ヒュバッ!!

ネクロマンサー「…早いですね。しかし…っ!」

ガシィ

盗賊「!?」

ネクロマンサー「貴方の動きは読んでいますよ。これで何度目だと思っているのです?」

盗賊「……ちぃ!」
923 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/20(月) 23:14:09.24 ID:s2vMbYwo
盗賊の両手首を掴むネクロマンサーの両手に力が込められる。

ググッ…ギリギリッ

盗賊「……くぅ!」

ネクロマンサー「こうみえて意外と力、あるんですよ」

余裕の笑みを浮かべ、ネクロマンサーは更に力を加える。

ネクロマンサー「クックク!このまま…握り潰すなんて真似は下衆ですかねぇ」

その時、ネクロマンサーの両腕めがけ風の塊が纏わり付いた。

ネクロマンサー「なっ!?」

ギュルギュルギュル!!…ズバシュウゥ!!

ネクロマンサー「くあぁ…っ!!」

ザザッ

大軍師「言いましたよね?退くわけにはいかないと…!」

ネクロマンサー「手負いの分際で…舐めた真似を…!」

大軍師「その両腕では最早、力も加えられまい!」

ネクロマンサー「……小賢しい奴だ」
924 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/20(月) 23:27:49.33 ID:s2vMbYwo
盗賊「……やぁ!!」

ネクロマンサー「む…っ!!」

ファサッ…ストッ

ネクロマンサー「……」

盗賊「……はぁっ…はぁ」

ネクロマンサー「……何か…狙っていますね?」

盗賊の蹴りをかわし間合いを取るネクロマンサーは呟く。

盗賊「……」

ネクロマンサー「…まぁいいでしょう。近づかなければ良いだけの事」

ググッ

ネクロマンサー「言い忘れましたが、両手が使えなくとも…手段はあるのですよ?」

突如発生し、二人の元へと伸びる無数の触手。鋭い針状に変化し一気に襲いかかる。

シュバッ…シュシュンッ!!…ドスドスドスッ!!

盗賊「くあぁ…っ!!」

大軍師「ぐ……っ!!」
925 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/20(月) 23:33:08.40 ID:s2vMbYwo
ドシャアァ

ネクロマンサー「…直撃は避けましたか」

ザッザッザ

ネクロマンサー「素早い動きで急所を外し…小刀で軌道を逸らした」

盗賊「……ぅ…っ」

ネクロマンサーは倒れる盗賊の手元からクナイを蹴り飛ばす。

ガシッ…キィンキィン

ネクロマンサー「かたや、風を起こし軌道と威力を和らげ…クリティカルを防いだ」

大軍師「……っ」

ネクロマンサー「……ま、両者とも無駄な抵抗でしたねぇ。ククッ」

ザッ

ネクロマンサー「命のやり取り、直接は好まないんですがね…」

ネクロマンサーは倒れる二人に鋭い触手をゆっくりと近づける。

盗賊「……お…のれぇ!」

ネクロマンサー「まぁ…すぐに生き返らせてあげますよ。私の人形として…ね!」
926 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/21(火) 00:25:20.95 ID:b/PasAAO
>>1乙 おかえり

ネクロマンサーも長いよな魔道士男の話から登場してるんだっけ?
出る度にイヤな奴になっていくけどな


てか魔道士ちゃんが指示受ける度に発する返事が毎度毎度可愛いな
俺からのピンクな指示にも、変わらず可愛い返事を返してくれるのだろうか。是非試してみたいものだな
927 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/21(火) 01:46:10.11 ID:FnfEooco
>>1乙!
ネクロマンサーは能力自体は軍団長には遠く及ばない感じだな
ただの単行の魔法で効いてるし
何か企んでる事を大成させるだけの実力はあるのか…
928 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/21(火) 02:20:27.38 ID:rqxOLMAO
俺のネクロマンサーに対する感情が、ゲマに対するそれを超えそう
929 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/21(火) 04:38:06.60 ID:j4XUNJU0
1乙
パーティーじゃなく個人個人になると、召喚士だけとびぬけて強く感じる
930 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/21(火) 05:12:15.88 ID:t3TJn5UP
それぞれのスタイルや職業ごとの上位陣と比べてもそれぞれ天才っていっていい素質はあると思うけど
召喚士だけオンリーワンの才能持ちだし当然じゃね?
931 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/21(火) 17:43:36.30 ID:GS/dbhUo
ズズズッ…

ネクロマンサー「……ククッ!!」

ヒュオッ!!……ゴアアァァッ!!

ネクロマンサーの放つ鋭利な棘が風に舞い上げられる。

大軍師「!?」

ネクロマンサー「なに…!?コイツじゃない!背後か…っ!」

ババッ!!

盗賊「…っ!!」

ザッザッザ

ネクロマンサー「……ククッ。そろそろ…この劇も終幕ですか?」

召喚士「…ああ。お前を倒してハッピーエンドだ!」

戦士「盗賊……無事か?」

盗賊「…あ、うん」

魔道士「退がって下さいっ!ここは私達が……」

大軍師「み、皆さん…っ」
932 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/21(火) 17:44:54.80 ID:GS/dbhUo
ネクロマンサー「……ふぅん。成程成程」

召喚士「……」

ネクロマンサー「貴方…確か、召喚術使いでしたよね?」

召喚士「…それが?」

ネクロマンサー「召喚術使いが召喚術を使わずに風…ねぇ…」

召喚士「……」

ネクロマンサー「魔法使いも居るようなのに…ククッ」

魔道士「……っ」

ネクロマンサー「伯爵をやったのは貴方か。それと同時に魔力も尽きた…と」

召喚士「……」

ネクロマンサー「…おや、図星のようですね。クックク!」

召喚士「…だから?」

ネクロマンサー「……?」

召喚士「勘違いしてないか?俺らは別に主軸なんて存在しないよ」

ネクロマンサー「……」
933 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/21(火) 17:45:21.60 ID:GS/dbhUo
召喚士「全員が主軸で…全員が一つなんだ!」

ネクロマンサー「わけの分からない事を……」

召喚士「分かってたまるか。お前みたいな身勝手な奴に…」

ネクロマンサー「まぁいい。それで?どうするつもりなのかね?」

ググッ

盗賊「…せ、戦士」

戦士「…動かん方がいい」

盗賊「…私が……やる」

戦士「出来んのか?」

盗賊「…やる」

戦士「……分かった」

ザッ

戦士「俺が盾になる。何があっても止まるな。突っ込め」

盗賊「……ありがとう」

召喚士「魔道士さん。大軍師さんを…」
934 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/21(火) 17:46:12.94 ID:GS/dbhUo
魔道士「は、はいっ!」

タッタッタ

魔道士「大丈夫ですか!?」

大軍師「……助かります。しかし…私とて退くわけには参りませんよ」

魔道士「大軍師さん…」

大軍師「魔道士さん。貴方の魔法、少しお借りしますよ」

魔道士「…?」

ザッ

ネクロマンサー「さて、些か数が多いですが…まぁ問題ないでしょう」

召喚士「……」

ネクロマンサー「手負いの輩が数人。…ククッ、どちらが有利かは極めて明白」

召喚士「…戦士」

戦士「盗賊がやるってよ。援護すんぞ!」

召喚士「盗賊さん…!?」

盗賊「…頼む。やらせてくれ」
935 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/21(火) 17:46:55.13 ID:GS/dbhUo
召喚士「……分かりました」

ネクロマンサーに対し、召喚士と戦士が前に歩み出る。

戦士「俺が盾になる」

大軍師「私の合図で…頼みます」

魔道士「…はいっ!」

ネクロマンサー「…貴方の言う一つの力、見せて貰いましょうか!」

ネクロマンサーが叫びを上げ、再び無数の触手を体中から吐き出す。

その数は前出のものとは桁外れに多く、五人を一度に襲う。

ダンッ!!…タタタッ

戦士「止まるなよっ!走り続けろぉ!!」

盗賊「……ああ!」

ネクロマンサー「相打ち狙いの特攻ですか…!」

ただひたすらに真っ直ぐ進む戦士と盗賊。そこへ集中的に鋭利な触手が迫る。

召喚士「そんな…命を粗末にするような事はしないっ!!」

真横から振り上げられる召喚士のレイピアが、襲いかかる触手の矛先を変える。
936 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/21(火) 17:47:33.02 ID:GS/dbhUo
ズシャアァ…ヒュヒュンッ!!…ヒュオッ!!

繰り出される突風。しかし幾多の触手は風を押し切り、再び戦士めがけ迫る。

ネクロマンサー「本業でない者の魔法など…力押しで……」

大軍師「なら、見せてあげましょう。本業の魔法というものを…!」

ネクロマンサー「!?」

大軍師「今です!!」

魔道士「やあぁーっ!!」

ドドオオォォォォンッ!!…ゴガオオォォッ!!

魔道士の放つ激しい炎。それを大軍師の放つ竜巻が一体となり猛威を振るう。

ズガガガガアアァァッ!!

ネクロマンサー「……ッ!!」

炎を纏った竜巻は触手を分断し、なおもネクロマンサーへと差し迫る。

ネクロマンサー「クク…ッ。まだまだこの数ならどうですっ!!」

ビュオッ!!…シュシュシュンッ

更に追撃の触手を伸ばすネクロマンサー。それは四方から針となり降り注ぐ。
937 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/21(火) 17:48:46.25 ID:GS/dbhUo
戦士「うりゃあぁ!!」

ギキイイィィ!!

戦士「うおおぉぉーっ!!」

戦士は左手を身体の前に押し出すと、盾で懸命に触手を遮る。

ネクロマンサー「いつまで…持つかなぁ!」

戦士「普段なら……防ぎきれない数かもしれねぇ…!」

グググッ

ネクロマンサー「…なに…っ!?」

戦士「でもなぁ、防御だけに集中してりゃあ…この程度、防ぎきれるんだよぉ!」

一歩、また一歩と戦士の足が歩みを続け、徐々にネクロマンサーへと距離を縮める。

戦士「…で…りゃあぁ!!」

戦士の頬や腕を触手が掠め血飛沫が飛ぶ。

盗賊「……っ」

戦士「……もう…一歩おぉ!!」

盗賊「…戦士…っ!」
938 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/21(火) 17:49:46.41 ID:GS/dbhUo
ダンッ!!

戦士「いけぇ盗賊!ブチかましてやれぇ!!」

盗賊「はあぁ!!」

戦士の頭上を盗賊が飛ぶ。目の前に立つ標的のネクロマンサーが迎撃態勢に入る。

ネクロマンサー(先程からこの小娘…何かを狙っている)

ネクロマンサーは頭上の盗賊を一睨みすると、触手を身体の前へと固め始めた。

戦士「防御体勢を取るつもりか…っ!」

召喚士「破れるか…っ!」

大軍師「いえ、破りましょう!」

羽を畳むように触手を身体の前へ重ね、壁を作るネクロマンサー。

魔道士「盗賊さんっ!」

戦士「お前ならいける!やれるはずだっ!!」

盗賊は雷切を抜き、右手でしっかりと構える。

盗賊「食らえぇ!」

ヒュバッ……ガキイィィンッ!!
939 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/21(火) 17:50:56.89 ID:GS/dbhUo
ネクロマンサー「…クックク!効かぬ効かぬ…」

戦士「いや、それでいい…っ!」

ネクロマンサー「何…っ!?ぐあ…っ!!」

突如発生する稲妻。雷切から迸るそれがネクロマンサーの触手をこじ開ける。

ガカアアァァッ…ジジッ…バチバチバチッ!!

ネクロマンサー「だが…ダメージはないぞっ!」

ほんの僅かな一瞬の隙。それは盗賊の補佐に入る者にとって十分な時間であった。

ネクロマンサー「!?」

すかさず巻き起こるつむじ風。ネクロマンサーはそれに一瞬視覚を遮られる。

ゴウウゥッ!!

大軍師「…私の手助けは…ここまでですね…っ」

フラァ…ガクンッ

召喚士「大軍師さん!?」

ネクロマンサー「お…のれぇ…っ!」

たまらず防御姿勢を崩し、一度跳躍するネクロマンサー。
940 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/21(火) 17:51:36.88 ID:GS/dbhUo
タンッ!!

ネクロマンサー「…!!」

背後に感じる気配。ネクロマンサーはそれを逃さず捉える。

無数触手を伸ばし、気配の主めがけ一斉に突き刺す。

ドスドスドスッ!!…ガシュッ!!

ネクロマンサー「……クック」

ゆっくりと背後を振り返るネクロマンサー。同時にその感触へ違和感を覚える。

ネクロマンサー「…ま…さかっ!!」

目線に入るは多数の触手により串刺しとなった岩の塊。

ネクロマンサー「岩石…だとぉ!?」

魔道士「…ふーっ!」

魔道士の撃ち放った土行により岩石は、触手の餌食となり粉々に散る。

ネクロマンサー「や、奴は……っ!?」

盗賊「……」

ネクロマンサーの着地と同時に背後へ現れる盗賊。その手にクナイを握りしめる。
941 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/21(火) 17:52:27.20 ID:GS/dbhUo
ジャリッ!!

盗賊「……これで…どうだぁ!!」

ネクロマンサー「――ッ!?」

ドズウゥ!!……ズズッ

間合いに入り込みネクロマンサーの胸元へ深く突き刺されたクナイ。

それは東方にて影忍より受け取った、一際大きな一本のクナイ。

ドクンッ!!

ネクロマンサー「…な……んだ…っ…!?」

ドクンッドクンッ…シュウウゥゥ…

ネクロマンサー「ま…さかっ!?五……行…!?」

盗賊「…兄様の一撃だ。存分に味わうがいい!」

ネクロマンサー「か、身体が…あ…熱い!!」

ヨロヨロッ…ズシャアァ

戦士「あ、あれは…!?」

召喚士「ご…五行なのか?」
942 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/21(火) 17:52:56.51 ID:GS/dbhUo
ネクロマンサー「バカなっ!?許されん…そのような事は…っ!!」

大軍師「……」

魔道士「盗賊さん…」

ネクロマンサー「ぐ…うおああぁぁ!!くぅ…っ!!」

ズシャッ

ネクロマンサー「…かはぁ…っ!はぁっ!はぁっ!!」

大軍師「…やりましたね」

召喚士「…ええ」

大軍師「…しかし、どうやら完全ではないようですね」

召喚士「……!!」

ググッ

ネクロマンサー「まさか…まさか私がこのような…ぐ…うぅ!」

盗賊「……っ!」

再び起き上がるネクロマンサーに戦士と盗賊が同時に身構える。

ネクロマンサー「この私が…このような……くそ…ぉ!!」
943 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/21(火) 17:54:02.19 ID:GS/dbhUo
ヨロッ…ヨロッ…

ネクロマンサー「し、仕方…ありませんね…っ」

召喚士「待てっ!!」

ネクロマンサー「今日のところは…こ、これで…舞台から降りると致しましょう」

フワァ

戦士「逃がすか!!」

ネクロマンサー「……貴方、名は?」

召喚士「……召喚士だ」

ネクロマンサー「……覚えておきましょう。召喚士さん」

盗賊「くっ!逃げるか!!」

ネクロマンサー「貴方達とは因縁もありますし…また会う事もあるでしょう…ククッ!」

シュオオォォォォ…

魔道士「消え…た…」

戦士「…ちぃ!あと一歩のところでっ!」

盗賊「…あの傷なら…しばらくは動けまい」

召喚士「…ええ。今のうちに村へ戻りましょう。まだ交戦中の所もあるはずです」
944 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/21(火) 18:03:23.29 ID:b/PasAAO
五行の決定力の無さに毎度毎度ショックを受けてしまう…
今回こそあの糞ネクロマンサーが死ぬと思ったのにおしい
945 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/21(火) 18:05:46.81 ID:zCxZf7ko
悪い奴ほど死ににくいものだよ
946 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/21(火) 18:08:59.68 ID:XAYCOmEo
キタキタ
いい悪人っぷりだネクロマンサー
いちおつおつ
947 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/21(火) 18:12:05.85 ID:GS/dbhUo
〜最北の村、北側〜

ピクッ

北方司令「……」

魔法剣士「…?」

お父「……」

左翼長「…何だ?動きが止まった…?」

ザッザッザ

お父「……」

北方兵「た、退却…?」

突如戦闘を中断し、引き返し始めるお父。一度崖の上の北方司令と目を合わせ頷く。

北方司令「……」

タンッ

魔法剣士「…!?」

剣を鞘に納め北方司令も同様に引き返す。

魔法剣士「待てっ!!に、逃げるか…!」
948 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/21(火) 18:18:59.93 ID:GS/dbhUo
タンッ…ヒュオッ!!

魔法剣士「…くっ!」

瞬く間に崖を飛び降り姿を消す北方司令。魔法剣士はそれを見つめ下唇を噛み締める。

魔法剣士「……」

グオッ!!……ズガアアァァンッ!!

目の前に佇む巨大な岩を一刀両断し、魔法剣士は二本の剣を鞘に納めた。

ドドオオォォ…

左翼長「反転!残るはアイツだけだ!!」

左翼長は巨大なベヒーモスを指差し、進路を村の南へと変える。

青龍兵「隊長の援護をするぞ!」

左翼長「出来れば一人でやらしてやりてぇが…ここで白虎長を失うわけにゃいかん!」

北方兵「急行せよっ!行けぇーっ!」

白虎長「残るは一人!!なんとしても防衛しろぉ!!」

二体のベヒーモスへと急ぎ進む北方軍と召喚兵達。

左翼長「……このまま…何事も無く終わればいいがな」
949 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/21(火) 18:39:40.56 ID:GS/dbhUo
オオォォォォ…

コート男「……」

白虎長「…はぁ…はぁ……はぁっ」

コート男「一時は互角かとも思ったが…くっくく!」

ザッザッザ

コート男「ベヒーモスにゴーレムの同時召喚。流石に魔力負担が大きかったか?」

白虎長「何を…っ、まだまだ…!」

コート男「立つ事すらようやくの身で…よく言う」

白虎長「それがどうしたって言うのよ!動けなくなるまで戦う…当然でしょう!?」

コート男「……」

白虎長「貴方みたいに…逃げたりなんて…」

コート男「減らず口もそこまでだ。望み通り…動けなくしてくれるわっ!」

白虎長「……っ」

コート男「さぁ、ベヒーモスよ…こやつを踏み潰すのだ!」

ベヒーモス「ゴアアァァッ!!」
950 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/21(火) 18:55:11.92 ID:pAZkZDwP
ネクロが[ピーーー]ば傀儡も崩壊するのだろうから仕方が無いけど
いい加減どうにかなってほしいな
951 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/09/21(火) 19:04:06.86 ID:GS/dbhUo
こんばんは!本日より通常営業でございます!
ご支援ありがとうございました!それではまた!ノシ
952 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/21(火) 19:17:59.83 ID:atc/sqA0
1乙
五行の力を使って反動がないのは、ちょっと違和感がある。
それほど微弱な五行なのか…
953 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/21(火) 19:22:28.28 ID:eEU8LI6o
五行の力を使ったんじゃなくて
五行の力が付加してある道具を使ったんだぜ
954 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/21(火) 19:25:18.13 ID:pAZkZDwP
クナイに込められたものだからじゃね?
その場合、クナイの耐久力スゲェ!だけど
使用回数に制限あるかもだな
955 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/21(火) 20:58:53.25 ID:/jwR0O.o
>>954
オブリビオンを思い出した
956 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/21(火) 21:18:20.94 ID:qliQN6g0
根暗マンサーしぶといな
957 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/21(火) 22:06:03.05 ID:ZsHoci6o
ところで本当に魔翌力が尽きたならレイピアで風をおこすのも無理だったんじゃ…
まぁ寝て回復した分があるのかな?

根暗さんは5行を食らわせた盗賊じゃなくて
なぜ召喚士に名を聞いたのか…
958 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/21(火) 22:12:21.68 ID:JKE9TjEo
敵だけ簡単に逃げられてずるいお
959 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/21(火) 22:51:03.89 ID:wk9FX6AO
>>957
きっと根暗マンサーの根暗レーダーが召喚師に反応したんだよ
960 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/21(火) 23:58:26.49 ID:nzmYzPIo
召喚士をアンデッドにして五行撃ちまくりとか
マジ怖えええええ
961 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/22(水) 01:04:15.18 ID:fxZoWEAO
>>960
怖すぎワロタwwwwww
不死の体を利用して無双状態か
人間滅亡するんじゃね?
962 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/22(水) 18:08:52.93 ID:V9bYY0Ao
ズガアアァァッ!!…パラパラパラッ

コート男「やったか!?…いや、この手ごたえは…っ!」

巻き起こる土煙の中より白虎長以外の、複数の影が浮かび上がる。

白虎長「……っ!?」

コート男「…ちっ」

影は一つ、また一つと羽を広げ白虎長の前へと次第に姿を現す。

ワイバーン「……グルルウゥ」

白虎長「ワイバーン…!?」

更に後方より歩み寄る数匹の地上方召喚獣が白虎長を守るように取り囲む。

タッタッタ

青龍兵「隊長っ!!」

白虎兵「ご無事ですか!?」

コート男「邪魔が入ったか…」

ザッザッザ

左翼長「さぁ、お仲間は退却してったぜ?どうする…?」
963 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/22(水) 18:09:47.20 ID:V9bYY0Ao
コート男「退却…?バカな…」

左翼長「なんなら確かめてみるかい?」

コート男「……」

白虎長「み、みんな…」

青龍兵「隊長、今のうちにお退がり下さい!」

白虎兵「あとは我々に……」

白虎長「でも…」

青龍兵「一人では無理でも…この人数なら…!!」

白虎兵「ああ!全員が一つになって戦えば…っ!」

コート男「むざむざ退却だと…?折角の好機を…っ」

左翼長「んでどうすんだ?この人数相手に一人で戦うか?」

コート男「……」

白虎長「大人しく…投降しなさい!」

コート男「…投降?」

ザッ
964 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/22(水) 18:10:32.78 ID:V9bYY0Ao
ワイバーン「……グウゥ」

フェンリル「……ウウゥゥ」

コート男「……ちっ」

左翼長「後ろを向いて召喚獣を解除しろ」

コート男「……分かった」

ススッ…シュイィィン

青龍兵「…よし!左右から回り込んで身柄を確保だ」

ザッザッザ

左翼長「……待て」

白虎兵「…?」

左翼長「従順すぎるとは思わんか…?」

白虎長「…まさか!!」

左翼長「罠だ!退けっ!!」

コート男「……くっくく!!」

その瞬間、地面が隆起し多数の召喚兵が空中へ舞い上げられる。
965 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/22(水) 18:12:25.54 ID:V9bYY0Ao
ドッゴオオォォンッ!!…ズシャアアァァ!!

青龍兵「な…っ!?うわぁ!!」

地面の中から再び姿を現すベヒーモスの巨体。

ベヒーモス「グガアアァァーッ!!」

左翼長「ちぃ…!やはりかっ!!」

コート男「お望み通り、今回は退くとするよ」

ジャッ

コート男「少しばかりの置き土産だ。受け取ってくれたまえ」

ベヒーモス「グゴオオォォ!!」

耳をつんざく雄叫びとともにベヒーモスの口内から閃光が放たれる。

キュイイィィ…ギュオッ!!

左翼長「まずい!!避け……」

コート男「……ん…?」

ベヒーモスの足元が隆起し、その大きな体を押し上げる。

更に猛烈な突風がベヒーモスの身を襲い、仰け反らせるようにバランスを崩した。
966 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/22(水) 18:13:09.79 ID:V9bYY0Ao
ゴウッ!!…ズゴゴオオォォンッ!!

白虎長「…!?」

左翼長「来たか…っ!」

コート男「……」

ザッ

魔道士「……次、撃ちます!」

戦士「…大丈夫か!?」

大軍師「え、ええ…。それよりも今のうちに……」

召喚士「左翼長さん!ベヒーモスより本体を!!」

左翼長「そうだ!召喚主を捕らえよ!!」

盗賊「…駄目だ。もう…遅い」

白虎長「いない…!?逃げられたの…っ!?」

ベヒーモス「グガアアァァァァ!!」

咆哮を響かせ上空へと閃光を拡散させるベヒーモスは、徐々にその体を透過させ、

夕日に染まる空の下、主とともに姿を消した…。
967 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/22(水) 18:26:25.87 ID:V9bYY0Ao
オオォォォォ…

左翼長「全員無事…って感じでもなさそうだな…」

召喚士「…あれ、マジシャンさんは?」

左翼長「ん?そっちじゃねぇのか?こっちじゃ見てねぇが…」

白虎長「マジシャンなら村の中央付近にいたけど…」

左翼長「俺が辿り着いた時には…いなかったぞ?」

戦士「どっかでまだ交戦中なのか!?」

大軍師「……そうだ」

左翼長「…?」

大軍師「東にて一人、取り逃がした男がいます…!」

盗賊「…ネクロマンサー以外に…?」

大軍師「…はい。巨大なツヴァイハンダーを持った……」

左翼長「……最悪だ…っ!!」

白虎長「北方司令!どこへっ!?」

左翼長「決まってんだろ!北と東…それに南にゃ行ってねぇ!残るは西側だけだ!」
968 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/22(水) 18:45:53.55 ID:V9bYY0Ao
火が暮れ始め、北の地特有の冷たい風が山の間を吹き抜ける。

マジシャン「…いやだねぇ。一雨きそうな天気だよ全く」

魔剣士「……」

マジシャン「さっさと終わらせて暖けぇモンでも食いたいねぇ」

魔剣士「…マジシャン、以前忠告したはずだ」

マジシャン「……」

魔剣士「お前の魔法では俺は倒せん…と」

マジシャン「海峡だっけかありゃ。随分偉くなったもだなオイ。ハッハ!」

魔剣士「…ただでさえ半減しているのだろう?」

マジシャン「そういうとこは覚えてんだな。それまでの記憶ってやつか…?」

魔剣士「…マジシャン、俺は」

マジシャン「あれから何年経ったと思ってんだ」

魔剣士「……」

ゴゴゴゴゴゴ…

マジシャン「見せてやるよ。この日の為に用意した…とっておきの五行をなぁ!!」
969 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/22(水) 20:01:22.42 ID:CdrS7SE0
1乙
……
970 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/22(水) 20:33:42.98 ID:cfmRiOgo
>>968
おいばかやめろ…
マジシャンまじでやめてください。
971 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/22(水) 20:45:09.91 ID:YQV83Rwo
マジシャン「これが五行を超えたスーパー五行だ…!!」
972 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/22(水) 20:47:29.85 ID:8MmNoU2o
スーパーハイパーウルトラ五行じゃね?
973 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/22(水) 20:52:05.12 ID:9p08k2DO
>>1
過去最高に『おい!やめろ!』って言う場面だな…
974 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/22(水) 21:47:14.89 ID:MmGqEcQ0
俺のちんちん切り取ってもいいからやめろ





やめてください
975 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/09/22(水) 21:51:25.73 ID:8MmNoU2o
>>974のオツィンツィン切り取っても>>1はやめないだろうなww
976 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/22(水) 21:52:34.81 ID:SmuHCMEo
そろそろ>>1がおまけ書くスペースがなくなるから黙ろうぜ
977 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/09/23(木) 12:46:21.46 ID:jxvlfPEo
気付いたら残り僅かでした…すみません!
先に次スレです!20スレ目突入…長くてほんと申し訳ないです…
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4gep/1285213402/

↓オマケ
978 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/23(木) 12:47:28.84 ID:jxvlfPEo
チャチャーチャチャーチャチャーチャチャチャー

ナレーター(小林清志)「秘密結社『マオーグン』は世界征服を企む悪の組織である」

戦士「なーんつーか、実感湧かねーなぁ」

召喚士「…何が?」

ナレーター「彼らこそマオーグンに対抗すべく集まった正義の使者『スザク』である」

戦士「いやぁ、世界を守ってるっていう実感っつーの?」

魔道士「何言ってるんですかっ。今日も至るところで怪人がですねぇ…」

盗賊「…そうだ」

ウーウーウー

戦士「…言ってるそばから…はぁ」

召喚士「召集命令だ!急ぎましょう!」

魔道士「はいっ!」

盗賊「…うん」

タッタッタッタッタ…ガチャッ

召喚士「長官!!」
979 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/23(木) 12:48:06.98 ID:jxvlfPEo
チャチャラーチャチャー

南方司令「諸君!今、街の中心部に怪人が現れたとの通報が入った!」

魔道士「来ましたね…!」

南方司令「さぁ!今すぐ急行し、悪を倒すのだ!!正義の名の元に!!」

戦士「…コイツだけキャラ変わってねーな…」

召喚士「で、では…行ってきます!」

盗賊「……どした?」

戦士「いや…こういうのってさ、普通五人……」

南方司令「早く行けぇ!!」

戦士「へ、へいっ!!」

タッタッタッタッタ

その頃、街では怪人達が暴れていた。

ゴブリン「ウヘヘー!おらおらぁ!!」

町人「きゃー」

ゴブリン「あ、ボス!!」
980 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/23(木) 12:48:54.13 ID:jxvlfPEo
怪人ネクロマンサー「……何故、私がこのような役を…」

ゴブリン「どうです?これだけ大暴れすれば…」

ネクロマンサー「ククク…奴らも顔を出すでしょうね」

ゴブリン「あ!ボス!あれを…!!」

ザザッ

召喚士「怪人ネクロマンサー!覚悟しろ!!」

ネクロマンサー「…ククッ。来ましたね!やってしまいなさい!」

ゴブリン「キキー!!」

コボルト「皆殺しだー!」

スケルトン「おりゃおりゃー!!」

召喚士「みんな!変身だ!!」

戦士「おう!!」

魔道士「変身!!」

盗賊「……なんだそのハートのステッキは…?」

ナレーター「説明しよう!彼ら四人は変身する事より、超人的な力を発揮出来るのだ!」
981 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/23(木) 12:49:55.16 ID:jxvlfPEo
シュイィン

召喚士「…レッドスザク!!」

戦士「…えーと、ブルーソルジャー」

魔道士「キューティーピンク♪」

盗賊「……パ、パープル…アサシン」

召喚士「四人揃って……何だっけ?決まってなかった…よね?」

ネクロマンサー「……ええい、こんなグダグダな奴ら…早く片付けなさいっ!」

スケルトン「へい!!」

戦士「させっかぁ!!」

ナレーター「説明しよう!ブルーソルジャーの武器、バーニングアクスは巨大な斧である」

ズガアアァァンッ!!

スケルトン「あーれー」

魔道士「キューティーファイアー!」

ゴオオォォ!!

コボルト「ぎゃー!!」
982 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/23(木) 12:50:46.09 ID:jxvlfPEo
盗賊「……」

ゴブリン「ふぎゃー!」

盗賊「…い、いいのか?……これで」

ネクロマンサー「ええい!情けない奴らだ!!」

戦士「……ノリノリだな」

ネクロマンサー「仕方ない…!ゆけぃ!今週のビックリドッキリハイパーメカ!」

召喚士「!?!?!?」

ギュオオォォ

牛魔王ロボ「グオオーッ!!」

戦士「でけぇ!!こんなん反則だろぉ!!」

魔道士「召喚士さん!」

召喚士「ええ。こちらも…メカを出しましょう!」

盗賊「…メカ!?」

召喚士「行けっ!スザクコカトリス」

ゴゴゴゴゴゴ…
983 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/23(木) 12:51:31.60 ID:jxvlfPEo
ネクロマンサー「な…何だっ!?」

コカトリス「……」

召喚士「…コカトリスさん、あの…何か決め台詞的なものを…」

コカトリス「出来るかっ!!」

召喚士「……え、えぇと…あとはーもう全部行けっ!」

盗賊「…ヤケクソ!?」

シュイィィン…ズゴゴゴゴゴゴ…

ナレーター「セイリュウワイバーン、ビャッコスフィンクス、セイリュウバハムートが今ここに集結!」

召喚士「さぁみんな!乗り込むんだ!!」

盗賊「えっ!?」

ナレーター「説明しよう。四体のロボはそれぞれが乗り込み、敵と戦うのだ」

戦士「よっしゃあ!やってやるぜヤリパン…」

ネクロマンサー「古い!!」

ナレーター「ちなみに超合金シリーズもBANDAEより堂々発売中だ」

ネクロマンサー「ごちゃごちゃうるさい!!」
984 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/23(木) 12:52:30.10 ID:jxvlfPEo
牛魔王「ガオオオオーッ!!」

バキドカボス!!

戦士「ぐわっ!」

魔道士「きゃあーっ!」

召喚士「つ…強い!」

ネクロマンサー「クククッ。。とどめを刺してあげましょう!」

盗賊「…展開早いなぁ」

?「待てーい!!」

ネクロマンサー「何者です!?」

バッ

天才「天呼ぶ地が呼ぶ人が呼ぶううぅぅ!!」

ババッ

天才「ズバッと参上、ズバッと解決!…人呼んで流離のヒーロー!」

バババッ

天才「…マスク・ド・ジーニアス!!」
985 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/23(木) 12:53:20.82 ID:jxvlfPEo
ネクロマンサー「……」

牛魔王「…………」

盗賊「…………」

天才「ガキども!今のうちに五行合体だ!!」

召喚士「は、はいっ!!……五行合体!!」

戦士「おうっ!」

ガシイィンッ!!

ナレーター「説明しよう。五行合体とはそれぞれのメカが合体し、一つの巨大ロボになるのだ」

召喚士「誕生無敵のどデカイ守護神!五行ロボ……ゴギョーオー!!」

ネクロマンサー「合体だとぉ!?」

盗賊「……すご」

ヒュバッ…スタッ

戦士「!?」

天才「どけ」

ドシンッ
986 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/23(木) 12:54:52.14 ID:jxvlfPEo
召喚士「あ、痛てっ!」

天才「さーて、ゴギョーオーの力…見せてやるぜー!!」

ネクロマンサー「貴方が乗るのかい!」

天才「食らえ!ジーニアスパーンチ!!」

ズギャアアァァンッ!!

牛魔王「……ガハハハハハー!!」

天才「っにぃ!?効いてねぇ!!」

バキィッ!!…ドズウウゥゥンッ!!

召喚士「駄目だ…っ!」五行の力が足りない…!!」

魔道士「ど、どうすれば…っ」

戦士「もう終わりだ…!!」」

ホワワワー

青龍先生「諦めたら…そこで試合…ゲームオーバーだよ?」

召喚士「あれは…今は亡き青龍先生!!」

青龍先生「……勝手に殺さんでくれる?」
987 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/23(木) 12:56:08.16 ID:jxvlfPEo
ナレーター「その時、奇跡は起こる!」

ザッ…チャラララーチャーチャーチャチャチャー

?「ヒュウウー。アンタらの腕前…本国じゃあ二番目だ」

天才「なにー?じゃあ本国一は誰だ!?」

?「…………ハッハ」

召喚士「ブラック…マジシャン先輩!」

マジシャン「待たせたな!ハッハ……」

ムンズッ

天才「ちょうどいい!五行ぶっ放せ!!」

マジシャン「ちょ…っ!おまっ……ぎゃああぁぁー!!」

ナレーター「マジシャンの放つ五行が…ゴギョーオーに宿る!」

天才「これぞ更なる力……五行ロボ改!ゴギョーカイザーよ!!」

魔道士「ゴギョーカイザー!?かっこいいっ!!」

召喚士「マジシャン先輩…あなたの死、無駄にはしません」

戦士「ああマジシャンよ…安らかに眠れ」
988 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/23(木) 12:57:15.06 ID:jxvlfPEo
ネクロマンサー「ええい!何だか良く分からんが…やってしまえ!」

牛魔王「フンガー!!」

天才「ジーニアスカウンターツヴァイハンダースーパーカイザーソオオォォド!!」

ジャキーン!!

盗賊「剣が出た!?」

ナレーター「…別売りである」

ネクロマンサー「こ…この力は…!!」

ズバアアァァッシュッ!!

天才「……ふっ、決まった」

牛魔王「ウガアアァァーッ!!」

ドッカーンッ!!

ネクロマンサー「まさか…牛魔王が破られるとは…っ!!」

天才「あ、コラ!逃げるな!」

ネクロマンサー「来週こそ覚えてろーっ!!」

スタコラサッサ
989 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/23(木) 12:58:11.62 ID:jxvlfPEo
召喚士「と、とにかく…怪人を倒したぞ!」

魔道士「やったぁ!えへへ!!」

盗賊「……これで…いいのだろうか」

戦士「ふー疲れた。さーて、帰って酒でも飲むとすっかぁ!」

天才「ハーッハッハッハ!正義は勝ーつ!!」



?「フフフ。牛魔王など四天王の中でも一番の雑魚」

??「そんな奴を倒して喜んでおるとは…スザクも大した事はないのぅ」

???「……フッ」

?「ネクロマンサーよ。次は¥こそは期待しておるぞ?」

ネクロマンサー「はは!次はこの…怪人オルトロスで奴らをコテンパンに…」

??「スザクめ…目にもの見せてくれるわい!!」

???「ワーッハッハッハ!!」

ナレーター「こうしてまた、世界の平和は守られたのであった。しかし…更なる戦いは続く」

盗賊「…えっ?お、終わり…!?」
990 : ◆1otsuV0WFc [sage saga]:2010/09/23(木) 12:59:13.49 ID:jxvlfPEo
〜次回予告〜

ナレーター「牛魔王を倒したスザク。しかし次なる怪人が襲いかかる」

盗賊「……」

ナレーター「ノリに付いてい…方向性の違いにより脱退を決意するパープルアサシン」

盗賊「えっ!?」

ナレーター「しかしその故郷、東方は怪人に襲われていた!」

盗賊「そ、そうなの…!?」

火忍「東方戦隊シノビンジャーも…もはやこれまでか…」

ナレーター「しかしそこへ駆けつけるスザク!怪人の暴虐を食い止める!」

神官「あれがゴギョーオー!ならば私のオンミョウビシャモンを…!」

ナレーター「今ここに究極合体…陰陽五行ロボ『ゴギョータイセー』が誕生!!」

ネクロマンサー「こ…この私がああぁぁーっ!!」

ナレーター「ついに憎きネクロマンサーをも倒すスザク!次週も…乞うご期待!!」

盗賊「あらすじ全部言っちゃった!!」

〜おしまい〜
991 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/23(木) 13:44:13.31 ID:J1BWW6DO
ゲンブ『出番なし・・・』
992 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/23(木) 14:50:04.26 ID:99qTsJoo
この巻き具合・・・劇場版か
993 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/23(木) 14:58:59.06 ID:07Xd1lko
お約束が全て出尽くしたな
994 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/23(木) 15:00:33.09 ID:vN6rZ0g0
埋め
995 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/23(木) 15:01:27.27 ID:vN6rZ0g0
埋め
996 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/23(木) 15:02:08.69 ID:vN6rZ0g0
うめーモグモグ
997 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/23(木) 15:24:53.08 ID:EHjWI6Ao
ぬる
998 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/23(木) 15:25:41.87 ID:EHjWI6Ao
ぬる
999 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/23(木) 15:27:10.18 ID:EHjWI6Ao
1000 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/23(木) 15:28:13.42 ID:EHjWI6Ao



                     完
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【脱出】男「……んっ。見た事ない天井?」【できるか?】 @ 2010/09/23(木) 15:05:39.44 ID:/oLlP6SO
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結標「私が……風紀委員?」 @ 2010/09/23(木) 13:57:54.37 ID:ndoBXP.0
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みんなの武勇伝言っていこうぜw @ 2010/09/23(木) 13:49:38.25
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召喚士「行けっ!コカトリス!!」 その20 @ 2010/09/23(木) 12:43:22.32 ID:jxvlfPEo
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けいサク @ 2010/09/23(木) 12:33:43.52 ID:Rr2OXvM0
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